Leikon's Photo Diary

写真とカメラなどに係わる独り言

Zeiss Ikonレポート 1-2

2006年03月27日 23時35分54秒 | 写真・カメラ

手に持った感じは、軽い、薄いというのが印象です。高さを除けば、バルナック型と同じ程度でしょうか。合成皮革部分の「摩擦係数」はもう少し高くても良いと思いますが、横位置のホールディングでは全く問題ありません。縦位置のときにはグリップがあれば…、と思わないでもありません。
シャッター・レリーズはM4より少し深いですが、M7 の「二段モーション」より良いと思います。シャッター音は金属幕縦走りとしては立派なもので、Bessaシリーズからは格段の進歩です。とはいえ、布幕横走りとの比較では、M7と比べてさえ、甲高い音で耳障りなことも事実です。
フィルムの装填では、差し込み部分が頼りない感じもしますが、ライカSL2と似た感じで使ってみると問題ありません。巻上レバーは安っぽいですが、滑らかさは合格点(銀座4丁目辺りに“参列”しているM6より上!?)です。巻戻しも滑らかです。カメラ下部についているのはM5も同じですから文句は言えませんが、巻上時にクルッと廻るのが見えるほうを好みます。
私の不勉強を晒しますが、測光が出来ない位だろうと高を括っていたスーパーアングロン21mmが装着できないことを、開墾した途端に知ったショックは大きかったです。金属シャッターなのでホロゴン15mmは織込み済みでしたが(抑々、買えない!!)、他でも着かないレンズがあるのは、やはり欠点と言わざるを得ないでしょう。
ポジ数本の実写結果です。ピントの問題はありませんが、有効基線長の長いことで差が出る事例はありません。シャッタースピードの正確さは秀逸で1/2000秒も満足できます。F1.4の1/2000からF16 の1/15までの7段階でポジのコマは揃っています。ライカMの1/1000が怪しいのとは大違いです。薄曇の日中、ズミルックスを開放で安心して使えるのは、この桜の季節に嬉しいです。AE自体は“概ね”問題無しでした。逆光の様に明らかに外しそうな時には、まず眼を少し右にズラして左を覗き込んで露出を確認し、補正して、眼を戻してピントを合わせる手順で撮りましたから。こんな器用なマネをするのも結構大変ですけどね。その“概ね”でない場合の例は、順光で白壁の奥の枝垂桜を撮っていて、少し白壁が多く入った方の露出です。(見えないですから)露出の異常値に気付かないまま撮ってしまったからです。この様に自分で外しそうと気付かない時は対処不能です。要すれば、露出を読める位でないと使えないAEです。もう少しAEで撮って「癖」を把握しつつ、使い勝手の良い方法を模索したいとは思っていますが、マニュアルで撮る方を選びそうです(ネガならラチチュードが広いので、適当にAEで撮れそうです)。蛇足ながら、スポット測光時のR8のAEは、(ファインダー内表示も含めて)秀逸だと思います。
只今の結論:値段を考えれば良く出来たカメラと思いますが、使うには熟練が必要だと思います。ZIはAE付きだからと言って初心者向きではありません。と言うことで、私が(喩えが矛盾していますが)如上の知見を持ったライカへの新規参入者で、お金があれば、2倍の値段でも大きな欠点の無いM7を買うでしょう(スーパーアングロンも使える!!)。お金が無ければ、中古のM6とZIの間で悩むでしょう。
数ヶ月後に、AEの使い勝手を中心にレポート2を書く積りです。