クルーズ船の時、日本の対処の仕方が世界中から非難された。あれは非難するほうがおかしかった。数百人の感染者が突然やってきても、収容できる施設もなければ経験もないのだから、不完全でも船内に隔離するしかなかった。また、PCR検査数の少なさも批判されている。医療崩壊を起こすから検査数を絞れというのは批判されて当然だが、感染者数と死者数が主要国の中では断トツに少なかったことで、大きな問題にはならなかった。しかし、今それが瓦解しようとしている。
昨日、新コロナウィルスの国内感染者が初めて1日300人を超えた。累計1000人を超えるまで2か月近くかかっていたのに、2000人を超えるのに要した日数は11日、そして3000人を超えるのに要した日数はわずか3日だった。東京を中心に、感染者が爆発的に増加している。しかも、感染経路が特定できないケースが多く、制御不能状態に陥りつつある。まさに危機的状況だ。
スーパーの食品売り場では空の棚が目立ち始めた。トイレットパーパーやティッシュの時と同じで、買いだめが行われている。政府は懸命に否定しているが、ここ数日の状況から、フランスのようなロックダウンが始まるという疑念がぬぐえないようだ。自分だけよければという集団心理は抑制が効かない。
治療法がないことが一番の問題だ。治療法があれば感染者がいくら増えても恐れることはない。富士フイルム富山化学が開発した「アビガン」はどうなっているのだろう。
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