読書日記 嘉壽家堂 アネックス

読んだ本の感想を中心に、ひごろ思っていることをあれこれと綴っています。

女騎手 蓮見恭子 角川文庫

2012-06-10 22:20:04 | 読んだ
初めて読む作家である。

本作品は、2010年の第30回横溝正史ミステリ大賞の「優秀賞」を受賞した。

文庫の帯には

勝負に潜む罠。
緊迫と昂奮、競馬ミステリー!


とある。

私は、新聞に載った今月の角川文庫のCMを見て「競馬を描いた推理小説」ということに興味を覚えて「読もう!」と思ったのである。


主人公は、女性騎手の『紺野夏海』である。
この『夏海』の語りで物語は進む。

物語の始まりは、9月25日土曜日の第4回阪神競馬5日目、第10レース「秋月特別」3歳以上、1600万円下、芝内2000メートル、から始まる。

主人公の夏海はこのレースで★印の馬ブラックダリアに乗り、勝つ。
しかし、このレースは、スタートの時点で対抗馬と穴馬が落馬という事故があった。

落馬した騎手:岸本陽介は夏海の幼馴染で、意識不明となる。
そして、その晩、陽介の父で調教師の岸本圭司が何者かに襲われ重傷を負う。

この落馬の原因が不可解であること。そして、襲った人物は誰なのか?
ということがこの物語の事件である。

物語が進むと、岸本父子は意識を取り戻す。
しかし、落馬の原因について陽介はわからない。そして、父の圭司は犯人について語らない。

落馬の原因と重傷を負わせた人物を推理するのが、夏海、なのである。

事件の謎を解いていくことも面白いのだが、競馬界の裏側というか、騎手や調教師や厩務員の生活、更に競走馬の仕上げ方など、競馬についての話が面白い。

競馬入門、という形の物語でもあると思う。というより、推理よりもこちらのほうが面白い。(言い過ぎか)

作者には、「無名騎手」という第2作があるという。これも紺野夏海が主人公だという。
読んでみようと思う。


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