乃南アサは「女刑事・音道貴子」シリーズと「交番巡査・高木聖大シリーズ」が好きで読んでいる。
今回は「土門功太郎」という刑事が主役である。
この土門刑事を主役にした物語があるようだ。
というのは、目次に『名刑事にも、苦難の時代が』と紹介されているからなのである。
で、インターネットで探したのであるが、見つからなかった。
さて、この物語の時代は昭和45~46年である。
「よど号事件」「圭子の夢は夜ひらく」「三島由紀夫・盾の会」とか「鶴田浩二・傷だらけの人生」「成田空港の強制代執行」「走れコウタロー」そして「尾崎紀世彦・また逢う日まで」と時代背景となる事件や歌が物語に使われている。
この尾崎紀世彦の「また逢う日まで」がこの物語の題名になっている。
物語は二人の「こそ泥」とそれを負う土門をはじめとする刑事が描かれている。
二人のこそ泥は、主犯が『平田照美』昭和10年生まれ35歳、看護婦をしていたが父親の長患いの看病と借金から人生が狂ったらしい。
共犯の三田春男は34歳、千葉の田舎の寺の三男である。
男の春男が見張りをして、照美が盗むという犯行の手口。
二人に子供ができた。
しかし、泥棒行脚はやめずに続けている。
一方、追うほうは土門刑事と三沢主任。
土門は三沢が苦手。
いったんはふたりのアジトに近づくが逃げられる。
また、春男の実家である寺へ行き父と母から事情を聞いたりする。
追うほうも追われるほうもそして関わる人たちも、まだ戦争の影をひきずっている。
そして、日本に伝わる「倫理」が多くの人たちのなかに根づいている頃で、照美は共産同赤軍派の幹部・重信房子を格好いいという。
テレビで女が強い時代になった、とテレビが騒いだときに、春男は「女はずっと前から強いんだ」と毒づいた。
そういう時代である。
土門刑事の下積み時代というよりは、当時の時代を描いているようである。
そういえば、今はもう下積み時代なんてことはなくなった。経験を積ませるという悠長な考え方がなくなった。
土門刑事が張り込み先で、クレンザーで歯を磨き、床を掃除する洗剤で髪を洗ったのには笑った。
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今回は「土門功太郎」という刑事が主役である。
この土門刑事を主役にした物語があるようだ。
というのは、目次に『名刑事にも、苦難の時代が』と紹介されているからなのである。
で、インターネットで探したのであるが、見つからなかった。
さて、この物語の時代は昭和45~46年である。
「よど号事件」「圭子の夢は夜ひらく」「三島由紀夫・盾の会」とか「鶴田浩二・傷だらけの人生」「成田空港の強制代執行」「走れコウタロー」そして「尾崎紀世彦・また逢う日まで」と時代背景となる事件や歌が物語に使われている。
この尾崎紀世彦の「また逢う日まで」がこの物語の題名になっている。
物語は二人の「こそ泥」とそれを負う土門をはじめとする刑事が描かれている。
二人のこそ泥は、主犯が『平田照美』昭和10年生まれ35歳、看護婦をしていたが父親の長患いの看病と借金から人生が狂ったらしい。
共犯の三田春男は34歳、千葉の田舎の寺の三男である。
男の春男が見張りをして、照美が盗むという犯行の手口。
二人に子供ができた。
しかし、泥棒行脚はやめずに続けている。
一方、追うほうは土門刑事と三沢主任。
土門は三沢が苦手。
いったんはふたりのアジトに近づくが逃げられる。
また、春男の実家である寺へ行き父と母から事情を聞いたりする。
追うほうも追われるほうもそして関わる人たちも、まだ戦争の影をひきずっている。
そして、日本に伝わる「倫理」が多くの人たちのなかに根づいている頃で、照美は共産同赤軍派の幹部・重信房子を格好いいという。
テレビで女が強い時代になった、とテレビが騒いだときに、春男は「女はずっと前から強いんだ」と毒づいた。
そういう時代である。
土門刑事の下積み時代というよりは、当時の時代を描いているようである。
そういえば、今はもう下積み時代なんてことはなくなった。経験を積ませるという悠長な考え方がなくなった。
土門刑事が張り込み先で、クレンザーで歯を磨き、床を掃除する洗剤で髪を洗ったのには笑った。
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