読書日記 嘉壽家堂 アネックス

読んだ本の感想を中心に、ひごろ思っていることをあれこれと綴っています。

邪馬台国殺人紀行 歴女学者探偵の事件簿 鯨統一郎 実業之日本社文庫

2013-02-20 22:28:57 | 読んだ
鯨統一郎のデビュー作である「邪馬台国はどこですか?」以来久しぶりの邪馬台国を題材にした物語、ということで速攻で購入。

購入したあと裏表紙を見てみると、この物語の主人公たち3人は「邪馬台国はどこですか?」に登場した美人歴史学者早乙女静香、それから「九つの殺人メルヘン」に登場した女子大生の桜川東子(はるこ)、とこの二人とともに「すべての美人は名探偵である」に登場した、静香のライバル美人歴史学者・翁ひとみ。

この3人が、ウォーキングのクラブを作り(といっても、ほとんど静香のごり押しであるが)「アルキ女(メ)デス」と名付ける。

その3人の初めてのウォーキングが、九州の吉野ケ里なのである。
それは、吉野ケ里遺跡で発掘調査をしていた佐賀文化大学の井口助教授から、吉野ケ里こを邪馬台国であるという証拠が出たという電話を静香が受けたからである。

3人が吉野ケ里につくと、井口は行方不明、そして殺されていた。

殺人事件の解決と邪馬台国の所在地の推理を始める3人。

というのが、この物語の第1話:吉野ケ里殺人紀行。

続いて第2話は纏向(まきむく)-箸墓殺人紀行。
奈良県の纏向遺跡は、邪馬台国畿内説の有力候補地である。それに箸墓古墳は卑弥呼の墓という説もある。

そこに第2回目の旅行に行った3人。
案の定、殺人事件が発生する。
そして、邪馬台国は畿内にあったのか?

第3話は、三内丸山殺人紀行。
青森県にある三内丸山遺跡は、年代からいっても邪馬台国ではないはずなのだが・・・。

翁ひとみが三内丸山遺跡のマロン館から講演を依頼され、それに静香と東子がついていく。
そして、またしても殺人事件が発生する。

3作とも殺人事件のトリックや犯人探しは、割と簡単である。
従ってこの物語の面白さは、やっぱり邪馬台国探しにある。

といっても邪馬台国はここである。と、完全に納得させられるような比定はしていない。それよりも、これまで定説とされていた歴史に、ほんとに素直に疑問を表明し、これまで信じられていたものが実はあまり根拠がないことがわかったりする。

そして何より、3人の美女たちの会話が(ばかばかしくて)面白い。

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