読書日記 嘉壽家堂 アネックス

読んだ本の感想を中心に、ひごろ思っていることをあれこれと綴っています。

風林火山 NHK大河ドラマ

2007-12-16 21:35:32 | 観た、聴いた
NHKの大河ドラマ「風林火山」最終回であった。
井上靖の原作は、本当に原作であって、見事に脚色されていた。

なんといっても、武田信玄役の市川亀治郎と上杉謙信役のガクトが凄かった。
何がすごいのかというと、そのセリフの言い回しである。
一語一語に力がこもっていて、見ているほうは疲れてしまい、後半には笑うしかない、という状況であった。
何もあそこまでやる必要はないのになあ、というのが感想である。

近年の大河ドラマを見ていると、なんだか徐々に「幼稚」になっていくようで、日本に「大人」が少なくなったような気がするのである。
まあ、テレビ全体の傾向がそうだからなのだろうが「説明」が初歩的であるし『くどい』

まあ基礎知識がなくても愉しんでいただけるように、という配慮なのであろう。
そういう配慮をするのは視聴者が幼くなったからなのか、そういう配慮が視聴者を幼くしたのか、いずれにしろ、日本人に大人が少なくなったようである。

また、やたら「平和」を強調するのも不思議である。
この物語の時代は戦国時代。
戦国時代に限らず、昭和20年まで日本には「戦争」というものがあった。
「平和」というのを希求していたことには間違いがないが、その平和は勝って得るものだった。

勝たなければ日々の暮らしの向上と平和はなかったことを認識して、平和を語るべきだと思うのである。
この話題はこれくらいでとどめて・・・

というわけで、1年間大河ドラマ「風林火山」を見たわけであるが「面白い」といいうことで見続けたのである。
つまりは「つっこみどころ」満載で、台詞回しはケバケバしく、歴史を舞台にした大いなる虚構であったから、面白かったのである。

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