チャコちゃん先生のつれづれ日記

きものエッセイスト 中谷比佐子の私的日記

権力を持つ

2010年11月17日 10時43分27秒 | 日記
権力を持つというのはなんと難しい
権力のある人がよき道を説くと
人はその道が正しいと信じ
幸せな人生を送ることが出来る

しかし
権力を振りかざし
自分の思いに従わせようとする人が
リーダーになると
こわーーーーーーい一生が待って居る

権力を持っている人を
本物かどうかを見る物差しは
ヤハリ自分自身の内面にあるようだ

基本は自立と共生

権力に逆らうのは過酷
権力者の思うままになるのはもっと地獄

自分の頭で自分の心で自分が判断するそして行動

各地で
日本の未来を明るいものにしようという運動の芽が出始めた
遅い感もあるが
日本を美しくしようという気運が高まることは嬉しい

チャコちゃん先生の経験から言うと
きものに興味を持つ人で
なぜきものが日本人に向いているかを追及しようとする人は
「日本ってすごい国ね」
と納得をする

日本人が自然を師として過した歴史が
日本人を謙虚に愛に満ちた人間に育てた
其処にもう一度帰りたい
そのことを権力のある人が指し示すだけで事態は急転する

権力の使い方を誤ると人を獣にしてしまう

冷たい雨の中公園を歩いていて朝のニュースに出ていた
権力権化の顔を思い浮かべながら考えた

でも
彼は冷静に見て哀しい哀れな権力者
かわいそう
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新宿の紅葉

2010年11月16日 13時27分30秒 | 日記
久しぶりの新宿
おお 公園の紅葉が美しい
出かけるときはまだ青々としていた緑も
色艶ややかな紅葉に早代わり

新宿と言っても西新宿は
歌舞伎町を抱えた東新宿より緑が多く
さらに田舎かな
こちらはゆったりとした時間が流れている

歌舞伎町界隈にはもう10年以上も足を踏み入れていない

あの時を思い出すと笑っちゃう
ケイコさんと二人でバーを持つ人の風水鑑定に歌舞伎町に行った
夕闇が迫っていて当たりは空気が重い
指定された喫茶店に入ったら
黒い服を着た男たちが一斉に立ち上がって二人を見た

ギョとして二人は硬く手をにぎりあ合って棒立ち
すぐ待ち人が現れたので安心して席に着く

後で聞くとどうもきものを着たチャコちゃん先生を
何処かのアネサンと思ったのだという
大体小柄なアネサンに大柄で美人の付き人が一緒
というのがその道のアネサンお出かけのスタイルらしい
映画で見る極道の妻のような切れ味の或るアネサンは
本当のところ少ないのだと

で 同じ新宿でも
ことほど左様に雰囲気が違うのも面白い

ルーフガーデンではコスモスと薔薇がひそやかに咲いている
この時期の花は弱弱しいのだが色気がある
女のうなじを思わせるコスモスの茎
風にそよと揺られていてドキッとする

昨日までの
猛々しい「あらし」フアンの女の子に辟易していたので
今ここにある花や公園の紅葉にホッとする
老いたのかな
こういう時間を好ましいと思うのはーー




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少年よ大志を抱け

2010年11月15日 21時29分56秒 | 日記
早朝北大の構内を散歩した
プラタナスの並木を見たかった
然し葉すでに落ち
樹が行儀良く整列していた

学生たちは
広い構内を毛皮の耳隠しをして
自転車で教室に急いでいる
構内の研究室ではノーベル化学賞の受賞者
鈴木先生を讃えたのぼりが翻っていた

掲示板に張られた学生新聞は
今の菅内閣について猛烈な苦言の特集が
読み応えがあった
この日本の行く末を憂いて居る少年がこの構内にはたしかにいる

クラーク博士の胸像のそばには
ナナかまどがマッカに色づいて其れが何か寂しい

というのも
この札幌「あらし」が吹きまくっていて
東京から、大阪から、福岡から、神戸から
多くの少年少女の大群が押し寄せていた

その行儀の悪さ
特に箸の使い方の薄汚さ
日本語が全く通じない会話

やめよう

クラークさんが寂しげに見えるのも仕方がないか

帰りの千歳空港でも「あらし」が大荒れ
更に
待ち時間テレヴィの相撲中継を見ていると
そのテレヴィの前に立ちはだかって
ソフトクリームをぺろぺろなめる「あらし」フアンの女の子たち

あああ
白鵬の連勝ストップの瞬間を見損なったじゃあないの!

「志」を持つ若い人が少なくなったのだなあ
其れが日本を汚くする

クラークさん
あなたの意志をつなぐ人を増やしたい
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玉小石

2010年11月12日 18時45分08秒 | 日記
皇室でも育てられている小石丸という名の蚕
その蚕2頭で繭を作ることを「玉繭」と呼ぶ
その繭作りに成功したので「玉小石」と名づけられた
福井大野市の呉服商人(あきんど)大門屋さんが
玉小石を使って牛首紬に挑戦

牛首紬は玉繭を使うことが義務付けられていて
最近は国産の玉繭が少なく
中国からの輸入に頼る業者も或る

大門屋さんは
戦前の牛首紬の風合いを追求している方なので
中国産の硬い玉繭は使いたくない
そこで大日本蚕糸会の蚕業技術研究所の学者さんたちと
共同開発の「玉小石」が誕生したので
早速玉繭を糸にしたという

その知らせを受けて
大日本蚕糸会の高木会頭と
チャコちゃん先生は駆けつけたわけ

玉小石は平尾先生が開発した
中性精練と従来のアルカリ精練を競合して糸を精練した
これは画期的なことで
日本で始めての精錬だ

本当の牛首紬を作り続ける
白山の「加藤工房」まで期待に胸膨らませながら
途中の山間の紅葉にも心動かされながら

そして見たものは
なんと!
この世のものとは思えない気品に満ちた糸の束
抱き上げて一晩中抱いていたいと思うほど優しい
光沢があり腰があり更にしなやか

加藤さんは
「試行錯誤しながら大門屋さんと糸作りしました」
89歳という人生の経験と覚悟の糸作りであったと思う

「これから玉ちゃんをきちんと織り上げますからね」
ベテランの織り手は嬉しそう
玉ちゃんの糸にくるまれる女はし合わせ
今のところ一年に6反しか織れない


加藤さん

忘れてはいけない
東尋坊のそばにある「望洋楼」で 0776-82-0067
解禁直後の「蟹尽くし」
あの越前かにを生で、焼いて、ゆでて
アアお腹が横に膨らむほどいただきましたわ
若女将の着物姿もご馳走



越前カニとくれば日本酒
チャコちゃん先生たち朝9時から
大野市の南部酒造場 http://www.hanagaki.co.jp で
酒蔵研修をし八種類の利き酒をしたフフフフフフ
どれも素晴らしかったが
最も気に入ったのが「七衛門」辛口

日本酒もカニも紬作りも全ての基本は「愛」
手仕事が人を優しく包む
この酒造店は全て酒がビンに入っているのがいい

そうそう
この大野市は水がおいしく
町を流れている小川の水が飲める

大門屋さんはこういう環境できものの商いをしている

来年は研修旅行を此処にしようと思った
マダマダ書き足りたりないほど色んな事を学んだ福井行きであった
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時間の恐怖

2010年11月11日 19時04分58秒 | 日記
電車の乗換えが5分しかない
と知らされ
大丈夫かなと自分の足と行動に先ず疑問符
1 知らない場所だぞ
2 きものを着ているんだぞ
3 荷物も持っている
恐怖の理由を挙げてみて

1 は乗換駅は大都会でないので迷うことはあるまい
(調べればいいのだけど億劫)

2 京都駅で八条口から発車ベルが鳴り響く中
ホームまで必死に駆け上がり、列車に間に合った実績がある
しかもきもので エッヘン(威張ることでもない)

3 はこちとら主婦のはしくれ
買い物で鍛えた腕っ節だい なんのなんの

と言うことでクリアー
実際の乗り換えは2分で完了
どんなもんだ

車窓からゆったりと景色を追いながら目的地へ

田園風景は見飽きない
遠くに山があり、その山は年甲斐もなく赤い紅を装っている

山のふもとに建ち並んだ日本家屋
白い壁と黒光りの瓦屋根が秋の陽に照らされその対比が美しい

刈り取った後の田んぼの稲から新芽が出ていて
生命の力を見せ付ける
その脇に黄色・柿色・臙脂・白・紫の小菊も可愛らしい

時折「ポシュー」というヘンな汽笛を鳴らすこの北陸本線
チャコちゃん先生は福井に向かっている

ところで
たった5秒で人を助けた青年の記事を読んだ
五秒あれば人の命を救えることを実証した

時間は其れを使う人によって
色んな価値を与えてくれるもの
二度とこないこの時をどのように過すかも
その人の生き方

時間はまってくれないからなあ
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まぐまぐ

2010年11月09日 14時58分22秒 | 日記
あんまり良くは分からないが
「まぐまぐ」にブログを書き始めた
こちらはきものの原点を毎回280字ずつ書いてゆく

きものの本は売れないからと
出版社は敬遠気味
超有名な女優などのエッセイは出るが
一般的にはきものエッセイはなかなかーー

そのうち
人がダンダン着物のことを知らなくなって
きもの音痴の日本人が増える
これはならじとチャコちゃん先生
「シリニホヲカケタ」のよ
あらお下品

そして多くの人の目に触れるという
「まぐまぐ」のブログに着物のことを書き始めたわけ
毎週土曜日に発信
ぜひご覧くださいな
1回目のテーマは
「きものは着るだけでだいえっとできます」
基本的には
きもの解体新書版
そのうち有料に格上げするつもり

だってね
さる放送局の記者が取材に来て
実名は出せないのだけど
「●●紬って有名なのですか?」
「●●紬はどういうときに着るのですか?」
などなど基礎的な質問が多かった

「不勉強で」と胸を張っておっしゃっていたけど
チャコちゃん先生に言わせれば「無知」
つまり日本のことあまりにもしらなすぎる

それじゃあ美しい女になれないよーーーー
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ご飯二膳

2010年11月08日 21時04分25秒 | 日記
何十年ぶりだろうご飯のお代わり
おいしくておいしくて

所は輪島市
市中圭佑先生ご贔屓の居酒屋
前に輪島に行った折蕎麦屋から彼の携帯に電話をしたら
「すぐ箸置いてこちらにいらっしゃい」
と道順を聞きながらたどり着いたところは
女将さん一人で切り盛りしている小さな居酒屋

しめ鯖がおいしくてその味が忘れられず
能州紬の打ち合わせに行った昨日
鶴見社長に声かけて出かける

あいにく市中先生は伊豆に出張
店に着くとすかさずしめ鯖が出る
「おいしい、ご飯が欲しい」


新米のおいしさ、炊き方のうまさ
こんなご飯はおかずが何もいらない
ああどうしよう
もう一膳
常はご飯よりビールの鶴見社長も
コップに入ったビールに目もくれず
「ご飯がおいしい」ともぐもぐ

解禁初日の香箱ガニも食卓に出てきた
ちびっこいのにミソがしっかり詰まっていて
これまたご機嫌
でもでも
少女の頃母がお釜で炊いた白いご飯の味が思い出され
うわーーー幸せ

夜が明けて朝市通りの「三丁目」でいつものカフエオレ
ああーーしあわせ

主の居ない市中漆芸店でお薄を頂
結構なーー

朝市のお客さんの多くが
ズワイガニを手に嬉しそう

能登空港で入れ違いに飛行機から降りた市中先生と
「どうだった」
「うんご飯がおいしかった、お変わりしちゃった」
それで
「じゃあね」

チャコちゃん先生こんなにご飯党だったかしら
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単純

2010年11月06日 11時00分17秒 | 日記
パソコンに詳しいセキドがパソコンを使った後は
チャコちゃん先生がさわれないほどややこしくなっている
今日もブログを書き込もうと思ったら
その場所が出てこない

「そういえば前に教わったなあ」
と思い出しながらアレコレ弄り回し
なんとか書ける体勢になった
これで学習をしたぞ

基本的にチャコちゃん先生
コンピューターが怖い
アナログ人間である
原稿も手書きのほうがはるかに早い

先日もある雑誌の編集者がいらして
チャコちゃん先生の顔を見ながらパソコンの手元には目もくれず
打ち続けている
スゴイ!
その手先が雨あられとキーボードを叩いている

そちらに感心していて
聞かれたことに応えず呆然とするチャコちゃん先生
答えもいい加減になってしまった
メモを取りながら取材してくれる方が思考は正常

昨今の携帯も怖い
イロイロサービスが付いていて
携帯だけであらゆる情報が取れるらしいが
その扱い方がわからない
解説書なんて理解の外
手に負えないと
「加奈ちゃんこれどうするの」と
彼女が仕事中でも割り込むので
「もう少しシンプルなものに替えたほうがいいかもしれませんね」

基本的に携帯は公衆電話代わりと思っているので
電話が通じればそれだけでいい

デザイナーは格好をイロイロ考えるが
使い勝手はご自分の年齢と腕にあわせているので
チャコちゃん先生は取り残される

先般もあの振込機の前に立ったら上がってしまって
作動がうまく行かず
後ろの列の人が明らかにイラついていた
とますます上がり
ついには振込みの相手も自分にしてしまって
あとで大騒ぎ

「比佐子さんは原稿書いたり企画を考えたりしていればいいんです」
こういうことは私がやりますからとやんわりタナカに叱られた

胃は胃をやっていればいい
食道は食道をやっていればいい
そうなんだけどお
なんだか年々ややこしくなっていく
単純は美しいのになあ
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感謝します

2010年11月05日 11時50分52秒 | 日記
六大学野球はワセダが優勝
斉藤佑樹は8回ワンアウトまでノーヒットの快投
周りの内野手が緊張したのか三塁手のエラー
それから一挙に緊張の綱がプチンと切れて
斉藤君は降板

しかし内野手のエラーがあったそのとき
チームメイトに「何もかも受け入れた」
温かな笑顔の彼が居て
緊張の中にほのぼのとした空気が流れていた

ピッチャー強襲の球をとろうとしてさっと手を引っ込め
内野手に任せてゲッツーにしたところなど
自分だけがやっているのではないという大人の斉藤君がいた

さすが早慶戦最後まで気を持たせながら早稲田の勝利

甲子園で神宮で最後の最後を飾り
野球フアンを満喫させた斉藤佑樹という人間
何か人とは違うものを持っている
と誰もが言う

そして彼はそれは「仲間だった」といった
さらにその仲間はライバルも応援者も含めた大きな輪
だから今日全ての仲間に感謝しますとーー

甲子園での少年のやや緊張した初々しさから
神宮では青年に成長したたくましさと優しさにあふれていた

自分をどこまでも信じ
仲間を心底信頼している姿が美しい

プロに入ったらどんな大人になっていくのか楽しみ

チャコちゃん先生は
どういうわけか運動の応援は早稲田
駅伝・ラグビー・野球

ナンデダロウ
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今が一番

2010年11月03日 16時07分32秒 | 日記
昨日より今日
若い私より今の私

と今を尊ぶ暮らしが続いたら人はいつも幸せ

「何時頃が一番良かったですか?」
「どのあたりに戻りたいですか?」
と聞かれ
いつも
「今が一番」
と応えるチャコちゃん先生

お金があって好きなエルメスの洋服をバンバンかっていたときよりも
講演依頼が多くアチコチと出歩いていたときよりも
次から次へと撮影やら原稿書きにいそしんでいたときよりも
此処あそこと取材で飛び回っていたときよりも
おいしい食事ばかりしていたときよりも
華やかな集まりに顔を出していたときよりも

「今が一番」

それは自分の時計を遣っているからだと思う
12時の次が1時ではなく
いきなり3時にいってしまう自分の時計
自分中心の時計を持つ楽しさ
時計を自分で廻せることが一番の幸せと思えるのだ

人の時を盗まず
自分の時も人に渡さない

「ほんとうに今が一番」
と思いながら今日は「日本鹿の子」百合の球根を植えた

其処へ
桐竹鳳凰の地紋に藤鼠のひそやかな暈かし染のきものが仕立て屋から届き
思ったように美しく品良く上がっていたのでひと安心
明日そのきものをお召しになる奥様に届ける
きっと喜んでくださるだろう

桐竹鳳凰文様は本来は天皇即位のときにお召しになる縫腋袍の柄
民主主義はありがたく
今は庶民も使える柄になってしまった
というより勝手に使っているという印象だが

ありがたいのか崩れているのか
見方はイロイロ
使ったが勝ちかーー

そういう意味でも「今が一番」
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