チャコちゃん先生のつれづれ日記

きものエッセイスト 中谷比佐子の私的日記

家父長制度

2011年07月10日 10時35分23秒 | 日記
ニュースの画面に
誰もいない大臣席にたった一人ぽつねんとわが国の首長が座っていた
こんな異常な姿を見たのは初めて
そしてそれは確実に今の彼の立場を語っていた

どうしてこんなことになったのか
声楽のレッスンに行く西武線の中で懸命に考えた
これは日本の従来からある
「家父長制度」の表れではないかと思った次第

上様のおっしゃるとおり
父親の言うとおり
社長の命令には背けない

日本の根底にある家父長制度は
戦後の教育の中で姿を失ったかのように見えていたけど
日本の国民の姿を見ていると
お上の言うことには逆らえない
という姿勢が強く見える

だから国の頂点に居る人の言葉を行動を肯定しなければならないと
体が思ってしまう

チャコちゃん先生は昔から地方に取材に行くことが多く
この家父長制度をいやというほど見てきた
伝統産業を継ぐ家では
跡取りは絶対に長男で
長男に嫁いで来た女は
家のための男の子を生まなければならない

特に100年200年と続いた家柄には
その傾向が強い
初産が男の子だと本人も周囲もホッとする

こういう様子を幾つも見てきて
「自由とフロンテイア」を掲げた教育も
いざとなるとこの家父長制度にはかなわないと思った

こういう地方では
政界に人を出すのは有力者の息がかかっていないと当選しない
本当に国のために命をかける人も当選しない
上からなんとなく決められた人を選ぶために投票所に行き当選させる

その結果が今この国の姿ではないのかしら

まだ「旦那制度」が生きている地方で
貧乏だけど優秀な男の子を最高学府に旦那達のお金で進学させた
卒業後これまた旦那衆のコネで超一流の会社に就職

そのあとのレールは政界に入り
その地方のために働くこと

コレもチャコちゃん先生実際に見た

政治家の多くは自立などしていない
その政治家を選ぶ我々もきちんと人を見ていない

更に官僚もマスコミも「お上」ではない
しかし我々は彼らの言うとおりに動かされている
自分達の考えで行動をしない国民だ
其れが根底にある「家父長制度」ではないかと思うわけ

日本の父は天皇陛下であったのだがそのお方が象徴になってしまったので
父が責任を取りたくても取れない

私達が気付かねばならない

コメント
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