チャコちゃん先生のつれづれ日記

きものエッセイスト 中谷比佐子の私的日記

そのとき

2011年03月09日 11時47分14秒 | 日記
バスの窓から連翹の花を見つける
散歩道にタンポポ
香りを追うと沈丁花
家の窓の外に辛夷のつぼみ
事務所のベランダにはや櫻

手入れを怠った植木鉢
はこべが勢い良く広がっている
コンクリートの隙間から
名を知らぬ草の小さな花

命の勢いに圧倒される
今燃え盛る芽の強さ
太陽と風と雨
そして夜の逢瀬の月と星

彼らは自然に任せきっている
疑いもなく
この時期に活動を開始する

親と子の関係のように感じる
バスの中
すっかり寝込んだ子を抱いて
若い母親が子の重さに耐え切れない
その腕に安心しきった子の寝顔

信じきる
そうすると美しい花も咲き
美味しい実も出来る

毎年当たり前に見る
自然界の変化
でもこの変化は太陽を風を雨を
信じきらなければ出来ない変化だ

それは時期を知ると言うことかも知れない
何事にも「そのとき」がある
とつくづく思う
コメント
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