チャコちゃん先生のつれづれ日記

きものエッセイスト 中谷比佐子の私的日記

染芸展の審査会

2011年03月04日 16時58分31秒 | 日記
東京手描き友禅の染色家たちが一年に1回
ご自分の作品を競い合う
もう何年か前から
「こすもす賞」成るものを出していて
今日はタナカが審査委員デビューを果たす

四人の意見をまとめるのは面倒なので
チャコちゃん先生独断と偏見をもって
パッツパッツと決めてしまう

今日は寸時に一番気に入ったきものに先客
「残念!」
しかし同じ作家のきものに決めた
蓋を開けたら理事長の高橋孝之さんのきもの
一歩遅れたそのきものはなんと
「都知事賞」に輝いた

イヤー全く手の込んだものだった
きもの全体をフリーハンドで縞を描く
手間暇かけているのだが非常にすっきりと見える
これって東京人の姿勢ではないかしら

勉強して勉強して成績がよくても尊敬されず
勉強などしているなんて感じさせないで成績がいいと
皆に一目置かれしかも愛される

東京手描き友禅って
皆そんな気質を持っている
御簾の中から花を眺めているような染め帯を描いた
上田早苗さん
つい見過ごしてしまうほどさっぱりしているのだが
えっと立ち止まってよくよく見て
その精密な友禅手法に感動

チャコちゃん先生は
通常つむぎを着ることが多いので
そう今年は結城紬の出番が多かった
チョット嫌味ね
帯にアクセントを付けたい
どかんとした柄か
とんでもない色使い
または思いがけない構図のものを好む

今回のこすもす賞は古代縮緬に
蔦の葉を大胆に描いた紫濃淡の名古屋帯
81歳の西澤幸雄さん
ダイナミック
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