宇宙のこっくり亭

意識の覚醒に向かって、精神世界を縦横無尽に語る本格派ブログ!!

ボランティア・ソウル ~ ドロレス・キャノン

2013年03月27日 | ドロレス・キャノン
  
ドロレス・キャノンの「ボランティア・ソウル」の話は、よく知られている。発展途上国に「青年海外協力隊」が行ってるように、大変革期にある地球に、大挙して転生してきている魂のことだ。
 
本ブログとしては、それを「宇宙人の魂を持つ人々」と呼びたいところだけど、ドロレス・キャノンの「ボランティア・ソウル」の場合は、「ニュー・ソウル」、「神から直接来たピュアな人々」とも言っており、微妙にニュアンスが異なる。そこには、「宇宙からの転生者」だけでなく、「創造神から分かれてきた新しい魂」という人々も含まれているらしい。その場合、地球を去って戻るべき場所は、「宇宙のどこか」ではなく、「根源」(ソース)ということになる。確かに、中にはそういう人もいることだろう。

いずれにしても、「意識の領域では進歩してるけど、地球の物質世界で輪廻転生した経験が浅い人」ということでは変わらない。問題は、「地球の物質世界で輪廻転生した経験が浅い」というところにある。ここは、想像以上に慣れるのが難しい環境だ。
  
筆者は幼少の頃、この世界がだんだん分かってくるにつれて、地球の物質世界という環境に、底知れない怖ろしさを感じたものだ。それは、「これだけ大勢の人間がいて、それぞれにエゴがあり、しかも他人が何を考えているかは分からず、互いにエゴをぶつけあって生きている」という怖ろしさ。
 
怖いというより、「よく、これで世界が崩壊せずに成り立ってるもんだな?」と、ほとほと感心したのを覚えている。成長が遅かっただけに、まだ歩くのもやっとという感じで、誰にもこの思いを語ることはできなかったが・・・(笑)。

その後、地球人類の歴史を知り、理解するにつれて、「よく崩壊せずに成り立ってるものだ」というのが、実は誤解だったことに気づいた。

というのも、地球人類の社会は、しょっちゅう崩壊しては、再建されるというプロセスを繰り返している。しばらく平和な時期が続いているように見えても、そのうち大戦争や大災害が起きて、人々の大量死が始まる。自転車と同じで、突っ走っていなければ倒れてしまう。しばしば、本当に倒れる。いつも、大恐慌や大戦争、大革命、大飢饉、大疫病・・・その他もろもろ、信じがたいほどの災厄が連続する世界。でも、人類の社会は何度でも、倒れるたびに必ず起き上がってきた。もっとも、そのまま消えてしまった文明や都市もたくさんあるのだが・・・。
  
それは、人間だけではない。人間の世界と比べて、一見、平和に共存共栄しているように見える自然界だって、実際には人間以上に食うか食われるかの生存競争を絶え間なく続けてきた。他の生物との争いもあるけど、それ以上に、地球という環境と戦って生き延びてきた。それは、しばしば「動物や植物の大量死」という崩壊過程を迎える。森林が砂漠になり、草原が海底になり、ある生物が食い尽くされて空白になったところに別の生物が進出し・・・。でも、人類の社会と同じで、何度でも、倒れるたびに必ず再生されてきた。

要するに、それが地球という世界のやり方なのだ。いつもバラバラに分裂して混乱しているのに、なんとかやってこれているのは、崩壊せずに踏みとどまっているわけではなく、「しょっちゅう崩壊するけど、そのたびに再建しているから」というにすぎない。ここは、とにかく荒っぽいのが特徴だ。とりあえず、この世界に合わせて生きていくしかない。
 
地球での人生は、一度きりではない。人はそれぞれ、生まれ変わっている。生まれてからの何十年かの時間は同じでも、過去の転生履歴まで含めれば、その人生経験には膨大な個人差がある。

もちろん、これには反対の意見もあって、その代表者は17世紀イギリスの大哲学者、ジョン・ロックだろう。ジョン・ロックによれば、「人は皆、白紙状態で生まれてくる」という。すべては、この世に生まれてから後の経験によって、後天的に獲得されたものだということだ。(・・・ただし、これはキリスト教国の思想だけに、輪廻転生についてコメントしたものではない。『人には生まれつき理性が備わっている』というような考え方に対する反対意見)。

確かに、それにも一理ある。でも、個人的にはそう思えない。

というのも、早い話が、世間の一般人の大半は、筆者よりも明らかに地球環境に「慣れている」としか思えないのである。これは、自分と他人とを、せっせと観察してきた上での結論だ。もちろん、いろんな要因はあるとは思うけど、根本的な問題として、「地球での慣れ」に大きな差があるように思われる。

もちろん、こちらも、この人生でいろんな経験を積むことにより、かなり慣れてきた。この物質世界で生きることに対する熟練度は、大幅に向上している。もしも、もう一度、人生をやり直したとしたら、今度はかなり違うはずだ。ルドルフ・シュタイナー風に言えば、「これが、生だったのか。よし、それならもう一度!」。でも、やっぱり、「地球での人生をもう一度」と考えると、気が遠くなる・・・。
  
ドロレス・キャノンによれば、この「第1の波」のボランティア・ソウルは、地球であまりにも大きな困難に直面したため、10代のうちに理由もなく自殺した人が結構いるらしい。

自分自身を振り返ってみると、日常生活に対する興味関心がもともと今ひとつなせいか、今までのところ、ストレスで潰れることはなかった。もちろん、それなりに悩んではいたけど、精神世界やアートに没頭すれば、日常生活のことなど、たちまち忘れてしまう傾向にあった。それだけでなく、犬や猫を初めとする動物が熱烈に好きなため、道を歩いていて無邪気な動物を見かけるだけでも、たちまち気が紛れた。そういうイイカゲンさのおかげで、なんとか無事に乗り切ってこれたのだろう。
  
>彼らは意識的には、ホームがどこか全く分からないのに。強い怒りや嫌悪のような感情が、彼らを深く乱すのです。いく人かは、現状に反抗して、地球の混乱を逃れるために自殺しました。彼らは第2、第3のボランティアの波のために道を開いたパイオニアです。
  
(つづく)