「中央区を、子育て日本一の区へ」こども元気クリニック・病児保育室  小児科医 小坂和輝のblog

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知ろう!そして、使おう! 子どもの権利条約(児童の権利に関する条約)

2023-04-30 03:52:42 | シチズンシップ教育

 みなさん、子どもの権利条約(「児童の権利に関する条約」ともいう。)をご存じでしょうか。世界中すべての子ども達がもつ権利を定めたとても大切な条約です。

 20世紀後半、子どもの権利について、きちんと守るルール作りをしようという機運が高まり、1989年国連で決められ、日本も1994年に国内のルールとすることに受け入れました。

 1~40条に、守られるべき子どもの権利の内容が書かれています。次の4つの柱に大きく分けられます。主な条文をご紹介します。
 全文は、日本ユニセフ協会のホームページで読むことができます。➨ https://www.unicef.or.jp/kodomo/kenri/syouyaku.html

1、生きる権利(命が守られる)

6条:すべての子どもは、生きる権利・育つ権利をもっています。

24条:健康でいられ、必要な医療や保健サービスを受ける権利をもっています。

26条:生活に困ったときには、国からお金の支給などを受ける権利をもっています。

27条:心やからだがすこやかに成長できるような生活を送る権利をもっています。

39条:虐待、戦争などの被害にあった子どもは、心やからだの傷をなおし、社会にもどれるように支援を受けることができます。


2、育つ権利(もって生まれた能力を十分に伸ばしながら成長できる)

17条:子どもは、自分の成長に役立つ多くの情報を手に入れる権利をもっています。

28条:子どもは教育を受ける権利をもっています。上の学校に進みたいときには、みんなにそのチャンスが与えられなければなりません。学校のきまりは、子どもの尊厳が守られるという考え方からはずれるものであってはなりません。

29条:教育は、もっている能力を最大限のばし、人権や平和、環境を守ることなどを学ぶためのものです。

31条:休んだり、遊んだり、文化芸術活動に参加したりする権利をもっています 。


3、守られる権利(あらゆる暴力から守られる)

2条:子どもは、国のちがいや、性のちがい、心やからだに障がいがあるかないか、お金持ちであるかないかなどによって差別されません。

19条:どんなかたちであれ、子どもが暴力をふるわれたり、不当な扱いなどを受けたりすることがないように、国は子どもを守らなければなりません。

32条:子どもは、むりやり働かされたり、心やからだによくない仕事をさせられたりしないように守られる権利をもっています。

33条:国は、子どもが麻薬や覚せい剤などの事件にまきこまれないように守らなければなりません。

35条:国は、子どもが誘拐されたり、売り買いされたりすることのないように守らなければなりません。

36条:国は、どんなかたちでも、子どもの幸せをうばって利益を得るようなことから子どもを守らなければなりません。


4、参加する権利(自由に意見を言え、参加できる)

12条:子どもは、自分に関係のあることについて自由に自分の意見を表す権利をもっています。その意見は、子どもの発達に応じて、じゅうぶん考慮されなければなりません。

13条:いろいろな情報や考えを伝える権利、知る権利をもっています。

14条:思想・良心・宗教の自由についての権利をもっています。

15条:ほかの人びとと一緒に団体をつくったり、集会を行ったりする権利をもっています。

 

 みなさんの生活で、それぞれのルールが守られていますか?
 万が一、守られていないなら、守られるようにしていきましょう!

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