「中央区を、子育て日本一の区へ」こども元気クリニック・病児保育室  小児科医 小坂和輝のblog

感染を制御しつつ、子ども達の学び・育ちの環境づくりをして行きましょう!病児保育も鋭意実施中。子ども達に健康への気づきを。

「このままではまずい」と「どうせ無駄」の間

2008-12-28 15:19:51 | シチズンシップ教育
 今、『反貧困ー「すべり台社会」からの脱出』(湯浅誠著 岩波新書 2008年4月22日 第1刷発行 2008年12月15日 第6刷発行)を読もうとしています。

 そのまえがきに書かれていた文章。

引用)「このままではまずい」と「どうせ無駄」の間をつなぐ活動を見つけなければならない。そうした活動が社会全体に広がることで、政治もまた貧困問題への注目を高めるだろう。関心のある人たちだけがますます関心を持ち、関心のない人たちが関心のないままに留め置かれるような状態を乗り越えたい。貧困は、誰にとっても望ましくないもの、あってはならないものである。ここでこそ、私たちの社会がまだ「捨てたものではない」ことを示すべきだ。
 本書ではそれを「強い社会」と表現した。これから本書を読んでくださるみなさんが、読後に「強い社会」を実現しようとする念を強めてくれれば、筆者としてそれに勝る喜びはない。(引用終わり


*「このままではまずい」と「どうせ無駄」の間をつなぐ活動を見つけなければならない。

*関心のある人たちだけがますます関心を持ち、関心のない人たちが関心のないままに留め置かれるような状態を乗り越えたい。

 この二つの文章で書かれる「思い」が、すごく同感です。私自身も、様々な問題に直面するたびに、これら「思い」が頭をよぎります。

 貧困問題は、おそらく最も重要な問題の一つですが、それだけでなく、どんな問題でも当てはまります。

 障がいのある方の教育・就労、病児保育、ワーク・ライフバランス、地球温暖化防止、築地市場移転、新型インフルエンザ対策、首都直下型大地震対策、在宅療養、認知症、再開発、世界の貧困、北朝鮮拉致被害者問題、、、(順不同で書いています。)

 どの問題に関る時にも当てはまる「思い」です。


 さて、本書を読み進めることで、反貧困に対する「強い社会」への回答がどう書かれているか、とても楽しみです。
コメント
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