.
今年のだし取り教室も同じ4月です。
場所は、ふきのとうさんの店内。
アット・ホームな雰囲気の中、
だしとりをして、
20人分の五目ずしと胡麻豆腐の
お吸い物をつくりました。
今日は土曜日なので、学校がお休みの
子供たちが参加してくれる予定です。
できるんですよ、子供たち。
先ずは、一番乗りのすみれちゃんとごあいさつ。
きりりと三角巾をしめ、顔つきに大人度が増しています。
すみれちゃんが日常かつお節を削ってることは、
ふきのとうさんから聞いてます。
頼もしいですね。
そうだ!
カウンターのなかで手伝ってもらおう。
突然、思いつき、
「料理の方、今から手伝ってもらえる?
先ずは、おすしに使う生姜をお願い、
こんな風に縦に切ってね」。
「これくらいに?」。
この後、小学生アシスタントは2人増え3人に。
1人は、かなちゃん(前回ごはんをよそっていた)
もう1人は、かえでちゃん(すみれちゃんのお姉さん)
まずは、だし取り教室で、
昆布を引き上げたり、
かつお節を加えたりしてもらいます。
<だし取り料理教室スタート>
料理の土台はだしですよ。
<真昆布とかつお節の一番だし>
だしの取り方は、昆布とかつお節の一番だし。
昆布は、ふきのとうさんで扱っている真昆布、、
かつお節は、削りたての本枯節と花かつおの2種。
2種のだしの取り方と、だしの味をみていただきます。
わたしの分量は、
水1リットルに対し、昆布は10g。
かつお節の分量は、
①削りたての一本釣りの枯本節、15g
②三沢地方で販売している花かつお、20g
取り方がちょっぴりちがいます。
●本枯節
●市販の花かつお
<取りたてのだしで、料理教室スタート>。
五目ずしとごま豆腐の吸い物、20人分つくります。
時間とコンロの問題があり、
みなさんには材料の下ごしらえの
デモストレーションを少量ずつご覧いただきました。
そのデモ通りにを子供たちが調理していきます。
下ごしらえと料理の内容
<・印は、だしをつかって炊きます>
①生姜の甘酢漬け、
②れんこんの甘酢漬け
③・凍み豆腐の戻し方、すし用の炊き方
④・干ししいたけの戻し方、照り煮の炊き方
⑤・かんぴょうの戻し方、炊き方
⑥・油揚の油ぬきの仕方、
⑦・にんじんのアクぬき、炊き方
⑧・ごぼうの笹がきごぼうの仕方、アクぬきの仕方、炊き方
⑨薄焼きたまごの、たまごのとき方、焼き方
⑩きぬさやのゆで方、すじの取り方、切り方
⑪海苔のもみ方
⑫酢めし用合わせ酢の、酢めしへの加え方
.
炊きたてのごはんに
合わせ酢を加えて切り混ぜています。
酢めしに、飾り用の薄焼きたまご、きぬさや、のり以外の
材料を加えてまぜます。黒くみえるのは、干ししいたけ。
具を混ぜた酢めしの上に、
もみのりをすみずみまで広げて、
その上から薄焼きたまごを広げます。。
卵の黄色、菜の花畑のイメージよ。
(2時間以上経過しています)。
絹さや、春の畑に芽がでてきたように
飾ってね。
れんこんの甘酢漬けのせて、
子供たちの、しっかりした顔つき、ごらんください。
生姜の甘酢漬けのせて、
できあがり~~~~~♬
いい写真でしょう?
たいへんなことを経験しておくと、
今後なにか面倒なことが
あっても平気になります。
重箱の盛り付け。
わたしは、口は出しましたが、
手は、一切出していません。
すべて、子供たちの手によるものです。
さ、お椀もできました。
いただきまーーす。
子供たち、ほんとうにお疲れさまでした。
日本料理の基本、たくさん学びました。
2班にわかれていただきました。
ふきのとうの妙さんが、すみれちゃんに
「疲れた?」と訊いたら
「ふつうです」とこたえたそうです。
たしかに、そのあと、赤ちゃんをあやしていましたし、
小さな子供たち相手にお絵描きも。
疲れた風には、まったく見えませんでした。
すみれちゃんのおかあさんに
「毎日、お手伝いしてますか」と、
うかがったら、
「ええ、毎日。
毎日したがるんですけど、
忙しいときは、今日はいいからって断るんです」。
.
食が、
子供たちの<生活力>を育てます!
子供たちは、食べることが大好きです。
とくに成長期の子供の、
食に対する好奇心は、本能的なもの。
台所からの料理の香りが大好き、
台所での、小さなお手伝い、すすんでやります。
そのお手伝いを重ねていくうち、
ごはんが炊けたり、
味噌汁がつくれたり
おかずのつくり方が身につくようになります。
なにか一品でも自分でつくれるようになれば、
生きていくための自信が生まれ、
1人で暮らしていける<生活力>につながります。
今回の講習会、
なんどでも練習して
なにか、ひとつでも、
身につけてもらえれば、本望です。
.
最後に。
ご参加いただいた大人のみなさま。
子供たちの包丁さばきやデモストレーションを、
静かに見守っていただき、
また2時間超という長時間、
立ちっぱなしにもかかわらず、
飽きずに、私語を交わさず、身体を揺らさず
料理を見続けてくださったみなさまに
心の底から感動しました。
ありがとうございました。
ふきのとうさんは
「今年のテーマは、五目ずし!
お客さまの家庭の行事に、
五目ずしが根付くよう、がんばる!」
とのことです。
どうぞ、よろしくお願いいたします。
うれしいお知らせありがとうございます。
ちゃんと棒寒天を戻してのゼリー、おかあさんの留守中にお味噌汁、ふきごはん・・・やりますねぇ、しかも渋いです。
お子さんがつくりたいと思ったとき、初めは、台所が汚れようが、こぼれようが、「つくりりたい」という気持ちを重視していただきたいですね。
料理は、創作です。おいしい工作のようなものです。
どんどん、作らせてください。
また、
日本料理は、素材の味や香りを引き出す料理。
唯一の料理法です。
旨みは、だし。
これから成長するにつれて、中華や洋食を食べたくなるでしょうが、30台後半ごろ、あっさりした和食を身体が欲しても、子供のころにきちんと和食を食べてないと、どんなものを食べていいのかわからないという状態に陥ります。極論かもしれませんが、その結果、成人病を招いてしまうわけです。
日本人としての味のスタンダードは、舌の麻痺していない子供のうちに植えつけていただきたいとおもいます。
伝えたいことのたくさん詰まった2日間でした。
1日目は、デジカメ、バッグに入れたままで、
写真、1枚も撮れず、残念でした。