波紋

一人の人間をめぐって様々な人間関係が引き起こす波紋の様子を描いている

思いつくままに   「隣人への愛」

2015-06-17 09:43:45 | Weblog
週末に見る「寅さんシリーズ」の映画は私の楽しみの一つになっている。
昔、封切りを待ちかねて最初から見ているのではじめてみるのではなく、分かっているはずなのに何度見ても初めてのように新鮮で感動を覚えるのは何故なのかと思いを馳せてみる。そこには現代の世の中では見ることが少なくなりつつある他人への(隣人)愛が自然と表現されていることだと思う。
一般に言われている人間的な好き、嫌いの段階から、いつの間にかそれが失恋と言う状況になりながらその過程で寅さん(架空?)と言う人間を通じて人間の本来の愛をそこに生み出していく。ヒロインの女性はその境遇やおかれた環境で誰かにすがり助けてもらいたい気持ちを受け止めてくれる人間を求めて頼る。そこに寅さんと言う人物を得て人間としての真実の真心に触れて引かれていくのである。
作者はこの寅さんを通じて人間としての大事な真心を教えようとしている気がしてならない。現実にはない状況を作り、このような人物がいてその場を用いることが出来れば
世の中は明るく、また殺伐としたぎすぎすしたことにならないと言うことを教えているのだろう。日々のニュースを見ながら大事な事を忘れて生きている自分を忘れないようにしなければと思わされている。
梅雨の晴れ間と言う言葉があるが、今年の梅雨は今までのイメージと違い、男性的というか、熱帯性というか、さらおっとしてきた。確かに気象状況も変わりつつあるようだ。
アジサイも終わり、夏近しという季節になってきた。
日々新たにと言いたいところだが、あまり変わり栄えのしない毎日の中で、多くの恵みを様々な本の中に見出している。
そして読み終わった本の中で読み返すほどにその書かれた内容の理解が変わることもあり、その深さを知ることもある。
つまり読む側の心構えで伝わり方が違ってくるのである。不思議と言うか、深さがあることを知らされている。