日々の泡盛(フランス編)

フランス在住、40代サラリーマンのどうってことない日常。

平行して進行する人生

2011-09-19 16:31:10 | 大阪
先週の金曜日、堂島にあるシチリア料理のレストランで
「レモンのパスタ」というパスタを食べたのだが、あまりに美味で
感動してしまった。パスタにはレモンのソースしかかかってないし、
トッピングも皮抜きしたレモンだけなのだが、これがこのうえなく美味。
シンプルなんだけど、レモンのすっぱさとフルーティな味が
パスタを引きたてるような味に昇華されていてすばらしかった。

まあ、それはそうと、転勤で大阪を離れることになった。去年の5月末に
こっちに来たんで、結局1年3カ月ちょっとしか住んでいないことになる。
異動先はフランスだ。今日、大使館から申請していた査証が送られてきた。
実際に査証を取得して、異動が現実味を帯びてきた。査証が来るまでは
なんだか、今回の異動も嘘みたいな感じで半ば半信半疑だったのだ。
ようやく本腰を入れて引越しだの、異動の諸手続きやらないといけないなあ、
と思い始めたところ。とはいえ、フランスに出発する日は10日後なんだけど。
全然準備してねえや。

こうしてまたフランス行きのことを考えると不思議な気がしてくる。
僕は2002年から2008年までフランスにいて、そのあと3年間日本にいたのだが、
フランスにいるときは割りと何も考えていなかったのだが、日本に戻ったら
フランスにインパクトが強くて、日本は仮の生活であって、本当の自分は
フランスにある、みたいな意識がどこかにあった。そのせいで、いつでも
フランスに戻れるように家財道具とかよけないものを買わずに身軽にいよう、
としていたっけ。それが大阪に転勤になり、フランスとか東京とか
あまり考えなくなっていた矢先だ。

似たような錯覚はこれまでもある。東京で就職したときも、心のどこかで
東京の生活は仮で、いつか九州に戻るし、九州にいる自分が本来の自分なんだと
自分に言い聞かせたりした。もっと遡れば、小学校のころ僕は途中で
福岡から鹿児島の小学校に転校したんだが、そんときも鹿児島では
ここでの生活は本当の自分じゃなくて、そのうち自分は福岡の本当の
自分の人生に復帰できるはず、と子どもながら考えていたっけ。

でも今度のフランスはどうだろうか?行ったらやっぱり自分は日本が
本来の自分がいる場所で、日本に戻らないといけない、みたいなことを
考えたりするだろうか?それとも日本こそ仮の宿で、フランスこそ
本来いるべき場所である、なんて考えるんだろうか?

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