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日々の泡盛(フランス編)

フランス在住、40代サラリーマンのどうってことない日常。

電話番号は電話帳で

2005-01-20 06:29:09 | フランス
昨日書いた日記を読みつつ、リスボンの情景を
思い起こし、しばしうっとりしてしまった自分。
くそ、リスボンにまた行きたい。

午後オフィスでいつものようにせこせこ働いていると
同僚の席の電話が鳴った。同僚がいなかったので代わりにとると、
怒ったような声のフランス人のばあさんが、
「あなたたち、私の電話番号をどうして知りたいのよ!」
と受話器の向こうでタンカを切っていた。
「なんのことでしょうか?」と尋ねると、
「私の電話番号を教えてくれ、って留守電に入ってたじゃない」
というおばあさん。
ははあ、これは同僚が作っていた顧客リストだな。
顧客の中で電話番号がない人がいるから、電話を教えてくれるよう
連絡を取ってみる、と言ってたもんな、と思い出す自分。
「今、同僚がいないのでなんとも答えられないんですが・・・」
と言うと、
「電話番号をなんで他人に教えてないといけないのか、
その理由をあなたの同僚に説明してもらいたいわ」とますますの剣幕。
「同僚が戻ったらすぐ電話させるので、名前と電話番号教えてくれますか?」
「しょうがないわねえ」
と言いながらばあさん、名前と電話番号をすらすらと僕に教えたのだった。
って、電話番号教えてるじゃん、一体何が言いたいんだよ。

その後同僚がばあさんに電話すると、ばあさんがまたにがにがしい
口調で電話に出て、「電話番号を聞いてくる会社なんておたく
だけよ」とぶつぶつ言った挙句、「どうせあたしの電話番号、
番号帳に出てるからそれ見なさいよ」と言って切ったらしい。

夕方自分のセクションにバンビちゃんのような目をしたフランス人の
同僚が一瞬遊びに来た。バンビは可愛い顔をしているが、結構
はっきりものを言うので、ときどき僕は驚いてしまう。というか、
こっちの女の子ははっきりものを言わない子のほうが珍しいもんな。
オフィスの廊下で女子社員が集まって何やら会話しているのを見てきて、
「女の大集会やってるわよ、ムッシュー○○(僕の名前)」と
僕に教えに来たのだ。教えに来てどうする。

西の果てにある街

2005-01-18 07:07:46 | フランス
昔の同僚だった女の子が近く結婚するという
話を職場で聞く。昔の同僚っつってももう
4年ぐらい会ってないんだけどね。
彼女はずっと東京で働いているから。
ちょっとばかり、青春が終わってしまったような気分。
みんな結婚していくんだなあ。いい歳だもんな、僕ら。

職場の上司が来月、リスボンに旅行に行く、
というので僕が持っているガイドブックなどを貸す。
僕がリスボンに1年半前に一人で旅行した
ときに買いあさったものだ。リスボンを舞台にした
短編小説集とか、タブッキのリスボンが舞台の
小説とか。

8月の、僕が見たリスボンは坂道ばかり続く
ノスタルジックな街だった。古ぼけたアパルトマンが
延々と坂の両側に続く。そして坂の向こうには
青いテージョ川がいつも見えていたっけなあ。
時代から取り残されたような、穴の開いたような
空間だった。