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日々の泡盛(フランス編)

フランス在住、40代サラリーマンのどうってことない日常。

本当の自分は、的な

2011-10-11 04:59:29 | フランス
今日は仕事の関係で、パリ郊外の学校に行って
なんか自分の仕事を紹介したりする機会があったのだが、
自分のフランス語も怪しかったし、高校生も何も自分の
話を聞いていなかったし、まあ、パッとしない仕事だった。

ところで思ったのだが、僕が沖縄に行ってもっとも
安心したのが風や空気や湿気がなんとなく僕が生まれて
3歳まで育った種子島になんか近い感じがしたからだ。まあ、
暑いことには変りはないが。さとうきび畑とか、波止場の雰囲気とか。
なんか日本の南西諸島は親近感を感じてしまうのだ。

そのあと僕は福岡の大学に進んだのだが、大学まで何も
感じることはなかった。大学を卒業して、東京に出てから
なんとなく自分はもともと九州の人間で九州のどこかの
町にいるのが本当であって、東京にいるのはおかしいんじゃないか、
なんて気持ちが芽生えたのだ。
それが今じゃフランスになってしまったが。
昔フランスに留学している時や、フランスで30台前半に
働いているときはフランスに一生いれたらいいなあ、なんて
漠然と思っていたのだが、現段階でなんだかそれも非現実的な
感じがしてしまう。

福岡の大名のひっそりした喫茶店でコーヒーを飲んだり、
久留米の高良山で筑後平野を見下ろしたり、もしくは
鹿児島の離島の波止場でぼんやり鹿児島行きのフェリーを
見送るような毎日のほうが、本当の自分のような気がする。
たぶん、フランスに来て間もないんでこんなことを思うのかな。
もしくは40過ぎてさびしい生活を送ったまま、ここに
来てしまったからだろうか?

単細胞な自分

2011-10-07 05:27:45 | フランス
某若手議員のホームページを興味本位で閲覧していたら、
「もっとも落ちつく場所は?」というプロフィールのところの
インタビューに、「自宅のトイレ」という回答が載せられていた。
面白いことは面白いのだが、なんだかそういうことを言う人というのは
なんか信用できないような気がしてならない。まあ、いいのだが。

ところでフランスに着いて仕事も始めたのだが、
周りの人間と仕事のことで話すたびに、なんかいろいろ考えあぐねた
あげくに何もものが決まらない、というシチュエーションが
多くて結構イライラしてしまう。そもそも自分自身あまり
考えないたちなんで、頭の中でいろいろ想像したり、
推測でものを言ったり、何も起こってないのに思い悩んだり、
というのが信じられないので、そういうことに時間を使っている
人間を見るにつけやりきれなくなってしまう。
まあ、自分が単純だっていうことなのかもしれないが。

なんか相手を怒らせる結論が最初からわかっているなら、
偽善的に丁寧な態度をとるより、本当のことを言って
さっさと怒らせるほうがわかりやすいし、時間の節約にもなるし、
相手にも事実が分っていいと思うのだが、そう思わない人も
世の中にはたくさんいるものだ。

人生のきしみ

2011-09-13 14:10:36 | フランス
本を読んでいたら、某有名なキュレーターが、自分はくだらない
天気の話とかしないんで、他人からはとっつきにくいと思われている、
みたいなことを書いていた。その気持ち分かるなあ。
どうでもいい話って、本当にどうでもいいのだが、それを
欠落させると人付き合いがしんどいのだ。って、人付き合いなんて
最初からあきらめているが、自分の場合。

雑誌に載っていたSIGUR ROSの音楽をYOUTUBEで検索していたら
こんな画像が出てきた。人生にきしむような音がするようなとき、
明日に行き詰るような感覚を覚えるとき、こんな音楽と映像があれば
なんかほっこりした気持ちになるなあ。






ノルマンディーからの葉書

2011-07-05 13:59:44 | フランス
沖縄ではそのあと、ほとんど沈没(昔のバックパッカー用語)してたとしか
言えないような体たらくな行動で、ホテルの部屋で伸びていた。
ちょっと元気になると、ちょこちょこ街に出かけていったりしたが・・・。

と、そんな相変わらずな旅行を過ごした後、大阪に戻ってみたら、
ノルマンディーに住んでいる20年来の知り合いのおじいさんから葉書が来ていた。

POUR MA PART JE VIEILLIS ET NE SUIS PAS ALLE A PARSI DEPUIS PLUS DE DEUX ANS.

私のほうは、歳をとって、もうパリには2年以上行っていない。

と書かれていた。なんか映画のセリフみたいだ。
もしくはマルグリット・デュラスの小説のようだ。

ということで久しぶりに、そのおじいさんに会うためにフランス行きを
決定した自分だった。

you are the lighthouse

2011-06-02 13:43:09 | フランス
you are the lighthouse to my broken boat

君は、僕の壊れた船にとっての灯台

という歌詞が、シャルロットのmemoirの中に出てくる。
なかなか気に入っているのだが。
明日の午後から東京に行く予定。昔の友人に会って
飲み会など参加予定。って遊んでばっかりだな。

メモワール

2011-05-30 16:04:06 | フランス
今日は会社帰りに難波まで電車に乗り、また博多ラーメンを食べに行ってしまった。
まあ、そんなことはどうでもいいのだが。
たまたまシャルロット・ゲンズブールの新曲が出ているのを知り、
I-TUNEでダウンロードする。「メモワール」という曲だ。
アイルランドのロックバンド、villagersが彼女のために書いたらしい。




聞いているだけで都会の孤独や荒涼感、絶望感などが浮かび上がってくる。歌詞の中に
i give myself to strangers like i gave myself to you
という表現が出てくる。見知らぬ人に身を任せる、あなたに身を任せていたように。
とか、妄想する人々、フェチストなどと言ったボキャブラリーも出てくる。
こういう退廃的な世界こそ、まさにシャルロットの醍醐味かと思う。
同時にマルグリット・デュラスのヌーボーロマンや、もしくはルイス・ブニュエルの
映画の中に出てくる退廃感と共通するような気もするが。

といろいろ考えながらシャルロットの歌を聞くと、フランスの懐かしさがこみ上げる。
自分の身の回りの人もみんないい人たちなのだが、真面目すぎたり、健全すぎたり、
常識人過ぎたりして、ときどきすごく疲れるのだ。

COMING AND GOING

2010-12-22 16:09:25 | フランス
最近、フランス思想に関する新書を読んでいるのだが、フランス語で
「人々」ということを漠然と意味する単語"on"は"homme"(人間)
の略語であり、ランボーの有名な引用文"ON ME PENSE"は
"HOMME PENSE"の言葉遊びになっているとか、いろいろそういう
話が詰まっていて面白い。

とそんなことはどうでもいいんだが、あまり面白い話ではないが、
フランス時代よくしてもらったフランス人の知り合いの訃報に今朝接した。
先週、自宅で自殺していたらしい。まだ40代半ばでこれから
いろいろな計画も野心もあったはずなのに、なんだか信じられない。
よくビールをおごってもらったり、ジャズバーなんかに連れて行って
もらっていたのだが・・・。

シャルロットゲンズブール、ライブ参入

2010-10-28 14:43:18 | フランス
参入というか、大阪にライブに来たので行っただけの話しなんだが。
でも、僕は彼女を、高校の終わりぐらいの頃から、シャルロットが父親と
シャルロット・フォーエバーをデュエットしている頃から知っているが、
こうやってライブに行って実物を見るのは初めての体験だった。
シャルロット自体、昔は歌う行為自体が嫌いで、ライブなんてとんでもない、
というような感じだったから、それに比べるとすごい進歩だ。

彼女の乱暴な歌い方、たたきつけるようなドラム裁きなんか、
もともと彼女が持っている純粋なんだけれど、野性味や粗野な部分が
伝わってきた。主演映画で彼女は少年院で、「人目を避けるような眼差し」
(REGARD FUYANT)を持っていると言われるのだが、そういう
飼いならされない、芯の強さを持っている女性なんだ。


フランスの1月(2)

2010-01-31 13:22:40 | フランス
パリについてバタバタと業務をこなす。夕方空いた時間で
昔の友達に会いに出かけたりする。
昔の同僚だった同じ年代の女性とアラフォートークなど。
最近寝つきが悪くなり、眠りも浅くなってきたという。
とうとう睡眠導入剤を常用し始めたとか。彼女は日本人だが
フランスにはもう長いこと住んでいるが、睡眠薬を飲むところなんて
フランス的かも。フランスって睡眠障害に苦しんでいる人多いもんな。

写真はレ・アールを通りかかったとき、ふと立ち止まって
撮ってみたもの。

フランスの1月(1)

2010-01-30 04:54:14 | フランス
短い出張でパリに来た。10月に来たから3カ月ぶり。
今回、実質2日しかおらず、しかも一日中働いているので
友人たちにもろくに連絡もできない。

ぼんやりラジオを聴いていたら、フランス社会の
日常の中の暴力について話されていた。検挙されない
軽い暴力事件(ひったくりとか、街角でいきなり殴れらたり)が
非常にフランスでは増えているという。暴力が蔓延しているというのだ。
「国家は合法的な暴力装置である」というのは政治学の鉄則だったと思うが、
日常の中の暴力の支配というのも、なんだか社会の進化を見るようで
末恐ろしい。北米などではhate crimeという90年代にはよく言われたが。
日本もそうなっていくんだろうか。

機内誌のシャルロット・ゲンズブールのインタビューを読む。
彼女は幽霊とか、夜とか、闇とかそういうモチーフが好きなようだ。
フランス的だなあ。写真はリヨン駅近くの街角。

10月のフランス(3)

2009-10-12 06:54:17 | フランス
仕事がひと段落ついたので、古い友人を訪ねにノルマンディーの
カンまで行く。2年前にも訪ねた旧いアパルトマンに住むおじいさんだ。
久しぶりのカンの街は(といっても一日もいなかったのだが)
10月の初めの気持ち週末に、人々が街路にあふれていた。
ノルマンディーの、デュラスの小説に出てくるようなもの憂さとは
無縁の幸せそうな人々があちこちを歩いている。
ノルマンディーはこのあと、晴れもしない陰鬱な季節が
続くんだよなあ。

フランスの友達

2009-09-23 21:16:47 | フランス
シルバーウィークの最終日、午前中に大学院の授業のための
発表レジュメを頭をひねりながら書いていたら実家から電話がかかってきた。
母親からで、この連休中に長崎にドライブして僕へのお土産にびわゼリーを買ったが
郵便で僕のところに送って、郵便受けにびわゼリーの箱が入るかどうか、
とかそんなどうでもいいことだった。びわゼリーは好きなんだけどね。

午後から職場に行ってメールをチェックするとフランスで同僚だった
バレリーからメールが来ていた。彼女は事務所を今月一杯でやめて
あらたにパリに開く子供向けのアトリエ兼ギャラリーの仕事をメインに
するらしい。ギャラリーのプレスリリースなどが添付されている。
彼女が会社を辞めてしまうのは非常に残念だが、また新しい目標に
向かって踏み出したことは本当に喜ばしいことだ。
人生は転がり続けるしかないしね。

夕方知人と会う約束が予定が合わなかったり、タイミングがずれたりして
結局会えなくなる。そのときのやり取りを見ながら、僕はバレリーのことを
思い出す。世の中に、いたわりとか心配りとかなければどんなに楽か。
人間の素の部分だけで付き合えるから。バレリーみたいに見境なく
怒ったり、怒鳴ったり、わめきちらしたり、でも何の屈託もなく
あくる日は何もなかったように笑ったりできる人間が好きだ。
作り笑いまでして人間関係を保持しようとするのは哀れだ。

若さとヒゲと

2009-07-15 23:29:05 | フランス
最近、自分がこき使われるのは多分見た目が若いせいなんじゃないか
ととみに思う。若いとなんか容赦なく、みんな下働きさせようとするしね。
見た目が若いと言っても、僕もよく近づいてみたら歳相応だし、目の下に
クマなんかできてるし、そんな若くもないんだが、一瞬見たらなんか
若く見えるらしいのだ。隣の部署の同僚も僕のことを33歳ぐらいかと
思っていたらしい。本当は40だよ。

ということもあり、今週はなんか老け顔にすべく、ずっと
ヒゲを伸ばしていた。伸ばしていたといいつつ、日曜から剃るのをやめた
だけなんで伸びた無精ひげみたいな感じだったのだが。
しかし今日、同じ部の女性から「いつまでそのヒゲを伸ばすのか」みたいな
ことを呼び出されて言われてしまった。はっと思い出したのが、
20代後半、実家で就職浪人をしていてそのときも一瞬ヒゲを伸ばしたのだが
母親から「ヒゲはあなたには似合わない」と一蹴され、すぐにヒゲを剃ったのだ。

ということでヒゲもそり、ぼさぼさだった髪も切り、
心機一転で鏡を見たら、前にも増して若作りな自分が立っていた。
こ・・・これは。

2009年夏のフランス

2009-07-07 18:37:29 | フランス
6月の末にいきなり出張でフランスに行く羽目に。
全然予定していなかったので、ただバタバタと荷物をまとめて
飛行機に乗る。ベネチアから戻ってきてからまだ2週間も経っていない。

11時間30分後、飛行機の窓からフランスの空港近くの
広い大地が見えてくる。大陸国フランスの典型的な風景だ。
地平まで畑が続いている。畑の先には森が。そして上空からは
イルドフランスの小さな街も見渡せる。

到着すると機内アナウンスで気温が26度だという。
フランスにしては暑い。ぼんやり空港の景色を見ていたのだが、
空港と言うのは滑走路と、その近くに生えている芝生とで
どこも似たような風景だ。ここがどこか別の国だといわれても
何も疑問を持たないかも。

タクシーに乗って、パリ市内へ。

突然フランスに

2009-06-27 00:46:43 | フランス
なんだかんだでベニスでの出張を引きずっていたら
いきなり上司から呼ばれて、フランスに出張する羽目に。
しかも出発はあさってだよ。そんな唐突な。

また10日ぐらいは不在にするのでしばらくは西荻の風景とも
お別れ。世間じゃあマイケル・ジャクソンの訃報のことばかりだけどね。