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日々の泡盛(フランス編)

フランス在住、40代サラリーマンのどうってことない日常。

額縁を引き取りに~encadreurs

2006-07-22 06:20:10 | パリ左岸
今日は仕事の関係でモンパルナスにある額縁屋に
額縁を引き取りに行った。
実は額縁屋(encadreurs)という職業があることは
知っていたけれど、実際にアトリエに行くのは初めて。
一歩足を踏み入れると、ところ狭しと製作途上の額縁が
アトリエに並んでいる。昔ルーブル美術館かどこかで見た
近世のベルギーの額縁屋の画を思い出した。
いろいろな色の額縁。金、竹、木やプラスチックなどいろいろな
素材の額縁が並んでいる。額縁だけでこんなバラエティが
あることに驚かされる。
こういう職人的な職業っていいよなあ。働いている人々も
職人肌でなんか朴訥でいい感じ。

ポルトガルVSフランス戦

2006-07-06 07:15:54 | パリ左岸
準々決勝でフランスがポルトガルが勝利したせいで
今夜はひどい目にあった。
勝利が決まった瞬間、午後11時ごろ僕は
RERのB線の電車に乗っていたのだが、
興奮した民衆が電車に乗り込み車両の中でさらに大興奮。
ドアをたたくは、ガラスを叩くは、奇声を上げるわで
大騒ぎ。そういった輩が目だって多く乗り込んできたのは
CITE UNIVERSITAIREの駅。後で聞いたら
近所に大画面を備えたスタジアムがあってそこでみんな
試合を観戦していたらしい。

迷惑な・・・と思いながらダンフェールの駅で乗り換えのため
降りる。警官が6名ぐらいホームに立って民衆を監視している。
こりゃ監視するよな。ちなみに先週の土曜日、
準決勝進出が決まったときは5万人の民衆がシャンゼリゼに向かった
らしい。今日は何万人集まるんだか。

地下鉄に乗り換えるともっとひどい状態に。
すし詰めの車両で多くの乗客が大声で「ジダン、ありがとう」
の歌とシュプレヒコール。それで一斉に地団駄を踏むもんだから
車両が揺れてこのうえない。しかも地下鉄発車できないし。
くそ、サポーターめ。

写真は電車に乗り込む前、歩いていた郊外の町の青い空。

トルビアックの中華街

2006-07-05 14:30:10 | パリ左岸
トルビアック、プラス・イタリー近くの
13区の中華街に久しぶりに行ってみる。
道路沿いに立ち並ぶ中華系、ベトナム系、ラオス系の
レストラン。入った店は味付けもそんなにきつくなく
から揚げや春巻きなどインドシナ料理が満載で満足。
店もにぎわっている。
メニューにはそれぞれL,V,Tの頭文字がついている。
ラオス、ベトナム、タイ料理と見分けるためらしい。
インドシナ三国といっても料理は微妙に違うのだ。
(タイは違うが。ちなみにカンボジア料理はメニューになかった)

惨めさを覆い隠すもの~ サンジェルマン界隈

2006-07-02 16:58:37 | パリ左岸
サンブノワ街にある小さなレストラン「petit saint benoit」
に行ってみた。デュラスが住んでいたアパートの目の前にあって
彼女はここのレストランの常連だったらしく、壁には
白黒の彼女の写真がでかでかと貼られている。
前時代的な内装の奥に、おびただしい数の引き出しのついた家具が。
聞いてみると、どうも、あの小さい引き出しには常連の人の
ナプキンが入れられていたらしい。自分だけのナプキンを
その引き出しから出して使うのだ。

でもって、デュラスがなければ普通の大衆的なレストランで
場所柄もあって観光客が多いなあ、という感じ。
が、ネットの書き込みで誰かがこのレストランの
テーブルクロスをさして、
cache-misere(ボロ隠し)だと評していた。
惨めさを多い隠す、という意味の単語。
本来はボロ隠しのコートを指す単語らしい。
そんな汚くはなかったけどなあ。



久しぶり、カルチエラタン

2006-07-01 04:11:54 | パリ左岸
久しぶりにカルチエラタンに行った。
買いたかった本があったので、JOSEF GIBERT
に行ったのだが、有名なサンミッシェル大通りは
学生やら観光客の若者で相変わらずごった返していて
ちょっとげんなり。学生街って学生じゃなくなって
かなりたってから行くと、これほどつまんない場所はないよな。
って、嫉妬しているみたいだが。

フランス人作家の小説を買った後、ついつい目の前にあった
国際情勢に関するレビューが面白そうだったんで
衝動買いしてしまった。日本経済の危機のことのほか、
大量破壊兵器の特集が。フランスに住んでいる日本人で
僕ほど真面目に大量破壊兵器のことを考えてるやつは
いないね(嘘)。

そのあと某ファーストフードの店に入って、とりあえず
メニューの一番初めにあるスプレーム・チーズバーガーセットを
頼んだんだが、全然出てこない。なんで?
15分ぐらいカウンターで馬鹿みたいに待たされた。
カウンターの姉ちゃんが済まなそうに、「代わりにデザート食べる?」
などと聞かれたが、それは本末転倒と思い拒否。
他のカウンターの店員の姉ちゃんからも「何を待っているんですか?」
などと聞かれ、その度に「スプレーム・チーズバーガー」
と答える自分。ださすぎ。
結局15分後にチーズバーガーは出てきたのだが、
「お待たせしたサービスです」と言って、二個目のチーズバーガーを
つけてくれた。って、そうじゃないだろ。食べられないよ。

写真はセーヌ川向こうの景色。

たまにスーツ着てるだけで

2006-06-24 05:59:01 | パリ左岸
本当に久しぶりにスーツを着て今日は一日中過ごした。
スーツ着ているだけなのに、まるで違う。

朝通りを歩いていると道行く人から約一名、
「お金めぐんでくれませんか」と物乞いされる。

事務所で働いていると「日本のサラリーマン」に質問したいという
パリ大学の学生からのインタビューを受ける。
別に僕は日本のサラリーマンを代表しているわけではなく、どちらかというと
その対極にいるので、かなり心苦しいのだが、なんとか答える。
「あなたにとってフランス人サラリーマンの短所と長所は?」
なんて質問をされるので、答えに窮する。というかそんなのわかんないよ。
フランス人サラリーマンとの交流なんてそんな多くないし。
「日本企業とフランスの企業の違いはなんですか?」
「日本でよく言われる勝ち組と負け組みについて説明してください」(知らん)
「フランスに適応するのは大変じゃないですか?」(ありがち)
などといろいろ根堀り、葉堀り聞かれる。




仕事帰りに道行く人に二回も道を聞かれる。
やっぱりスーツなんか着ているアジア人は危険性のない
声をかけるのに躊躇しないですむ対象なんだな。











パリの殺伐

2006-05-17 15:27:27 | パリ左岸
メトロに乗って13区までいく。ほぼ全線高架に
なっている6号線から外の景色を眺める。あまりに
殺風景とした街が広がっていたため思わずシャッターを切る。
駅で言えばnationaleもしくはchevaleretあたり。
周りには70年代の都市開発期に建設された高層住宅ばかり。
なんだか胸の空くような風景だ。

夜になって、久しぶりにニューヨークに住む友達と話す。
ひょんなことで「自分は子供の頃みそっかすで」
みたいなことを彼女が話した。「みそっかす」という
言葉も久しぶりに聞いた。自分はどちらかというと
「びりっかす」だったかなあ、なんて。意味は一緒だろうが。

ストレートな人々、ストレートな言葉

2006-05-14 05:57:00 | パリ左岸
今日は週末だというのに会議に出たりして、
しかもその会議の出席者は日本人もフランス人も揃いも揃って
とっちゃん坊やみたいなやつばっかりでものすごく消耗。
でもとっちゃん坊やみたいなやつに限って歳をとると
社会で幅を効かすんだよ。いやだけど。

ほんで、会議が終わったら昨日、軽々しく口が滑って
怒らせてしまった同僚のバレリーと鉢合わせ。本当に
バレリーはストレートな人間だ。僕の顔を見るなり
また険しい顔になり、

あんたにはがっかりさせられた!
Tu m'a déçu!

なんて言われちまったぜ。というか、そういうこと言われる自分って。

図書館とガーデニング

2006-04-10 14:58:32 | パリ左岸
天気もいいし、日曜なので、フランソワ・ミッテラン国立図書館
の近くにあるパリ唯一のガーデニング総合デパート
トリュフォーに行ってみた。パリ唯一と言っても、ちょっと郊外に
行けばトリュフォーはいくらでもあるんだが。

先週も午後5時ぐらいに行ったのだが、お年寄りやニューファミリー
で店内が大混雑していて、店内に入ったとたん人いきれに嫌気がさして
早々と出てきてしまった。ということで今回はちょっと学んで
午後2時ごろいく。まだそう混雑も起こっていない。

あちこちにすさまじいばかりの種類の植物が売られている。
トマトの苗木から、オリーブの木まで。チューリップの花束(5本)
が2.5ユーロ(300円ぐらいか)って安いのか?
あと盆栽コーナーなんかもあった。

そういえば店内に「HAIE」という単語がたくさん書かれた
チラシが置かれていたけど、あれって「生垣」って意味なんだなあ。
勉強になった。


雑談で心救われる

2006-04-08 06:50:39 | パリ左岸
今週はいらいらしちゃって質の悪い一週間だったぜ。
怒りは溜めるとよくないのでほどほどに発散させたり
周りの人間にあたったり、など感情に素直な自分であった。

同僚の男と雑談をしていたら、郵便局の悪口になって
まったくフランスの郵便局は仕事をしないという話題に。
そのうちその男が郵便局は昔、PTTといっていたことを引き合いに。
poste téléphone et télégraphe
「郵便電話電報局」ということなんだけど、裏の意味は
petit travail tranquille
「ちょっとしたなんでもない仕事」
の略であって、なまけものしか働いていない、なんて冗談を
飛ばしていた。

そのうちまたストレスたまって同僚のバレリーに
いろいろこうるさい質問を投げかけていたら、
「そんななんでもかんでも質問するのはやめてよ。
じたばたしてもしょうがない。私たち、みんないつかは死ぬんだから」
なんて哲学的な返事をもらっちまったぜ。

肉食動物現る

2006-03-31 06:37:52 | パリ左岸
というか自分のこと。なんでこんな肉食なんだろうか?と思う。
日本のサイトでわが出身地鹿児島(実家は福岡なんだけど)が日本で
黒豚生産一位、という記事が出ていたけど、やっぱ納得。幼少のころから
豚肉たくさん食ってたもんな。って別に鹿児島だけじゃないか。

ということで今日はサンジェルマンデプレにあるentrecoteという
レストランに行ってみた。名前の通り、メニューは牛のリブロースだけ。
混雑したレストランについても、何も言わずにすぐ前菜のサラダが
運ばれる。そしてすぐ焼き方とワインの種類を尋ねられるだけ。

ほどなくリブロースがレストラン独自のソース(レシピは秘密らしい)
に乗って運ばれる。すごくシンプルで迅速なサービス。何も悩む
必要はない。牛肉が食べたければここにくればいいだけ。
もっといいのは肉とフライドポテトのおかわりができること。
ウェイトレスにがんがんポテトを追加される僕だった。

明日から

2006-03-24 16:14:43 | パリ左岸
今日カルチエラタンのGIBERT JOSEPHに
ガイドブック買いに行ったんだけど、界隈は
思いのほか静かだった。もっと騒々しい雰囲気に
なってると思ってたんだが・・・。

明日からニースに週末旅行してくる。
GUIDE DU ROUTARDとかGUIDE HACHETTEなどを購入。
同僚のバレリーから非常に美しい小さな村を
紹介されるが、どのガイドにも出ていなかった。
ASPREMONTという村なんだけど。

夜10時ごろぶらぶらして帰宅。
シャッターの下りたレストラン、誰も乗っていないバス、
明かりを落とした映画館、濡れた歩道。黙って橋の上に
立って夜景を見ているカップル。なんて思わず文章に
したくなるぐらいわびしい風景を通り過ぎてしまった。

カルチエ・ラタンじゃ

2006-03-17 16:09:57 | パリ左岸
アパートに戻ってテレビをつけると機動隊と小競り合いをする
学生たちと燃え上がる電話ボックスや入り口のガラスを粉々に
破壊された本屋や美容院が映っていた。

ここ数日パリの学生街、カルチエラタンで学生がデモをやっている
のは知っていたが、ここまでひどいのは初めて。
ドビルパン首相が提唱した雇用に関する新法に反対する学生のデモなんだが、
論議は別として、フランスは大学生がデモをやるとすぐに暴徒と化して
物壊すやつらが現れるんだよなあ。いつも。
というか騒動に便乗して、エネルギーの余っている若者がすぐ
加わって物を破壊に走るようだ。留学時代にも学生のデモが
何度もあって授業が中止になったりしたけど、そのときも
最後はなぜか商店破壊とか放火とか、そっちのほうにベクトルが
いっちゃったもんなあ。



待たされ放題

2006-03-01 07:03:45 | パリ左岸
雄鶏とは、糞に足を突っ込んでいても歌い続ける唯一の動物である、
とは最近聞いたフランス語の表現。フランスのことをフランス人が
自嘲するときに使う表現らしい。

le coq est le seul animal qui chante les pieds dans la merde

昼休み時間に美容院に散髪に行く。自分の前に若い男がちょうど髪を
切ってもらっていて、そいつが終われば僕の番のはずだった。
と・・・、な、長い・・・。男の散髪なんてバリカンで刈り上げて、
そのあとハサミをザクザク入れて、終わり。フルコースで15分、みたいな
もんなんだが、その若い男、ああでもない、こうでもない、と
いろいろ話しながら美容師に注文をつけてなかなか終わる気配がない。
そのうち思いっきり僕はイライラしてきてしまった。
「おまえの髪型なんか誰も気にしてないんだから、早く終われっつーの」
などと心の中で祈りながら、イライラして待つ自分。

カットどころか、その男、カット後につけたジェルの場所にも
ああだ、こうだ難癖をつけ、やたら時間をかけて散髪を終えた。
思うに散髪に時間かけるのって非常に非生産的だし、社会に何も還元してないし、
(客の回転が遅くなって個人消費活性化の点からもよくない)
ほんと、腹立つばい。