夏の雨 2012-07-13 23:15:08 | パリ右岸 夏なのに、ずっと天候が優れない。 すぐれないどころか、今日は雨が降り出した。 マルグリット・デュラスの小説を思い出した。 パリ郊外の町が舞台の、ひと夏の出来事を描いた 傑作だ。また読んでみようかなあ。
芝生の上の7月 2012-07-07 22:00:21 | パリ右岸 今日は、チュイルリー公園近くまで本を買いに行ったのだが、 途中でこんな、気持ちのいい芝生の風景に出会った。 つい写真を撮ってしまったので、ブログにも載せてみる。 風景を見ながら、好きな「ママがプールを洗う日」という 短編集の一節を思い出した。 夏、ポートランドは楽しかった。シーブリーズにアイスクリーム・ コーン。前庭に立っているポーリー。彼女がバトンを夕暮れの 空に放り上げると、バトンは一瞬、まるで神様につかみとられた かのように夕闇の中に姿を隠し、そしてまた姿を現すと、くるくる と回りながら、ポーリーの指に向かって落ちてくるのだ。 ~ピーター・キャメロン「夏、ポートランド」 幸運とか、チャンスとか、人生のうちの一瞬の出来事なんだと思う。 それはまるで空に放り出されたバトンのようにクルクル回りながら、 降ってくるんだろうなあ、なんてぼんやり思った。
音楽の日 2012-06-21 23:06:22 | パリ右岸 よく考えもせずに毎日必死で働いていたら いつの間にか、音楽の日が来てしまった。去年の9月にフランスに 来てから初めての音楽の日だ。 うちのアパートのある街区ではあまり音楽は聞こえない。 しかし、せっかく昼の一番長い日なんで いつもより長く窓を開けっ放しにしておいた。 普通なら雨戸を閉めてしまうような時間まで。
右岸の街角 2012-06-15 22:39:22 | パリ右岸 久しぶりに外勤のため、昼間、右岸に行ってみる。 外勤先の相手の中年の女性(40代後半フランス人)に、 一生懸命フランス語で40分ぐらい説明する。 伝わってるのか、伝わってないのかよく分からないが。 いずれにせよ外勤先の会社は、美意識が高くて、センスの いい人々が多く集っている職場でちょっと気遅れしてしまった。 写真は外勤先に行くときに通ったルーブル美術館の裏側。
街角アート 2012-06-09 10:48:27 | パリ右岸 正確にいえば、ギャラリーのなかにあるアート作品だが。 このギャラリー家のわりと近くにあって、よく 前を通るのだが、いつもは真っ黒になった星条旗とか、 何が写っているのか全く分からない写真とか、 そういうアバンギャルドな作品を展示しているのだが、 今回はポップデザインということにしたんだな。 ちなみに昨日のブログは酔っぱらって書いたのだが、 ひがみっぽい中年マインドがそのまま反映されていて かなりイタイと自分でも思ったぜ(笑)。
夏の始まり 2012-05-26 23:34:15 | パリ右岸 2-3日前から夏のような陽気になり、日中の最高気温も 28度とかになってきた。日本はこの時期は梅雨入りの直前で やっぱり暑かったような気がするが。 1年前はまだ大阪にいて、スペイン語の教室いったり、 大阪の南部の、アパートから見える外の景色を見て、 なんかため息ついたりしていたような気がする。世界のどこに 行ってもいいような気がするのだが、日本国内だと やっぱ保守的になるよな。なんで、自分が大阪に?みたいな。 とそれはどうでもいいのだが、夏みたいな陽気の夕方、 歩いていたら夕日を浴びた公園の木が写真を撮ってください、 と言わんばかりだったので一枚。好きな季節が始まるよ。
アパートの鍵(3) 2012-05-21 00:42:45 | パリ右岸 最終的に、翌日別の鍵屋(今度は鍵の専門店)に行き、なんとか交渉。 どうもうちのアパルトマンの管理人を知っているらしい。 鍵職人というかserrurierというのだが (鍵穴がserrure 鍵業者がserrurerieと一挙にいろいろ覚えた)、 彼を建物まで連れていくと、出てきた管理人と親しく 自分の国の言葉で話している。どうもポルトガル人らしい。 ということで昼過ぎに僕は会社に。僕が会社に行っている間に 直してくれるらしい。取り付ける予定の錠前とシリンダに合う、 新しいキーを受け取る。 夜戻ってくると、アパルトマンのドアのかぎの部分が壊され、 新しい錠前がついている。シリンダも変わっている。 ガチャと鍵を回すと、三日ぶりに我が家に。 こんなうれしいことはない!というか鍵失くすか、普通。 ということで一件落着かと思いきや、ドアノブの鍵の取り付け工事をふさぐ プレートをまだつけられておらず、錠前やらがむき出しになっている。 今日のオペレーションはそこまで気が回らなかったらしい。 なんかハタから見ると、強盗に入られた後のよう。
アパートの鍵(2) 2012-05-13 21:57:59 | パリ右岸 翌日、大家に電話して相談すると、アパートの 鍵をそもそも取り替えた業者を教えてくれた。そこに 電話して、スペアキーを作ってもらったらいい、と。 業者に電話すると、「レフェランス番号がないと鍵が特定できない」 「そのレフェランスはどこでわかるんですか?」 「普通は鍵に書かれている」 いや、そのカギを失くしたから困ってんだけど。 もしくは、鍵を交換したときに大家に保証書を渡しているので その保証書にも書かれているとのころ。 で、大家に電話すると、そんなものもらってない、と。 などとやっているうちに、夕方になってしまい、また ラチの開かない状況に。最終的に大家の助言で、鍵そのものを 交換するということになり、アパルとマンの一階に たまたま入っている、靴屋兼鍵屋に相談しに行く。 一緒に開かないドアの前まで行き、鍵の形など見てまた お店に戻る。鍵屋のオッサンが仁王立ちになり、 部品の束をじっと見つめる。で、最後に、 「部品がない」と一言。鍵屋を兼ねているものの、 本職は靴屋のほうらしく、ツールが揃っているわけではないらしい。 時刻は既に21時30分。仕方なく、この日もホテルに 泊まる羽目に。
アパートの鍵 2012-05-12 22:33:14 | パリ右岸 嵐のような日本滞在をこなし(1週間のうちに日本縦断)、 フラフラになりながらフランスに戻ってきた僕だったが、 戻った途端、不運に見舞われることに。 どうも祝日に15区に住む友人の家に歩いて遊びに行ったのだが、 こともあろうにどこかの路上で鍵を失くしてしまったらしい。 友人の家で酔っぱらって、これから帰ろう、というときに 胸のポケットを探ったら、鍵がない。 焦る心をこらえつつ、友人に、「大丈夫、ここまで来た道を もう一度調べてみる」とやせ我慢をいい、とはいえ、半分 酔っぱらっていたのだが、アパートまでの帰り道、これまで 来た道を丹念にもう一度、下を見ながら歩く。鍵がどこかに 落ちてないかと思って。時刻夜の23時。ってこりゃ無理だろう。 見つからないまま、アパートに戻るともう23時30分に。 迷惑かと思いつつ、深夜にもかかわらず、アパートの管理人を 起こして、スペアキーを持ってないか尋ねる。案の定持っていない。 当たり前か、渡した覚えないもんな。 ということで仕方なくアパートに入れず、ホテルに宿泊する羽目に。
一瞬帰国 2012-04-19 22:55:32 | パリ右岸 明日の夜から、1週間だけ日本に帰ろうと思って 今準備をしている最中だ。 絶対帰らないといけないわけではないのだが、 今年の年末に福岡の親に会わなかったので、なんだか 良心に悪い気がしていたので、顔でも見に行こうか、 と思っている。 あと、仕事の関係でも東京の関係者に会ったりしないと 行けないしね。 ということで、今から、1週間のうちにガチガチに予定を 入れた。手荷物は軽く、出会いは濃く、みたいな感じ。 福岡には二泊しかしないが、久しぶりに筑後川や、 耳納の山や、大好きな筑後平野の景色などぼんやり 眺めようと思う。
アートというライセンス 2012-04-02 22:19:07 | パリ右岸 今日は仕事の関係でアートに携わる人にあったのだが、 ネクタイの先までアートが詰まっているようなぐらい きちんとしていて、なんかだらしない自分がかなり つまらなく思えてしまった。 そういえば、かなり若い時にニューヨークのMOMAに 行ったことがあるのだが、受付の女の子から監視員の女の子まで 美意識の高そうないで立ちで、ちょっとクラッとなったことを 思い出した。 やっぱ都会とか、外国(フランスとか米国とか)ってストレス を感じる分、アートに触れる機会も多いので背筋がチャンとなるなあ。 大阪府の南にいたときにはかなりゆるーい感じだったんで。 (と言いつつ、大阪市内にいけばそれなりのアートスポットは 確かにあったんだが)
土曜日 2012-02-25 22:37:55 | パリ右岸 仕事が終わらないので、本当は土曜日だが事務所に行って 残業する予定だったのだが、なんだか起きられず家でグダグダする。 そのうちに夕方になり、なんだか敗北感を感じながらも開き直って 外出。服でも買おうと思ったんだが、店の閉まる時間になっていたので、 適当に生活用品だけ購入。フランスでは東京みたいに夜10時まで あいている無印商品みたいな店はないのだ。 もちろん、服を買おうと思っていたのは無印じゃないが。 サンルイ島の方面に行き、シテ島を後ろから撮ってみた。 物事の裏側というのは何か、魅力的だよね。 裏日本とか、裏原宿とか。
ドワノ―の展覧会 2012-02-12 21:53:06 | パリ右岸 ロベール・ドワノ―の展覧会に行ったわけではないが、 展覧会告知のビルボードを見つけたのでとりあえず撮影。 金曜の夜、バレリーは、人間はもともと脆弱な生き物なのに、 それに加えて、なぜ社会的な拘束や外的な制限を加えないといけないのか、 もっと自分に優しくしないのか、と言っていた。 本当にそうだと思う。
rambuteau界隈 2012-02-11 00:12:38 | パリ右岸 相変わらず寒いし、寝不足で眠いし、仕事はたまるし、 ということで頭痛くなりながら、「あ~、早く帰って眠りたい」 と思っていたら、いきなりバレリーから何の前触れもなく メールが来た。「今日、ギャラリーで働いているから遊びに来ない?」と。 一瞬、体調が悪いので迷ったのだが、せっかく誘ってくれているし、 なんか断ったら悪いような気がして、ギャラリーまで言ってみた。 ギャラリーは、ポンピドーセンター界隈にある、狭いけれど 感じのいいギャラリーだ。 彼女に会うのは3年ぶりだったが、相変わらずポジティブで、 ストレートで全然変わっていなかった。彼女は彼女のままだった。 ポンピドー近くのコルシカ料理の店に行く。体調悪いと言いつつ、 assiete corse(コルシカ風プレート)を頼むと、生ハムの盛り合わせに チーズ、そしてイチジクジャムのかかたトーストが出てきた。すごい量だ。 しかし、なんか彼女の話を聞いていると元気が出てきて全部食べてしまった。 彼女に、将来的に九州に落ち着こうと思う、という話をすると、 目を吊り上げて、 「そもそもなんでフランスに来たいと思ったの?」と聞く。 「いやあ、そもそも九州の片田舎にいたので、広い世界を見たいと 思ったから。九州以外の場所に行って、いろんな人と出会って、 いろんな価値観を知りたいと思ったから」 「じゃあ、また九州に帰ったら、退行することになるわけじゃない」 と彼女は言った。そりゃそうだ。ほんとに。
昼の通り 2012-02-03 22:56:45 | パリ右岸 前回のブログと同じ通りに、昼間行く機会があったので ついでに写真で撮ってみた。市役所の近く、 rue vieille du templeという通りだ。 夜通った時の、なんか、きらきらした感じとは変わって、 どことなく落ち着いた、洗練された感性の店の並ぶ、 気取った風な通りがそこにあった。 これはこれで、お店に入りずらい雰囲気だ。 表から、ウィンドー越しにいろいろ眺めているのが、 自分に合っているんだろうなあ。