【復帰の日立が健闘! 8日から後半戦に突入】
バレーボールのV・プレミアリーグ女子は8日から後半戦に入る。前半戦(1~2レグ)の戦績は突出したチームがなく混戦模様。東レが10勝4敗で一歩先行し、岡山と久光製薬が9勝5敗でぴったりと追う展開。チャレンジリーグから復帰した日立も8勝6敗と健闘し4位につけている。8チーム中上位4チームがセミファイナルラウンドに進むが、レギュラーラウンドが終わる3月下旬まで目が離せない戦いが続きそうだ。
前半戦の順位と戦績 得セット 失セット
① 東 レ 10勝4敗 35 25
② 岡 山 9勝5敗 34 18
③ 久光製薬 9勝5敗 34 23
④ 日 立 8勝6敗 30 27
⑤ トヨタ車体 7勝7敗 25 27
⑥ J T 6勝8敗 25 34
⑦ NEC 5勝9敗 27 31
⑧ パイオニア 2勝12敗 12 37
(※2~3位の順位はセット率による)
東レは木村沙織に続き今季は主軸の荒木絵里香が抜けたが、主将の中道瞳が司令塔としての役割を果たし、エースの迫田さおり、高田ありさが若手を牽引してきた。迫田は前半の総得点ランキングで全選手中1位の295点。新外国人ペーニャ・ヨンカイラ(ドミニカ共和国)も2位の245点と期待通りの活躍を見せた。
岡山は主将山口舞を中心にベテランと若手の歯車がかみ合って、前半一時はトップに躍り出た。セッター宮下遥が昨年、全日本代表に選ばれ国際経験を積んだこと、移籍2年目の佐々木侑・萌姉妹がチームに溶け込んで攻撃力を増したことが大きい。川畑愛希の成長も著しい。アタック決定本数(1セット当たり)は東レの迫田に続き2位、総得点も7位につけている。右膝のけがでリハビリ中だった栗原恵も1月中旬に実戦に戻ってきた。後半戦での活躍が期待される。
久光製薬は中田久美監督の2年目。昨シーズンは6年ぶりにプレミアリーグを制し、黒鷲旗や天皇杯・皇后杯全日本選手権なども含め5冠を果たした。全日本代表選手を多く擁し、今シーズンも優勝候補の最右翼。ただ今季は接戦に持ち込まれる試合展開が目立つ。2位岡山と比べると、勝敗数や得セットは全く同じだが、失ったセットは14戦で23と岡山より5つも多い。フルセットになった試合は6戦で3勝3敗。日立には今季2戦2敗とまだ勝っていない。
その日立は5シーズンぶりのプレミア復帰とは思えない戦いぶり。サーブ効果率は8チーム中トップ、アタック決定率(バック含む)は東レに次ぎ2位、ブロック決定本数(1セット当たり)も久光に次いで2位。攻撃の要となっているのが新外国人のパオリーニ・ローレン(米国)だ。193cmの長身で昨シーズンはアゼルバイジャン・スーパーリーグのベストブロッカー。現在、総得点ランキングで4位につけている。高橋沙織も10位に入り、江畑幸子も直近3試合で連続20点以上の得点を稼ぎ調子を上げてきた。
トヨタ車体は今季3位以内を目標に掲げる。昨シーズンの得点王カナニ・ダニエルソンは前半終了時点の得点ランキングで9位。大友愛と吉沢智恵のベテラン勢が引退し若返りが進むJTも3シーズンぶりの4強入りを狙う。昨季レギュラーラウンドを1位で通過したNECは、今季は一転苦戦が続く。パイオニアは今季も8位と低迷しており、このままいくと昨季に続いてチャレンジリーグ上位チームとの入れ替え戦を強いられることになりかねない。