く~にゃん雑記帳

音楽やスポーツの感動、愉快なお話などを綴ります。旅や花の写真、お祭り、ピーターラビットの「く~にゃん物語」などもあるよ。

<ギョリュウバイ(御柳梅)> NZ~豪州原産の常緑花木

2021年05月23日 | 花の四季

【梅に似た小花はミツバチの蜜源に】

 フトモモ科の常緑樹で、ニュージーランドやオーストラリア南東部のビクトリア州、タスマニア州などにかけて自生する。日本には戦後渡来し、葉が中国原産の落葉樹ギョリュウに似て細長く、花の形が梅に似ていることからギョリュウバイと名付けられた。花付きがいいことや生長が早く育てやすいこと、病害虫の発生も少ないことなどから観賞用花木として人気が高まっている。

 原産地では樹高が10mにもなることもあるそうだが、日本国内では2~4mのものが多い。開花時期は春に咲く種と冬から初春にかけて咲く種の二通り。花色は白花の5弁花が一般的だが、深紅色やピンクなどもあり、咲き方も一重のほか八重咲きも出回っている。花径は1~2cmほどで、中央の花托が肥大化した花盤がよく目立つ。株元から細い枝を密に伸ばし箒状に生い茂る。学名「Leptospermum scoparium」の種小名スコパリウムも「箒状の」を意味する。属名レプトスペルマムは「細い・薄い」と「種子」を意味するギリシャ語の合成語。

 原産地のNZでは先住民のマオリ語から「Manuka(マヌカ)」と呼ばれ、英名でもこう呼ばれる。マヌカの花はハチミツの蜜源で、「マヌカハニー」は高級蜂蜜として貴重な輸出品になっている。そのマヌカハニーを巡って、NZと豪州の生産者団体の間で〝蜂蜜戦争〟が勃発しているそうだ。AFP=時事電(2021/05/19)によると、NZ側はマヌカが自国の先住民の言葉で、世界各国で商標登録の手続中なので今後マヌカという表記を使わないよう求めている。これに対し豪州側は東南部のビクトリア州などではマヌカがこの花木の一般的な名称として長年使用されており、マヌカハニーも1840年代から生産されてきたと反論している。さて、この蜂蜜論争、決着の行方は?

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