く~にゃん雑記帳

音楽やスポーツの感動、愉快なお話などを綴ります。旅や花の写真、お祭り、ピーターラビットの「く~にゃん物語」などもあるよ。

<オクナ・セルラタ> 別名「ミッキーマウスの木」

2021年05月25日 | 花の四季

【南アフリカ原産、花後に赤い萼片と黒い実】

 南アフリカ原産のオクナ科オクナ属の熱帯性常緑花木(樹高2~3m)。4月ごろ直径2cmほどの黄色の5弁花を下向きに付け、花びらが落ちた後、緑色の萼片が次第に膨らみ赤くなって反り返る。同時にうす緑色の丸い実も光沢のある黒い色に変化していく。その赤と黒のコントラストが美しく、黒い耳と鼻に赤いパンツのミッキーマウスを連想させるとして「ミッキーマウスの木」や「ミッキーマウスツリー」と呼ばれ人気を集めている。

 オクナ・セルラタは学名の「Ochna serrulata」から。属名は「野生のナシ」を意味するギリシャ語を語源とし、種小名セルラタは「小さなノコギリ」を意味する。葉の縁に細かい鋸歯状のギザギザがあることを示す。よく似た仲間に「オクナ・キルキイ(kirkii)」。花や葉はセルラタよりやや大きく花が上向きに開くといった違いがあるものの、花後の実と萼片の様子がそっくりなためこちらもミッキーマウスの木として流通しているようだ。種小名のキルキイは英国の探検家・動植物学者ジョン・カーク卿(John Kirk、1832~1922)の名前に因む。

 オクナ・セルラタは花とともにその後の愛らしい姿も楽しむことができるため、世界各地で広く栽培されている。ただニュージーランドやオーストラリア南東部などでは帰化植物として分布域を広げており、生態系に影響を与える〝侵入種〟と位置付けられているという。NZ自然保護局は「National Pest Plant Accord(全国ペスト・プラント協定)」の中で、販売や繁殖を禁じる328種の植物を〝環境雑草〟としてリストアップしている(ペスト・プラントとはペストのように害を与えるので取り除くべき植物ということか?)。オクナ・セルラタはその中に日本のイタドリやニシキギ、オニグルミ、エゾミソハギなどとともに登載されている。

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