く~にゃん雑記帳

音楽やスポーツの感動、愉快なお話などを綴ります。旅や花の写真、お祭り、ピーターラビットの「く~にゃん物語」などもあるよ。

<クンシラン(君子蘭)> 君子のような高貴さ、ランのような豪華さ

2012年05月25日 | 花の四季

【明治時代末に渡来、品種改良で珍品・貴品も】

 南アフリカ原産の常緑植物。日本には明治時代の終わりごろ、やって来た。今のクンシランは10個前後の花を半球状に上向きに付けるが、渡来した当初の原種は花が下を向いていた。和名は「nobilis(ノビリス)=高貴な)」という種名に基づくが、一般にクンシランと呼ばれているのは種名が別の「miniata(ミニアータ)」という「ウケザキクンシラン」を指す。

 ランというがラン科ではなくてヒガンバナ科。その証拠に、ランの花は下側にフリフリの花びら(唇弁)が付くが、クンシランにはそれがない。根もランのようなバルブ(塊茎)ではない。ちなみにランの英語名「Orchid(オーキッド)」はギリシャ語で「睾丸」を意味するという。ランのバルブが睾丸に似ているから、この名が付いたそうだ。

 花の色は橙色が多いが、薄い黄色や白、ピンク、緑などもある。日本に入ってきて葉に斑(ふ)が入ったものや、「ダルマ系」といって葉や茎が短いものなどが品種改良の中で生まれてきた。鉢物植物の中ではもともと高価なものだが、今でも珍品・貴品にはかなりの高値がつくそうだ。熱心な愛好家が多く、国内各地に愛好会や同好会ができている。

 中国東北部のまち、長春市はクンシランを市花にしている。満州国時代の1930年代に日本から持ち込まれたのが始まりで、今では市民の多くがクンシランを育て、毎年春には「中国君子蘭祭」まで開かれている。今年3月の模様がネットの「人民網日本語版」で流れていたが、それによると「愛好家が様々な種類の君子蘭数万鉢を携えて参加、価格1万元以上の君子蘭が多く展示された」。ここまではいいけど、続けて「最も高価なものは3880万元」。1元が今およそ12円だから、え~っと……。写真入りで紹介していたけど、これ、本当の話?

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする