数日前のこと。
雪が降るのはいいけど、風も出て こりゃ大変だということでいつもより早めに帰宅した。暖房をつけてもまだ空気が冷たい部屋で外の寒さを思っていたところに 母からの電話。
ん、珍しい。さては母に何かあったか?
電話に出ると プツンと切れた。
これはますます怪しい・・・かけ直そうと思っていたところに再度 電話が。
「どうしたの?何かあった?」
「あー憎たらしい!!」
「へ?」
「頭にくるったらないよ。あんまり頭に来たからお前に電話したんだ。」
「何?何があったっていうの?」
その日、母のところから戻る際に毎日午後5時から放映されている韓国ドラマ「インス王妃」(多分こういうタイトル)が今日で最終回だと聞かされ、これは絶対見なくちゃね!っと言葉を交わして帰ってきたばかり。ところが 雪も雪 荒れ模様の雪と風でアンテナがどうかなったらしい。テレビをつけまだ5時前から忘れちゃならないとばかりに準備を整えて待っていた母の目に 突然 テレビの画面が真っ黒になり、注意の表示が。
「アンテナの受信状態が悪くてどうのこうの、なんたらかんたらって出ていてどこのBSも映らないんだ。」
「BS以外は大丈夫なの?」
「そっちは映ってる。ああ!悔しい!」
「やっぱりアンテナ替えたほうがいいね。」
「最終回じゃなきゃ諦めるよ。でも最終回だよ。どうなって終るのか気になってしょうがないよ。」
最後に 母の「あーーー!!!」という叫びが耳にこびりつく会話。
次の日 母に聞いたら、7時頃 復旧したとか。完全に見逃したわけで。その前にTSUTAYAに行ってレンタルを探してみたら・・・これまたなんと最終回を含む数巻が貸し出し中。せっかく悲しんでいる母に驚かせようと思っていたのに、借りることもできず。
「借りられていたよ。」
と教えると
「最後が気になっているだけだから いいよ。」
「後で見つけたら 借りてきてあげるね。」
「ありがとね・・・それにしても・・・」
恨めしげにテレビを見る母。これから雪が降り続くだろうし アンテナ替えたほうがいいでしょと言うと みぞれで屋根も滑るだろうし、そんな危ない状態のときに業者さんに頼むのは悪いから 天気が良くなってから考えるとのこと。
ほんとにいいの?また見たい番組のときに真っ黒になっても知らないよ(笑)
母にとって 見逃せない番組があるということは生活の楽しみになっていて、テレビやラジオがあるからまだじっとしていられるんだと言う。そうでもなきゃ もっと体があちこち大変になっていたろうと。確かに母は家の中や外のことを考えるとじっとしていられない。今は何もできない体になってしまったから、それを忘れるためにも気持ちをテレビやラジオに向けて 解消しているのだ。
「テレビがあるっていいねぇ。」
とぽつりと 母が言った。
それでも 目のためにテレビに向かう時間を制限している母だ。母の楽しみが消えることないよう願う。
※※※
帽子とマフラーのお揃い。母に見せたらダメ出しを食った。帽子 いまいちの形らしい。確かに・・・。リベンジしなくては!
雪が降るのはいいけど、風も出て こりゃ大変だということでいつもより早めに帰宅した。暖房をつけてもまだ空気が冷たい部屋で外の寒さを思っていたところに 母からの電話。
ん、珍しい。さては母に何かあったか?
電話に出ると プツンと切れた。
これはますます怪しい・・・かけ直そうと思っていたところに再度 電話が。
「どうしたの?何かあった?」
「あー憎たらしい!!」
「へ?」
「頭にくるったらないよ。あんまり頭に来たからお前に電話したんだ。」
「何?何があったっていうの?」
その日、母のところから戻る際に毎日午後5時から放映されている韓国ドラマ「インス王妃」(多分こういうタイトル)が今日で最終回だと聞かされ、これは絶対見なくちゃね!っと言葉を交わして帰ってきたばかり。ところが 雪も雪 荒れ模様の雪と風でアンテナがどうかなったらしい。テレビをつけまだ5時前から忘れちゃならないとばかりに準備を整えて待っていた母の目に 突然 テレビの画面が真っ黒になり、注意の表示が。
「アンテナの受信状態が悪くてどうのこうの、なんたらかんたらって出ていてどこのBSも映らないんだ。」
「BS以外は大丈夫なの?」
「そっちは映ってる。ああ!悔しい!」
「やっぱりアンテナ替えたほうがいいね。」
「最終回じゃなきゃ諦めるよ。でも最終回だよ。どうなって終るのか気になってしょうがないよ。」
最後に 母の「あーーー!!!」という叫びが耳にこびりつく会話。
次の日 母に聞いたら、7時頃 復旧したとか。完全に見逃したわけで。その前にTSUTAYAに行ってレンタルを探してみたら・・・これまたなんと最終回を含む数巻が貸し出し中。せっかく悲しんでいる母に驚かせようと思っていたのに、借りることもできず。
「借りられていたよ。」
と教えると
「最後が気になっているだけだから いいよ。」
「後で見つけたら 借りてきてあげるね。」
「ありがとね・・・それにしても・・・」
恨めしげにテレビを見る母。これから雪が降り続くだろうし アンテナ替えたほうがいいでしょと言うと みぞれで屋根も滑るだろうし、そんな危ない状態のときに業者さんに頼むのは悪いから 天気が良くなってから考えるとのこと。
ほんとにいいの?また見たい番組のときに真っ黒になっても知らないよ(笑)
母にとって 見逃せない番組があるということは生活の楽しみになっていて、テレビやラジオがあるからまだじっとしていられるんだと言う。そうでもなきゃ もっと体があちこち大変になっていたろうと。確かに母は家の中や外のことを考えるとじっとしていられない。今は何もできない体になってしまったから、それを忘れるためにも気持ちをテレビやラジオに向けて 解消しているのだ。
「テレビがあるっていいねぇ。」
とぽつりと 母が言った。
それでも 目のためにテレビに向かう時間を制限している母だ。母の楽しみが消えることないよう願う。
※※※
帽子とマフラーのお揃い。母に見せたらダメ出しを食った。帽子 いまいちの形らしい。確かに・・・。リベンジしなくては!