経済を良くするって、どうすれば

経済政策と社会保障を考えるコラム


 *人は死せるがゆえに不合理、これを癒すは連帯の志

10/10の日経

2014年10月10日 | 今日の日経
 8月の機械受注については、すまないが、「回復の兆し」の日経より、「増勢は弱め」としたロイターの評価を買うね。在庫が急増し、生産が低下しているのだから、設備投資には、よほど慎重な分析が必要だ。明るい兆しでなく、危うさの芽に注意を払うべき局面だよ。3か月連続で前月比4.7%という「方向性」は良いが、業種の広がりがなく、水準も十分でない。お役所のように「持ち直し」に上方修正する気分にはなれないな。

 今日の日経は、小売業の苦戦ぶりを伝えている。最強セブンでさえ、6-8月期は1%減益というのは驚きだ。10/9東洋経済O.L.によれば、ファミマは、既存店割れで、5期ぶりの営業減益となり、出店計画を下方修正するようだ。悪化は、売上→利益→投資とつながるもので、「法人減税をしているから、消費を抜いても設備投資は増える」というのは、教科書の上だけのことである。

 経済教室の小巻先生の言われることは、もっともだよ。本コラムは、駆け込みと反動そのものも有害として来たが、なかなか分かってもらえなくてね。また、いかに在庫管理をしても、増税で所得を抜く以上、必ず余りが生じてしまう。刻んで上げるとか、住宅は遅らせて課税するとかの慎重さが必要なのだが、前回より上げ幅を拡大するのだから、何をかいわんやである。

(今日の日経)
 銀行振込み1時間延長。小売りの回復もたつき、6割が減益。8月機械受注・設備投資回復の兆し、消費のもたつき補う。経済教室・駆け込み押える工夫を・小巻泰之。

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