経済を良くするって、どうすれば

経済政策と社会保障を考えるコラム


 *人は死せるがゆえに不合理、これを癒すは連帯の志

共働き世帯の時代に

2012年10月22日 | 社会保障
 今日の日経のエコノフォーカスは、「共働き世帯主流に、妻の就労で年金目減りは補えず」である。久々に、社会保険料の段差の問題を扱ってくれたように思うね。この問題ついては、10/13の「社会保障の知られざる課題」で書いたところだ。これからの年金制度は、段差をなくし、共働き世帯の時代に合わせたものにする必要がある。

 共働き世帯の時代に向けた改革というと、従来、専業主婦が保険料を払わなくても年金がもらえることが挙げられていたが、2004年の年金改革後に様相が変わってきていることには注意したい。マクロスライドを続けていけば、代替率が下がり、高所得世帯では、専業主婦が居たとしても、払った分程度しか還ってこないようになるからだ。給付水準は、基礎年金がタダでもらえるから有利に違いないと安易に考えず、代替率で見る必要がある。

 また、基礎年金の国庫負担分が1/2に引き上げられたことも、専業主婦の優遇を薄れさせている。税を財源に、保険料なしで、誰でももらえる部分が拡大したからである。専業主婦の優遇は、中低所得層、すなわち、パートで保険料を払っていない人たちのものになっている。それだけに、低廉な保険料で厚生年金に加入できるようにすることが、生活保障と労働意欲の両面で極めて重要なのである。

(今日の日経)
 大卒内定2年連続増、来春3.5%増。社説・企業内保育を広げるには。老いを背負う・藤川衛。エコノ・共働き世帯主流に、妻の就労で年金目減りは補えず。生活保護世帯の学生の介護職希望者に貸し付け。中国・供給過剰の解消見えず。核心・中国が公表しない2つの統計。勝つ快感を忘れた日本企業。経済教室・組織組み換え・柳川範之。被災地ツアーで新たな絆。

※こうして消費は伸びていく。※この社説には唐突感がある。実態を抉る報道がほしい。※心情のこもった印象的な記事だね。※生保脱出に是非とも実現させたい制度だ。
コメント
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