かるさんのgooブログ <北国たより>

身近な話題を画像といっしょに・・・

シカタが無い・・・エゾシカの駆除

2013-03-02 17:54:49 | 日記・エッセイ・コラム

 2日、当地の新聞に「エゾシカ捕獲、順調・・・」という記事が載っています。

北海道と釧路管内・白糠町が、自衛隊などと連携して実施する「エゾシカ捕獲事業」が31日から始まったのだそうです。D_deer19

同町の国有林で、自衛隊のヘリコプターから群れを探したり、車で移動しながら撃つ「流し猟」などを取り入れて、昨年の初日を上回る28頭を捕獲したとのことです。

<o:p></o:p>

 エゾシカは、明治初期の開拓期からの乱獲と、大雪・寒冷による大量死で、一時絶を危惧されたことがあります。

それが、1900年代後半(戦後)から、とくに1990年代に個体が増加しました。

2010年度の全道の個体数は65万頭あまりと推定・公表されています。<o:p></o:p>

 増加の要因は、牧草地や植林地などの、人工的自然環境の変化が、結果的にエゾシカを飼育する状況になっているからだと言われています。<o:p></o:p>

 さらに温暖化傾向で、自然死が減ったことや天敵のエゾオオカミが絶滅したことなども増加の一要因だとのこと。D_deer24


 増えすぎたエゾシカによる「農林業被害」が甚大になっています。 農作物では「トウモロコシ・小麦・甜菜・バレイショ・豆類・牧草」などが挙げられます。

林業では「木の樹皮」が食われ、樹林全体が枯れる被害となっています。 

樹林の壊滅は水資源の枯渇や、川や海での漁業に悪影響を与えます。<o:p></o:p>

 農作物の被害は、1955年頃は500万円程度でしたが、1976年に1億円を突破してから急激に増加し、1996年には50億円ほどの巨きな被害額となりました。

一時減る傾向にありましたが、2010年にはまた50億円を超えてしまいます。

 

さらにエゾシカによる交通事故は年間1800件、列車遅延件数も年間1400回ほどとにもなっています。<o:p></o:p>

またエゾシカが食べる植生(草類)とそうでない植生が偏って、自然界の植生に異変も起きています。200712191449

エゾシカの増加の要因は自然界にもありますが、なにせ捕獲のためのハンターが不足していることが大きな要因となっています。

ハンターの高齢化と動物愛護の思いや、銃に対する忌避感情などで、ハンターが減る一方なのです。

「ハンターは絶滅危惧種?」などと自嘲めいた言葉が聞かれる昨今です。<o:p></o:p>

 北海道を訪れてくださる観光客の人々には、たまさか現れる「エゾシカ」に歓声をあげられますが、農作業、林業にたずさわる当地の人々には幾多の苦労話が潜んでいることも知ってほしいものです。

道内の観光旅行をなさる皆様、どうか『エゾシカとの事故』に遇われず、『エゾシカの肉を食し、お土産』にお持ち帰りいただきますよう願うところです。

 

20111213_4fe93a

コメント (4)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする