練習のことを書こうと思っていたのにいつの間に内容にが変わってしまいました。いつものことですが。
今は練習の流れとして大きく2つに分けています。火曜日、金曜日に「専門練習」を入れる。水曜日、土曜日に「走練習」を入れる。月曜日は「バトン」で木曜日は「ダンス」です。「専門」と「走練習」の2本軸。それに合わせて「やりたいこと」を変えていくことに。「走練習」の時には「スプリント練習」を入れて走るための準備をする。「専門」の時には「ドリル」などのプラスアルファのことをする。走練習の時に「ドリル」を入れると時間がかかります。そうなると「本当にやりたいこと」ができなくなる。だからやらない。単純な話です。
火曜日は「専門」の日。武道場で「コントロール系」を入れる。そこから屋外で「DM移動」を。そこからハードルドリル。割り切ることにしました。この日は通常のハードルを使ったドリルではなく「ハードルドリルver2」を。スプリントに直結するかどうかは別にして「重心移動」を作り出したいというドリルです。そのあとに「片足スキップ」と「連続引き出し」をやるのでそこにつながるような練習に。毎日毎日同じことをやっていたら「飽きる」と思います(笑)。それでも地道に練習をしていくというのが「冬季練習」かもしれません。「耐え忍ぶ」のが冬季練習のイメージです。そういうのも打破したいなと思っています。そうであれば「普段できないこと」をやりたいなと。割り切って「スプリントドリル」ではないことをしながら「走るために必要な要素」を習得させる。
「スプリント練習」はどちらかというと「切り替え」を意識するための練習です。私が一番重視するのは「スイッチング」というか「切り替え」の速さです。素早く足を入れ替えていくことで身体を前に進ませる。「降ろす」のではなく「前に出す」という感覚。これも賛否があると思いますが。降ろしていたら次の動きが遅くなるので。その場足踏みになると嫌なので「スティック」を使いながら前に進みながら「切り替え」を意識する。本当に進みながらという感じですね。
そこだけをやっていくとどうしても「重心の移動」が上手く作れなくなります。それを改善したいなとずっと思っていて。そこで「片足スキップ」と「連続引き出し」をやる。「膝」が出るタイミングで「腰」が進む。このタイミングです。さらに「連続引き出し」で空中で移動する感覚を作る。「タメ」というか空中でどれだけ前に進めるのか。これができないと「その場足踏み」になって全く進まなくなります。「切り替え」「ピッチ」だけを意識する走りは進まないので怖くない。それを改善するための動きを別日に入れる。そこを強調するために「ハードルドリルver2」にする。接地もですが「身体の軸を保って前に進む」ためです。これを組み合わせながら「片足スキップ」と「連続引き出し」をやるとさらに効果が高いのではないなと。いや、工夫のし甲斐がある。別に「部活動」だからやるわけではありません(笑)。私自身がこの繋がりを考えることが楽しいからです。
前回はかなり時間がかかっていました。私が課外が終わってからグランドに行ったときにはまだ「片足スキップ」を始めるくらいでした。この日はなぜか圧倒的に早い。もう少し工夫すればもっと早くなると思いますね。「早くやること」が目的ではありません。それでも先を見て行動すれば効率化できる。それにより様々な時間が生み出せます。
シャフトBをやってから股関節補強、ハードル軸ドリルを。これもいつも通りですね。ここまでで1時間半くらいだったでしょうか。あれ?早くない?って感じでした。この日は専門練習に時間をかけたいと思っていたので良いことではあるのですが。以前の私なら「時間があるからもっとやろう」という「貧乏性」のところがありました。今は「早く終わるならそれでいいや」という感じ。雑になったわけではないですが。「やりたいこと」ができたのであればその日はもういいかなと。
専門。前の記事に書きかけていましたが。この日からは「より専門的なこと」をやろうかなと。例えばスプリントであれば「加速段階練習」で終わっていたのをスタブロからの出まで行う。動画を撮りながら今の動きを修正していく。最初の1歩の動きを様々な形でやっていき、「タイヤ押し」をやって足運びの確認をする。その流れの中で「マーク5歩」をやって最初のリズムを作る。ここまでが「準備」です。そこからSD練習に入る。スタンディングでやっていたことを実際のスタートの動きに落とし込む。もちろん、できません。それでいいと思っています。本人たちは「2歩目が潰れた」とか「1歩目で止まった」という感想を言っています。それを次の1本で修正していく。2歩目ができたら3歩目ができるようにする。1歩目の構えから跳び出し、最初のリズムなどを徹底的にやる。これが「シーズンに向けての準備」だと。どうしても選手は「100%」を求めたくなります。当然です。だから「今は少しずつ完成度を上げていく時期」だと話しています。現時点でできなくても時間をかけながら「準備」をしていく。試合を重ねながらやってきたことを早い段階でやっていく。ひたすらですね。
ショートハードルもシーズン中と同じような練習にしました。最初は5歩ハードル。刻む感覚を作る。そこからスタンディングの1台目、スタブロからの1台目です。「ハードルの専門練習」で色々とやりますが、実際のレース感覚を磨いていく必要があると思っています。何本か確認して3台目まで。本人に動画を見せて自分の動きのイメージと実際の動きの感覚を確認。比較的暖かいというのもありますがタッチダウンが「1秒11」「1秒14」くらいで入れています。目標とするタイムを出すためにはまだまだ足りせんが、現時点でこれくらいのタイムで走れれば面白いかなと思っています。本人も「タッチダウン」が分かることで今のままでは少し足りないというのは分かってきます。それをこの時期から感じていく。一気に上げるのではなく少しずつ近づいていく感覚を持ちたいですね。
ヨンパはそれぞれのストライドに合わせてハードルの距離を変更して練習。17歩のためのストライド、18歩のためのストライドを準備。これは今までの経験からの練習です。シーズンが始まって「足が合わない」というのが出てきます。いきなり「35mを17歩で走る」となると微調整ができないからです。競技場練習などで時間を無駄にするパターン。そうであれば冬季練習の間に「走りの感覚」を作っていく必要がある。それも決められた距離ではなく「自分に必要なストライドパターン」でやることが重要だと思っています。「16m」でやると決めていたらある選手にとっては「良い距離」かもしれませんが、他の選手にとっては「狭い」「広い」が出てきます。ヨンパは走る選手によって「歩数」が異なる。つまり「ストライド」が違うのです。それなのに一律で「同じ距離」でやるのは愚かではないか。もちろん、その距離に合わせて走る能力も必要になるかもしれません。しかし、「実際の走りとは違う」という距離でどれだけ走っても効果的ではない。ショートハードルとは根本が違うのです。
今の時期から「シーズン」に必要な専門性を高めていきたい。特にヨンパは色々な要素が必要になります。マニアックさが全開になる部分。どうすれば「戦えるか」を考えることで可能性は大きく変わってきます。ストライドパターンを確立する練習と100mHの練習を組み合わせながらやっていくことで「専門性」が高まるかなと。
正直、この手の練習が「正しい」のかどうかの保証はありません。間違いなくこれまでの「王道」とされる練習とは全く違うからです。ちょっとだけ親しい先生に相談しました。自分が気になっている部分も含めて。お互いに模索しながら進んでいると思います。「絶対的に正しい」というモノは存在しないと思います。だからこそ「チャレンジ」のし甲斐がある。未知の世界へのチャレンジです。思い付きでやっているわけではなく「このほうが効率的だ」「実際に役立つ」と思ったものを選択しています。どこに向かうのかは分かりません。それでも「信じる道」を進んでいけたらと思っています。
きちんと選手には「なぜやるのか」を説明しながら。自分自身の「自己満足」にならないような取り組みをしていきたいと思っています。長くなりました(笑)。最近は見ている人も少ないのか「blogが長い」というクレームも少なくなっています。良いんです。ここに関しては「頭の整理」と「自己満足」なのですから(笑)。