kanekoの陸上日記

毎日更新予定の陸上日記です。陸上競技の指導で感じたことやkanekoが考えていることなどをひたすら書きます。

身体づくりをする

2022-01-13 | 陸上競技

水曜日。この日は基本身体づくりの日。本来であれば合宿に行ってヘロヘロになっているはずだったので休養日に充てるかなというくらいの週ですが実際にまだ動けそうなので通常通りの練習に。週末には走る本数を増やしていきたいのでひとまずは身体づくりということで。

 

色々な刺激を受けてはいます。が、大きな変化が生まれません。難しい部分です。故障者が年間を通じて多いというのも問題点だと思っています。特別練習量が多いという気はしません。逆に私が単独で指導していた時には短い距離中心ではありましたが「本数」それなりにありました。特別無謀な練習をしているとは思いません。それでも「故障」が続く。そこには間違いなく「理由」があるはずです。そこから目を背けてはいけない。

 

「自分は頑張っている」という雰囲気は必要ないと思っています。何度か書いていますが「一生懸命にやる」選手は自分自身が「一生懸命にやっている」とは思わないのです。本当に「真面目」な選手は自分自身が「真面目」だとは思いません。なぜならそれが「当たり前」だからです。逆に「まだ足りないのではないか」という感覚の中で活動をする。それくらいの「渇望」がなければ本当の意味での「強さ」は身につかない。

 

冬休み最後の練習の時に「足が痛い」という選手がいました。他の選手が練習をしているのを「見ている」という状況が。「できる種目」と「できない種目」があると思います。「できる種目」の時には参加する。「できない種目」の時には見ている。これでは本当に時間を有効に使えているかどうか分かりません。「できない種目」があるのならその種目の間には「できること」をやれば済む。何が何でもやろうと思えば自然にその形になります。「できないから仕方ない」ではない。「できないこと」を考えるのではない。「何ができるか」を考えるのです。その部分は言い続けないといけないのかなと思います。明らかに足りない。

 

練習に関しては「プランク」に負荷をかけて体幹を意識するメニューから始めて、アップサーキット。そこから基礎ドリルⅠを実施してハードルジャンプ。さらに立5段。この時に「できないので」と砂場の整備にきた選手がいましたが上述のような話をして他の補強をするように伝えました。「他の人の練習の手伝いをする」ことが目的では困ります。その時間帯に何ができるのか。準備や片づけは全員でやればいい。それ以外の「自分のためになること」をしっかりとやるべきだと思います。

 

そこからは「ウエイト」と「サーキットB」です。女子は「ウエイト代替種目」で。男子のほうにはkbt先生が付かれているので私は女子のほうに。最初にサーキットBから。これは「股関節周辺の強化」がメインになっています。これはすでに何度かやっているので流れができてきているかなと。私は「間の移動」のことを言い続けました。例えば「カニ歩きwithMD」をやった後には「股関節回し」を入れています。その時に「ハードル」のところに早く移動する。刺激を入れたとことを大きく動かす。「意識の高い順」と言っています。他でも「パワーランジ」が終わってから「ハードル4方向」をやる。これも「意識の高い順」に入るように。前の種目が終わってからすぐに次の種目に移る。歩いていたらそれができません。

 

とにかく「時間を作る」という感覚です。行動が遅いとよくない。もちろん、「早く終わらせる」ことが目的になってしまうと意味がなくなります。しかし、「間を早くする」ことはできます。「意識したらできること」をしっかりとやらせたい。それなりにと競って移動します。そういう姿勢が「当たり前」になるようにしたい。

 

ウエイト代替種目に関して乗せるは2セットから3セットに増やしました。時間の関係です。男子はウエイトの中にベンチプレスを入れることになったのでその時間分練習ができるようになりました。3セットにしてしっかりと負荷をかける。基本的に高校の女子にウエイトはなくてもいいのかなと思っています。基礎筋力を上げることが最優先かなと。もちろん、ウエイトをやるほうが手っ取り早く記録が上がる部分はあると思います。が、太くなるのは避けたい。そのあたりの視点から「ウエイト代替種目」の導入に至りました。

 

これまでのウエイトは本当に「軽いもの」でやっていました。スクワットなどに関してはも20kgとか30kgとか。これなら他の種目で必要なところに刺激を入れるほうがいいかなと。重くするようにしていましたがなかなか重さも変わりません。台を使った腕立て伏せとブルガリアンスクワット。サイドランジやスナッチをやる。この辺りを何度も繰り返していくことで必要な筋群の強化につながっていくと思っています。ウエイトとどちらが良いかというのは考え方だと思います。今の状況であれば「代替種目」で十分対応できるのかなと。

 

しっかりと負荷をかけたい。これだけやって「筋力」が上がらないというのは考えにくいと思います。体幹の力を抜かずにしっかりとやっていけば間違いなく上がるはずです。それでも上がらないようであればまた考えないといけないと思います。「しっかりとやっている」と思っていてもそれが「自分の基準」だけになっている可能性も十分あります。本当に必要な負荷をかけられるかどうか。そこが重要だと思っています。

 

まだまだ足りないものがあります。「何がなんでも強くなる」という気持ち。それがあればすべては変わるはずです。誰が見ても「これまでと違う」と言われる取り組みが必要。何度も何度も言っています。それが本当に必要だと思えるか。甘い部分がすべてなくなるかどうか。言い続けていくしかないと思います。

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傑作はまだ

2022-01-13 | 陸上競技

読書の話。

 

前回借りた本を返す時にまた本を借りることに。「星を掬う」が少し重たかったので優しい気持ちになれる本がいいなと思って。またも瀬尾まいこさんの作品を。読みやすいですし気持ちが穏やかになるので(笑)

 
今回は「傑作はまだ」です。
 


ある小説家の話。他者と関わらない中で生きてきた「小説家」が写真でしかあったことのない「息子」と出会う。1か月の共同生活の中で「狭い世界」にいたことに気づかされる。「自分の視点」だけで物事をとらえていて、他者に対する「視点」が持てない。それなのに「小説」は書き続ける。
 
 
「閉じられた世界」から「外」に出る。自分中心の活動の中に「血のつながっている他人」が入ってくることが刺激となり、いろいろなことが変わっていく。そして「大切なこと」に気づく。世の中のことは「小説」ではないし、「ドラマ」でもない。人と関わることで傷つくこともある。それでも「他者との関わり」があるから様々なことが見えてくる。
 
とにかく「優しい」気持ちになれるのです。読んでいて「悪い人」が出てこない(笑)。もちろん、本当の社会で「悪い人」がいないということはない。悪意を持っている人もいるし、自己中心的な生き方をしている人もいる。それでも「作品」の中にはそれを感じさせないものがある。穏やかになる。
 
「父親」と「息子」という関わり。なぜ、突然息子が父親を訪ねてきたのか。そこに触れなくても「何気ない日常」がそこにある。普通のことから「気づく」ことも多い。そんなことを感じさせる作品でした。
 
良い作品でした。またその流れで瀬尾さんの作品を読みたいと思います。
 
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