ぱぐぱぐ通信

環境にわるいペットボトル飲料を買わないジョー・てるりんの絵日記みたいなものです。

最近読んだ本「火天の城」

2016年09月27日 14時34分59秒 | 本・映画 か(が)行
「火天の城」





信長から安土城の築城を命じられた棟梁、岡部又右衛門父子の奮闘が描かれます。


「天にそびえる五重の天主を建てよ」

この無理難題を形にするため、前代未聞の大仕事に挑みます。

大工の意地や情熱、創意工夫に、ぐいぐいと引き込まれます。

松本清張賞受賞作。




なぞの失火で焼失してしまう安土城の完成までを、リアルタイムで読んでいるようです。

わずかな期間しか存在しなかった城なだけに、ロマンが漂います。

長信の野望が同時に語られるところが、第二テーマでしょうか。

☆☆☆☆☆


最近読んだ本「科学技術は日本を救うのか」

2016年09月27日 14時32分01秒 | 本・映画 か(が)行
「科学技術は日本を救うのか」





「日本の子供たちは夢をもてない」

とかたられます。

その理由を

「日本は豊かになったが今後の方向性が見えないからしらけてるんだ」と挙げています。


その後、

「環境問題解決という高邁な理想を掲げ皆で取り組もう」

「本当は凄い日本の科学技術大活躍!子供たちも夢を持つようになるだろう」

と続けています。




著者が衝撃を受けたという調査結果によれば、子供たちが夢をもてない原因は

「失業の不安があるから(73%)」が圧倒的多数だそうです。

だとすれば、子どもたちが夢を持てないのは、

日本に理想がないからとかそんなんではなく、

もっと差し迫った日常の不安でしょう。

ドルショック、石油ショック、リーマンショックなどによる

勤務先企業の突然の倒産や経営縮小、リストラなどなど。

とかくこの国の今の現状は不安材料に事欠きません。



実際豊かになったのは著者や政治家、大企業の役員らなど一部の人間だけで、

大部分の日本人は実際には豊かさなど感じてないでしょう。



しかし、東大を出てMITで博士号をとり、東大教授まで登りつめ、

現在は科学技術振興機構なんていかめしい名前の理事長を勤めておられる著者には

それが理解できないのでしょう。




あしあと