ぱぐぱぐ通信

環境にわるいペットボトル飲料を買わないジョー・てるりんの絵日記みたいなものです。

昨夜読んだ本「陽気なギャングは三つ数えろ」

2020年02月13日 23時51分52秒 | 本・映画 や行
本「陽気なギャングは三つ数えろ」

伊坂幸太郎著



四人組の銀行強盗がトラブルに巻き込まれるという

「陽気なギャングは地球を回す」「陽気なギャングの日常と襲撃」に続く

シリーズ三作目。



四人組の成瀬は、他人の嘘を見抜く力があり、リーダー格。

響野は演説の名人だがほとんどがでまかせ。

体内時計で秒単位で物事を計れる能力を持つシングルマザーの雪子。

スリの名人で動物や虫に異常に詳しい久遠。


今回は銀行を襲撃した際に、警備員の投げた警棒で久遠が左手にけがしたのがきっかけで、

げすな雑誌記者に身元がばれて、記者が抱える借金返済のために知恵を絞る内容です。

主人公たちや記者の会話のあちこちに

「何かやろうと考えた時、すぐにやる方がたいてい、うまくいく」

とか

「犯罪の被害者が善人とは限らない。容疑者が百パーセント悪人とも言えない」

とか

「謙遜家だ。政治家にも見習ってもらいたい。自分の意見が通らなかった時に怒るのは三流の政治家だ」

とか、

うんうんとうなずけるセリフがちりばめられています。


新種の昆虫のカカトアルキだとか、

身体は真っ黒で足だけ白の縞模様があるオカピだとか、

小ネタの雑学も挟み込まれていて勉強になります。


何はともあれ、伏線の回収の仕方がいつものように鮮やか。

伏線だと思えないような小さなエピソードも上手に再登場させているので、

ページを戻してしまったりします。


☆☆☆☆

今日読んだ本「映画宣伝ミラクルワールド」

2020年02月11日 20時25分00秒 | 本・映画 あ行
本「映画宣伝ミラクルワールド」



浜松市出身の斉藤守彦さん著

大手映画会社に対抗して次々とヒットを飛ばした独立系映画会社の歴史が語られます。

1976年12月公開の「キング・コング」と、細菌パニックムービー「カサンドラ・クロス」。

配給するのは「キング」が東宝東和で、

「カサンドラ」は、名古屋を拠点にした古川一族の経営する日本ヘラルド。

インディペンデントと呼ばれる独立系配給会社。

有名なキングに対抗して、

カサンドラにはイタリア映画のラブストーリー「ラスト・コンサート」との二本立てにしま

す。

「ラスト・コンサート」は、病弱な若い女性と

頑固な年老いた音楽家のラブストーリー。

18歳の時に見ました~。懐かしい!


このほか、

人類初の火星行きロケットが実は発射されずに、

全世界に偽者の映像を配信するというSFの「カプリコン1」や、

シャチが人間を襲うパニック映画「オルカ」

もセットにしたいきさつも語られるのですが、

こちらも19歳の冬に見た映画。

「カプリコン1」は2度も見ちゃいました。


邦題決定会議で「濁点と 『ン』を入れろ」と

ヒットのセオリーが語られるシーンもあります。

「First Blood」が「ランボー」になった経緯も。

ミミズの大群が人間を襲う「スクワーム」の宣伝のため、

ミミズ風呂を銀座に作ったという涙ぐましい努力も披露します。



☆☆☆

今日見た映画「シュヴァルの理想宮」

2020年02月11日 20時17分30秒 | 本・映画 さ(ざ)行
映画「シュヴァルの理想宮」



1日に30㌔も歩いて配達するような愚直な郵便配達夫が、

配達途中でつまづいた変わった形の石を拾ったのをきっかけに、

娘アリスのためにおとぎのお城を30年かけて作った実話を元にした映画。

妻が大切にしている畑をつぶして宮殿をつくり始めるシュバル。

そんな彼を過酷な運命が襲います。

「目標を達成するのは、頑固者」

と書いた壁画を埋め込んだりします。



娘を愛するすべての頑固おやじはきっと、涙するでしょう。


ハラハラドキドキ度 ☆☆☆

居眠り度 ☆☆☆

感涙度 ☆☆☆☆☆

総合 ☆☆☆☆☆



もう一言

宮殿を建て始めるまでは退屈で、居眠りしちゃいます。


もう一言

悲しみから、川に入って泣き叫ぶシーン。

じーんときます。

最近見た映画「AI崩壊」

2020年02月09日 22時07分37秒 | 本・映画 あ行
映画「AI崩壊」



AIが人類の行動を監視し始める近未来の日本が舞台。


体に埋め込んだ医療用チップにより、心拍数や呼吸、体温、その他の情報が

「のぞみ」と呼ばれるコンピューターにすべて送られ、

過疎地にいても、病状や体調が病院で把握できるという利点がクローズアップされます。

そこに目を付けたのが国家権力。すべての国民のデータを「のぞみ」と連動させようと

します。

そして国家は財政破綻の寸前。

「税金を払えない国民の数を減らそう」とたくらみ、

「のぞみ」にニセのプログラムを仕込んで、お年寄りや障害者らを抹殺しようとします。

このたくらみを阻止しようとするのが、「のぞみ」の開発者の西村(大沢たかお)。

しかし国家権力によりテロ組織の一員だとされ、

追われる身になります。


ハラハラドキドキ度 ☆☆☆☆

感涙度 ☆

居眠り度 ☆

総合 ☆☆☆


もう一言


20年くらい前に見たトム・クルーズ主演の「マイノリティ・レポート」みたいかな。



さらに一言

西村の娘のこころが海で貝殻を拾うシーンが印象的。

そのせいか、「のぞみ」の外観が巻き貝に見えてしまいます。

今日見た映画「フォード&フェラーリ」

2020年02月09日 21時55分32秒 | 本・映画 は(ば・ぱ)行
映画「フォード&フェラーリ」




車レースの「ル・マン24」で常勝のフェラーリの買収に失敗したフォードが、威信を懸けてレースに勝とうと、優秀なドライバーとメカニックを雇うサクセスストーリー。

ドライバーやメカニックの純真さと裏腹な、

フォードの経営側の「車が売れればいい」という悪辣(あくらつ)さも

描かれます。


冒頭の車のエンジン音がもう、車やバイク好きのてるりんにはたまりません。

メカニカルな単語が多く出てくるかと思ったのですが、

一般の観客のことを考えてか、専門用語は少なく、

分かりやすいせりふです。


ドライバーは変わり者であり頑固者。

ル・マン24では、1位、2位を争っていたフェラーリのトップレーサーが

アクシデントで棄権することで、1位に立ちます。

これでフォードは1~3位をレース終盤で独占することができるのですが、

優勝を目前に、経営陣から

「チームの一員なら三台並んでゴールしろ」という命令が下されます。

もちろんこれも、「車をセールスする絶好の好機」という思惑からです。

トップに立った頑固者の主人公に、決断がゆだねられます。


ハラハラドキドキ度 ☆☆☆☆

居眠り度

感涙度 ☆☆☆☆


総合 ☆☆☆☆


もう一言

ドライバーの息子の演技が良かった。

昨日見た映画「EXIT」

2020年02月09日 14時04分42秒 | 本・映画 あ行
映画「EXIT」




迫る毒ガスから逃れる人々を描くパニックムービー。

就職に失敗している元山岳部のヨンナムが父親の古希のお祝い会場のホテルで、

山岳部の後輩でふられた過去のある彼女に再会するところからスタート。

そこに、化学工場に恨みを持つ男が自暴自棄で拡散させた毒ガスが迫ってきます。

家族を救助ヘリで逃すことはできたのですが、

ヨンナムと彼女は重量オーバーで取り残され、逃避行が始まります。

山岳部の経験を生かし、

毒ガスから逃れようとビルの壁面を登ってヘリが来るはずの屋上を目指します。

せっかくたどり着いた屋上で目にしたのは、別のビルの学習塾で助けを待つ子どもたち。




ハラハラドキドキの中にも韓国流のユーモアがあり、最後まで飽きずに疾走します。



ハラハラドキドキ度 ☆☆☆☆☆

感涙度 ☆☆☆

居眠り度 

総合 ☆☆☆

昨夜見た映画「犬鳴村」

2020年02月09日 13時43分22秒 | 本・映画 あ行
映画「犬鳴村」




ダム建設により水没し、地図から消えた村「犬鳴村」に侵入したことから、

恐怖を味わう家族らが描かれるスリラー。

始めに侵入を試みるのはユーチューバーらしく若い彼女と、彼女の撮影役のその彼氏。

恐ろし目に遭ったのが原因なのか

彼女は精神に異常を来し彼氏の目の前で自殺してしまいます。

死んでしまった彼女の敵討ちのつもりなのか、

彼氏が手下を連れて犬鳴村へ行くのですが、行方不明に。

彼氏の弟でオカルト好きな小学生も、犬鳴村に異常な関心を示していて、

行方不明に。

とまあ、前半は恐怖と不気味さのオンパレード。

少しだけ映画「ブレアウィッチ・プロジェクト」に似ています。

が、後半は、だんだんとだれてきます。

手下たちの死が描かれるのですが、

何を意味しているか不明です(まあ、ダム湖に沈んだ村民の恨み、なのでしょうが)。

彼氏が撮影したビデオのスマートメディアを手に入れた弟ですが、

そのメディアを活用することなく、行方不明に。


これらの物語と平行して、医者の設定の彼氏の姉の診療風景が描かれるのですが、

看護師に任せずに患者の子どもと添い寝したり、

弟が行方不明になったからといって、懐中電灯一つの装備で

犬鳴村に出掛けたり。

医者ならもう少し考えてくれ~と思ってしまいます。


ハラハラドキドキ度 (前半)☆☆☆☆☆ 後半 ☆☆

感涙度 

居眠り度 ☆


総合 ☆


もう一言

午後8時半からの上映作品を鑑賞。

こんな時間に見るんじゃなかった、と反省。

オカルトってけっこうな割合でファンがいるんだね。ざっと40人はいたかな。


さらに一言

新聞の映画評には「家族でも楽しめる」とあったようですが、とんでもない。

よくR12にならないものだ、という感じ。

この映画の教訓としては、ばかな彼氏を持つと彼女が苦労する、がありそうなので、

そういう意味では「家族で見て」も一理あるかも。

あしあと