ぱぐぱぐ通信

環境にわるいペットボトル飲料を買わないジョー・てるりんの絵日記みたいなものです。

最近読んだ本「コンビニ人間」

2020年06月28日 19時36分53秒 | 本・映画 か(が)行
本「コンビニ人間」

村田沙耶香著




「普通の常識」とか「世間一般の話」を理解できない古倉恵子さんが主人公。

幼稚園児のころは、死んだ小鳥を見て、「そうだ、お父さんは焼き鳥を好きだ」と思い出し、

母親に「焼いてお父さんに食べてもらおう」という子どもだった。

大学一年の時に始めたコンビニのバイトで、

「私はコンビニを動かす歯車か部品の一つ」と感じるようになり、

バイト先のコンビニが気持ちよく運営されるように体調管理をします。



なんだか自分に近いものを感じ、少し安心する個所があります。

☆☆☆

最近見た映画「水曜日が消えた」

2020年06月28日 19時31分31秒 | 本・映画 さ(ざ)行
映画「水曜日が消えた」




小学生のころの交通事故により、

曜日ごとに人格が入れ替わるようになってしまった青年が主人公。

各人格に交流はないので、毎夜メモを残して翌日の人格に引き継ぐのですが、

ある日火曜日の人格が目覚めると、水曜日なのに火曜日の人格のままだったのです。

新しい出会いや発見をする火曜日の人格なのですが、

定期的に検査で通っている医師に報告しません。

そのうちに、木曜日までが火曜日の人格に…。


設定はなかなか面白く、期待したのですが、

主人公の生業が分からず、仕事をしている様子はなく

「生活費どうやって工面しているの」と疑問が。

検査する医師が検査データを捏造するわけですが、

その理由も医師のその後も分からないまま。

交流事故のフラッシュバックもくどい。

事故で壊れたドアミラーに映る鳥が、7羽から2羽に減ってゆくところは、

「なるほど」と思いましたが。



感涙度 
ハラハラドキドキ度 ☆☆☆
居眠り度 ☆☆☆☆

総合 ☆☆

昨夜読んだ本「介護士 K」

2020年06月28日 19時28分24秒 | 本・映画 か(が)行
本「介護士 K」

久坂部羊著



老人介護施設で2ヶ月続け、入所している老人がベランダから転落死するのが発端。

疑われるのは第一発見者の若き介護士、小柳。

介護施設を診療する黒原医師は言います。

「老人の死は不幸じゃない。74歳なんてのは理想の死に時だ。

これから待ち受けていることを考えてみろ。トイレに行けなくなりオシメや管の世話になる。

食事も満足にできず味も分からない。目も見えなくなり耳も遠くなる。

風呂も一人で入れない。そんな状態で死なずにいてもつらいだけだろう」と。

さらに続くのは92歳の女性の話。

若い時にしっかり歩いたら長生きできると、

毎日早起きして足早に散歩したのに…今は肺気腫で息をするのも苦しい…。


著者は医師。現代の介護の現場に鋭く切り込んでいます。

身につまされます。


☆☆☆☆

今日の中田島砂丘(2020年6月20日)石浜… …

2020年06月28日 19時22分19秒 | 写真
今日の中田島砂丘です。



すでに砂丘ではなく、石浜とか石丘という風情です。





天竜川にダムがいくつもでき、三千メートル級の山が連なる

中央アルプスや南アルプスから、砂の流入がなくなったからだとされています。

ダムに堆積した土砂を運ぶ計画があったりなかったり。

どうなることやらです。


それでも海を見に来てくれる人たちがいるのがうれしいです。




今日の宝物。

僕は鬼か悪魔か

2020年06月22日 10時47分52秒 | ささいなことですが
自分のことを最近、悪魔や鬼よりひどい人間だと感じる。

人間は現世で悪行を重ねると地獄に落ち、火に焼かれたり、

煮えたぎる熱湯風呂に突き落とされたりするそうです。


昨夜の夕食は焼き肉でした。

誰かがころしてくれた牛や豚を切り刻んだ肉。

さらにその肉を、厚い鉄板の上で焼き、

口に運んで味わって「おいしい」とまでいう。



無理やり妊娠させた雌牛の乳をうまいと言って飲みさえします。


地獄の鬼も、そこまではしないでしょう。

ということは、やはり自分は鬼以上にひどい人間なのです。




よく行く映画館(ミニシアター)に置いてありました。

この劇場では現在、「幸福の科学」が製作した映画がかかっています。

愛知県の山野草

2020年06月18日 00時21分32秒 | 写真
梅雨の合間に先輩が連れて行ってくれた愛知県の湿地や山林で撮影しました。



タツナミソウ






トキソウ





コアジサイ





カキノハグサ






コアツモリソウ



コアツモリソウは高さ5㌢ほど。

歩いているだけでは、葉っぱの形を知らないとなかなか見つけられません。

というのも、直径数ミリの球のような花は葉っぱの下に隠れているからです。

「どうやって撮れば喜んでくれるんだろう」

と考えながら撮影すると、

なんだか楽しくなります。

昨夜読んだ本「うちのパパが言うことには」

2020年06月17日 13時57分43秒 | 本・映画 あ行
「うちのパパが言うことには」
重松清著




重松さんの二集めのエッセイ。

重松さんが吃音だったこと、身長173センチ、体重90キロだったこと、

1960年生まれな私より3歳若いことを知りました。

ユーミンの曲を「オトナの女性」と感じていることや、

佐世保市で起きた女子小学生による同級生殺人事件など、共感する編がいくつかありました。

「うちの子どもが被害に遭いませんように」と同じくらいに

「うちの子どもが加害者になりませんように」と考えることも必要だというあたり。


標語の多い街に対して、「誰が誰に向かって投げかけているんですか?」と問い掛けます。

「効果はあったんですか?」と聞きたくなる、と続きます。

磐田市のあちこちで見かける「自分と他人に1日一善」の標語に対して、

似たような思いを持っているからです。

標語にしてたくさん街中に掲げないと、できないんですか?と。


☆☆☆

昨夜読んだ本「喧嘩猿」

2020年06月17日 13時55分15秒 | 本・映画 か(が)行
「喧嘩猿」
木内一裕著



「暴れ出したら手に負えねえ、猿(ましら)と呼ばれて忌み嫌われた遠州出生(生まれ)の喧嘩猿、森の石松たァ俺の事てぇッ!」

捨て子だった捨吉が家をでて、銘刀の池田鬼神丸を巡って石松と名乗るようになったのが端緒。

島抜けした渡世人の吃安こと武井のお貸元とてともに、

奪われた池田鬼神丸を奪回しようと甲州黒駒村に出っ張り、

捨てられた子どもたちを拾っては育てている勝蔵のところへ乗り込みます。



文体が独特。鑑定をめききと読ませ、「承諾(きけ)ねえ」、「衣服(なり)」など、渡世人の言葉が続きます。

正直、初めは読みにくい。

ラストに向かって、気持ちと裏腹な言葉を発する渡世人の人情が分かり始めると、

心が熱くなります。


☆☆☆☆☆

あしあと