ぱぐぱぐ通信

環境にわるいペットボトル飲料を買わないジョー・てるりんの絵日記みたいなものです。

最近見た映画「不思議の森の、その向こう」

2022年11月05日 17時08分10秒 | 本・映画 は(ば・ぱ)行
映画「不思議の森の、その向こう」



離婚間際の夫婦と、8歳になるその娘が、かつて住んでいた森にある家に来ます。

娘が一人で森に遊びに出掛けると、同い年の女の子が遊んでいて、友達になります。

大きな枯れ枝を集めて隠れ家をつくり、湖にボートをこぎ出して遊ぶ二人。

次第に二人の関係が、親友でないものに変わってゆきます。


BGMも効果音もほとんどない静かな映画。

登場人物のだれにも感情移入はできませんが、

ふしぎと気持ちは安らぎます。


居眠り度 ☆☆☆☆

ハラハラドキドキ度 ☆☆

感涙度 ☆

総合 ☆☆☆


【ちょっと一言】
自殺を防ごうと設けられているボランティア「浜松いのちの電話」と
映画館「シネマイーラ」がタイアップし、鑑賞料金が1000円のキャンペーン中です。



最近見た映画「ベイビー・ブローカー」

2022年06月28日 18時43分26秒 | 本・映画 は(ば・ぱ)行
映画「ベイビー・ブローカー」





赤ちゃんを売り飛ばす稼業の男二人組が、

一度は我が子を捨てた若い母親と赤ちゃんの買い主を探す旅に出るロードムービー。

人身売買の現場を押さえて男たちを逮捕しようと狙う女性警察官二人も絡んで、

それその生い立ちなどが語られます。


これも「ダンサー・イン・ザ・ダーク」と同様に、

救いの乏しい映画です。



監督は是枝監督。

新しい家族愛といおうか、

擬似的な家族愛とでもいうのでしょうか。


感涙度 ☆☆☆

ハラハラドキドキ度 ☆☆

居眠り度 ☆


総合 ☆☆☆☆

最近見た映画「ブルー・バイユー」

2022年05月04日 18時39分32秒 | 本・映画 は(ば・ぱ)行
映画「ブルー・バイユー」



韓国籍で米国の白人夫婦の養子になった男が主人公。

一児を持つ女性と結婚し、貧しいながらも幸せに暮らしているのですが、

ある事件をきっかけに米国の司法にゆだねられ、国外追放の処分が下されそうになります。

主人公と結婚している女性の元旦那の警察官は、

「娘に会わせろ」と強要しますが、娘ジェシーは嫌がっているという伏線があり、

主人公が養子になったいきさつとリンクし、

主人公の葛藤が始まります。


1980年代に養子になった子どもたちのほとんどは米国の市民権を得ておらず、

国外追放の憂き目に遭っているという、

現在の米国の暗部が描かれます。


この映画を、

「権力を振りかざす身勝手な警官によって人生を台無しにされそうになる男の物語」

と総括するのは、うがった見方すぎるかな。


居眠り度

ハラハラドキドキ度 ☆☆☆☆

感涙度 ☆☆☆☆


総合 ☆☆☆☆☆


【ちょっと一言】

主人公がバイク好きで、疾走シーンがよく登場します。

親子の愛情の形も、登場する三つの家族にそれぞれあって、

どれも考えさせられます。






最近みた映画「83歳の優しいスパイ」

2021年10月10日 17時59分05秒 | 本・映画 は(ば・ぱ)行
映画「83さいの優しいスパイ」



83歳の優しいスパイ

新聞の求人広告で募集されたのは、認知症のお年寄りが入所する施設への潜入。

虐待や盗難事件の証拠を集め報告することだった。

なかなか面会に来ない親族に代わってお年寄りに施設電話を掛ける職員や、

容体が急変したお年寄りに懸命に処置する職員を目の当たりにします。

報告書には「会いに来てやってほしい。職員は礼儀正しく親身」などと書かれます。


ハラハラドキドキ度 ☆☆☆

感涙度 ☆

居眠り度 ☆☆☆

総合 ☆☆☆☆


【ちょっと一言】

映画自体は特別な出来事もなく、盛り上がりもそれほどありませんが、

あらすじや感想を他人に話そうとすると、涙がこぼれそうになります。

【もう一言】

てるりんの場合、お年寄りが主人公だと眠くなる傾向になるようです。



最近読んだ本「ヒポクラテスの誓い」

2021年06月21日 15時30分51秒 | 本・映画 は(ば・ぱ)行
本「ヒポクラテスの誓い」

中山七里著





孤高の解剖医、光崎藤次郎教授の元に送り込まれた研修医、栂野真琴が、

キャシー・ベンドルトン准教授とともに

「死体の言葉を聞き取れる」ように成長する姿を描いた連作短編。

「生者と死者」は、泥酔し河川敷で凍死したとされた男性を解剖。

「加害者と被害者」では、交通事故で亡くなった若い女性を解剖し、

加害者の過失を軽減します。

「監察医と法医学者」では、競艇のレース中に事故死した選手の死因を暴きます。

「母と娘」では、真琴の親友で闘病していた柏木裕子の急変に、

真琴が医療より感情を優先させ、葛藤します。

「背約と誓約」では、腹膜炎の再発で亡くなった10歳の女の子の死因に不信感を抱きます。


さらにこの5話に共通する闇が隠されているという、

中山流のクライマックスが隠されています。


☆☆☆☆

【もう一言】

タイトルは、医療者は患者の利益になることを考え、

聖人であれ咎人であれ、医療に差別をしないという誓いのこと。



「生きている患者を担当していた時には見えなかったものが、

死者と語らうようになってからはぼんやりとだが見え始めてきた、

と主人公の真琴に語らせます。

最近読んだ本「ふたたび嗤う淑女」

2021年06月07日 13時05分55秒 | 本・映画 は(ば・ぱ)行
本「ふたたび嗤う淑女」

中山七里著




奸計を弄して他人の人生を奈落の底へ突き落とす

蠱惑的な野々宮恭子を主人公にする連作短編集。


大学時代に不良サークルの影の首謀者として400人もの女性を弄びながら、

国会議員の父親の権力で起訴どころか表沙汰にもならなかった柳井耕一郎の周りで、

死者が相次ぎます。

選挙資金集めの隠れ蓑のNPO法人の女性事務局長、後援会の会長、

支援団体である宗教法人の副館長、そして自身の政策秘書。

いずれも事故か自殺と思われる亡くなり方で、警察も捜査に乗り出しません。

野々宮の触手はついに柳井に延びてきます。


「嗤う淑女」の続編です。

☆☆☆

最近読んだ本「星々の舟」

2021年03月01日 15時49分51秒 | 本・映画 は(ば・ぱ)行
本「星々の舟」



村山由佳著

禁断の恋だと知り悩む兄と妹、他人の恋人ばかりを好きになってしまう末娘、

団塊世代の長兄は自分の居場所を探し自宅から離れた場所で家庭菜園を始め、

父は戦争中の苦い出来事を忘れられずに苦悩し、孫娘は母親の呪縛から逃れようとあがく。


そんな家族も見えない線で結ばれた星々のように、暗い空を漂って行きます。


☆☆☆

今日見た映画「ファーストラブ」

2021年02月21日 18時49分45秒 | 本・映画 は(ば・ぱ)行
映画「ファーストラブ」



「同機はそちらでみつけてください」と供述する父を殺した容疑で逮捕された女子大生を、

弁護士(中村倫也)や臨床心理士(北川景子)が、

彼女の心の闇を解き明かそうとするミステリー。

彼女はサイコパスなのか、うそつきなのかが分からないまま、

ストーリーは進みます。

容疑者が心理士に心を開き始めたときに、

容疑者から「私は殺していません」という言葉が漏れ、

心理士は「彼女を守る」と気持ちを固めるのですが。



拘置所で接見する心理士と容疑者の場面。

二人の間にあるガラスに二人の顔が映り込み、

なんともいえない空気感を醸し出します。

「三度目の殺人」でも似たようなカメラワークがありました。


ハラハラドキドキ度 ☆☆☆☆

感涙度 ☆

居眠り度 ☆☆


総合 ☆☆☆

最近見た映画「博士と狂人」

2021年01月29日 13時07分26秒 | 本・映画 は(ば・ぱ)行
映画「博士と狂人」




大英辞典の編纂に取り組む博士(メルギブソン)と、

編纂にボランティアで協力することになった元米国軍医の殺人犯(ショーン・ペン)を描いたヒューマンドラマ。


殺人犯に夫を殺された家族、殺人犯を収容する施設の看守、

博士を取り巻くオックスフォード大学職員の派閥争いがあり、

単なる友情物語に終わらない深さを感じます。


聖書や英国古典文学を知っていればさらに楽しめそうです。


感涙度 ☆☆☆

ハラハラドキドキ度 ☆☆☆

居眠り度 


総合 ☆☆☆☆☆

あしあと