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「レッドクリフ」

 「レッドクリフ」をDVDで見た。土曜から妻は藤原竜也・小栗旬の舞台「ムサシ」を見に行っているため、どうやって日曜を過ごそうか考えていたら、映画館で見そびれていた「レッドクリフ」がDVD化されたのをレンタルして見るのが一番いいかなと思った。だが、私は今まで、DVDをレンタルしたことがない。市内にある TSUTAYA で借りればいいのは分かっているが、会員になどなっていないし、面倒な手続きは煩わしいし・・どうしようか、日曜の午前中逡巡してしまった。だが、せっかくの日曜を有効に過ごす手立てを他には考え付かなかったから、ちょっと頑張ってみようかと、昼過ぎに出かけてみた。
 TSUTAYA に入るのは初めてでもないが、レンタル部門に足を踏み入れたことはなかったので、どうしたらいいのか分からなかった。まず、どこに「レッドクリフ」が置いてあるのか分からなかったので、近くにいた店員さんに尋ねたら、丁寧に案内してくれた。だが、そこでもまた迷ってしまった。パッケージごとカウンターに持っていけばいいのか、中身を取り出して持っていけばいいのか・・、しばらく決めかねていた。たまたま近くにいた人が中身だけをいくつか持っているのが見えたので、たぶんそうすればいいのだろうと判断して、中身を取り出してカウンターに持って行った。
 「会員じゃないんですけど」と係りの女性に告げると、彼女にとってはルーティンなのだろう、淀みなく手続き方法を教えてくれる。申込用紙に必要事項を書いたら、OK、あっという間に会員証ができてしまった。店員さんはそうしなければいけない決まりなのだろう、会員規約をあれこれ説明してくれる。「もういいです、わかりました」と言っても止めない。マニュアル通りにしなければ誰かから怒られるんだろうな、と思って、その後はおとなしく聞いていたが、職務に忠実な日本人の美徳(?)を久しぶりに見たような気がした。
 その帰りに白エビスを買った。日も暮れてないうちから、ビールを飲みながらDVDを見る、もうずっと休みなしで受験と格闘してきた私には、夢のような時間だ。そんな幸せな気持ちをかみしめながら、見た「レッドクリフ」はさすがに大ヒットした映画だけあって、息をのむ迫力に満ちていた・・。

 私と「三国志」については、11月20日の記事に書いたとおり、まったくの門外漢というわけでもない。ただ、横山光輝の三国志が私のすべてであるため、登場人物に対するイメージはどうしても横山版「三国志」に影響されてしまう。「レッドクリフ」に登場する劉備・関羽・張飛の三兄弟についてはほぼイメージ通りであり、さほど違和感は感じなかった。だが、乱世の奸雄・曹操は、私としてはもう少し野心溢れる中にも才気走ったイメージを抱いていたため、少しばかり物足りなさを感じた。
 だが、金城武の孔明はいい。とにかく目がきれいだ。これほどきれいな目をした役者を見たことがない、そんな思いにさせるほど涼やかな眼差しが、希代の軍師にふさわしい。これほどの目ならば、戦いのすべてを見通す知力を備えているのも当然であり、赤壁の戦いを前にしていささかも怯むことなく的確な指示を与え、劉備・孫権同盟軍を勝利に導くだろうと誰もが思える。いつからこんなにすごい役者になったんだろう。(力の入りすぎた中村獅童とは好対照だ)
見終わった今、Part2で赤壁の戦いがどれほどの迫力で描かれるものか、楽しみで仕方ない。もちろん歴史的な事実を扱ったものであるから、その結果は分かっているが、その裏側にうごめく人間模様をどう描いているのか、興味は尽きない。4月10日から公開予定だから万難を排して見に行こうと思っている。
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