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WBC報道

 松井の出ないWBCなど、正直言って興味はないが、それでも北京オリンピックで苦い敗戦を味わった韓国相手だと、さすがに結果が気になる。塾の授業が終わった9時過ぎ、さっそく携帯でチェックしたところ、日本が大量リードしていた。「これなら勝てるな」と思っていたところ、なんとコールドゲームで勝利したと、12時近くのニュースで知った。「侍ジャパン」なんて呼称は余り好きじゃないけど、やはり勝てば嬉しい。
 土曜の夜はタイミングがずれて、スポーツニュースをゆっくり見ることができなかったので、試合経過や選手の声などを知るには喫茶店でスポーツ新聞を読むのが一番だろうと思って、翌朝目覚めるといつもの喫茶店に出かけた。すると・・


 地元のスポーツ新聞「中日スポーツ」を手にして驚いた。一面に、J・リーグの名古屋グランパスエイトの開幕戦と、中日ドラゴンズのオープン戦の結果がでかでかと出ている。WBCに関しては上のほうに「侍ジャパン2次R進出」と小さな見出しが書かれているだけだ。
 「何じゃ、これは・・」
思わず、ため息が出てしまった・・。でも、記事がないわけがないだろうと、開いてみたところ、2面も3面もドラゴンズ関係の記事ばかり、おいおい!!
 まさか、と思いながらもう一面開いてみたらやっとWBC関係の記事が4・5・6面に組まれていた。3面ぶち抜きにするほどのニュース価値があるなら、どうしてこんな扱いをするのか?WBCに熱を入れてない私でも、少々腹が立った。
 確かに中日新聞は中日ドラゴンズの親会社であり、ドラゴンズからWBCには一人も選手を送り出していない。しかも日本ラウンドの主催者が読売新聞らしいので、できれば報道したくないのかもしれない。しかし、それではあまりにも尻の穴が小さいと言うか、狭量すぎてかえって反発したくなる。「チームが主導して、選手に出場を辞退させたのではない」、と落合監督を始めとしてドラゴンズ関係者は強弁していたが、それならそれでWBCを軽視するような報道姿勢を採らなければいいのに、自社の主催であるかのように正々堂々と報道すればいいのに、と叫びたくなる。
 そう思ってこの記事を書き始めて、中日スポーツのHPに行ってみたところ、東京版の「東京中日スポーツ」の一面の写真を見つけて、さらに気分が悪くなった。


 こちらは一面から堂々と日本の大勝を報じている。ドラゴンズとグランパスのことなど首都圏の読者は知りたくもないだろうから当然と言えば当然だ。しかし、名古屋近郊の者でも昨日はやはりWBCが一番の眼目だろう。私がドラゴンズフアンでないからかもしれないが、野球ファンならそれが自然の流れだと思うし、この紙面こそが自然な感じがするのだが・・。
 新聞社によって報道姿勢が異なるのは当たり前であり、大勢に右ならえではいけないのは十分理解しているつもりだが、今回の場合は中日新聞の独自性を表すものなどではなく、新聞社が恣意的にニュースを選択しているように思えてならない。こうした報道姿勢を続けていくことに記者たちは何の抵抗も感じないのだろうか?
 そんな偉そうなことを思っていたら、中日新聞の記者をやってる友人がいるのを思い出した。今度彼に会ったらこの件に関して問いただしてみようと思う。「読者が知りたいことを知らせるのがジャーナリストの職務ではないか?」などと・・。
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