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WBC観戦

 WBC日本vs韓国を観戦した。松井の出ていない試合などあまり興味はないが、これに勝った方が決勝ラウンド進出決定、負けたほうはキューバと敗者復活戦を戦わねばならないという試合だけに、両者の白熱した戦いが見られるものと期待して、初めてWBCの試合を観戦した。
 初回の韓国の攻撃はすごかった。あっという間に3点取られてしまって、見ている私でさえかなり動揺した。さぞやダルビッシュも・・、とは思ったが、この3点は仕方ないものとあきらめ、すぐに立ち直って韓国打線を抑えていけば、十分勝機はある、一生懸命応援していこう、そんな気持ちで戦況を見つめていた。しかし、日本の攻撃が歯がゆい。四死球でランナーは出るもののダブルプレーもいくつかあり、チャンスをものに出来ない。これはいやなパターンだな、と思っていたら、5回になってようやくチャンスを点に結びつけた。だが、1アウト1-3塁で打席に立ったイチローは、セカンドゴロを打つのが精一杯で、その間にホームを踏んだ1点のみ、これじゃあ勢いが出ない。その場面、やたらアナウンサーはイチローに期待した言葉を吐いていたが、イチローはそんな場面で打つような選手でないことくらい、野球を知っている人なら分かるはずだ。彼はあくまでもヒットを打ち、塁に出る選手であって、ランナーを返す選手ではない。選手にはそれぞれ役割があり、自分の分を超えたことを望まれても無理な話だ。あそこで、イチローは最低限の仕事は果たしたわけだから、問題はその後の選手がつないでいけなかったことだ。キューバ戦では打線が面白いようにつながり、「スモールベースボール」という言葉が称揚されたが、打線がつながりを欠いた昨日のような試合では、スモールベースボールの弱さばかりが目立ってしまった。韓国の先発投手がマウンドを降りれば何とかなるのかな、と期待を込めてみていたが、選手が次第に焦り始めたのか、変わった投手からはフライが多くなり、大きな見せ場を作ることなく、結局8回にもう1っ点取られ、万事休す、イライラを残したまま終わってしまった。
 選手を責めるつもりは毛頭ない。誰もが心を1つにして韓国に向かっていったのは十分感じられた。だが、やはり膠着した状況を一振りで打破できるだけの打力を持った選手がいないのが今の日本チームの弱点なんだな、と痛感した。土壇場まで追い詰められてもその一振りで勝利を引き寄せ、相手チームを凍らせてしまうような真の強打者がいない・・。確かに4番の村田はよくやっていると思う。が、やはりまだまだ経験不足なのは否めない。
 「やはりあの男しかいない・・」などと繰言を言っても仕方ないのだが、思わずそんな気持ちに駆られてしまう。しかも、嫌味なことに昨日はWBCの試合が始まる前に、あの男はオープン戦初となる2ランHRを含んだ4打点の活躍を見せていただけに、「奴がいたらなあ・・」と試合中に私が何度となく思ったのも、仕方のないことではないだろうか・・。


 だが、この敗戦で終わったわけではない。負け方が完璧な負け方だっただけに私は「大丈夫か?」とついつい思ってしまうが、ここで弱気になってはキューバに勝てるはずもない。3-5から9回土壇場で3点を入れて逆転サヨナラ勝ちしたアメリカの最後まであきらめない姿勢を見習って、粘り強く戦っていけば、キューバなど恐れるに足りない。キューバに勝って、さらにはもう一度韓国と順位決定戦を戦って勝利を収め、堂々とロサンゼルスに乗り込もうではないか。
 頑張れ、日本!!

 (だけど同じ相手とばかり戦ってる気がする。例えば、第1ラウンドを勝ち残った韓国と日本が第2ラウンドでは別々のプールに入っていれば、決勝ラウンドまで戦うことはなかったのに・・。これは十分考える余地ありだと思う)
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