JO7TCX アマチュア無線局

せんだいSD550  山岳移動運用 

山王岳(1132m)10/3

2020年10月04日 | 奥山 移動運用
 先日登った小東岳の南隣。北蔵王縦走路の小ピークの一つであるものの、おおかたの地図には山名も載っていない地味な存在です。小東岳の時は所部登山口から登り、奥山寺キャンプ場跡に下山しました。今回は、逆ルートを辿り奥山寺登山口から入山、所部に下ることにしました。

 いつものとおり仙山線始発に乗車、山寺駅下車。馬形集落を経てしばらく歩くと、二口峠への車道と遊仙峡方向の林道分岐となります。けっこう長い林道の最奥がキャンプ場跡の駐車場で、その手前に小東峠への登山口があります。駅から約1時間。所部登山口に比べ、こちらはアプローチが長いです。駐車場では数パーティが登山の準備中でした。ほとんど誰にも会わない静かなルートと思っていたのですが、そうでもないようです。


馬形集落を進む

二口峠への車道との分岐


 登山開始。前回下山しているのでこのルートの勝手はわかっています。ただ、下りと登りではずいぶん違うな、との印象がありました。倒木の多いトラバース。カブト沢の渡渉点周辺は道形が消えかかっていたり、崩落箇所があり赤布、赤ペンキ印を見失わないように進みました。仙城ヶ岩の下を通過すると道形が明瞭になり、所部からの登山道分岐に到着。ここから30分で小東峠。途中、甲岩への分岐点がないか、注意しながら歩きましたが今回も見つけることはできませんでした。以前は甲岩の真下を通り、銚子滝を登るルートがあったのですが、藪に消えてしまったようです。




仙城ヶ岩下

仙城ヶ岩





小東峠


 小東峠から蔵王縦走路を南に進むと痩せ尾根となり、やっと展望が開けました。このルート唯一の展望地。小東岳、猿鼻山、南面白山、大東岳を連ねる二口山塊の山々。目の前には甲岩の独特な姿も。いわば山塊の真ん中、山深い感じが漂います。さらに登ること10分で山王岳山頂。10時20分着。わかってはいたのですが、樹木で眺望はありません。ただの通過点という感じで山頂らしい雰囲気もなく、かつて山名が刻んであったであろう朽ちかけた杭が一本あるのみでした。


小東峠から南への縦走路

痩せ尾根から小東岳(左)南面白山(奥)

猿鼻山(左)大東岳(右)

甲岩 この岩の裏側に登ってきたルートが続く

山王岳山頂

山頂より糸岳方向


 樹間からわずかに糸岳や仙台神室が垣間見える一角にプローブ(ポール)を立てロッドアンテナを設置。休憩を兼ね、短時間、無線運用しました。145MHzFMにて宮城、山形の8局に交信いただきました。特に遠方はありません。途切れたところで、QRT。




 少し風が出てきました。小東峠から往路を戻り、奥山寺への分岐を経て所部方向へ下山。ところが・・・。

 分岐から少し進んだところで思わぬことに遭遇してしまいました。ボキッという大きな物音がしてふと振り向くと、左手目の前のブナの幹に黒い動物が・・・。クマの方が先にこちらに気づいたようです。距離10メートル。こちらの動きを確認しようとしているのか、動かず視線を向けてきました。これまでもクマと遭遇したことはありますが、このように見つめ合ったのは初めてです。数秒後、クマの方がもう興味はないと言わんばかりに視線をそらし、木を下りて谷側に消えていきました。かなり大きい親熊でした。もし格闘にでもなったら、とても勝ち目はなかったと思いますが、不思議と恐怖感はありませんでした。相手にもその気はなかったようです。




山寺駅ホームから(大東岳と南面白山の稜線)

 
 そんなことがあり、所部登山口までの道のりが長く感じられました。駅に向かう途中には「熊出没注意」ののぼり旗。1時40分、山寺駅到着。今回も7時間弱の行程でした。





コメント
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