軽身で山を歩き、見晴らしの良いところで素早くアンテナを上げ無線運用、というのが自分的には理想です。実際は、あれもこれもと背負い、バテ気味になって登るのが常で、無線装備の軽量化はいつも悩みどころです。アンテナ設営のための三脚をやめ、軽量マストへの変更もその一つ。先端に取り付けるアンテナをさらに軽量化したいということで、RH-660Sというロッドアンテナを購入してみました。Made In China 。型番がRH-770に似ており、それだけで怪しさ満点ですが、はたして如何に。
China製の似たようなものがネットでいくつも表示されるものの、実際のところどうなのか、全然わかりません。安過ぎて不安にもなります。144MHzの1/2λとの説明書きなので、電圧給電のノンラジアルでは?と考え購入しました(ノンラジアルとの表記はなし)。
<表示仕様>
・周波数:144/430Mhz
・ゲイン:3.0dBi(144MHz) / 5.0dBi(430MHz)
・耐入力:10W
・コネクター:SMA-P(BNCタイプもあり)
・重さ:約75g
・27.8cmから108.3cmの伸縮可
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![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/55/29/e454b16f410f0c312b88079a7534c96f.jpg)
108cmの長さを考えると軽量で、実際計ってみたところ65gでした。RH-770(約90g)と持ち比べてみても軽さがわかります。ノンラジアルなのかどうかが最も心配だったのですが、アナライザーに直結して計ったところ、問題なくマッチングが取れました(145MHz)。クリップベースに取り付けた状態でも変化なし。ノンラジアルであることに間違いないようです。430MHzについては簡易SWR計で計りましたが、108cmに伸ばした状態で1.3~1.4と、こちらも特に問題なし。RH-770と違い、中間コイルはありません。下部のマッチング回路のみで、144MHzの1/2λ、430MHzの5/8λ2段に電圧給電する構造のようです。
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さっそく自宅ベランダでRH-770と受信比較してみました。ハンディ機直結にして固定局からの弱めの信号を聞き比べたところ、145Mhz、430MHzとも同等との印象でした。ベランダに常設しているCSB7900を外し、RH-770、RH-660Sの3本を聞き比べた結果、CSB7900が少し強い感じがあり、RH-770とRH-660Sでは違いはわからず、でした。
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![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/65/8c/f625d7fd2f66f6cd21d86d8adf43c013.jpg)
近くの愛宕神社に移動。JP7IEL局にお付き合いいただき、アンテナを切替えながら430MHzで比較実験しました。双方ハンディ機5W。距離約40km。もともと限界すれすれで、弱い信号の強弱がよくわかる位置関係です。IEL局からわずかにRH-770がスケルチが開きやすいとのレポートがありました。送信に関し多少の差があるのかもしれません。こちら側の受信に違いは感じられませんでした。(145MHzはどちらのアンテナも交信不可で、わかりませんでした)。
玉石混交かつ個体差のばらつきも大きいのがChina製なので、何とも言えないところはあります。とりあえず悪くない感触なので、次回、山で使ってみます。