JO7TCX アマチュア無線局

せんだいSD550  山岳移動運用 

山形・県民の森周辺の山

2013年05月05日 | 里山 移動運用


 連休は寒い日が多く、蔵王エコーラインも雪のため数日の閉鎖を余儀なくされました。蔵王か月山周辺から無線運用を考えていたのですが、無理をせず、山形市の西部に連なる白鷹丘陵を中心に歩いてきました。このあたりは、県民の森として整備されており、大小いくつもの湖沼と、その合間をぬって、東黒森山、西黒森山、富神山などの小ピークそして最高峰の白鷹山があります。今回は、東黒森山と白鷹山に登り、もう一か所、以前から気になっていた朝日町の空気神社周辺から無線運用を試みました。


<東黒森山>
 遠くからもモッコリとして目立つ山です。ここは登山という程ではなく、大沼から約30分で山頂着。標高766m。山頂は樹木で眺望があまりなく、その代り立派な展望台があります。展望台からは東に蔵王連峰、北に葉山と月山、西に朝日連峰が望めるそうですが、あいにくこの日は蔵王以外は雲の中。でも、眼下の大沼や山形盆地が一望。なかなか明媚な眺望と言えます。


山頂(上)と展望台より(下)



 さて、特小実験。お相手はふくしまFK123局で、米沢市の愛宕山山頂移動。他のハイカーが下山したところを見計らって、展望台から430で連絡を取り合ったところ、相手局0.1W、当局0.2Wで51-51。これでは特小は絶望的。実験するまでもありません。両ピーク間の見通しを白鷹山が遮っているようです。1200MHzならなんとかなるのでは?ということでQSY。DJ-G7に5エレプリンテナを付けて呼んでみたところ、何度呼んでも応答なし。信号の片鱗も感じられませんでした(パワー1W)。さきほどの430ではいくら弱いといっても、0.1Wで交信できたことを考えると、?な結果でした。


距離約41km 見えません判定


<白鷹山>
 この山も山形盆地のどこからでも見えます。でも目立つわけではなく、どこが山頂なのかわからないような地味な山です。標高994m。嶽原の登山口に10台ほどの駐車場とトイレ、案内板があります。出遅れたこともあり、到着時、すでに8台が駐車していました。登山口から杉林を過ぎ、20分ほどで雑木に変わると、そのあたりから雪渓歩きとなりました。急な斜面のトラバースを慎重に登り詰め、約50分で山頂に到着。山頂には神社と休憩所があり、杉の大木でおおわれているため眺望はありません。



 時間も早いので、少し北にある通称「レーダー山」まで行ってみることにしました。いったん山頂を下り、少し登り返すこと15分。突然、巨大な雨量レーダー塔が目に飛び込んできました。そして、その下はハンググライダーの飛行場になっているらしく、北西から北東にかけて広く芝が張られ、大展望となっているのです。とりわけ真っ白な朝日連峰の全景は圧巻。蔵王から見るよりもはるかに大迫力。東側の草地からは山形と宮城の県境の山々も一望。



 145MHzをワッチしてみると、新潟市の局が聞こえてきました。コールしたところ、59-59。相手局も高台の移動局でしたが、たいへん良好な信号でした。白鷹山より標高は低くなりますが、0エリアとも十分交信可能なようです。ここで山を眺めながら無線運用するのもいいかなと思います。

 正午。白鷹山山頂に戻って、交信実験。ふくしまFK123局は上山市の三吉山移動。標高590m。たいへん見晴らしの良い山頂とのこと。白鷹山とは見通し。距離約14.4km。430で連絡を取り合ったところ0.2Wと0.1Wで59-59。良好な伝搬を確認して、先日、交信できずに終わった1200MHzでの交信実験に移りました。G7(0.2W)に5エレプリンテナをケーブルで接続。こちらから呼んでみると、すぐに応答があり。でも、かなり弱い。相手局からは、マッチングがとれていないのでは?とのレポート。蔵王方向に向けてみると、ぐんとSが上がって59に。位置を勘違いして反対方向に向けていたようです。59-59で交信成立。付属ホイップにも替えてみたところ、同じく59-59でした。アンテナの方向や位置を合わせれば、430以上に安定した信号との印象でした。


白鷹山ー三吉山 


 続いて特小実験。見通しでもあり、かつ距離が14km程度ということで、交信できて当たり前といえばそれまでですが、こちらは鬱蒼とした杉林の中。目視はできません。呼んでみたところ、すぐに安定した信号で応答があり。53-55で交信成立。広い山頂を動き回って、より強く入るところを探したところ、55-59まで信号が上がりました。当局のリグDJ-R20DのSメーターが4個点灯。いつもはスケルチオープンで限界ぎりぎりの信号を受信するのですが、今回はスケルチ3で問題なく開いてくれました。なにしろ10mW。木立による減衰が大きいと予想しましたが、意外にもよく届いてくれました。この状態で約30分、安定したQSOを続けて実験終了。見通し距離で14~15km程度なら、常時実用レベルの交信が可能な程度の実力は備えているのでは? ふくしまFK123局のリグはIC-4300L。単三電池1本で動作。いつもながら10mW特小トランシーバー、侮れませんね。





<空気神社近辺>
 ここは、空気をご神体とする世界にも例のない神社だそうです。もっと上部まで行きたかったのですが、残雪により通行止め。短時間ですが、神社近くの丘でQRVしました。背後に朝日連峰、近くに同じくらいの高さの山々があり、けっしてよいロケーションとは言えません。標高は800m程度と思われます。いつものJ型アンテナ(145MHz)で、山形市内、村山市、宮城県大崎市、利府町、西吾妻山移動局の各局に交信いただきました。ここは、スキー場の最上部まで登れば、また違った伝搬を見せてくれるのかもしれません。



県民の森 はんのき沼



コメント (2)
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