JO7TCX アマチュア無線局

せんだいSD550  山岳移動運用 

HA750BLのこと

2011年07月24日 | ブロードバンドANT

 4〜5年前、一世を風靡した?ブロードバンドアンテナ。その代表格であるコメットのHA750BL。7から50MHzまで無調整、しかもノンラジアルということで、購入した人も多いと聞きます。当局も、ベランダ設置用に4年前に導入し、今も現役です。

 「飛ばない」との評価が定着し、最近は話題にすらなりませんが、4年を経て、当局なりの感想と近況を記してみたいと思います。



 設置環境は、集合住宅のベランダ。北側はビル群が迫り、ベランダのある南は真下が広瀬川、対岸に標高80m程の小高い山。VUに関しては絶望的なロケーションです。給電部までの地上高11m、川面からは18m程になります。ベランダの手すりにBK-10という金具で固定。長さが2.41mあるので、アンテナ上部50cm程は上階のコンクリート壁に沿って、なんとか接しない状態です。風が強いと上階の壁を叩くことになるので、外してしまいます。これを5mの10DFBでリグ(FT450、50W)につないでおり、ずっとこの状態で使ってきました。

・18MH、21MH、24MH、28MHz 50MHz
 SWRはおおむね1.2で良好。受信感度はよくないので、もともと強い局しか聞こえないのですが、了解度5で聞こえる国内の局とは交信できています。Sメーターが振れていない局でも、呼んでみたらあっさり交信成立ということが何度もあるし、まれに相手局からのレポートの方が良いということもあります。7MHと違って、パイルや混信があまりなく、ノイズが少ないということもあると思います。

 50MHzは先日の6mダウンコンテストでも短時間のオープンではありましたが、4、5,6エリアの各局と交信させていただきました。今シーズンもほぼ毎週休日、数局との交信というローペース、かつ、コンディションに翻弄されやすく、ほとんどがショートQSOのみです。また、弱い局は聞こえないので、空いていると思ってうかつにCQは出せませんね。

 普段はワッチ中心、過大な期待はせず、シーズン中、強く入感の局にだけ応答する、そういうスタンスなら18〜50MHzについては楽しめます。コンディションが上がってきたなと感じたら、各バンドすばやくワッチして、どのバンドであっても強く入感した局に応答させていただく、そして、また別のバンドへ。無調整なので、垣根というものがありません。5バンドが連続してしまったような感覚。コンディションが良好な時は、ある意味、HF帯での運用手法を変えてしまうアンテナと言えるかもしれません。サイクル24が本格的に立ち上がりを見せた時には、けっこう楽しめるのでは?


・7MHz
 他の方の使用感では「7MHzだけは使えるが、ハイバンドは使い物にならない」というような評価がありますが、当局の場合は逆ですね。SWRもなぜかこのバンドだけ2.0〜2.3と高めになります。AA-200で測ってみると共振点は7.0MHzよりかなり下にありました。FT450内蔵のアンテナチューナーをオンにしても変化ないばかりか、パワーも下がって逆効果。購入時は、このバンドで使うことをメインに考えていただけにショックが大きく、その後EHアンテナを導入することになりました。EHアンテナとの比較では、受信はSメーターの振れで3〜5の違いがあります。送信は、数局に協力いただいて比較レポートをいただきましたが、受信と同様の印象です。トップエレメントを切断して短くすれば、共振点を合わせられると思いますが、他のバンドへの悪影響を考えると踏み切れず、最近になって下記の裏技を試してみました。





〈ワイヤーアンテナにしてしまう〉

 コイルとトップエレメントを外して、下のエレメントの先端にみの虫クリップでワイヤー(ビニール線)をつないでみました。ワイヤーの長さはベランダの広さに合わせて4m。下部エレメントを含めると5.5mほどになります。ワイヤーはベランダ内で斜め水平に張ることになるので、全体では逆Lの形となります。7MHzのSWRは1.2と良好、受信の Sも心持ち上がります。と言っても数倍感度が良くなる、という程ではありません。また、他のバンドのSWRが若干高くなってしまうことと、常時この状態で設置というわけにいかないのが欠点です。



コメント (2)
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