日本裁判官ネットワークブログ
日本裁判官ネットワークのブログです。
ホームページhttp://www.j-j-n.com/も御覧下さい。
 



1か月くらい前の「TVタックル」で、痴漢冤罪事件で「通勤電車では女性から離れて立つのがマナーです」と言ったとの裁判官の発言が「裁判官は満員電車には乗らないでしょうから」と批判されているのを見ました。(チェックメイト)

そこで、問題です。
多くの都会の裁判官は、いったい何で通勤しているのでしょうか?
①やはり満員電車で通勤している。
②満員ではない電車で通勤している。
③黒塗りの専用車で通勤している。
④送迎バスで通勤している。
⑤バイク・自転車で通勤している。
⑥ジョギング・徒歩で通勤している。
⑦裁判所(敷地内の官舎)に住み込んでいる。
⑧その他(空を飛んで来る、等)


コメント ( 5 ) | Trackback ( 0 )




 先日,ある雑誌記者の取材を受けました。彼の問題意識は,不透明な人事政策や処理件数に一喜一憂する裁判官が多いことに現在の裁判所の問題点があるではないか,その具体像を聞きたい,というものでした。

 私は,そういう点もないとはいえないが,司法改革の結果,任命や再任について諮問委員会ができ,人事評価制度もある程度透明化され,迅速とともに裁判内容の適正や納得が強調されている時期でもあり,むしろ過去の司法危機の時代の意識構造からなかなか抜け出せない,われわれ裁判官の自己規制に問題点を感じる,と話しました。

 また司法試験の予備校全盛時代の弊害から,裁判官に多様な人材が入りにくい状況もあった,とも指摘し法曹養成制度の改革にも期待する,とも言いました。記者は少し問題意識がずれていることを理解して帰られた様子でした。
 
 ところが,その後明治大学の西川伸一教授から送られてきた論文抜き刷りには,最高裁の主要ポストが裁判実務経験の少ない司法行政畑の出身者に偏っていることが,統計的に明らかであるとの指摘がなされていました。
 たしかに,ポストのみならず,任地や昇給についての透明性はまだまだの感があり,今後の大きな改革課題ではないかとも感じました。
 
 現在の裁判所のかかえる問題点を考える場合に単純な切り口ではなかなか難しいのかもしれない,と思った次第です。「花」

コメント ( 4 ) | Trackback ( 0 )




 「1人だけで責任を負うのではなく裁判官も含めた9人で結論を出す。自信を持って参加してほしい」
 1年後に迫る裁判員裁判に向けて最高裁長官の憲法週間の談話である。
私も,(別に,長官と張り合うつもりではないが),最近,ある記者のインタビューを受けて次のように答えていた。
「一般の人々の常識的な判断は貴重です。たとえ評議の当初において結論に自信がなくても,あの証言のこの部分は信用できるとか,部分的な判断がまず重要です。そうした小さな意見を積み重ねて評議するうちに,自然と一定の結論が見えてくる。それが裁判員裁判だと思っています。一人で有罪無罪の判断,量刑まで決めなさいと言われれば,誰だってたじろいでしまう。自分なりに9分の1の意見を出してもらえばいいのです。それが裁判官の偏見をうち破ることになるかも知れない。
 他の人の意見になるほどと思えば賛成すればいいのです。迷ったら少し考えさせてくれと言えばいいのです。みんなの感覚でより高度な判断に到達しようということではないでしょうか。「一般市民に事実認定はできない」なんて,短絡的なことを考える必要はないと思います。
 他方,裁判官の側は,裁判員のどんな小さな声であろうと,真摯に傾聴する姿勢を持たなければなりません」

多くの欧米諸国で当然のことして受け入れられているこの新たな裁判の仕組みは,国民自らが社会の重要な手続に直接参加をするもので,わが国の民の成熟度が試される制度といえるかもしれない。ぜひ定着させたいものである。(蕪勢)


コメント ( 0 ) | Trackback ( 0 )




1 妻の帰郷から約一か月が経過した。共働きで二人とも忙しいので,生活のリズムが安定しない。当面はとにかく毎日を乗り切ってゆくということが目標となっている。月曜日から木曜日まではそれぞれが勝手に生活している。朝食もそれぞれ勝手な時間に勝手に食べる。私は昼と夜の野菜タップリの二食の弁当を自分で作って事務所に持参しているが,妻は大学の食堂で食べている。いろんなおかずがバイキング方式で,量り売りになっているのが気に入っているそうである。帰宅時間も適宜であるが,夜10時過ぎに自宅の台所で顔を合わせて,しばし雑談することが多い。
2 金曜日の夜は,格別の用事がない限り一緒に外食をすることになっている。私が本で調べるなどして,気になる飲食店を食べ歩いているのである。リピーターになれそうな,お気に入りの安い店を探すのである。かねてラーメン店と日本ソバ店はお気に入りの店が見つかっていたが,うどん店は見つけることができないでいた。ところが先日偶然二重丸のうどん店を見つけて感激した。
 月一回の映画鑑賞ももう少し先のことになりそうである。
3 犬の散歩は,週日は私一人で,土日は妻と二人でという方式が定着してきた。先日は散歩の遠出で,「つくし」が大量に収穫できる秘密の場所を発見し,弁当のおかずなどにして,何日も食べた。
4 テニスの壁打ちは妻も気に入っており,夫婦で本格的に続くことになりそうではある。ただちょっとしたトラブルが発生した。
 妻が帰郷する前の三月中旬の岡山法曹テニスクラブの送別テニス大会があったとき,私の右膝に軽い痛みがあった。ごく軽い痛みであったので気にしないでいたが,二週間後には痛みが少し強くなったため,医師の診察を受けた。超音波による検査の結果,膝に水が溜まっていることが判明した。体重のせいで,膝に負担がかかっていることが原因だというのである。早速注射器で水を抜き,ヒアルロン酸液を注入した。毎週一回,五回ほどが一応治療の目安とのことである。痛みは多少軽減したものの,テニスはドクターストップとなってしまった。医師は「痩せなさい」と言われる。
 これまで減量理論ははぼ完成領域に達しているが,いよいよ理論を完全に実践するしかないという以外な展開となり,急遽「本気で痩せる」ことになった。更に減量理論の細かな改良を検討して,より精密な減量理論を目指している。
 なお妻が壁打ちを強く望んでいるので,医師の指示に反して,私も軽く壁打ちを続けている。同一地点に立ったまま動かない方法であり,球がそれた場合にも球を追いかけないので,膝への負担は少ない。
5 治療を開始して一か月が経過したので,痛みもほぼなくなっており,テニスが本格的に再開できる日も近いものと考えている。
 それにしても,小さな健康問題は案外次々に起こっており,80歳までチョコマカテニスをするとか,かくしゃく超百歳などということも,案外容易なことではないかも知れないと実感するようになっており,一層本気になる必要がありそうに感じている。(ムサシ)

コメント ( 0 ) | Trackback ( 0 )




 昨日,息子の属する野球チームの練習試合があった。まだまだのチームで,未だに勝ちどきをあげたことがない。先月29日の公式戦も,17対2で散々な試合だった。息子も,満塁のチャンスで三振,外野の守備でエラーと攻守に生彩がなく,途中で交代させられてしまった。私は,久しぶりに試合を見に行ったのに,赤面の至りであった。
 29日の試合の後,息子に尋ねると,私が見に来たので緊張した,今度は来ないでくれ,とのことであった。そういや,昔,自分も野球をしている時に,親父に同じようなことを言った経験がある。仕方なく,昨日は,諦めて家で仕事をしていたが,試合時間が近づくと,いてもたってもいられなくなり,急いで練習試合の会場に走った。でも,息子との約束があるので,相チームのネット裏で,隠れるように応援をしていた。何でここまでしなければならないのかと思ったが,約束は約束。まるで逃走者のような気持で試合を見ていた。息子は,先日4番バッターだったが,へまをしたためか,昨日は6番バッターであった。まだかまだかと待っていたが,またチャンスで打順が回ってきた。声をかけたかったが,それもできず,「神様,仏様,稲尾様」と心の中でつぶやいているうちに,息子は,粘って,粘って,最後はゴロを転がした。「あ,だめか」と思ったが,相手のチームのエラーを誘った。敵失とはいえ,2点が入り,チームは歓声に包まれた。その後も押せ押せムードであり,チーム全体ではいくつかミスもあったものの,全体的には相手チームを圧倒した。息子も2安打を放った。いや久しぶりに興奮した。結果は,13対6で,チームは初勝利を飾った。
 バックネット裏で観戦していたチームメートの親御さんと,「初勝利でしたね。」「ドキドキでしたね。」と言葉を交わし,勝利を喜んだ。コーチに会うと,「ヒットを打って勝ったときに,特に誉めてあげて下さい。単純なことだけど,それで伸びていくものです。」ということであった。そのため,胴上げまではしなかったが,家に帰ってきた息子を誉め,ごちそうをしてやった。
 自分もそうだったし,世間の人も皆同じなのだろうが,息子も,失敗もし,成功もして育っていくのだろうと思う。あたりまえのことだが,大事なのは,失敗から教訓をくみ取り,成功したときには心の底から喜ぶことだろう。単純なことだけど,それが大事なのだとつくづく思う。
 裁判官の仕事をしていると,成功したときの人よりも,失敗をした時の人に出会うことが多いかもしれない。刑事事件でも民事事件でも,そして家事事件でも。そのため,成功を一緒に喜んであげたりすることは仕事の性質上あまりないかもしれない。残念ではあるが・・・。裁判官の仕事は,失敗した人に刑を宣告したり,損害賠償を命じたりするのであるから。ただ,本人に失敗の原因を理解させ,前向きな形で事件を解決できれば,これに勝る喜びはないかもしれないと思うときがある。刑事事件であれば,被告人質問や判決後の説諭,民事事件であれば和解の勧試の時などである。ドラマで演じられるほど,簡単にはいかないものではあるが,そんな喜びを得たいと思いながら裁判官の仕事をしている人はそう少なくないのではにないかと思う。
 さて,息子は,今日も試合である。今日起きたら,何と言って出て行くか,楽しみである。(瑞祥)


コメント ( 0 ) | Trackback ( 0 )




いよいよ5月になりました。
日本裁判官ネットワークのホームページでは既にご案内していますが,今月末,大阪で例会を開催します。
会員,サポーター,ファンクラブの方々はもちろん,一般の方も,どうぞお気軽にご参加下さい。

日 時  平成20年5月31日(土)午後1時から5時ころまで
場 所  KKRホテルオーサカ(大阪共済会館)大阪市中央区馬場町2-24
(地下鉄(中央線・谷町線)谷町4丁目駅下車(2番出口)東へ徒歩10分)
電話 06-6941-1122(代表)

テーマ 篠原圭氏をお招きして,トークとディスカッション
    (同氏はNHK土曜ドラマ「ジャッジ」制作スタッフ)
※なお,他に会員裁判官によるアメリカの陪審裁判の視察報告も予定していましたが,報告者の都合で別の機会にすることになりました。

懇親会  同日午後5時ころから,希望者で懇親会(同会場)




コメント ( 0 ) | Trackback ( 0 )



   次ページ »