先住民族関連ニュース

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沖縄発 危うき知事の国連提起表明 中国の介入招く恐れも

2022-10-30 | ウチナー・沖縄
産経新聞2022/10/29 08:00

国と沖縄県が激しく対立する米軍普天間飛行場(宜野湾市)の名護市辺野古への移設をめぐり、玉城デニー知事が国連に問題提起する意向を表明したことが、一部で波紋を広げている。中国などの介入を招き、かえって沖縄の平和を危うくする恐れもあるからだ。国連への提起は、沖縄の日本からの分離を進める勢力にも利用されているといい、県内の保守派議員らが警戒を強めている。
介入に期待?
波紋を呼んだのは、9月11日の知事選で再選を果たした玉城氏が、翌日の地元紙インタビューで語った内容。玉城氏は「辺野古反対で県民が1ミリもぶれていないことが(知事選で)証明された」とし、「国連や国際社会の場で県民が、なぜこのように(移設反対を)訴えているのか幅広く語る」と強調した。
外交や安全保障は国の専管事項だが、玉城氏は「政府にカウンターパート(対応相手)を求めるより、世界に問題提起するほうが、幅広いカウンターパートが現れる」とも語り、外国勢力の介入に期待するかのような姿勢もみせた。
これに対し、県内の保守系市町村議でつくる議員連盟は9月下旬、玉城氏に要請書を提出。基地問題を国連などに訴える前に、しっかり議論するよう求めた。
議員連盟の代表、崎浜秀昭・本部(もとぶ)町議は「県民や国民のコンセンサスが得られないまま、外圧を利用するようなやり方は危険だ。基地のことが国際問題化すれば、有事の際に同盟国が日本への軍事支援を躊躇(ちゅうちょ)する恐れもある」と指摘する。
国内で議論を
保守派が危ぶむのは、日本と沖縄が無理やり分断されることだ。
〝あしき前例〟もある。国連の自由権規約委員会が2008年、日本政府に対し、沖縄の人々を「先住民族」と認め、土地などを侵害してはならない-と勧告したのである。
県民の大多数は自身を普通の日本人と考えており、「先住民族」かどうかが県議会などで議論されたことはない。しかし県内の一部勢力などの働きかけで、同様の国連勧告が繰り返し出される事態になった。
保守系市町村議の議員連盟は昨年12月、この勧告の撤回を求めて玉城氏に公開質問状を送り、国連への働きかけに対する認識をただしたが、関係者によれば明確な回答は得られなかったという。
議員連盟事務局の仲村覚氏は「国連の一方的な勧告は、沖縄の地方自治を侵害するものだ」と指摘したうえで、玉城氏が国連に基地問題を訴えれば「喜ぶのは中国やロシアであり、将来、沖縄に侵攻する口実を与えかねない」と危惧する。
一方、玉城氏を支持する「オール沖縄」関係者は、「辺野古ノーの『民意』を無視する日本政府にこそ問題がある。新基地反対は知事の公約であり、国連演説などを含め、あらゆる機会をとらえて訴えることは当然だ」と評価する。県の担当課によれば、玉城氏が国連などで演説することは既定方針で、「どのような場で発言するのが有効であるか検討中」としている。
これに対し県内の経済界からは、国連演説が国との対立をさらに激化させるとし、疑問視する声も上がっている。
【沖縄「先住民族」に関する国連勧告】 沖縄の人々を「先住民族」と認め、権利や伝統文化、言語を保障するよう求める勧告。2008年から18年にかけ、国連の自由権規約委員会と人種差別撤廃委員会が計5回にわたり出した。日本政府は「日本にはアイヌ民族以外に少数民族はおらず、沖縄の人々は日本民族で、人種差別撤廃条約の適用対象にならない」と否定している。
■記者の独り言
沖縄の人々が人種的に日本人であることは明白だが、「抑圧された先住民族」であり、「日本政府に基地負担を押し付けられている」と国連で訴えればどうなるか。米国をはじめ西側諸国は相手にすまい。しかし中国は、もろ手を挙げて賛同するだろう。人民解放軍が沖縄を「解放」する口実にもなる。基地問題を国連に訴える前に、その反作用について、よくよく考えてほしい。(川瀬弘至)
https://www.sankei.com/article/20221029-VITCCQX4MZLELCCC3YNSFT63CM/

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バンクーバー、30年冬季五輪招致は継続 地元は不支持

2022-10-30 | 先住民族関連
サンスポ2022/10/29 07:57
カナダ・オリンピック委員会のスミス会長は28日、記者会見し、バンクーバーが開催を目指す2030年の冬季五輪・パラリンピックについて、地元ブリティッシュコロンビア州が支持しないと発表したことに対し「失望している」と語った。札幌市も狙う30年大会の招致活動は継続する。
同州は不支持の理由に開催費用の負担を挙げている。バンクーバー大会は先住民族の主導をコンセプトに掲げているが、先住民族の代表者は「前に進むことを拒絶された。(招致は)絶望的だろう」と述べた。
30年大会は米ソルトレークシティーも招致に名乗りを上げ、国際オリンピック委員会は来年に開催地を決定する予定。(共同)
https://www.sanspo.com/article/20221029-RPYIUN5OCVNIPBB6PMYD3PB2NE/

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帯広市開拓140年・市制90年「東北海道の中心都市に」

2022-10-30 | アイヌ民族関連
十勝毎日新聞2022/10/29 14:00
 帯広市は今年、開拓140年・市制施行90年を迎えた。冷害や天災、戦争など幾多の困難を乗り越え、先人が築き上げた帯広は、農業を中心とした産業・経済・教育・文化などの多様な都市機能が集積する十勝・東北海道の拠点都市として、今なお発展を続けている。
民主体の開発特長
 帯広はもともと、アイヌたちが主に川沿いに集落をつくり、狩猟と植物採取中心に、独自の文化を築いていた。1883年...
●この記事は会員限定です。勝毎電子版に登録すると続きをお読みいただけます。
https://kachimai.jp/article/index.php?no=573890

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「ウポポイ」来場促進策は 国や道など連絡会議でテコ入れ

2022-10-29 | アイヌ民族関連
x北海道新聞10/29 05:00
 岡田直樹アイヌ施策担当相は28日の閣議後記者会見で、胆振管内白老町の民族共生象徴空間「ウポポイ」の来場促進策について関係機関が協議する連絡会議を設立すると明らかにした。年間来場者数は政府の目標を大きく下回っており、今後の訪日外国人客(インバウンド)らの増加をにらんでテコ入れを図る。初回は11月1日に開く。
 会議は内閣官房、国土交通省、文化庁、道、アイヌ文化財団の局長級で構成し、2~3カ月に1度のペースで開催。水際対策が緩和され政府の旅行支援事業も始まったことから、冬季の誘客強化や道外客らをターゲットにした新たなイベント、特別展の実施などを検討する。
 政府は年間来場者100万人の目標を掲げるが、新型コロナウイルスが感染拡大する中で2020年7月に開業し、2年目(21年7月~22年7月)も26万8千人余りにとどまる。
 岡田担当相は会見で、9月にウポポイを訪問して鈴木直道知事と意見交換したことに触れ「来場促進をよりきめ細かく具体化していくことで一致している。会議は大きな一歩で、関係省庁、道と力を合わせて取り組みたい」と話した。(松下文音)
https://www.hokkaido-np.co.jp/article/752629/

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書、絵画、写真…白老町民の力作展示 町文化祭

2022-10-29 | アイヌ民族関連
北海道新聞10/29 05:00

さまざまな作品が並ぶ白老町文化祭
 【白老】町民が日ごろの文化活動の成果を発表する町文化祭が28日、町中央公民館(町本町1)で始まった。写真や絵手紙、プリザーブドフラワーなど1284点の力作が会場を彩っている。
 町内の文化団体などでつくる町文化団体連絡協議会の主催。町の文化振興を目的に開催し、本年度で57回目となる。
 今年は35の個人・団体が出展した。同館の1階講堂やステージ、2階の室内に、アイヌ文様の刺しゅうや木工、絵画、盆栽などさまざまな作品を展示。北海道栄高書道部による書道作品や、町内の児童が描いた絵画なども並んでいる。
 会場の作品を鑑賞していた町内の書道家、佐藤政憲さん(77)は「伝統的なものから創意工夫を凝らしたものまで幅広く、レベルの高い作品が多かった」と話した。作品展示は29日が午後5時、30日が同3時まで。(竹田菜七)
https://www.hokkaido-np.co.jp/article/752401/

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遡上ピークのサケ間近に 白老町民主催ツアー 地元ガイドが歴史も解説

2022-10-29 | アイヌ民族関連
北海道新聞10/28 05:00

アヨロ川でツアー客にサケの遡上について説明する坂元さん(手前)
 【白老】町内の川がサケの遡上(そじょう)のピークを迎え、観察に訪れる道内外の観光客でにぎわいを見せている。秋晴れに恵まれた25日、地元ガイドによるツアー「白老町内を遡上するサケのウオッチングコース」に同行した。
 町民有志でつくるガイド組織「白老おもてなしガイドセンター」が主催。今年は9月上旬から遡上見学ツアーを始め、これまでに約70人が参加した。この日は同センターでガイドを務める坂元秀樹さん(51)の案内で、道外の観光客ら3人とともに、町内のアヨロ川とメップ川を訪れた。
 集合場所の「アヨロ温泉」(町虎杖浜)から車で5分ほど北上し、シイタケ栽培の「桔梗原農園」の向かいを流れるアヨロ川へ。ここでは、遡上するサケを間近で見ることができる。
 坂元さんは持参したフリップでサケの回遊経路や歴史について説明し、「北海道開拓より前の時期は、アイヌ民族の人たちが川に来た魚を捕って暮らしていました」などと紹介した。
 続いて、胆振管内さけ・ます増殖事業協会(町竹浦)付近を流れるメップ川の中流に向かった。遡上する大量のサケや産卵後のサケの卵が見える。川底には体に傷が付いたり、一部が白く変色したサケも。「死んだサケは真冬に動物のエサになったり、水中の養分になったりと、全て循環されます」と坂元さん。参加者は説明を聞き、遡上の様子をカメラに収めていた。
 このほか、町内3カ所を巡り、ツアーは終了した。夫と埼玉から観光で訪れた康憲子さん(66)は「ずっとサケの遡上を見るのが夢だった。実際に見ることができて良かった」と満足げに話した。
 ツアーではサケの生態だけでなく、地域の自然や歴史についても解説している。坂元さんは「白老の秋を感じ、アイヌ民族とのつながりについても知ってほしい」と語った。
 遡上見学ツアーは11月中旬ごろまで実施予定。町内を2時間程度案内し、料金は1人3千円。問い合わせは白老観光協会、電話0144・82・2216へ。(竹田菜七)
https://www.hokkaido-np.co.jp/article/751754/

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【平取町内観光従事者向け】「インバウンド観光人材スキルアップ研修」開催 in 平取 ポストコロナ時代のインバウンド観光を学びませんか?

2022-10-29 | アイヌ民族関連
公益社団法人 北海道観光振興機構2022年10月28日 18時20分
北海道の広域連携DMO※1として、北海道観光の認知度向上と、国内・海外観光客の誘致等を推進する北海道観光振興機構(北海道札幌市)は、ポストコロナ時代の観光を担う人材育成の一環として10月より「インバウンド※2観光人材スキルアップ研修」を行います(全20回予定)。
コロナ前の観光と、ポスト(=ウィズ)コロナの観光で「変わった/変わっていくこと」と「変わらないこと」を紐解き、訪日観光客受入体制づくりに役立つ知識を学びます。
11月9日は平取町内での開催。ゲスト講師の北海道博物館長 石森秀三氏からは「文化観光とミュージアムの可能性」、(株)ライフブリッジ代表櫻井亮太郎氏からは「魅力的な観光プログラム造成と情報発信」をテーマとした講義が行われます。
10月以降、北海道内の以下のエリアで開催予定。
(札幌・千歳・岩見沢・砂川・小樽・岩内・南富良野・帯広・登別・函館・長万部、他調整中)
※1…地方ブロックレベルの区域を一体とした観光地域として、マーケティングやマネジメント等を行うことにより観光地域づくりを行う組織(出典:観光庁)
※2…訪日外国人旅行者

 <カリキュラム(予定)>
1. オリエンテーション
   わが町の観光=「地域の総合産業」を考える
2.文化観光とミュージアムの可能性(仮題)
   【北海道博物館 石森氏】
3.アイヌ文化の現代的復興とミュージアム
   ~ノカピライウォロ・ビジターセンターを事例に~
   【ビジターセンター運営スタッフと吉原氏】
   ~ 歴史館へ移動・昼休憩 ~
4.観光・ツーリズムのトレンドと観光地経営
   【タナベコンサルティング 矢野】
5.魅力的な観光プログラム造成と情報発信
   【ライフブリッジ 櫻井氏】
6.終講 
<概要>
開催日時:22年11月9日(水)10:00~16:00
会場:ノカピライウォロ・ビジターセンター(平取町芽生84-7)※集合場所
~午後には以下の会場に移動します~
沙流川歴史館および平取町立二風谷アイヌ文化博物館(平取町二風谷コタン)
参加費用:無料
主催:公益社団法人 北海道観光振興機構
協力:平取町アイヌ施策推進課
<申し込み方法>
下記のページから必要事項をご記入の上、お申込みください。
https://tanabekeiei-hokkaido.jp/tourism_seminar_221109
<講師・コーディネーター紹介>
北海道博物館長/国立民族学博物館名誉教授
北海道大学観光学高等研究センター特別招聘教授
観光文明学、博物館学、文化開発論
石森秀三氏
神戸市生まれ。京都大学人文科学研究所研究員、国立民族学博物館助教授、教授、研究部長などを経て、2006年から北海道大学観光学高等研究センター長、13年から北海道開拓記念館長、15年から北海道博物館長。その間に北海道遺産協議会会長、北海道博物館協会会長などを務める。政府の観光立国懇談会委員、アイヌ政策推進会議委員、文化庁文化審議会企画調査会会長、国土審議会専門委員などを歴任。
著書・編著書に『危機のコスモロジー:ミクロネシアの神々と人間』、『観光の20世紀』、『観光創造学へのチャレンジ』など多数。
ノカピライウォロ・ビジターセンター運営スタッフ&吉原秀喜氏(学芸員)
このビジターセンターは今年7月に開設され運用が始まったばかりの新しい施設。当センターと二風谷コタンの設営に長期間たずさわってきた平取町アイヌ施策推進課のスタッフ(学芸員を含む)が経緯や施設概要、展示内容等をご説明。
(株)ライフブリッジ 代表取締役 櫻井亮太郎氏
英リッチモンド大学国際経営学科卒。10年間の海外生活、6年間の金融機関勤務を経て、2006年に故郷:仙台で同社設立。全国各地でインバウンドに特化した研修、講演を行う。内閣府クールジャパン地域プロデューサー、一般社団法人宮城創生DMO副会長。
日本最大級の欧米豪向けYouTubeチャンネル「Abroad in Japan」(登録者数270万人)をプロデュースする他、自身もユーチューバー、インスタグラマーとして地方の魅力を世界に発信。「時間と距離を超えても行きたくなる」をテーマに国籍を問わない高付加価値ツアーの企画・造成にも取り組んでいる。
 (株)タナベコンサルティング北海道支社 コンサルタント 矢野裕之
 金融機関での国際業務、海外駐在(シンガポール)を経てタナベ経営(現 タナベコンサルティング)に入社。現在は経営コンサルタントとして、企業と社員の成長に繋がる階層別人材育成に取組んでいる。
海外駐在時にはシンガポールを拠点に12ヵ国を訪問し、「海外のライバル地域と比較してこそわかる、北海道ならではの魅力を伝える」ことをテーマに、文化博やスポーツ(ラグビー、マラソン)イベント等でのインバウンド観光プロモーションに携わる傍ら、日々事務所を訪れるFITへの観光相談や現地学生向けの観光セミナー等、北海道を訪れたい「一人ひとりの外国人」と対話する草の根観光振興にも取組んできた。
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000016.000107787.html

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JSTの共創の場形成支援プログラム(COI-NEXT)地域共創分野育成型に採択!

2022-10-29 | アイヌ民族関連
国立大学法人室蘭工業大学2022-10-28 14:00
国立大学法人室蘭工業大学(学長:空閑良壽)は、国立研究開発法人科学技術振興機構(JST)共創の場形成支援プログラム(COI-NEXT)の代表機関として、令和4年10月25日よりプロジェクトを開始します。
プロジェクト概要
「アシル」とはアイヌ語で「新しい」という意味です。「トイタ」は「土地を耕す」ことを意味します。私たちはアイヌの知恵に学び、白糠町の大地、文化、自然、そしてヒトのつながりを新しく耕すことで、人々が集い住みたくなる豊かな町にします。
本拠点では、白糠町特有の気候風土で生産が可能な地域独自の体に響く『食物』を開発し、合わせて栄養や機能情報と文化や伝承などの在来知情報を融合した心に響く『食物語』を消費者と共有するしくみを共創します。これにより、作りっぱなしの一次産業から脱却し、農業が子供達に継がせたくなる魅力的で誇れる職業へと変容します。『食物語』をキーワードに人々がつながる社会が形成され、「人々が集いたくなる、住みたくなる、豊かな食のまち」へと変貌することが期待されます。

キックオフイベント開催
プロジェクトの開始にあたり、11月7日(月)にキックオフイベントを開催します。
また、会場に来られない方のために、インターネットにてライブ配信を行います。
日時:令和4年11月7日(月)10:00~12:00
場所:白糠町社会福祉センター 1階大会議室 (北海道白糠郡白糠町東3条南1丁目1-18)
(一般の方は入場できません。予めご了承ください。)
ライブ配信
- YouTube
YouTube でお気に入りの動画や音楽を楽しみ、オリジナルのコンテンツをアップロードして友だちや家族、世界中の人たちと共有しましょう。
https://www.youtube.com/null
共創の場形成支援プログラム(COI-NEXT) 令和4年度新規採択プロジェクトについて
機構報 第1584号:共創の場形成支援プログラム(COI-NEXT)令和4年度新規採択プロジェクトについて
JST(理事長 橋本 和仁)は、共創の場形成支援プログラム(COI-NEXT)において計21件のプロジェクトを新規採択しました。
https://www.jst.go.jp/pr/info/info1584/index.html
アシル-トイタ ウェブサイト
アシル-トイタによる心と体に響く 新しい食の価値 共創拠点
室蘭工業大学が、白糠町を舞台に、新しい時代の食と人々の生活を変えます。アイヌの知恵が導く、人々が集い住みたくなる豊かな「食のまち」を共に創ります。
https://asir-toyta.com/
国立大学法人室蘭工業大学
代表者:学長 空閑 良壽
所在地:北海道室蘭市水元町27-1
設立 :1949年5月22日
URL :https://muroran-it.ac.jp/
お問い合わせ先
室蘭工業大学総務広報課 担当: 武内
〒050-8585 室蘭市水元町27番1号 
TEL:0143-46-5011 
Eメール:koho#mmm.muroran-it.ac.jp
Eメールでのお問い合わせの際は、#を@に変更の上ご連絡ください。
https://newscast.jp/news/6395722

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第3話&4話ネタバレ解説『仮面ライダーBLACK SUN』現実と交差する虚構、明らかになるモデル あらすじ&考察

2022-10-29 | アイヌ民族関連
ビクトリアルゴリラ2022.10.28
2022年10月28日0時より、満を持して一挙配信されたAmazonプライムビデオの「仮面ライダー」シリーズ『仮面ライダーBLACK SUN』。2016年に配信が開始した『仮面ライダーアマゾンズ』に続くオリジナル作品で、ふたたび制作された18歳以上の成人向けコンテンツの「仮面ライダー」ということで注目を集めている。
バゴプラではここまで第1話と第2話のネタバレ解説をお届けしてきた。今回は更に現実の日本の社会問題へと切り込んでいった第3話と第4話のあらすじと解説をネタバレありでお届けする。
在りし日の五流護六
1972年の射撃場。クレー射撃を楽しむカップルの姿があった。彼は後の総理大臣で当時の総理大臣の孫・堂波真一。現代編の彼を演じるルー大柴氏が「悪の総理大臣」「ほしいままに悪事を働く人物」と語っていたがまさしくその通りで、ハチの巣に出来る怪人が手に入りそうだと嬉々として語っている。こんな人間が総理大臣になるというのは不安でしかないが、現実の日本では有力な地位に世襲議員が座っていることは多々あり、まったく虚構ではないのが苦々しい。そんな真一をバッタ怪人へ変身した南光太郎と秋月信彦、オリバー・ジョンソンや新城ゆかりら五流護六は誘拐するのであった。
現代ではクモ怪人の襲撃や反怪人団体代表・井垣渉らのヘイトスピーチのこともあってか、和泉葵が光太郎から護身術を習っている。少しずつコツをつかみ始める彼女にクモ怪人の襲撃で怪人への恐怖が湧いたと考えたのか、光太郎は拳銃でも買った方が早いと諭す。しかし、葵は光太郎と自分が今もこうして暮らせているのだから怪人は怖くないと返すのだった。彼女はまだ怪人と人間の共存共栄の夢を捨ててはおらず、その言葉に光太郎の心が動き始める。
同じ頃、ビルゲニアとコウモリ怪人は帰国してきた葵の両親・川本莉乃と川本英夫夫妻を拷問してキングストーンのありかを聞き出そうとする。この時点で彼がバラオムに指摘された通りのタカ派であることがわかる。白石和彌監督が得意とするバイオレンス描写の拷問は視聴者側が顔をしかめてしまいそうなほど生々しい。もう、まだ何が正しいのかもわからないと言いながら、考えて行動することが大事だと語り、ぶつかり合いながらも夢を語り合った青年たちの姿はない。総括で内ゲバを繰り返した末期の日本赤軍にも見える。川本夫婦はオリバーからその存在だけを聞いたと明かすが、ビルゲニアはキングストーンの代わりに古いテープを見つけ出す。
友人のニックから50年前のゴルゴム党の前身の怪人差別と戦うための団体・五流護六の集合写真を見せられる葵。それからニックに写っている光太郎と信彦は分断の末に組織を抜けたことを知らされる。なぜ光太郎は老化したのに信彦は若いままなのか、なぜ同じ理想の下に集ったはずの仲間たちが分断したのか疑問ばかりの葵。ニックはわからないと答えるが、信彦が若いままなのはヒートヘブンが関わっているのではないのかと疑い始める。
絶滅か従属か
若き日の真一は五流護六の面々に自分はいずれ政治家になる、そうすれば平等とまではいかなくても怪人の存在ぐらい認めてやると言って嘲笑する。それに怒りを覚えた面々は真一をおちょくるが、ゆかりは「怪人と人間の命の重さは地球以上だよ。1gだって命の重さに違いはないから」と語る。これは国連で葵が言った言葉であり、これが原因で葵は命を狙われている。皮肉だがこの言葉は1977年のバングラディッシュ、日本赤軍による日航機ハイジャック事件で福田赳夫総理大臣が発した「人の命は地球より重い」を想起させる。このとき日本赤軍は獄中の9人の過激派活動家の釈放と600万ドル、当時のレートで約16億円を151人の人質と引き換えに要求した。
交渉人として送り込まれたのは後に総理の犬と呼ばれたビルゲニア、そして彼の下でゴルゴム党を築いた三神官である。そこで総理大臣に怪人の平等な権利と教育の機会を認めさせるが、政府の狙いは五流護六を政党へ変え、怪人20万票を獲得した上、将来の他国での戦争が出来る国づくりのために憲法改正と怪人という兵器を手に入れることだった。創世王を支配下に置き、革命ごっこは辞めて生き残るために傘下に入れと迫る政府。この世襲議員が脈々と貴族のように政治中枢に居座る状況や彼らが祖父の代から念願としている強引な憲法改正とそのための票集めも現実そのもので、さらには旧統一教会の一件でこの虚構を現実が追い越してしまった。
その話に激昂したのはタカ派であるビルゲニア。彼は怪人に変身して神である創世王を渡せるかと怒鳴りつける。それにも総理大臣は動じず、ダロムは政府による絶滅か、共存という名の従属かを迫られる。この共存の皮を被った支配は戦時中に朝鮮や台湾にパラオ、そして国内ではアイヌなどへと行なわれた同化政策を思い起こさせる。アイヌの人々の中には自身のアイデンティティを隠して生きざるを得ない人々や、彼らを税金泥棒と罵る人々を生むなどこれらの問題は今でもその爪痕を残している。生き残るために従属させられる怪人の姿は他人事ではない、現実だ。この現実によって五流護六に亀裂が入り始める。
明らかになる真実
現代のビルゲニアは川本夫婦が持っていたテープに収録された戦時下の映像に怪人の起源が写っていることを知る。それは堂波の祖父らしき人物と、バッタと人間で怪人を生み出す軍の研究員という政権を転覆させる事実だった。現実でも総理大臣には戦時下で要職に就いていた人間は多く、堂波の祖父のモデルは初代自民党幹事長でA級戦犯だがCIAとの取引で権力を手にした旧統一教会と蜜月の昭和の妖怪・岸信介元総理で、真一は孫の安倍晋三元総理だと考察できる。『仮面ライダーBLACK SUN』の撮影時は怪人を嬉々として撃つ真一のモデルが銃撃され、スキャンダルが露呈して政権が揺らぐとは思ってもいなかったことだろう。これも皮肉なことに現実が虚構を追い越してしまったのだ。
三神官は死にゆく創世王と体液が尽きることを恐れてクジラ怪人と接触し、彼にBLACK SUN(ブラックサン)の襲撃を命じる。三神官から「お前は金にも地位にもこだわりがないだろう」と言われているクジラ怪人だが、何か光太郎とは並々ならぬ因縁があるようだ。クジラ怪人といえば『仮面ライダーBLACK』(1987-1988)では海を守るために仮面ライダーBLACKを助けてくれた怪人で、最期はBLACKの命を救い、自らの命を散らしたが『仮面ライダーBLACK SUN』ではどうかかわってくるのだろうか。
真一がカツカレーを食べる場面で総裁という文字が強調されるのは、安倍元総理が新総裁就任時に3500円のカツカレーを食べたという報道からきているのだろう。これによって堂波一族のモデルが岸信介元総理や安倍晋三元総理なのが強調される。国会では安保法案が議論され、野党から戦争法案ではと詰め寄られるが真一は答えず、官房長官・仁村勲に回答を任せる。野党の総理への質問だという声にも平然とし、これまたのらりくらりと回答濁す与党。この議論の内容も幹事長と親しげに話す姿も見覚えがある。まるで現実の国会をそのまま流しているかのようだ。真一のこの世界のほとんどは民意なしでつくられているという言葉が私たちに深く突き刺さる。
SHADOW MOONの復活
第1話で怯えた警察官に射殺され、その事件も正当防衛と処理されてしまったハエ怪人・木下裕二。彼への発砲の責任を問うデモはBLMやジョージ・フロイド氏の事件を模しているのがわかる。『仮面ライダーBLACK SUN』は差別問題に疎い傾向がある日本の視聴者にアメリカなどで発生し、連日報道された事件と絡めることで差別が遠い国の話ではなく身近な現実だと強調した構成を取っている。ここで雀怪人・小松俊介の父親・小松茂雄は怪人ではなく人間であり、二人の子である俊介が両者の境に立っている存在だとわかる。
そこに井垣渉が率いる反怪人団体が現れ、両者は激しく衝突。その中で井垣を押し倒してしまった茂雄は双方の暴動化を防ぐためとはいえ逮捕されてしまう。怪人に理解を示し、小松夫妻とも交流のある怪人犯罪課・黒川一也は必死に両者をなだめるがなしのつぶて。茂雄や一也、葵といった怪人と共存を望み、理解しようとする人間たちの立場が危うくなっていることが示された場面だった。これは他人事とは言えず、SNSなどでは差別問題やマイノリティに関する問題でこういった場面をよく見かける。ある意味でこれは現実なのだと突きつけられた。
暴動寸前の両者をモーゼが海を割るようにバイクのロードセクターに乗った信彦が現れる。そして彼は車の上に飛び乗ると自身が怪人であることを明かし、ゆかりの言葉である「怪人はもっと怒っていい」を引用して変身する。『仮面ライダーBLACK SUN』の信彦は白いジャケットや白い指ぬきグローブを着用しており、その姿は『仮面ライダーBLACK RX』(1988-1989)での南光太郎の姿を想起させ、そのヒロイックさを強調する。今回製作陣がSHADOW MOON(シャドームーン)を仮面ライダーだと表記したのはこれが一因だろう。そして信彦がバッタ怪人へと変身し、過激さを含んだ主張は木下裕二射殺事件で爆発寸前だった怪人の間に瞬く間に広がっていく。
五流護六と人間、二つの分断
廃バスにいた光太郎はクジラ怪人から襲撃を受ける。だが、腕を千切り噛みつくといった血みどろのクモ怪人やアネモネ怪人との戦いと異なり、今回は互いに主張をぶつけて泥臭く殴り合うものだった。クジラ怪人は信彦も光太郎もなぜ創世王を消そうとするのかと問い、光太郎は怪人で幸せかと問い返す。マイノリティとして生きたいクジラ怪人と苦しい思いをするのならば今のアイデンティティなど捨ててしまいたいと思う光太郎の殴り合いは青春の延長戦にも、マイノリティ故の葛藤にも見える。葵の登場で拳を止め、燃え尽きて喧嘩別れの形で幕引きとなった二人。光太郎は俊介を救ったヒートヘブンは人間であり、怪人と人間はわかりえないことを告げる。
50年前、人間に従属する道を選んだ三神官と袂を分かつ決断をしたビルゲニアを中心とした光太郎、信彦、ゆかり、オリバーは弱った創世王を運び出す作戦を行なう。そこでゆかりからビルゲニアに創世王を守る剣が託される。これは『仮面ライダーBLACK』のサタンサーベルにあたり、同剣は秘密結社ゴルゴムの聖剣でキングストーンと同じ創世王の証だが、今作ではそれ以上に怪人たちの指導者の象徴の意味合いが感じられ、イスラームのシーア派初代イマームにして預言者ムハンマドの父方の従弟のアリー・イブン・アビー・ターリブが使い、彼の象徴であった剣・ズルフィカールに近いものとして描かれている。そのためかサタンという表現が使われていない。
創世王護送計画の最中、ビルゲニアらは山中の旧日本軍施設に創世王を隠すことにする。ゆかりは軍事拠点と創世王の隠し場所を分けることで、交渉の切り札にすることを提案し、皆それに同意するが、もう一つの切り札として真一を連れて行ったことを三神官は危惧してコウモリ怪人から話を聞き出そうとする。現代でもクジラ怪人がキングストーンを持ち帰られなかったことで暴行され、彼を許すように懇願したコウモリ怪人もゴルゴム党員の誇りはないのかと暴行される。それはどこか連合赤軍などの暴力的な総括を思わせるものだった。
挫折と暴力、そして薬物
葵は麻酔薬ケタミンを常用する光太郎を見て、引きずる脚はヒートヘブンを食べても治らないのか尋ねる。怪人民主解放同盟の両親を持つ葵の中ではシンパシーを感じる光太郎に生きていてほしい気持ちと人肉由来の薬物への葛藤が見られる。しかし、光太郎にはヒートヘブンを口にしないという決意があった。食べたことがあるのかと尋ねられると口籠もる幸太郎。更に人間の仲間が出来たから食べなくなったのか問われる。この人間を食べるかどうかの二択は『仮面ライダーアマゾンズ』(2016-2017)でも描かれ、ある意味では大人向け仮面ライダーをつくるにあたり製作陣の中での一つの問題となっているようだ。
ゴルゴム党に復讐を誓い、怪人の自由のための若い戦士の育成に励む信彦。その中には俊介の姿もあった。彼は真の敵はゴルゴム党だと言い、真一が所属する民の党の怪人ビジネスをバックアップしているという現実を語る。そして50年前の五流護六について話し始めた。あの頃の五流護六を取り戻すためには若い戦士の力が必要だと語り、廃屋で訓練を進める。これは過去の問題を知らずに若者が特定組織に入信や入団してしまう現実を描いている様にも思える。また『仮面ライダーBLACK SUN』の根底にはマイノリティを一括りにせずに、それぞれの主張のぶつかり合いを描くという製作陣が語った通りの「怪人たちの群像劇」があることを象徴しているような場面だった。
信彦が若い怪人たちに進める訓練はどれもどこか古臭いが、それはかつて光太郎と励んでいた訓練であり、彼らに若き日の自分たちを重ねていることが見て取れる。組手に励んでいた50年前、血気盛んな信彦や光太郎にビルゲニアはほとんど互角だと評し、訓練後にヒートヘブンを必ず食べるように勧める。不安げな表情やビルゲニアの「はじめてか?」という問いは麻薬を勧められているようにも見える。食べた瞬間に鼓動が早くなるのは白石和彌監督が得意とする薬物乱用の演出そのもので恐ろしい。そして時は流れ、今度は信彦が若者たちにヒートヘブンを食べさせる側に回っている。食べた後に痙攣し、恍惚とした表情を浮かべる姿は完全に薬物だ。
1972年、ビルゲニア主導のもと真の五流護六を取り戻そうとする中、愛を深める信彦とゆかり。それを見て光太郎はゆかりから手を引くことを決意する。この物語には、怪人たちの青春と挫折が描かれていることが良く見て取れる。かつては徹底抗戦の姿勢を取っていたが今や総理の犬と言われるまでに変わり果て、聖剣は持ち続け、一礼こそするものの創世王が死んでも良いとまで思い始めているビルゲニア。ヒートヘブンを食べずに歳を取る道を選び、怪人存続のためにすべてを投げ打つ覚悟のダロム。そして彼らの下でその非情な手段を前に葛藤の末、葵の父親の川本英夫の怪人化に手を貸したノミ怪人。現実に打ち砕かれた者たちの姿には胸を締め付けられる。
守る決意と戦う決意
井垣ら反怪人団体は怪人街へと入り込み、ヘイトスピーチを繰り返す。彼ら曰く、現在の怪人は政府の公的支援と生活保護を受けているとのことだ。これらの批判は日本でも生活保護者や在日外国人に向けられているものであり、井垣らのように国へ帰れと叫ぶ者たちも現実にいるのが悲しい。更に怪人たちを兵器にする点はベトナム戦争などアメリカで根強い問題になっている黒人差別にもつながっており、アメリカでも黒人を税金で養うのかと差別し、彼らを戦争の最前線に送った歴史がある。俊介は井垣に糞尿をかけて街で少し英雄視されるが、その性格は信彦の影響か少しずつ好戦的になっている。
父親と再会した葵に違和感を覚えて後を追う光太郎。葵がキングストーンを持つと知り彼女を探す信彦。変わってしまったゴルゴム党からの脱会と思い出を話すクジラ怪人。だがクジラ怪人は怪人化した英夫から葵を守ろうと再び暴力に手を染める。葵を追う中で衝突する光太郎と信彦。各々が決意を固めて怪人に変身する。愛する人の喪失を巡り戦う二人のバッタ怪人。葵を守るためにその父親を殺すクジラ怪人。怪人との共存を信じながら裏切られる葵。皆が挫折し暴力に屈する中、葵に一緒にいる間は守ると語る光太郎はまさしく仮面ライダーであり、死体が泡となって消える演出は『仮面ライダー』(1971-1973)のオマージュで、物語自体が“仮面ライダー”へと変身し始める。
創世王が弱りゆくことに焦るバラオムとビシュム。真一から怪人は三代続くビジネスだと言われ、怪人の価値は見世物しかないとまで罵られて問い詰められるダロム。怪人がかつて暮らしていた村の存在をニックから聞き、そこに母親がいるのではと考えて探しに行こうとする葵。彼女を見つめ、気づかれずに追う俊介。そしてバラオムとビシュムのもとに現れる謎の若者。登場人物の背景が明るみになり、物語が一気に“仮面ライダー”へと動き出す。
ドラマ『仮面ライダーBLACK SUN』はAmazonプライムビデオで独占配信中。
https://virtualgorillaplus.com/drama/kamen-rider-black-sun-ep3-4/

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Ralph Lauren がメキシコ大統領夫人から自国の文化を盗用されたと批判される

2022-10-29 | 先住民族関連
HYPEBEAST10/28
カラフルな先住民族のモチーフで編まれたカーディガンが店頭に飾られている写真を公開
メキシコ大統領夫人であるBeatriz Gutierrez Müller(ベアトリス・グティエレス・ミュラー)は、自身の『Instagram』に〈Ralph Lauren(ラルフ ローレン)〉の商品画像を投稿し、「ヘイ、ラルフ。あなたがメキシコのデザインが大好きなことはもう分かっている」と書き込んだ内容が大きな反響を呼んでいる。
彼女は続けて「これはメキシコの先住民Contla(コントラ)とSaltillo(サルティーヨ)によるのデザインを模倣した商品であり、いわゆる“文化の盗用”だ」と批判、カラフルな先住民族のモチーフで編まれた〈LAUREN Ralph Lauren(ローレン ラルフ ローレン)〉のカーディガンが店頭に飾られている写真を公開し「せめて非を認めてほしい。そして、(利益を得るための)大富豪のためではなく、愛を持ってこの仕事をしている先住民族のコミュニティへの損害を補償してほしい」とも書き込んだ。
〈Ralph Lauren〉は、この告発に対して「数カ月前にこの商品を発見し、販売チャンネルから削除するよう指示を出した後、まだ販売されていることを知り、驚いている」とコメントを述べている。そして「このような事態を招いたことを深くお詫び申し上げるとともに、これまで同様、より良い対応をするために前向きに話し合います」と声明を発表した。
〈Ralph Lauren〉は2023年夏シーズン以降、先住民のデザインを使用したすべての新商品を“信用と協力”のモデルのもとで作ると約束している。

beatrizgutierrezmuller
Oye Ralph: ya nos dimos cuenta de que te gustan mucho los diseños mexicanos, sobre todo los que elaboran culturas ancestrales que preservan la tradición textilera.
Sin embargo, al tú copiar estos diseños incurres en el plagio, y como sabes, el plagio es ilegal e inmoral. Por lo menos reconócelo. Y ojalá resarzas el daño a las comunidades originarias que hacen ese trabajo con amor y no con fines lucrativos millonarios.
@ralphlauren
(Estos diseños son de Contla y de Saltillo).
https://hypebeast.com/jp/2022/10/ralph-lauren-criticised-by-mexican-first-lady-for-stealing-her-countrys-culture

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「台湾原住民」定義する現行の法律は「違憲」 大法官会議が判断

2022-10-29 | 先住民族関連
中央フォーカス台湾10/28(金) 19:58配信
(台北中央社)憲法裁判所に当たる司法院大法官会議(憲法法廷)は28日、 台湾原住民(先住民)を定義した「原住民身分法」(原民法)の一部条文が憲法に違反するとして、3年以内に法改正または特別法の制定をすべきだとの判断を下した。事実上、これまで国から保障を受けていなかった原住民の人々が、一定条件を満たせば国から台湾原住民として承認されることになる。
台湾原住民は政府の承認を受けた原住民の総称。承認されていない原住民は「平埔族」と呼ばれ、その一部が長年にわたり、政府に公認を訴えていた。
現在、台湾原住民は原住民身分法により「山地原住民」と「平地原住民」に分類され、同法第2条第2項では、平地原住民を「台湾光復前の戸籍が平地の自治体内にあり、戸籍調査簿に本人または直系尊属が原住民として登録され、戸籍のある郷、鎮、市、区の役所・役場に平地原住民として登録申請をした者」と定義している。
平埔族のシラヤ族である総統府原住民族歴史的正義・移行期の正義委員会の万淑娟委員らは、日本統治時代の南部・台南県に本籍を置き、当時の戸籍調査簿には原住民を意味する「熟」または「平」と登録されていたため、2009年に同県に平地原住民としての登録申請を行った。
同県はこの申請を受理したものの、行政院(内閣)原住民族委員会は、政府が承認するのは1956、57、59、63年に、台湾省政府に申請した者に限るとして万氏らの申請を拒否。さらに原民委は同県が申請を受理したことは原民法の解釈に抵触するとの見解を示したことから、万氏などはこれに不服として台北高等行政法院(裁判所)に提訴。同院での敗訴や最高行政法院での破棄を経た差し戻しの裁判で違憲の恐れがあるとされ、大法官に憲法解釈が求められた。
大法官は、現行の原民法が台湾原住民の定義を山地原住民と平地原住民のみとし、その他の台湾原住民には触れておらず、一部の原住民が国の保障を受けられないのは、全ての人民の自由と権利を保障する憲法22条などに違反すると指摘。法改正や特別法制定が期限までに行われなかった場合は、原住民主管機関への申請を経て原住民としての身分が承認されるとした。
(林長順/編集:齊藤啓介)
https://news.yahoo.co.jp/articles/5347cebc95d4fad1cc0b9cbec2afa59cca014492

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カナダ州政府、30年冬季五輪招致支持を断念 バンクーバーの招致活動は撤退か

2022-10-29 | 先住民族関連
北海道新聞10/28(金) 13:01配信
 【ワシントン広田孝明】カナダ西部ブリティッシュコロンビア州政府は27日(日本時間28日)、バンクーバー市や先住民族などと検討していた2030年冬季五輪・パラリンピックの招致について「招致支持を断念する」との声明を発表した。カナダオリンピック委員会(COC)は財政面を含めた州政府の関与を求めており、招致活動は撤退に追い込まれる可能性が高くなった。
 声明は州政府のリサ・ベア観光・スポーツ大臣が発表。断念の理由について「(五輪は)数十億カナダドルの費用がかかり、潜在的なコストのリスクもある。州が直面する課題への対処を危うくする可能性がある」と説明し、医療や治安対策を念頭に財政上の懸念を示した。26年の国際サッカー連盟(FIFA)ワールドカップ(W杯)の開催など州内で国際大会が相次ぐことも理由に挙げた。
https://news.yahoo.co.jp/articles/e2cf11f05834c94d2c9ce462ab0b18bb61d6b63c

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反逆の男、ディエゴ・ルナ

2022-10-29 | アイヌ民族関連
GQ10/28(金) 12:40配信

ディエゴ・ルナ
名作インディー映画『天国の口、終りの楽園。』でブレイクしてから20年。着々とキャリアを積んできたメキシコ人俳優のディエゴ・ルナが、スター・ウォーズの新シリーズ『キャシアン・アンドー』で宇宙革命を先導する。
ディエゴ・ルナが演じるスパイ、キャシアン・アンドーは、ミステリアスな存在としてスター・ウォーズの世界に登場した。2016年のスピンオフ映画『ローグ・ワン』でキャシアンは反乱に人生を捧げてきたことを匂わせ、新人に「私がこの戦いに加わったのは6歳のときだ」と語っている。
そのセリフから広がったDisney+のプリクエル(前日譚)『キャシアン・アンドー』は、キャシアンが反乱同盟軍のために命を捧げる数年前を時代背景に、意固地で反抗的な皮肉屋が殉死に至るまでの過程を描く。この新シリーズは、オリジンストーリーでもあり、政治的な目覚めの物語でもあり、帝国主義が突きつける現実を前に民衆が立ち上がる様子を描いた冒険譚でもある。ルナは『キャシアン・アンドー』について、本質的には「コミュニティの目覚めをテーマにしています」と説明する。
■“反乱”の実体験
ルナ自身、俳優としては珍しいほど、反乱に駆り立てられた経験を持っている。1994年、サパティスタ民族解放軍(EZLN)はメキシコ最南にあるチアパス州の先住民族の人権を守るため、メキシコ政府に対して武装蜂起している。当時10代だったルナは、家族や教師の応援を得て、学校を休んで抗議デモに参加した。さらに、クラスメイトたちと抗議デモやチャリティコンサート、フードトラックなどを独自に企画し、チアパスの住民への支援を結集した。「同じ問題について心を痛ませた、あらゆる年齢のすばらしい人たちに出会い、有意義なことに参加していると感じたのを覚えています」と、7月の暑い午後、スペインのマドリードでインタビューに応じたルナは回想する。彼は活動に賛同する人が増えていく様子に心強さを感じ、より多くの人の利益のために団結することによって、大きな力が得られることを学んだ。「15歳の僕は、自国の国民として責任を感じていました。あれは僕を形成した大切な日々でした」
私たちは、マドリードのチャンベリ地区にあるタパス料理屋で昼食をとっていた。前日のプライドパレードの余韻がわずかに感じられるものの、街はいつもとは打って変わって静かだった。私の皿の上にあるグリル野菜を覗き込みながら彼は言う。「あなたの目の前にいるのは、唯一のアボカド嫌いのメキシコ人ですよ」
ルナはその日からさかのぼること数週間、スペインで『Cada Vez Nos Despedimos Mejor』(大まかに訳すと〝別れ方が上手くなる度に〟)という濃密な劇に出ていた。1985年のメキシコ地震から、国民にまったく支持されていなかったエンリケ・ペーニャ・ニエトが大統領に選ばれ不正が疑われた2012年の総選挙まで、メキシコの歴史に残る出来事を織り交ぜながら、数十年続いてきた壊れかけの恋について語る一人芝居だ。「あの空間を何週間も占領できたことがすばらしかった」とルナ。パンデミック前、彼は2年ごとに舞台に立ってきた。「狭い空間に毎晩250人」が集まり、舞台特有の生のエネルギーを体感する時間が数年間失われたことを、ルナは寂しく思っていた。
アルフォンソ・キュアロン監督の『天国の口、終りの楽園。』に出演して以来、恋する空港職員(『ターミナル』、スティーヴン・スピルバーグ監督)から、マイケル・ジャクソンのなりきり芸人(『ミスター・ロンリー』、ハーモニー・コリン監督)まで、ルナは国際的なアートシアターシーンで多種多様な監督とタッグを組み、定期的に質の高い演技を見せてきた。42歳になったルナは、これまで彼のキャリアを形成してきたアートシアターという枠を飛び出し、数十億ドル規模のフランチャイズシリーズ『キャシアン・アンドー』で主演を務める。
だが、ルナは自分の成功を商業的規模で評価しているわけではない。「派手なアクションだけの作品じゃないんです。とても個人的な、人物主導の旅の物語を伝えている。この世界観において、その質感が表現されていることが僕にとっては大切です」。幼少期に銀河帝国によって故郷を破壊され難民となったキャシアンに、ルナは世界各地で現実に起こっている強制移住を重ね合わせる。ルナと共演したことのあるシエナ・ミラーは、「彼は監督の視点を持っていて、演者としてだけじゃなく、もっと大きな観点から作品を見ています」と彼を評した。
もちろん、『スター・ウォーズ』という巨大組織にいながら、アーティスト性を求め、それを手放さずにいるのは容易なことではない。法的書類のなかに煌めく文学的表現を探すようなものだ。だが、ルナのストーリーテリングに対する粘り強い執着と真心は、『キャシアン・アンドー』の共演者にも伝染している。シリーズを手掛けたトニー・ギルロイ監督は、「進行表のトップに載っている役者の性格やリーダーシップ、気品、そしてエンパシーは、作品に多大な影響を与えます。(その人物として)これ以上の逸材はいません」とルナについて語った。
■劇場が遊び場
演劇はルナのDNAに刻まれているようなものだ。父はメキシコでも有名なセットデザイナーで、英国出身の母は衣装デザイナーであった。幼いルナはサッカーにハマり、自分でプレイするだけでなく、1986年にワールドカップがメキシコで開催された際には夢中になって試合を観た。だが、彼に最も影響を与えたのは家庭での日常だった。キッチンテーブルを囲み常に活発な議論が交わされ、少なくとも3紙の新聞が卓上に散らばっていた。ルナが育ったのは、まだ幼く、影響を受けやすい者でも自分の考えを試して「自分が何を信じるかを明確にすること」が許され、決めつけられることのない安全な場所だった。
ルナの学校は、独自の民主主義を育み実践する場であった。生徒会はランチに何を食べるかというような基本的なことをはじめとして、すべてを投票で決めた。社会的正義は教育の中核に据えられていた。たとえば、チアパスの蜂起に関するデモがあるなら、教師たちは生徒が自由に参加できるようドアを開放した。「通っていた学校はどこも、行動的になれと生徒を促してくれました。自分にとって大切なことについて大きな声を出すように。自分の声を定義するように。ただの数字ではない人間になるように」とルナは話す。
ルナの母は、彼がまだ幼い時に車の事故で亡くなっているため、彼は父親の後を追いかけて過ごすことが多かった。劇場は彼の遊び場になった。父が舞台製作に関わっている時はいつも、駆け回りつつ技術スタッフや俳優たちを観察した。子ども時代に、同じくアーティストの両親を持つガエル・ガルシア・ベルナルと親密になり、次第に共通する環境に深く根ざした作品を一緒に作るようになる。「大人の活動をたくさん見て育ったので、僕らは2人とも年齢よりもかなり成熟していました」とガルシア・ベルナルは私に伝える。「舞台で演じる大人を見て、僕らも演じたいと思いました。近づきたかった。僕らは小さなオペラ座の怪人のようでしたよ」
家に散らかった絵コンテから、次第にサイズもディテールも進化していく設計模型まで、ルナは父親の仕事の全段階を見守った。父が働く様子は彼を夢中にさせた。「『不思議の国のアリス』の世界に紛れ込んだようでした」と両手を広げ、そのスケールを表現しながら彼は言った。10代になると、彼は父親の助手となり舞台製作のいろはを教わった。
その頃のことをガルシア・ベルナルも懐かしく思い出す。「ああいう環境で育つことができたのは本当にすばらしかった。僕たちは何にでも、誰にでもなれると感じていました」
ルナはテレノベラ(南米のメロドラマジャンル)で俳優としてのキャリアをスタートさせ、ドラマチックなシーンが繰り広げられるなか、食卓にただ座っている子どもを演じた(たとえば、『El Premio Mayor(原題)』では妻を裏切るまいと自分の性欲と闘う、宝くじに当選した女好きの男性の息子を演じている)。その結果、彼はメキシコでティーンアイドルとなる。気高さと演技力が何よりも重んじられる舞台の世界から、急にまったく違う世界で有名になった彼は戸惑いを覚えた。
ルナが、特にメキシコで舞台に出られること、そして『スター・ウォーズ』のような作品にさえ出演できることをありがたく思うのはそのためだ。彼は観客との間にリアルな関係を築いている。「僕がメキシコで出演したここ3、4つの作品を見てくれている人たちがいます。その人たちと成長していけるのがうれしい」
■奇跡的な作品
その後、ルナはガルシア・ベルナルとともに、やりたいさかりの10代の青年2人と、その隠しきれないホモエロティックな緊張感をあけすけに表現したキュアロンのロードムービー『天国の口、終りの楽園。』の役を勝ち取り、役者として別次元の成功を収める。彼らは半年かけて各地の映画祭を巡った。「自分の人生がどう変わるか、まったく想像していませんでした。ヴェネツィア国際映画祭に出席して賞を獲って、エージェントが付いて、いろんなことが起こりだして。ヨーロッパ、南米、日本、米国を訪れました」
世界的なブロックバスター映画並みのプロモーションツアーだった。ルナとガルシア・ベルナルはどちらも、この映画は一世代にいちどの奇跡のような作品だったと記憶している。ガルシア・ベルナルはこう振り返る。「今、『天国の口、終りの楽園。』を売り込もうとしても、製作は難しかったでしょうね。あの映画で、僕らは映画と出合った。2人とも、あの時俳優になることを正式に決めたんです」
このメキシコの歴史と文化にどっぷり浸かった映画を世界が受け入れるのを見て、ルナは心が満たされるのを感じた。「特定の場所が舞台の物語で、字幕を読まないといけないのに、観客はそれに応えてくれました。そういうものが遠くまで広がっていく可能性に突然気付かされたんです」とルナ。
『天国の口、終りの楽園。』のレガシーは、Tumblr(タンブラー)に投稿されたGIFから映画学校のカリキュラムまで、さまざまな形で今も引き継がれている。私が大学でこの映画について学んだと伝えると、彼はその事実に怯えた。
「あなたの学校の教科書に、僕が載ってたんですか?」とおおげさに絶望してみせ、ルナは椅子に沈み込んだ。「歳をとった!」
90年代後半から2000年代前半にかけて、いくつものメキシコ映画(『Sexo, pudor y lágrimas(原題)』、『アモーレス・ペロス』、『天国の口、終りの楽園。』)が社会現象となり、ムーブメントを引き起こすのを見てきたルナは、メキシコ映画界に特に注目している。「人々は映画館に行って、自分と同じような人間が出てくる、自分たちのような境遇を表現するストーリーを観ることができました。当時、政府が出資するような映画は限られていましたが、今はそういう統制はもうありません」とルナは説明する。
創造の自由は広がったものの、メキシコの映画業界が現在直面している問題をルナは指摘する。「今、業界はあまり元気とは言えません。十分な興行収入を回収するのは難しいのです。メジャーなブロックバスター映画に追いやられて、スペイン語の映画は上映すら厳しくなっています」
ルナは、「ヌエーヴォ・シネ・メヒカーノ(新しいメキシコ映画)」を代表する顔として歴史に名を残すであろう。だが、国の象徴という名誉は望んでいないようだ。「パスポートを重要視したくないのです。パスポートは、僕がいつどこに生まれたかということ以外、僕という人間を何も定義しませんし……」と言って、ルナは口をつぐんだ。これは受け入れがたいパラドックスだ。国籍にとらわれたくないと思ういっぽう、彼の功績により光を浴びることのできた後輩がいることもルナは自覚している。「〝アライゴ(arraigo)〟って、英語でなんて言うんですか?」
私のほうを見た彼は、私がまったく役に立たないと瞬時に見極め、スマホに手を伸ばしてSiriに問いかける。
「アライゴは英語で何?」
英語では「ルーツ」と翻訳されたが、彼はその訳に満足していなかった。アライゴはそれ以上の、もっと深く刻まれた何かを表す、オンライン翻訳ではとらえきれない深い意味を持つ言葉なのだ。ルナは言葉を続ける。
「とりあえずルーツという言葉を使いましょう。人のルーツは、ひとつの場所だけにとどまらないのです。僕の母は英国人で、父はメキシコ人でした。僕は18歳になってからスペインに行くようになり、[仕事で]米国にも行くようになりました。これまでいろんなところに住んできたけれど、メキシコが故郷であることは変わりません。でも、スペインにいる時は、ここが地元であるかのようにこの国に馴染みます。今、ナショナリズムはとても危険なものだから、気を付けなければいけないと思います」
ルナはここマドリードで、毎晩劇を終えると楽屋口の外でファンに挨拶をする。パートナーを連れて2度観に来た人もいれば、フランスやイタリアから飛行機で観に来た人もいる。コロンビア人、ベネズエラ人、ペルー人からなる、この街のラテンアメリカコミュニティの活気に触れることもできた。
「メキシコや中米から米国に移住するのと同じくらい一般的に、南米の各国はスペインを移住先にしてきました。マドリードに来て、ラテンアメリカについてこれまで知らなかったことを学べました。自国にいる時よりも、ここのほうがラテンアメリカ人同士の交流が盛んです。僕たちはお互いのことをあまり知らないけれど、マドリードには本当にいろんな国の人が集まっています」とルナは説明する。
「20もの国境をまたいでもまだ同じ言葉を話すなんて、世界中できっとここだけでしょう?同時に、メキシコ人や僕らの芸術、物語、作品が、あまり世界に羽ばたいていかないことが悲しくもあります。マドリードにいると、こうしたさまざまなコミュニティがとても興味深く、豊かな形でお互いに関わり合っていることを感じるのです」
■物事は変わる
次の日、私は郊外の質素な別宅でルナと再会した。読み込まれた分厚い本―『スペインの歴史』、ワルシャワの建築マップ、アメリカ人エンジニアのジョン・デロリアンの伝記―に覆われた壁が私たちを囲む。ルナは過去に何度かしたように、もう一度監督として映画を撮りたいと言った。次はより個人的な作品を創りたいそうだ。「メキシコの格言に、〝フガモス・コモ・ヌンカ・イ・ペルディモス・コモ・シエンプレ(Jugamos como nunca y perdimos como siempre)〟という言葉があります。〝これまでになくうまくプレイしたが、いつものように負けた〟という意味で……」と、彼は自信なさそうに言葉尻を濁し、付け加える。「スペイン語だともっといい感じに聞こえるんですよ」
元はサッカーからきた言葉だそうだ。2018年のワールドカップで、メキシコが優勝候補のドイツと対峙した時、この言葉が胸に沁みたとルナは言う。試合前半、イルビング・〝チャッキー〟・ロサーノがゴールを決め、メキシコは奇跡を起こした。
ルナはその時のことをはっきりと覚えている。自宅のテレビの前に30人が群がり、事態が暗転するのを悲観的に待っていた。「最後の1秒まで、点を取られるだろう、引き分けになるだろうと誰もが思っていました」とルナ。その時の「決して勝つことはないだろうという感情」を前述の言葉は表す。「でもあの日は、何かが違うぞと思いました」
ドイツの攻撃は次第に必死さを増していったが、メキシコのディフェンスは堅かった。試合は1対0でメキシコの勝利に終わった。
「その次、メキシコは負けたんです」とルナは笑う。「でも、あの試合で僕らは不敗のドイツに勝った。物事は変わるんだと感じましたよ」
PHOTOGRAPHS BY FANNY LATOUR-LAMBERT
STYLED BY TOBIAS FRERICKS
WORDS BY IANA MURRAY
TRANSLATION BY UMI OSAKABE
https://www.gqjapan.jp/culture/article/20221028-gq-diego-luna

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【オーストラリア最前線】大学と政府、公共の利益の最大化に向け協力

2022-10-29 | 先住民族関連
SciencePortalOceania2022年 10月28日
ポール・ハリス (Paul Harris) 
大学イノベーション研究連合(オーストラリア)常任理事
2021年9月、大学イノベーション研究連合 (Innovative Research Universities :IRU) の常務理事に就任。IRUに参加する大学は、地域社会を進歩させる包括的教育と革新的研究に熱心に取り組んでいる。
それ以前は、在米国と日本のオーストラリア大使館で外交官として勤務。2017年~21年まで、ワシントン DC のオーストラリア大使館に置かれているオーストラリア国立大学北米連絡事務所所長。この間、ジョージタウン大学の安全保障・先端技術研究センターの非常勤フェローにも任命されていた。在東京のオーストラリア大使館は2014年~2017年まで勤務し、参事官として教育と科学を担当した。
2010 年~13 年までオーストラリア国立大学 (ANU) に勤務し、研究者と政策立案者の間の新しい提携を支える革新的なプログラムの作成に従事。オーストラリア公共政策国家研究所とANUのHC Coombs政策フォーラム副所長、オーストラリア政府に出向し、産業・革新・科学・研究・高等教育省の科学政策担当総責任者代理を歴任した。
オーストラリアの国家科学機関である連邦科学産業研究機構 (CSIRO) に7年間勤務し、そこでは政府・国際関係の総責任者であった。政策立案における科学者の役割と責任に関する経済協力開発機構(OECD)グローバル・サイエンス・フォーラム専門家パネルにオーストラリア代表として参加。オーストラリア議会の上院委員会や出版・ジャーナリズムの分野でも活躍し、フルブライト国際科学技術賞の選考委員も務めている。ANUで修士号(国際関係学)取得。
キーポイント:
* 教育と研究を民営化する政策は、公共制度をゆがめ、社会が公立大学に期待する完全な便益を制限する可能性を持つ。
* オーストラリア政府が発表した新しいオーストラリア大学協定は、国の制度の最近の構造変化を調査し、私的利益が公共の利益を犠牲にしていないことを確認する重要な機会を提供する。
米国では、私立の4年制高等教育機関の数は、公立機関の 2倍以上になっている。米国の制度の中で、上位 10位の研究大学はすべて私立大学である。エリート私立大学の最高幹部たちが、現政権の政策が気に入らない場合は、自分たちに関係することだけを行い、政策終了を待てばよいと言うのを何度も聞いた。そのために政府が資金提供を保留しても、米国のエリート大学は莫大な私費があるので生き残ることができた。
オーストラリアの状況は根本的に異なる。オーストラリアには、長期政策に基づき州政府と連邦政府の両方から資金を受けて構築された公立大学制度がある。20 世紀半ばまで、オーストラリアには わずか6 つの大学しか存在していなかったが、現在は全国に 42 の大学があり、その大部分は公立大学である。
現在、私はオーストラリア全土にある公立の研究専門大学のグループである大学イノベーション研究連合 (IRU) のために働いていることを誇らしく思う。IRUに参加している大学の歴史は、1960 年代から 1970 年代初頭までさかのぼる。当時、両主要政党の政権下で、国家のニーズを満たすために革新的な形態の大学教育と研究への投資が行われていた。IRU の大学は、オーストラリアで初めて、環境の持続可能性やアジアとの結びつきの強化など重要な問題に焦点を当て、新しい学際プログラムを策定した。
教育と研究の民営化の動き
今日、オーストラリアの発展した公立大学制度は、世界的にも高く評価されている。しかし、近年、教育と研究の両方を民営化しようという動きがみられる。この動きはオーストラリアの公立制度をゆがめ、社会が公立大学に期待し受け取るべき完全な便益を制限する恐れがある。新政権のオーストラリア大学協定への約束は、公共政策をリセットし、教育と研究の両方を通じて提供される共通価値を最大化させることができる。
オーストラリアの大学生の場合、2020 年の Job-Ready Graduates (JRG) パッケージ政策が、高等教育への資金提供を大きく変えた。1989 年に有名な HECS制度が導入されて以来、政府は学生の学費を一部負担し、それが私的利益と公的利益の両方をもたらすと考えられていた。しかし、JRGの導入により学生は学費の多くを負担することとなり、学費の値上げが行われた分野もあった。
これによって、女性や先住民族など一部の学生たちが受けた影響は不公平なものになった。また、教育程度が高く熟練した社会(そこには21世紀の課題と機会に挑戦しようという気構えを持つ若い市民が存在している)が受ける実質的な公共の便益はあまり重視されなくなった。
政府予算に対しては聞くに値する要望が数多く存在するため、公的資金は紛れもなく逼迫している。しかし、公的資金の配分においても、目立たないが重要な変化が進んでいる。たとえば、オーストラリア政府が教育と訓練に提供する総支出の割合だが、2022 年の予算報告書は、大学への資金提供が 2016 年の28%から 2026 年の22%に減少したことを示している。その一方、私立学校への資金提供は32%から37%に増加している。
同時に、高等教育へのアクセスと公平性は滞っている。すべての人、特に恵まれない環境の学生が大学に通い、成功するチャンスを得られるようにするためには、やるべきことはまだ数多くある。IRU 全体の学生の うち50% は、家族の中で初めて大学に進学する者たちである。公平性の改善は正しいことであり、社会全体に広範囲かつ長期的な公共便益をもたらす。また、短期的には、コロナ後の人材不足への対応に役立つ。
研究に関して言えば、大学は政府の政策により、民間部門とのパートナーシップに重点を置き、特許や商業化などの指標を通じてその影響を測定するよう奨励されている。過去 10 年間で、IRU に参加する大学は産業界とのパートナーシップを 250% 以上増加させた。
大学は地域社会とつながるという意味で、大企業であれ小企業であれ、企業との関わりを使命の一部としなければならない。しかし、政策と資金提供は、他を犠牲にしてまで 1 つのつながりを優先すべきではない。オーストラリアの公立大学は、地域社会のグループや地方、州、連邦政府と提携して、新しい知識を最大限の公共の利益にするという重要な役割も担っている。
新研究商業化プログラムは継承
新研究商業化プログラムは前政権により発表され、新政権により実施される。このプログラムをオープンなものにし、社会全体の中でパートナーシップの完全な多様性と知識の移転を可能となるようにすべきである。特許をさらに重視して、大学の知的財産が生み出す経済的・社会的波及効果が生産性を向上させるようにすべきである。
長期的に見れば、IRUが社会に貢献できるものは単なる経済的利益以上のものであるが、公共の利益の測定は困難である。新しい大学協定の基盤の一部として、この困難に協力して取り組めば、優れた一歩を踏み出せる。
新政権は豪州研究会議 (ARC) の見直しも発表した。ARC は、国の制度の中で医大以外の大学の研究に資金を提供する主要な機関である。2001 年に ARC が設立されて以来、世界では研究とイノベーションのシステムが大きく変化したため、これは良い考えである。しかし、ARCがオーストラリアの制度のさらに広い枠組みの中でうまく機能するのかを見極める必要があり、また、基礎研究と応用研究、さらには科学技術 (STEM) 分野と人文科学、芸術、社会科学 (HASS) 分野の正しいバランスについて考える必要がある。
新しいオーストラリア大学協定に期待
将来、最大数の人々に最大の利益をもたらすイノベーションを成功させるには、分野と研究形態の多様性が欠かせない。新しいオーストラリア大学協定の手続きは、このような大きな問いを投げかけ、正しいバランスをとるための適切な場となる。
米国の制度とは異なり、オーストラリアの大学と政府は、公的制度から得られる公共の利益を最大化することを目指して結びついている。協定の手続きは過去数十年間に国内制度で起こった大きな構造変化を検証し、私的な利益が公共の利益を犠牲にしていないことを確認する重要な機会を提供する。
https://spap.jst.go.jp/oceania/experience/2022/topic_eo_04.html

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少数民族とドラァグクイーンの“立ち姿”を見よ ヨシダナギ、作品展で2つの作品シリーズ90点以上を公開

2022-10-29 | 先住民族関連
Pen2022.10.28
フォトグラファー・ヨシダナギの作品展「NAGI YOSHIDA NEW EXHIBITION 〜HERO&QUEEN 展〜」が2022年11月4日(金)〜11月23日(水・祝)に東京・西武池袋本店で開催する。ヨシダナギのファーストピリオドとして、2つの作品シリーズを90点以上、一挙公開する。
ヨシダナギは、200を超える先住・少数民族を訪れ、美しく生命力溢れる人々の姿を撮影。唯一無二の極彩色や、少数民族の生活に飛び込んでいく撮影スタイル、直感的な生き方などは、大きな注目を集めている。
2019年からは世界各国に存在するドラァグクイーンにスポットライトを当て、アメリカ、フランス、日本での撮影を敢行し、多様性に富んだドラァグクイーンたちの美的センスやパワー、ドラマ性を写真に納めてきた。

「HERO」より
同展では、先住・少数民族のポートレート作品シリーズ「HERO」と、各国のドラァグクイーンにスポットライトを当てた作品シリーズ「QUEEN」から、計90点以上を展示。2つのシリーズ作品を公開するのは初だ。また、彼女が現地で撮り溜めてきた一部オフショットムービーも大画面スクリーンで初公開。累計15万人以上の来場者の目と感性を刺激し続けてきた、彼女のファーストピリオドを飾る集大成と言えるだろう。
ヨシダナギは少数民族とドラァグクイーンの共通点は「『立ち姿』のカッコよさ」だと説明し、「彼ら彼女らが持つ歴史や葛藤が磨きあげた素晴らしいその立ち姿へ、『みんながまた、この世界で出会えますように』という願いを込めて、ご披露できたらと思います」と思いを明かしている。
2/11
なお、会期中はヨシダナギによるトークショー&サイン会が行われるほか、オリジナルグッズを販売する「NAGI YOSHIDA HERO&QUEEN LIMITED SHOP」もオープンする。
トークショーは11月4日(金)・19日(土)にそれぞれ2回行われる。場所は池袋コミュニティ・カレッジ。ヨシダナギとプロデューサー兼マネージャー・キミノ氏による対談形式で、「HERO」および「QUEEN」シリーズの当時の撮影秘話や、撮影に対しての向き合い方、コロナを通して考えたこと、今後の活動についてなどが語られる。
3/11
ヨシダナギ コメント
コロナ禍で外国はかつてのように遠い地になり、その地に暮らす人たちとの交流も少なくなりました。それに伴い、私たちは自分と異なる人に想いを馳せる機会、慈しむ心を少し失ってしまったような気がします。それでも、私はまた彼らに会いたい。大きな違いを楽しみ、小さな共通点を見つけて喜ぶ。そんな感覚を私自身が取り戻していくため、そして皆さんにも思い出していただくため、これまで撮影してきた少数民族とドラァグクイーンという2つの異なるモデルさんの作品たちをひとつの会場で展示します。共通するのは「立ち姿」のカッコよさ。彼ら彼女らが持つ歴史や葛藤が磨きあげた素晴らしいその立ち姿へ、「みんながまた、この世界で出会えますように」という願いを込めて、ご披露できたらと思います。
NAGI YOSHIDA NEW EXHIBITION
〜HERO&QUEEN 展〜
開催期間:2022年11月4日(金)〜2022年11月23日(水・祝)
開場時間:10時〜21時(日曜日は〜20時、最終日は18時閉場。入場は閉場時間の30分前まで)
会場:西武池袋本店7階(南)=催事場A(東京都豊島区南池袋1-28-1)
料金:一般 ¥600円、大学生・高校生 ¥400円、中学生以下無料
共催:西武池袋本店、株式会社ヨシダ製作所、株式会社トロミ
協賛:中西松豊軒
企画制作:株式会社オーク
https://www.sogo-seibu.jp/ikebukuro/topics/page/1645332.html
https://www.pen-online.jp/article/011872.html

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