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「アイヌ音楽祭2022」 新ひだかで23日開催

2022-10-15 | アイヌ民族関連
北海道新聞10/14 23:27 更新

道内各地で活躍するアイヌ民族音楽の演奏者らが集まる「アイヌ音楽祭2022」のチラシ
 【新ひだか】第一線で活躍する道内のアイヌ民族の歌い手や楽器奏者ら計6組が出演する音楽イベント「アイヌ音楽祭2022」が23日、日高管内新ひだか町で初めて開かれる。道内各地のアイヌ音楽家が一堂に会する演奏会の開催は珍しいという。
 三石アイヌ協会(新ひだか町)が「民族の音楽を多くの人に知ってほしい」と主催する。出演者は伝統弦楽器トンコリの奏者OKI(オキ)さんをはじめ、ムックリ(口琴)などの楽器や歌を披露する姉妹ユニット「カピウ&アパッポ」、音楽と舞踊を取り入れたバンド「nincup(ニンチュプ)」ら苫小牧市や釧路市、上川管内当麻町などの計6組9人。
 アイヌ民族文化財団(札幌)の助成事業で、三石アイヌ協会の幌村司会長(67)がイベントなどで知り合った音楽家に声をかけた。
来年以降も、出演者を増やしながら毎年開催することを目指している。
 同町三石の総合町民センターはまなすホールで23日午後3時開演。入場無料、申し込み不要。問い合わせは同町役場内の同協会事務局、電話0146・33・2111へ。(杉崎萌)
https://www.hokkaido-np.co.jp/article/745411/

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<デジタル発>北海道立近代美術館 「近美」じゃなくなる?

2022-10-15 | アイヌ民族関連
北海道新聞10/14 17:56 更新
 老朽化が進み、建て替えや移転新築が検討されている北海道立近代美術館(札幌市中央区)について、施設名から「近代」を外す案が、美術館の今後のあり方を議論する道教委の専門家会議で浮上しています。幅広い年代の作品を収蔵し、展覧会を行う現状に合わないことなどが理由です。北海道外では、美術館が名称から「近代」を名称から外したケースもあります。一方で、北海道立近代美術館の愛称「近美」は市民に定着しているとの声も上がっています。美術館の名称、みなさんはどう考えますか。(報道センター 光嶋るい)
 北海道立近代美術館はどんな美術館でしょう。1967年に札幌生まれの洋画家で、31歳で急逝した三岸好太郎(1903~34年)の作品を主体とした「北海道立美術館」が開館。1970年代に入り、本格的な美術館を設立するために「開設準備室」が設けられました。そして1977年、北海道の民間美術関係者らの後押しもあって開館が実現しました。
 北海道立近代美術館 1977年7月開館。札幌市中央区北1西17。年間入場者数は平均約27万人。施設は北大名誉教授の故・太田実氏の設計で鉄筋コンクリート造り3階建て、地下1階建てで、延べ床面積9160平方メートル。道と道教委は2021年に施設の「長寿命化診断」を実施。今後20年間、活用するためには、改修工事が必要だが、改修期間中に収蔵品を適切な環境で保管できる場所はないなどとして改修は困難と判断した。道と北海道教育委員会は、老朽化のために廃止が決まっている知事公邸を含め、一帯の整備のあり方を検討している。
北海道教育委員会によると、近代美術館の名称に「近代」を入れた理由ははっきりしません。ただ、開館当初の「収蔵作品基本方針」は、主に国内は明治期以降、国外は20世紀以降の美術品を集めると規定していました。
 専門家会議の委員で札幌芸術の森美術館(札幌)の佐藤友哉・前館長は「開館当時、明治期以降の作品を扱うことを強調するため『近代』を入れたと聞いた」といいます。
 基本方針は現在、「作品収蔵計画」に変更されましたが、「日本近代」などの方向性は残っています。
 ただ、収蔵対象に、江戸期に活躍した道内ゆかりの作家の作品も入っています。蠣崎波響(かきざきはきょう、1764~1826)をご存じですか。江戸後期の松前藩家老を務めながら、美しい作品を精力的に描いた人物です。鮮やかな色彩で、アイヌ民族の指導者たちの勇姿を描いた肖像画「夷酋列像(いしゅうれつぞう)」は、中学や高校の教科書に掲載されたことがあります。

北海道新幹線新函館北斗駅構内には、蠣崎波響作「夷酋列像」の陶板壁画(縦約3メートル、横約4メートル)が掲げられています
 古代エジプトや浮世絵など近代に該当しないテーマの展覧会も開催しています。
 近代を冠する美術館は全国各地にあります。
 1951年に日本で最初の公立近代美術館の神奈川県立近代美術館が神奈川・鎌倉にオープン。翌52年には、日本で最初の国立美術館として、国立近代美術館(現・東京国立近代美術館)が東京で開館しました。
 1970年代から80年代にかけて、北海道立近代美術館など各地で「近代」を冠した公立美術館が開設されました。各美術館とも「現代の美術を扱っていく」という方針があったようです。道教委専門家会議の委員は、MOMAの愛称で知られるニューヨーク近代美術館が提唱した「モダニズム」(現代主義・近代主義といった意味)の流れをくんだ美術を「モダンアート」として扱っていこうとしたことが影響したと指摘します。
 ただ、この頃に開設された兵庫県立美術館は2002年、富山県美術館は2017年、滋賀県立美術館は2021年、それぞれ「時代や作品の傾向を限定してしまう」ことなどを理由に、名称から近代を外しています。開館から数十年以上が経過。モダニズムについての評価も変化したことも背景にあるようです。「近年ではモダニズム(の定義)自体が揺らいでおり、その画一的な美意識自体が大きく相対化(他との関係や比較を前提にして考えるようにすること)されている」(専門家会議の委員)といいます。
 2021年にリニューアルした長野県立美術館(旧長野県信濃美術館)、近現代の作品をコレクションする大阪中之島美術館(2022年開館)、大分県立美術館(2015年開館)など最近、新規開館あるいはリニューアルした主要な美術館に、新たに「近代」を名称に入れたケースはありません。
 北海道教育委員会の専門家会議は今年1月に設置されました。
 「幅広い展覧会や収集活動などに『近代』という言葉の枠組みが足かせになっていないか」。委員の佐藤友哉・札幌芸術の森美術館前館長は、7月の会合で指摘しました。その上で佐藤前館長は「今後の活動のために『近代』という名称が有効なのかどうか、一度検討した方がよいのではないか。『近代』という名称を継承するにしても、なぜ『近代』なのかを明確にしながら、さまざまな時代や地域の美の多様性、北海道ならではの地方性を追求するという方向性をミッションにしっかり入れていく必要があると思う」と話しました。他の委員からも同様の意見が出ました。佐々木宰(つかさ)北海道教育大学釧路校教授は「名称変更も含めて、『近代』という言葉の使われ方に関しては、再考の余地がある。『近代』という言葉がつくことで、逆に制限される部分があるということを考えた方がいい」と指摘しました。
 9月7日の会合では、委員の北村清彦・北大名誉教授(美学・芸術学)が「富山の近代美術館が『近代』という名前を外した経緯や考え方は参考になる」と述べました。
 専門家会議が、美術館名に関する意見をステークホルダー(利害関係者)に聞いたところ「『近代』を名乗ることで、関係先に無用な先入観を植え付けたり、展覧会や展示作品のジャンルを狭めないでほしい」(展覧会を共催する事業者)、「『近代』という言葉自体を現代では使わない。思想が偏っていそうで、堅苦しいイメージ」(美術を学ぶ学生)などと「近代」に否定的な意見が寄せられたといいます。
 ただ、愛称「近美(きんび)」が、浸透しているとの声もあります。休日に美術館を訪れていた札幌市東区の会社員吉田知子さん(27)は「展示のジャンルなどは施設名にかかわらず検討すればいい。『近美』という愛称をいつも使っているので、たとえ施設名が変わっても使い続ける気がする」と話します。
 美術館周辺では、建物の名称に「近代美術館」を使用しているマンションやアパートを目にします。実際に歩いて回り、数えると10以上ありました。「近代美術館」ではなく愛称「近美」や「美術館」を使っているマンションもありました。「近代美術館」を名称にしたマンションの住民の会社員の男性(58)は「近代美術館の名前にイメージの良さを感じている。美術館名もこのまま維持してほしい」と話していました。近代美術館自体、収蔵品コレクションを「近美コレクション」と称しています。
 北海道教育委員会は、美術館の今後のあり方について、利用者から意見を聞く「オープンハウス」を9月下旬の3日間、同館で行いました。美術館の現状や課題、今後のあり方に関する専門家会議の議論の経過などをパネルで紹介。美術館の理想像や期待することなどについて意見を寄せてもらいました。
 専門家会議は、利用者から寄せられた意見なども踏まえ、来年2月をめどに結論をまとめます。北海道教育委員会文化財・博物館課は「美術館のあり方に加え、名称についても検討していかなければならない」としています。北大大学院文学研究院の今村隆信准教授(博物館学・芸術学)は「(各美術館の開設当時より)現在は『近代』という言葉が敬遠される傾向にある」と指摘。「美術館の名称は、訪れやすく開かれた施設であると感じさせる名称が望ましい」と話しています。
https://www.hokkaido-np.co.jp/article/745203/

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食を通じ交流 スペイン・バスク州ビルバオ地方の一行 白老アイヌ協会

2022-10-15 | アイヌ民族関連
苫小牧民報2022.10.14 16:00
スペイン北部のバスク州ビルバオ地方から「ビルバオ北海道プロジェクト」視察団が13日、白老町を訪れた。地元ビルバオ地方の沿岸に自生する海藻類を食用として活用する知見を得るとともに、アイヌ文化を探究することが目的。団員たちは、白老アイヌ協会の会員らと昆布を使った料理などを作って交流した。

握手を交わす白老アイヌ協会の山丸理事長(左)とビルバオスローフード協会名誉会長のゴメス氏
視察団は、代表を務め、今年5月に下見で函館市などを訪れているビルバオスローフード協会名誉会長のマリアーノ・ゴメス氏(59)と、ビルバオ地方のミシュラン三つ星レストランのシェフら5人。
11日に来道し、16日までの6日間、渡島、胆振、日高管内の各地を巡り、青のりの養殖をはじめ、昆布やガゴメ昆布の加工、品質管理、調理方法などを学ぶ。バスク人はフランコ体制下のスペイン(1936年~75年)で、バスク語の使用やバスク国旗の掲揚を禁止されており、同様の歴史がある中で独自の文化を営んできたアイヌ民族の文化にも理解を深める。
白老町では、民族共生象徴空間(ウポポイ)を訪れ、国立アイヌ民族博物館の展示や伝統芸能を見学した。その後、白老コミュニティセンターに移動し、白老アイヌ協会会員の手ほどきで、昆布でだしをとったチェプオハウ(サケの汁物)やペネコショイモサヨ(しばれイモのかゆ)などを作り、試食をしながら交流した。
ゴメス氏は、歩んできた歴史の類似性で同協会の山丸和幸理事長(74)と共鳴。談話で「グローバリゼーションの中にあっても文化や食の独自性を失わず、世界に発信をし続けてほしい。アイヌの伝統料理の味には幸福感がある」と述べた。山丸理事長は「(ゴメス氏から)郷土や民族、文化に対する熱いエールを受けた。この出会いを大切にしたい」と話していた。
プロジェクトを支援し、視察行程をコーディネートする札幌国際大学教授で内閣府地域活性化伝道師の遊佐順和氏(54)は「視察団が訪問先の町の人たちにとって、食材の魅力を再認識したり多文化共生への相互理解を深めたりする機会になれば」と期待する。
一行は14日に平取町でアイヌ文化への理解を深め、16日に新ひだか町でもアイヌ文化や食用としての海藻の利活用について探究する。
http://kyodoshi.com/article/13546

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上川アイヌ協会の伊澤修一さんによる木彫りの実演も

2022-10-15 | アイヌ民族関連
仙台経済新聞2022.10.14

北海道の味覚や工芸品を集めた「北海道の物産と観光展」が10月13日、仙台の百貨店「藤崎」(仙台市青葉区一番町3、TEL 022-261-5111)本館7階催事場で始まった。
小樽中央市場 ガンガン亭「ガンガン弁当」
 道産品の販路拡大と観光客の誘致促進を図るため、北海道庁が毎年全国各地で展開している物産展。今回は、水産加工品・肉加工品・総菜・弁当・スイーツ・酒・工芸品など、前期(19日まで)、後期(20日~26日)合わせて68社(食品54社、工芸14社)が出店する。
 「ISHIYA」(札幌市)は「白い恋人」のチョコレートと北海道産の生乳をブレンドし、「あっさりとした中にもコクのある味わい」に仕上げたという「白い恋人ソフトクリーム」を3年ぶりに出品する。フレーバーは、ホワイト、ミックス、ブラックの3種類で、価格は各401円。東北初出品となる「白い恋人シェイク」(ホワイト・ブラック=各501円、北海道あずき=531円)も用意する。
 弁当は、蝦夷(えぞ)前そばと豚丼 北堂「エゾシカステーキ弁当」(1,481円、各日30折限定)、札幌蟹(かに)工船「蟹工船かに尽くし弁当」(2,430円、各日50折限定)、小樽中央市場 ガンガン亭「ガンガン弁当」(2,700円)、ウエムラ牧場「白老牛サーロインステーキを使った四種贅沢(ぜいたく)膳」(3,456円、各日30折限定)などをそろえる。
 ザンギ(唐揚げ)やコロッケなどの総菜、チーズ、ピザ、ソーセージ、定番スイーツ、菓子、ワインのほか、服飾雑貨、スキンケア商品、ラベンダーやハッカの商品、雑貨、アイヌの木彫りも用意する。
 藤崎広報担当者は「名物、名産品、伝統の技が光る工芸など、北海道各地の魅力を食・技・文化の視点から満喫してもらえる14日間。観光気分をたっぷり味わっていただけたら」と呼びかける。
 開催時間は10時~19時(最終日は17時まで)。今月26日まで。混雑状況により入場制限を行う。期間中は、石巻、古川など藤崎各店や「ヴィーフジサキ」各店、オンラインショップでも北海道グルメを販売する。
https://sendai.keizai.biz/headline/3590/

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【11月9日】弘前大学大学院人文社会科学研究科 修士学位論文等中間報告会(FD公開発表会) 開催のお知らせ

2022-10-15 | アイヌ民族関連
弘前大学2022.10.14
開催概要
弘前大学大学院人文社会科学研究科の研究中間発表を下記の要領で開催いたします。
当研究科の大学院生の研究活動や研究内容にご関心をお持ちの方は、お気軽にご参加ください。
※入場無料、事前の申込は不要です。
※感染症対策のため,人文社会科学部棟入構時の検温・マスク着用・入場前の手指消毒・筆記具持参にご協力をお願いいたします。
日時
令和4年11月9日(水)14:30~
会場
人文社会科学部棟4階 多目的ホール及び視聴覚ルーム
発表題目・発表者
多目的ホール
①音楽科教育における「技能」に焦点を当てた評価の在り方
 佐藤真紀乃(文化芸術コース)
②弘前ねぷたを支える「資源」
 宗 明英(文化芸術コース)
③オンラインゲームによる構造化された対人関係・ネットワークの意味に関する研究-社会関係資本の概念とゲーム利用-
 張 晴(文化芸術コース)
④アイヌとナナイの服飾文化についての調査研究
 姜 旭達(文化芸術コース)
⑤中国語と日本語における逆接表現の対照研究
 曹 倩倩(文化芸術コース)
⑥津軽平野における弥生時代の石器製作技術
 浅野 渓(文化芸術コース)
⑦津軽平野における弥生中期前葉の集団動態-土器から見る水稲農耕の展開過程-
 菅原昌彦(文化芸術コース)
視聴覚ルーム
①重要土地等調査規制法の合憲性について
 高野泰成(現代共生コース)
②グローバル化やメディアの進化に伴う会話離れ及び方言の衰退について
 対馬登志子(現代共生コース)
③明代中国における永楽政権以降の朝廷政治についての研究ーー特に権力構造における官僚の役割を中心とした検討
 任 明嬌(現代共生コース)
④中国におけるムスリム女性の恋愛観・結婚観−雲南省の回族を例として
 白 健榕(現代共生コース)
⑤第二言語学習者の明示的知識と暗示的知識の測定に関する研究-3つのdesign featuresが文法性判断テストに与える影響について-
 山本紳司(現代共生コース)
⑥地域の産業振興政策という観点に立った「弘前ねぷた祭り」の現状とその課題
 今井信喜(政策科学コース)
⑦地方における道路投資の実証分析と整備手法の提案
 鈴木樹(政策科学コース)
⑧女性の出産行動に影響する諸要因について-都道府県別データによる分析-
 方 祎(政策科学コース)
※発表時間等の詳細は以下のチラシをクリックしてご覧ください。
【問い合わせ先】
弘前大学人文・地域研究科教務グループ
TEL:0172-39-3941
E-mail:jm3941@hirosaki-u.ac.jp

https://www.hirosaki-u.ac.jp/events/79974/

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2022戦国オリンピック

2022-10-15 | アイヌ民族関連
domingo2022.10.14

開催日時
2022年10月30日(日)
9時00分~11時30分
(受付は、8時30分から開始します。)
料金 500円
概要
4チームに分かれて、戦国にちなんだ競技を行います。旧笹浪家住宅に集合後、スタンプラリーを行って、勝山館と上ノ国の歴史を学び、大きな「ときの声」を挙げて試合開始です。アイヌの輪投げ競技「カリプ遊び」に、ブーメランを手裏剣にみたてて的に当てる「手裏剣アタック」、弓矢を使ってハイスコアな的を射抜く「弓矢合戦」、戦国時代の合戦を体験できる「チャンバラ」で優勝を目指しましょう。
※事前にお申し込み願います。
会場 史跡上之国館跡(勝山館跡)
主催者 上ノ国町教育委員会
お問い合わせ 神の国ファンクラブ
メール kamibunkazai@gmail.com
0139552230
※内容は予期せず変更になる場合がございます
https://domingo.ne.jp/event/33142

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「あと1年で死ぬ」何をしますか 余命宣告受けた元教諭 命の授業

2022-10-15 | アイヌ民族関連
毎日新聞10/14(金) 7:00配信

真剣な表情で河原清夫さんの話に聴き入る生徒たち=相生学院高校明石校提供
 幸せとは自分で納得できる人生を送ることです――。病気のため半年前に「余命1年」を宣告された鳥取市福部町細川の元人権擁護委員、河原清夫さん(71)が今秋、兵庫県明石市の通信制・単位制高校「相生学院高校明石校」(尾池良一校長)の道徳教育講座に特別講師としてウェブ参加。人権問題や不登校児支援などのボランティア活動に身を投じてきた人生を振り返り、「人間はいつ死ぬか分からないから、いつも楽しく笑って生きてください」と生徒たちに笑顔で語りかけた。
 河原さんは1951年、鳥取県岩美町生まれ。国語教諭として兵庫県西宮市や鳥取市の中学で教壇に立ち、健康上の理由から56歳で退職。その後は人権擁護委員や民生児童委員などに就き、地域住民の生活向上に尽力してきた。他にも詩人や柳人、きのこ愛好家などさまざまな顔を持つ。近年は手作り紙芝居を用いてアイヌ文化を紹介する活動に熱心に取り組んでいた。
 今年3月、血液のがん「骨髄異形成症候群」と診断され、医者から「余命は抗がん治療しなければ1年、治療すれば数年」と宣告された。河原さんは治療を選択。現在はつらい入院治療の合間を縫って、随筆や川柳作品などをまとめた小冊子を自費出版したり、思い出の地を再訪したりするなどの「終活」を続けている。
 道徳講座は、かつて西宮市の中学で河原さんと同僚だった尾池校長のたっての希望で実現した。「命と生きること」をテーマとした講座は9月17日に開かれ、2、3年の生徒4人と教員、卒業生ら約15人が出席。自宅からウェブ参加した河原さんは約30分にわたり、余命宣告を受けた時の気持ちや「終活」の様子などを静かな口調で話した。
 「あと1年で死ぬと言われたら、皆さんはどうしますか」。そう冒頭で生徒たちに問いかけた河原さん。地元の地方新聞に今夏掲載された自らの随筆「余命宣告されてよかった」を読み上げながら、「(終活で)ゆっくりと人生にお別れができます。感謝の日々です」と述べた。
 また、大学時代に京都・丹後半島にバイク旅行をした際、たまたま雨宿りした家に1週間も居続けた思い出を紹介。「これまで多くの人にお世話になってきた」と振り返った。その上で、教員退職後に人権擁護委員などのボランティア活動を続けてきた理由を「恩返し」と説明。「困った人がいれば、自分が何かできないかと常に考えています。他人が喜んでくれることが私にとっての喜びなのです」と語った。最後に「今日も皆さんと楽しい時間を過ごせました。ありがとう」と生徒たちに感謝した。
 講座について、尾池校長は「河原さんの生きざまを通して生きることの意味を考えてほしかった」と説明する。その狙い通り、生徒たちは死を目の前にしても明るく生きる河原さんの姿に衝撃を受けた様子だ。萩尾空(そら)さん(3年)は「後悔しないよう一秒一秒大切に生きていこうと思った」と語った。
 講座後、河原さんは「『余命1年で何をしたいか』の答えこそが、自分が今一番やりたいこと。人生を後悔しないよう、好きなことを目いっぱいやってほしい」と語った。命がけの願いは生徒たちに伝わったはずだ。【望月靖祥】
https://news.yahoo.co.jp/articles/9f4fc09c33f7c2aac6c21a3b9bb40011e7de42dd

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亜鉛市場の最新レポート:2030年までの現在の動向と将来の機会

2022-10-15 | 先住民族関連
ファインドスターインターネットビジネスニュース10月 14, 2022
亜鉛は、すべての最終用途産業で高度に使用されている金属です。これは、高炉での亜鉛ブレンド(ZnS)の炭素還元を介して抽出されます。金属の耐腐食性は、鉄鋼および鉄産業にとって製品のコーティングに貴重です。市場調査未来(MRFR)による世界の亜鉛市場に関するレポートでは、ダイナミックな市場に浮かぶために業界参加者が講じた措置と同様に、ドライバー、制約、機会、脅威を概説しています。
市場の見通し
世界の亜鉛市場は、2022  年から2030年(予測期間)に4.50%のCAGRを示し、71億4,990万米ドルの規模に達すると予測されています。2030年までに101万トンを蓄積できる。航空宇宙部門は、その防錆部品のための亜鉛の高い需要を命じています。フリートの拡大とレガシー航空機の交換は、市場にとってプラスとして機能する可能性があります。日本航空宇宙工業会(SJAC)によると、2018年に日本政府が190億ドル相当の航空機を調達した。
世界鉄鋼協会によると、建築・建設部門は鉄鋼生産の50%近くを占めていました。住民による都市への移住や住宅や商業ビルの建設は、世界の亜鉛市場の需要を誘発する可能性があります。さらに、亜鉛の生産率が高い国に課されるアンチダンピング税は、世界市場の成長にとって良い前兆となる可能性があります。
しかし、亜鉛生産の過剰は、その成長を妨げる可能性があります。
サンプルを入手 @:https://www.marketresearchfuture.com/sample_request/8003
セグメンテーション分析
世界の亜鉛市場は、形態、用途、最終用途産業によってセグメント化されています。
形態によって、それはシートと粉末にセグメント化される。粉末セグメントは、鋼コーティングに金属を塗布するため、予測期間中に需要の増加を記録することができます。
用途によって、ダイカスト、亜鉛メッキなどに分割されます。亜鉛めっきセグメントは、亜鉛の耐食性のために市場に大きな収益をもたらす可能性があります。鋼および金属構造の強度を確保し、間接費を最小限に抑えるために亜鉛コーティングを使用することで、アプリケーションの成長を強化できます。2018年、ThyssenKruppはプレミアムコーティング製品用の新しい亜鉛メッキラインを立ち上げることに決めました。
最終用途産業別では、消費財、輸送、建設などに分類されます。
割引に関するお問い合わせ: https://www.marketresearchfuture.com/check-discount/8003
地域分析
アジア太平洋地域(APAC)、北米、ヨーロッパ、ラテンアメリカ、中東・アフリカ(MEA)は、世界の亜鉛市場レポートの編集のために分析されている地域です。
アジア太平洋地域の亜鉛需要は、主に自動車および建設部門によって牽引されています。力強い経済成長と、日本、中国、インドにおける自動車ハブの設置は、この地域における亜鉛の需要を引き起こす可能性がある。亜鉛被覆合金の用途の増加は、世界の亜鉛市場の成長を促進することができます。さらに、インド政府が中国、韓国、ベトナムからの輸入品に反ダンピング罰金を科し、国内生産を過去最高水準に抑えるという提案は、今後数年間で転換点となる可能性がある。
欧州地域は、自動車および家電製品に金属を使用しているため、著しい成長率を記録することができます。英国への航空機部品の輸出は、世界の亜鉛市場にとって良い前兆となる可能性が高い。欧州地域の政府が軍事防衛を強化するという提案は、市場にとって好都合なものとなり得る。
対象読者
* 亜鉛メーカー
* 亜鉛のトレーダーとディストリビューター
* 研究開発機関
* 潜在的な投資家
* 原材料サプライヤー
* 国有化された研究所
 
目次
* エグゼクティブサマリー
* 報告書の範囲
2.1 市場定義
2.2  研究の範囲
2.2.1 研究目的
2.2.2 前提条件と制限
2.3 市場構造
* 市場調査の方法論
3.1 研究プロセス
3.2 一次調査
3.3 二次調査
3.4 予測モデル
* 市場展望
4.1 サプライチェーン分析
4.1.1 原材料サプライヤー
4.1.2 製造業者/生産者
4.1.3 ディストリビューター/小売業者/卸売業者/電子商取引商人
4.1.4 アプリケーション
4.2 ポーターのファイブフォース分析
4.2.1  新規参入者の脅威
4.2.2  バイヤーの交渉力
4.2.3  サプライヤーの交渉力
4.2.4  代替品の脅威
4.2.5 競争 の 激しさ
4.3 市場価格分析
レポート全文を閲覧 @ https://www.marketresearchfuture.com/reports/zinc-market-8003
競合分析
世界の亜鉛市場で著名なプレーヤーのいくつかは、韓国亜鉛グループ(韓国)、ニルスター(スイス)、グレンコアXstrata(スイス)、ネクサリソースS.A.(ブラジル)、ボリデン(スウェーデン)、陝西非鉄金属(中国)、テック(カナダ)、中国ミンメタルズ(中国)、オールドブリッジケミカルズ(米国)、Zochem、Inc.(米国)などです。
業界ニュース
最近、オーストラリアの企業であるフォース・コモディティズ・リミテッドは、マラウイ政府と同国での亜鉛の抽出に関する協定に署名しました。また、スイスの先住民族の鉱山会社であるGalena Mining Ltd.と提携していたTerraCare AGの株式も取得しました。
その他のレポートを参照する:
https://www.marketresearchfuture.com/reports/methanol-market-1764
https://www.marketresearchfuture.com/reports/waterborne-coatings-market-10799
https://www.marketresearchfuture.com/reports/isobutanol-market-5558
https://findstar-news.com/news/785973/亜鉛市場の最新レポート2030年までの現在の動向と/

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揶揄の標的にされた沖縄―ひろゆき氏発言の考察

2022-10-15 | ウチナー・沖縄
Yahoo!ニュース10/14(金) 16:22
古谷経衡作家/評論家/一般社団法人 令和政治社会問題研究所所長

辺野古新基地建設に反対するプラカード(写真:Natsuki Sakai/アフロ)
 元2ちゃんねる管理人の西村博之氏(以下ひろゆき氏)の発言が物議をかもしているのは既知の通りである。詳報『ひろゆき氏に「汚い字」と言われた掲示板 作った住民、母を殺された過去「腹を割って話してみたい」』、『ひろゆきさん「沖縄の人って文法通りしゃべれない」 配信動画の発言、また物議』。
 これを受けて「ひろゆき氏はネトウヨ(以下ネット右翼)なのではないか」などの批判が殺到した。まずひろゆき氏はネット右翼ではない。私によるネット右翼の定義は「いわゆる保守系言論人の言説を鵜呑みにし、それをネット上で拡散する彼らのファン層」としている(詳細は、拙著『ネット右翼の終わり』晶文社,を参照のこと)。
 この定義に従えばひろゆき氏は彼自身が著名人であり発信者であるので、ネット右翼とは異なっている。しいて言えばネット右翼の「扇動者」というべき存在である(これを”冷笑系”という向きもあるが、詳しくなるので別稿に譲る)。ちなみに一般的に認知されているネット右翼は「ネット上で差別的、歴史修正的な言説を表明する人」などとされるが、ネット右翼が誕生したとされる2002年(日韓W杯を嚆矢とする)から20年を経た現在、彼らは必ずしもネット空間においてのみ存在するのではなく、リアルのイベントや集会等に参加することもふつうになっているので、ネットだけを主戦場にしているわけではない。
 今回のひろゆき氏の言動は、揶揄・茶化しであり本当に悪意の前提があったのかは置いておくとしても、彼の発言に好意的な評価を取る人のほとんどはやはりネット右翼と呼ばれる属性の人が多いように観察される。知識が無いのに社会問題に何か物申したい!―という”おっさん”は社会の中に普遍的に存在するから特段奇異なものではない。問題の本質は、「沖縄に対して揶揄したり茶化したりするのはOK」という風潮である。ひろゆき氏に悪意があろうとなかろうと、結果的に彼の発言は沖縄の反基地活動派の揶揄・茶化しと捉えられている。
 もしこれが「安倍元総理国葬義への揶揄・茶化し」のニュアンスを含むと解釈されるものだったとしたらどうか。恐らく総スカンを食らうだろう。なにかの番組をやっていたなら降板に繋がりかねない。ところが沖縄の反基地派に対してだとこういった総スカンは起こりづらく、起こったとしても「現在のレギュラー出演番組や都度出演番組の人事」に影響はしない、という判断があったのかもしれない。だとしたらその背景とは何かを探る必要がある。「沖縄への揶揄はOK」「沖縄についてはいくら茶化してもOK」はどこから・いつからうまれたのだろうか。
・「南方シフト」するヘイトの指向性…北海道から沖縄へ
 2002年の日韓ワールドカップ共催大会を嚆矢として生まれたネット右翼は、前提的に強烈な「嫌韓」を世界観とした。同大会で韓国チームのラフプレーが行われたのに、それを日本のメディアは一切報じない―ということを問題視した。なぜ韓国チームの「不公正な」プレーを報道しないのか。それは大手広告代理店の経営者が韓国にルーツを持つからである、という「事実とは異なった」理由でメディア全体を呪詛した。
 この世界観から誕生したのが「在日特権」である。つまりそれは日本に存在する在日コリアンが、税制などを筆頭に様々な恩典を国家から受けている、という「妄想」である。ところが「在日特権」はその後、10年を経てもまったく証明されなかった。いくら探しても「在日特権」などは存在しなかったのである。
 2002年から発生したネット右翼はこの「在日特権」という妄想を主張することによりいたずらに「嫌韓」路線をひた走った。内外政治情勢も重なった。韓国では2003年から進歩派の盧武鉉が2008年まで政権を担った。盧政権が対日政策をすべて硬化させたわけではないが、彼らには「日本軽視」と映った。
 盧の後には保守派の李明博に交代したが、李は大統領在任中の2012年に島根県竹島に上陸したため日韓関係は悪化した。朴槿恵、文在寅、そして尹錫悦。韓国の現代政治は保守系と進歩系の間でシーソーのように揺れ動いている。対日関係を重視する政権もあれば、軽視しているのではないかと疑われる時期も存在する。日本のネット右翼が「嫌韓」路線を突き進んだとしても、韓国の政権にあっては彼らを「刺激」する言動が「都合の良い時期」に起こるとは限らない。
 ネット右翼は「効率の悪い蒸気機関車」に似ている。常に石炭を投入しないと前進することができない。最大の燃料だった「在日特権」はそもそも存在しないので流石に10年を経ると劣化してくる。一方、すでに述べた通り韓国政権の対日姿勢にもムラがある。2010年代後半になると、このような「燃料」のみをもって「嫌韓」を推進していくには限界があった。
 そこで発生してきたのが2010年代中葉にあった「アイヌ民族へのヘイト」である。曰く「アイヌ民族は北海道の先住民族ではない」「アイヌには特権がある」という主張である。「在日特権」が存在しないことが明白になったので、新しい攻撃の矛先を探さなければならないときにアイヌ民族がやり玉に挙がった。著名な漫画家などが日本近世史に対する無知を前提にこのけん引役を担った。いま考えればこういった漫画家は「まともな歴史教育を受けていなかったのですね。教養がないまま社会人になったんですね」の一言に尽きるが、ともあれアイヌ否定論者の前衛を担った。
 しかしこの潮流はすぐに下火になった。そもそもアイヌ民族は「北海道の先住民族である」ことは自明であり、とりわけ北海道民約530万にあってそれは義務教育の中で繰り返し徹底されてきた。また道における調査によれば北海道内のアイヌ民族は2万人に満たない。対象が少なすぎることに加え、北海道における経済”利権”の頂点にあるのはアイヌ民族ではなく明らかに「官(官主導の開発などと呼ばれる)」であることから、実感がなかった。そこで彼らの指向性は南方にシフトした。その標的となったのが沖縄である。
・「龍柱」をきっかけとした「沖縄蔑視」の始まりは2010年代半ば
 沖縄へのヘイトが苛烈になったのは間違いなく2015年である。切っ掛けは、翁長県政下で那覇市に建てられた龍柱である。龍柱とは読んで字のごとくドラゴンをモチーフにした沖縄伝統の彫像であるが、これを「中華皇帝に追従する意思を表すもの」としてネット右翼が徹底的な攻撃を加えるようになった。これを先導したのが前掲の「保守系言論人」である。
 更には龍柱を巡って、「龍柱(ドラゴンの頭部)の方角が北京を向いている」とするデマが頒布された。つまり龍柱は翁長県政における「中国への追従・思慕」を象徴するものであるという具合である。結論から言って全部デマである。すでに述べた通り龍柱は沖縄伝統の彫像であり現在の中国とは関係がない。そもそも龍柱は在沖米軍基地敷地内にも作られている。この論法で言うと在沖米軍も中国に恭順している、と解釈できるがそんな馬鹿な話は無い。そもそもなぜ予算を付けてまで龍柱を「中国への追従・思慕」の象徴としなければならないのか。そんなに「中国への追従・思慕」を思うのなら、記者会見などで一言その旨を述べればいいのである。陰謀論は「沼」であり、あらゆる微細な事実に何かの遠大な意図があると解釈する。こんなものを本気にしていてもらちが明かない。
 ともあれこの時期、つまり2010年代中葉から後半にはこのようなデマを下敷きとして沖縄を揶揄する書籍が多数刊行された。沖縄は潤沢な地方交付金・交付税を受け取っているのに、日本政府に対して「まだ足りない、もっとよこせ、などと主張している」―という間違った沖縄揶揄本が多数刊行された。
 代表的なところでは『沖縄を本当に愛してくれるのなら県民にエサを与えないでください』(惠隆之介,渡邉哲也著,ビジネス社,2017年)、『新・沖縄ノート 沖縄よ、甘えるな!』(惠隆之介著,WAC,2015年)などである。
 面と向かって罵倒するまではいかないが、揶揄するのであれば沖縄が最適―。こういった風潮がおおむね2010年代中葉に確実に形成されている。冒頭のひろゆき氏が前掲の書籍などを読んでいるかどうかは知らないが、その言動の背景にはこうしたネット右翼やそれに付属する保守系言論人の「沖縄揶揄」が強力にある。彼らの沖縄揶揄が継続されてきたので、「沖縄であれば茶化してもOK」という空気が生まれたのだ。空気というのは恐ろしいものである。このように在日特権から始まったネット右翼の攻撃目標は、一瞬だけ北海道に行ったがやがて大きく南方にシフトして現在に至っている。
・ヘイトスピーチ解消法の盲点を突く―「沖縄なら馬鹿にしてもOK、訴訟リスクが少ないし!!」
ヘイトスピーチ団体にあらがう人々の横断幕―東京池袋(提供:Duits/アフロ)
 しかしその「沖縄であれば茶化してもOK」という空気も一朝一夕に形成されたのではない。まずネット右翼の金科玉条であった「在日特権」の衰退理由であるが、いくら探してもそんなものは無かった―という理由以上に、とりわけ2010年代においてヘイトスピーチに対する厳罰化が事実上行われたことにある。ありもしない「在日特権」を主張する右派系民間団体は、次々と名誉棄損等で訴えられ、裁判所から多額の賠償金命令が確定した。個人のレベルでも名誉棄損で民事事件になり、ヘイトスピーチを行った側は社会的制裁を受ける例が続発したのである。
「本邦外出身者に対する不当な差別的言動の解消に向けた取組の推進に関する法律」通称ヘイトスピーチ解消法は2016年6月に施行された。これは非常に大きいことである。しかし、ここでいうヘイトスピーチの定義は「特定の国の出身者であること又はその子孫であることのみを理由に、日本社会から追い出そうとしたり危害を加えようとしたりするなどの一方的な内容の言動」と定義されている。
 この特定の国とは中国・韓国等が念頭に置かれていると思われる。もちろんこの時点で沖縄は入っていない。これがヘイトスピーチ解消法の盲点である。まさか本法施行時点で、同じ日本国民であり47都道府県を構成する沖縄に対して、熾烈なヘイトが向けられると想定していなかったからである。
「沖縄であれば揶揄しても、茶化してもOK」という空気は、このヘイトスピーチ解消法の盲点を突いたものである。そしてこういった風潮を「意見の一部」として取り上げるメディアにも慢心がある。なぜなら「沖縄揶揄」は大きな側面で見ると、それは玉城デニー県政への批判とか、特定の市民団体への批判という、一見して「政治批評」風に解釈できない訳でもないから、「中立的な見解を相当に逸脱している」とまでは見做されない。辺野古新基地反対派に批判的な言動は、「意見のひとつ」として是認されてしまう。それに重ねて、玉城知事は公人であるから、「ある程度の批判は甘受すべきではないか」という風潮も当然出てくる。オール沖縄への批判も政治運動である以上、同様の扱いである。
 実際は徹底的に沖縄を足蹴にし、沖縄の人々を揶揄し、茶化しているという「悪意」があるにもかかわらず、「それは意見の一種」だとして逃げる余地を残している。いやその余地を自覚しているからこそ、番組で取り上げるのである。沖縄は日本国土であり、沖縄県民は日本人であり、沖縄県知事は公選で選ばれた民主的決定に従っているので、批判する姿勢は妥当である―。だってこれは意見だから。という”安牌”が打てるのである。
 つまりは「沖縄揶揄」はあらゆるメディアの中にあってリスクが少ない。在日コリアンであればこうはいかない。すぐに「人種差別・国籍差別」として個人を含め様々な団体から訴えられる。そして民事事件になった以上、訴えられた側―つまり被告は無傷ではない。ほぼ確実に裁判官の熟慮により被告敗訴、原告勝訴となるのである。その根拠はヘイトスピーチ規制法である。だが沖縄にはそれが無い。安心してぶっ叩くことができる―少しばかりの手加減を加えて―という具合である。
 沖縄は日本なので、なまじ「差別」と訴えて訴因にすることが現在では馴染まない。こういった弱いところ、取り上げてもダメージが少ないところに、ネット右翼のヘイト指向性は向かっている。
「沖縄揶揄」がこのように膨れ上がったのは、間違いなくゼロ年代に発生した「在日特権」という飛び道具が彼らの中で使えなくなったからである。「在日特権」がほぼほぼ封じられた代わりに「沖縄揶揄」が出てきた。これは偶然などではない。
 蒸気機関車に例えたネット右翼は、常に新しい”石炭”つまり燃料を供給しないといけない。つまり常に新しい攻撃目標を欲しているのである。それが沖縄である。
 沖縄は間違いなく揶揄の標的になっている。訴訟のリスクが少ないからこうなったのである。逆にいえば逐一民事事件にすればよいのではないか。既になっている場合もあるが、いまからでも遅くないから各種さまざまの「揶揄」案件を民事事件にした方がいい。揶揄も立派な侮辱として解釈すること(訴因になりうる・そもそも侮辱は刑事事件になりうる)ができるからだ。番組関係者は原告被告の正義の優劣に関わらず「裁判沙汰」を最も嫌う。民事であっても現在進行形で揉めているという事自体が嫌なのである。
 仮に沖縄県民約146万人を敵に回しても、本土の1億1000万人に動画が視聴されたり、本や雑誌が買われるのなら、別にどうということは無い―。商業的利益の観点からも沖縄は「捨てても良い」存在として映っている。とりわけ中堅・零細出版社はなりふり構わず凋落した売り上げの維持を目論んでいる。売り上げの為ならどんなに下品な事でも是認するのだ。つまり永遠のサンドバッグとして沖縄が機能してくれればそれでよい。私はこの現状を異常だと思うが、この現状を甘受していて本当にいいのだろうか。
 無論、「在日特権」や「アイヌ否定」は影響力を相対的には失ったものの、根本的にはその路線は変わらないだろう。しかしこれからのネット右翼の新世代は既に古臭くなった「在日特権」などをそこまで口にはしまい。
「沖縄の人っておかしくない?米軍基地に反対する人って犯罪者なんでしょ?」
 これが5年後、10年後にネット右翼以外の領域でもスタンダードになるのではないか。その時に、違う、違う…といくら言っても、彼らは鼻で笑うかもしれない。「沖縄の人は馬鹿なんだね、本当の真実を知らないんだね」と。(了)

古谷経衡
作家/評論家/一般社団法人 令和政治社会問題研究所所長
1982年北海道札幌市生まれ。作家/文筆家/評論家/一般社団法人 令和政治社会問題研究所所長。一般社団法人 日本ペンクラブ正会員。立命館大学文学部史学科卒。テレビ・ラジオ出演など多数。主な著書に『愛国商売』(小学館)、『日本型リア充の研究』(自由国民社)、『女政治家の通信簿』(小学館)、『日本を蝕む極論の正体』(新潮社)、『意識高い系の研究』(文藝春秋)、『左翼も右翼もウソばかり』(新潮社)、『戦後イデオロギーは日本人を幸せにしたか』(イースト・プレス)、『ネット右翼の終わり』(晶文社)、『欲望のすすめ』(ベスト新書)、『若者は本当に右傾化しているのか』(アスペクト)等多数。
https://news.yahoo.co.jp/byline/furuyatsunehira/20221014-00319527

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根室ジャズ 熱く盛り上げ EPJO結成40周年記念コンサート【根室】

2022-10-15 | アイヌ民族関連
釧路新聞2022.10.14

ニムオロ・ネイナで共演する向井滋春さん(左)とEPJOの本田俊治さん
 【根室】市民ビックバンド「イースト・ポイント・ジャズ・オーケストラ」(丸山一之代表、EPJO)の結成40周年記念コンサートが9日、市総合文化会館で開かれた。昨年40周年を迎えたがコロナ禍で2度の延期を経て行われ、メンバーらはジャズの街・根室を盛り上げる熱いステージを見せた。
 EPJOは1981年に根室高校吹奏楽部OBを中心に結成。「地元に根差した音楽活動」を目標に市内各イベント出演のほか、北方領土ビザなし交流に参加して音楽を通した交流、アメリカなどでの海外公演も行っている。2015年にはアマバンドとして異例のオリジナルアルバムを全国発売するなど「ジャズの街・根室」の定着に貢献してきた。
 ライブにはスペシャルゲストとしてEPJOのテーマ曲でもある「ニムオロ・ネイナ」(アイヌ語で根室の歌の意)を作曲したトロンボーン奏者向井滋春さん、EPJOのアルバムにも参加しているドラマー川口千里さん、根室出身のトランペッター荒木敏男さん、作編曲家の飛澤宏元さんが参加した。
 1部ではジャズの街・根室の礎を築いた「ネムロ・ホット・ジャズ・クラブ」の設立メンバーで8月に84歳で亡くなった谷内田一哉さんを弔うステージを展開。谷内田さんがオーナーを務めたジャズ喫茶の店名にちなんだ「サテンドール」など8曲を披露した。
 2部ではドラマーの故・日野元彦さんが根室のために作った「流氷」、前日にコンサートを行ったビブラフォン奏者山崎ふみ子さん作曲の「サンマ・サンバ」のビックバンドアレンジを初披露するなど8曲を演奏。アンコールでは「ニムオロ・ネイナ」など2曲を奏で、会場は大きな拍手に包まれた。
https://hokkaido-nl.jp/article/26857

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藤崎で「北海道の物産と観光展」 「白い恋人」のソフトクリームやシェークも

2022-10-15 | アイヌ民族関連
みんなの経済新聞ネットワーク10/14(金) 20:12配信
 北海道の味覚や工芸品を集めた「北海道の物産と観光展」が10月13日、仙台の百貨店「藤崎」(仙台市青葉区一番町3、TEL 022-261-5111)本館7階催事場で始まった。(仙台経済新聞)
 道産品の販路拡大と観光客の誘致促進を図るため、北海道庁が毎年全国各地で展開している物産展。今回は、水産加工品・肉加工品・総菜・弁当・スイーツ・酒・工芸品など、前期(19日まで)、後期(20日~26日)合わせて68社(食品54社、工芸14社)が出店する。
 「ISHIYA」(札幌市)は「白い恋人」のチョコレートと北海道産の生乳をブレンドし、「あっさりとした中にもコクのある味わい」に仕上げたという「白い恋人ソフトクリーム」を3年ぶりに出品する。フレーバーは、ホワイト、ミックス、ブラックの3種類で、価格は各401円。東北初出品となる「白い恋人シェイク」(ホワイト・ブラック=各501円、北海道あずき=531円)も用意する。
 弁当は、蝦夷(えぞ)前そばと豚丼 北堂「エゾシカステーキ弁当」(1,481円、各日30折限定)、札幌蟹(かに)工船「蟹工船かに尽くし弁当」(2,430円、各日50折限定)、小樽中央市場 ガンガン亭「ガンガン弁当」(2,700円)、ウエムラ牧場「白老牛サーロインステーキを使った四種贅沢(ぜいたく)膳」(3,456円、各日30折限定)などをそろえる。
 ザンギ(唐揚げ)やコロッケなどの総菜、チーズ、ピザ、ソーセージ、定番スイーツ、菓子、ワインのほか、服飾雑貨、スキンケア商品、ラベンダーやハッカの商品、雑貨、アイヌの木彫りも用意する。
 藤崎広報担当者は「名物、名産品、伝統の技が光る工芸など、北海道各地の魅力を食・技・文化の視点から満喫してもらえる14日間。観光気分をたっぷり味わっていただけたら」と呼びかける。
 開催時間は10時~19時(最終日は17時まで)。今月26日まで。混雑状況により入場制限を行う。期間中は、石巻、古川など藤崎各店や「ヴィーフジサキ」各店、オンラインショップでも北海道グルメを販売する。
https://news.yahoo.co.jp/articles/5b4fdcabdab7934c97a43f71a03e9a1e39af9866

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ほぼ『ハリー・ポッター』! 世界的クリエイティブが制作した阿寒湖の光り輝く「神秘の森」

2022-10-15 | アイヌ民族関連
ブラボマウンテン10/14(金) 12:12配信

まるでハリーポッターの世界! 北海道阿寒湖の「KAMUY LUMINA(カムイルミナ)」©MOMENT FACTORY(画像提供・阿寒アドベンチャーツーリズム)
 真っ暗な夜の暗闇に包まれた静寂な森を進むと光輝く神秘的な世界が広がる。こんなファンタジックな世界を誰もが夢にみたことがあるのではないだろうか。
 まさにハリーポッターを彷彿とさせる世界であり、大人もこの体験に間違いなく胸が高まる。それが阿寒摩周国立公園で実施しているナイトウォーク「KAMUY LUMINA(カムイルミナ)」だ。光や映像を駆使したこのプログラムは、シルク・ド・ソレイユなどを手掛けた、世界最高峰のクリエイティブ集団により制作されている。
 まりもで有名な「阿寒湖」。その存在は多くの人に認知されていると思うが、「カムイルミナ」まで知っている人はそれほど多くはないだろう。
 だが、ここで体験した、言葉では言い尽くせないほどの感動を紹介したい。
■「カムイルミナ」に参加するには?
カムイルミナ開始前の集合場所 「カムイルミナ」に参加するには、チケットの購入が必要。インターネットで事前購入できるほか、現地窓口や周辺ホテルの宿泊の場合はホテルでも購入可能。当日購入は大人3500円、小人1700円、前売で大人3000円、小人1500円、未就学児は無料である。
 チケットを購入する際に参加開始時間を指定し、時間までに集合場所である観光汽船乗り場にある「カムイルミナ」の入口に行く。
 開始時間になると、ゲート前で係員から説明や注意事項を受ける。その後、光る杖「リズムスティック」を一人一本ずつ受け取り、遊歩道を進んでいく。なお、杖は小学生以上から使用可能。
■いよいよナイト・ウォークのはじまり
 「カムイルミナ」は、森の中を歩きながら、この地で長く暮らしてきたアイヌの人々が大切にしている「生き物を敬う心」をキーワードに物語が展開される。
 スタッフは、プロジェクションマッピングが行われているポイントにしか基本的にはおらず、暗い森の中を「リズムスティック」の光と案内板を頼りに進んでいく。足場が不安定な場所はやや明るくなっているが、基本的に真っ暗な道を進む。最初は、杖先端の光のみを頼りにの中を進むことに心もとない気持ちになるが、だんだん非日常感に冒険心が掻き立てられてくる。
 少し歩くと木製のゲートが現れ、ここから物語がスタートする。
■光と音と映像が融合した世界へ
 プロジェクションマッピングは自然の景観を生かして映し出され、あたかもそこに生き物たちがいるように感じられる。また周辺から沸き立つ湯気を活用するなど、この地ならではの演出が見られる。
 美しい映像もさることながら、手にした杖がプロジェクションマッピングと連動して色が変化したり、杖でリズムを刻んだり、と参加型の演出が一体感を生み、ただ森を歩くだけでなくその世界観にどっぷりはまってしまう。終了時には、この体験が終わってしまったという寂しい気持ちを感じるほどである。
 そして参加者には、途中ぜひ足を止めて空を見上げてほしい。暗闇に広がる無数の星は、息を呑むほど美しく、「カムイルミナ」のファンタジックな世界と相まって、ここが日本ではなく、どこか遠い世界なのではないかと錯覚する。
■日中は散策にぴったりの遊歩道
 「カムイルミナ」で使用されている遊歩道は、日中無料で誰でも散策可能。
 夜間はよく見えない泥と火山ガスが吹き出る「ボッケ」を見たり、阿寒湖にせり出したデッキから雄阿寒岳を見たり、阿寒湖のさまざまな景観が楽しめる。また運が良ければ森に住む野生のエゾリスに出会うことも。勾配や段差があまりないため、疲労を感じることなく気持ちよく散策でき、一時間程度で十分に景観を満喫できる。
 北海道の有名観光スポット「阿寒湖」は、ナイトウォークという新たな取組で今後も多くの人が訪れることが想像される。美しい自然を楽しむことだけなく、いかにして今ある自然と共生を続けていくのか。そんなことを考えるきっかけを与えてくれる場所である。
・KAMUY LUMINA(カムイルミナ)
住所:北海道釧路市阿寒町阿寒湖温泉1丁目5-20
電話:0154-65-7121
※営業日時・入館料はホームページよりご確認ください。
※2022年は11月19日(土)が最終予定日です。
※この記事の情報は2022年10月現在のものです。内容が変更される場合もありますので、最新情報はリンク先のHPでご確認ください。
会社員として働く旅好きライター。20代のうちに47都道府県すべてに足を運び、現在は、自然豊かな場所を求め、魅力再発見旅を実施中。車の運転も好きなので、移動も全く苦にならない。最近は、ブリティッシュ・ベイク・オフにハマり、旦那とベイクに挑戦中。
菅沼 とわこ
https://news.yahoo.co.jp/articles/f7251955f95e3cc59125aa96a516b9ca801d95bb

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