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アイヌ民族団体と共演 ポーランドの劇団ピンチ ウクライナ情勢受け助成金なく 11月の札幌公演へ寄付呼び掛け

2022-10-10 | アイヌ民族関連
北海道新聞10/09 20:31 更新

メノコモシモシとアマレヤ劇団が共演した舞台=2019年9月
 札幌のアイヌ民族女性団体「アイヌ女性会議―メノコモシモシ」と現代舞踏を取り入れた劇などで共演してきたポーランドの劇団が、資金難に陥っている。アイヌ文化を融合させた舞台を札幌や東京で披露してきたが、ロシアのウクライナ侵攻に伴うポーランドの情勢変化で、同国政府の助成金を得られなくなった。メノコモシモシは11月に札幌で共同の芸術イベント開催を計画するが、劇団員の日本への渡航費が不足しており、実現に向けて寄付を呼び掛けている。
 ポーランドの「アマレヤ劇団」は2003年に創設され、日本の前衛舞踏をベースに先住民族や社会的少数者を主題とした舞台を数多く手掛けている。同劇団とメノコモシモシは17年から札幌や東京で、ポーランドとアイヌ文化を融合させた舞台を3年連続で披露。新型コロナウイルスの感染拡大で20年からは来日できていないが、映像作品を共作したりと交流を続けてきた。
 ただ、今年2月にウクライナ侵攻が始まると、ポーランドにウクライナから避難民が殺到。ポーランド政府は巨額の予算を割いて避難民を支援している。メノコモシモシの関係者によると、同国の文化予算も削減され、劇団がこれまで活用してきた政府の助成金は得られなくなったという。
 札幌での3年ぶりの共演を目指して、メノコモシモシなどは、メンバーの渡航や滞在費用など100万円を目標に募金を始めた。11月に札幌で「女は語る」と題し、メノコモシモシとアマレヤ劇団の女性が刺しゅうや絵画を一緒につくる芸術イベントの開催を目指している。
 メノコモシモシの多原良子代表は「先住民族であると同時に女性として、複合的な差別を受けてきた。ポーランドも度々外国に侵略された歴史があり、共通する思いがある女性たちと、これまで焦点が当たってこなかった者の視点から作品を作り上げたい」と話す。
 寄付についての詳細はウェブページhttps://cemipos.org/support-amareya-jpへ。(金子文太郎)
☆メノコモシモシのシは小さい字
https://www.hokkaido-np.co.jp/article/743066/

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アイヌ文化伝承へ国有林で樹木や植物調達 千歳

2022-10-10 | アイヌ民族関連
北海道新聞10/09 16:00

国有林内で、つるを採取する千歳アイヌ協会などの関係者
 【千歳】千歳アイヌ協会は9日、千歳市郊外の国有林で、アイヌ民族の儀式に用いる祭具や衣装、生活用具の素材となる樹木や植物を確認し、一部を採取した。アイヌ文化の伝承を目的に、千歳市と石狩森林管理署(札幌)が今年3月に締結し、国有林からの素材採取を認める「共用林野」の契約に基づき、初めて行った。
 契約は2019年施行のアイヌ施策推進法による特例措置。千歳市藤の沢、西森両地区にある国有林計約2500ヘクタール内で、つる類、薬草、果実、山菜類、キノコ類を年間約20キロずつ採取できる。期間は24年春までの2年間で、千歳での契約は20年7月の日高管内新ひだか町と日高南部森林管理署(同町)に次ぎ、道内2例目。
 この日は同協会と千歳アイヌ文化伝承保存会、千歳市などの関係者約20人が藤の沢地区の国有林に入った。石狩森林管理署の荻原裕署長が共用林野について説明。参加者は木の種類を確認し、食用のヤマブドウ、コクワ、キノコのほか、表皮の繊維を祭具などに用いるつるを採取した。
 同協会の中村吉雄会長は「ようやく始まった第一歩。(明治以降の同化政策で)失われた150年の歴史を先住民族として取り戻したい」と話した。今後は祭事や薬草などに使われ、現在は数の少ないキハダやミズキの植林の可能性についても検討したいという。(上村衛)
https://www.hokkaido-np.co.jp/article/743056/

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アイヌ民族の弦楽器「トンコリ」 人体かたどり魂込める 高野繁広(木彫り師)

2022-10-10 | アイヌ民族関連
日本経済新聞2022年10月10日 2:00 [有料会員限定]
樺太アイヌ民族に伝わる弦楽器「トンコリ」は、箏(こと)やハープに似た柔らかく神秘的な音色を奏でる。1970年代末にアイヌの伝承者が亡くなり、伝統はほぼ途絶えたかに見えたが、90年代以降、演奏法を独自に学んだ奏者が現れ始めた。私は復興運動が興って間もない90年代初めのころから、トンコリ制作を続けてきた。
トンコリはギターなどと違い、ハープのように弦を押さえず弾く。出すことができる音は弦の数と同じ5...
この記事は会員限定です。登録すると続きをお読みいただけます。
残り1192文字
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUD30CY20Q2A930C2000000/

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アイヌの知恵や文化学ぶ 北大でエコツアー、豊かな自然や遺跡も

2022-10-10 | アイヌ民族関連
毎日新聞 2022/10/9 15:30(最終更新 10/9 15:30) 967文字

右手のイラクサを示して参加者に説明する楢木貴美子さん(右)=札幌市北区の北海道大で2022年10月1日、安味伸一撮影
 樺太アイヌの楢木貴美子さん(74)=札幌市=の案内で、北海道大キャンパス(同市北区)に自生する多様な植物などを観察する「エコツアー」が今月1日に行われた。市民ら22人が参加。草木をその特性に応じて衣食住や薬に活用してきたアイヌの知恵と、北大とアイヌとの関わりを学んだ。【安味伸一】
 ツアーの一行は、北大近くにある開拓使が造った都市公園跡「偕楽園緑地」などを見学後、北大構内を流れるサクシュコトニ川へ。豊平川の伏流水が水源だったが、都市化で枯れ、2004年に藻岩浄水場の放流水で再生した。楢木さんは「かつてサケが大量に遡上していた。アイヌ語でサクシュは『浜(豊平川)に近い』、コトニは『窪地』という意味。アイヌは水場の近くに家を建て、構内にはアイヌの集落があった」と解説した。
 一行は、川のそばでひと際目立つ大木のキハダの下で足を止めた。楢木さんは「アイヌにとって薬用では最も重要な木。樹皮をはいで煎じて万能薬に使い、実は料理に使ったりした」と説明。その後、順路脇のイワミツバやオオウバユリなど食用になるさまざまな草を示し、「アイヌは自然のものを使う分だけ食べていた」と参加者に語りかけた。
 衣服に使った植物もある。イラクサはつぶして繊維を取り、着物を作ったという。岩見沢市の地名の茂世丑(もせうし)や妹背牛町の「モセ」はイラクサを意味するアイヌ語で、「ウシ」はアイヌ語で「群生する所」を意味する。楢木さんは「イラクサが多い場所だった」と説明した。文字のないアイヌ語に漢字を当てた地名が道内に多いことが改めて分かる。
 北大構内は東京ドーム38個分と広い。北部の自然林には、約30カ所の竪穴住居跡を含む「遺跡保存庭園」がある。庭園は草が茂っていたが、数カ所のくぼみを確認できた。アイヌの人たちは「祖先が住んでいた」と考え、供養の儀式を毎年行っているという。
 北大エコツアーは札幌市アイヌ文化交流センターが主催し、6時間かけて約2万歩のコースを巡った。6月に東京から札幌に引っ越してきた主婦の若林美智子さん(58)は「大学の中にこんなに豊かな自然があり、遺跡もあるのはすごい。アイヌの人々が身近な自然のものを暮らしに取り入れていたことを知り、風もさわやかで楽しかった」と話した。
 同センターは来年も春と秋に北大でエコツアーを計画している。
https://mainichi.jp/articles/20221009/k00/00m/040/016000c

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真っ赤な紅葉も見どころ!秋こそ行きたい「二風谷コタン」でアイヌ文化を学ぶ

2022-10-10 | アイヌ民族関連
北海道Likers2022.10.09
北海道には、白老町の「ウポポイ(民族共生象徴空間)」をはじめ、アイヌ民族の文化を伝える施設が多くあります。
その中の1つ、日高エリア・平取町にある「二風谷(にぶたに)コタン」の敷地内には博物館や歴史館など、アイヌ文化を学んだり体験できたりする関連施設が集まっています。今回は「平取町立二風谷アイヌ文化博物館」にスポットを当て、ご紹介します。
「二風谷コタン」とはどんな場所?

出典: 北海道Likers
札幌から車で約1時間50分、新千歳空港から車で1時間ほどのところにある「二風谷コタン」。広い公園になっていて、その敷地内に文化関連施設が入っています。
復元されたチセ(住居)や船などがあり、チセの中に入れるだけでなく、実際に木彫りや刺繍などの作業の見学やさまざまな体験をすることができます。
美しい紅葉も!「二風谷コタン」は秋におすすめのスポット
筆者が初めて「二風谷コタン」を訪れたのは2年前の10月。ドライブの休憩で立ち寄ったところ、敷地内の各所にこのような美しい紅葉が見られ、とても感動したんです。
どの木も立派で、葉っぱが真っ赤に色づいていました! その翌年は少し時期を早めて訪れてみることに。
真っ赤ではなく、グラデーションのように少しずつ色づいてきている葉っぱもきれいですね。「二風谷コタン」はチセと紅葉を一緒に楽しめる貴重なスポットです。
<スポット情報>
■スポット名:二風谷コタン
■住所:北海道沙流郡平取町二風谷55
■ホームページ:https://www.biratori-ainu-culture.com/trip/nibutani-kotan/
続いては、コタン内にある施設で、筆者が初めて訪れたときにその資料の多さに驚いた「平取町立二風谷アイヌ文化博物館」をご紹介しましょう!
貴重な資料からアイヌ文化を学べる「平取町立二風谷アイヌ文化博物館」
「平取町立二風谷アイヌ文化博物館」の始まりは1972(昭和47)年に遡ります。故・萱野茂さん(アイヌ民族初の国会議員)の収集品や復元・制作した資料を展示する「二風谷アイヌ文化資料館」として開館。1977(昭和52)年に平取町へ移管され、1992(平成4)年に今の場所に移設され名称が「平取町立二風谷アイヌ文化博物館」となりました。
館内は常設展示ゾーンを『アイヌ』『カムイ』『モシリ』『モレウ』の4つに分け、アイヌ民族の暮らし、文化などを伝えています。展示品は1,000点を超え、収蔵品は4,000点にものぼるそう。
暮らしをテーマにした「アイヌ」エリア
『アイヌ』は人々の暮らしがテーマ。育児・食事などの民具類が展示されています。ここで筆者の目を引いたのが、衣類の展示です。
アイヌ民族ならではの刺繍の文様や素晴らしい裁縫技術を、表からだけでなく裏からも見ることができます。衣類といっても布素材でできているものだけではないんです!
こちらは木の皮を糸状にして編機で編まれた衣類、アットゥㇱ。
その繊維の細かさに驚きます。木の皮から作られたとは思えないほどしっかりしていて丈夫そうですね。
衣類がこのように収納され、引き出して見られるようにしている箇所も! いくつか引き出して、文様の違いや刺繍の方法を見比べてみるのがおすすめ。
そして、刺繍と同様にその技術の高さに驚かされる木彫り。道具も手作りで、用途にあわせて使えるように制作されています。女性は刺繍、男性は木彫りや道具の作成を行っていたそう。
祈りや信仰を学ぶ「カムイ」エリア
『カムイ』は、祈りや信仰・伝説など文化にふれるゾーン。アイヌ民族の方が語るウウェペケㇾ(昔話)やカムイユカㇻ(神謡)などのビデオを見ることができます。
最も目を引くのが、チセの中を模した展示。そのまわりを取り囲むように儀式で使う道具などが展示されています。
こちらは、ヌサ(祭壇)。アイヌ民族は、人間に自然の恵みを与えてくれるものや人間が生きていくのに欠かせないもの、あるいは人間の力の及ばないものなどを神として崇めるのですが、その中でも火の神と水の神は位が高いそう。木を削って作られるイナウ(木幣)は供物や神体の役割を果たし、イヨマンテ(熊送りのお祭り)などでもイナウが多く飾られます。
トゥキパスイは、お祈りをする際に神々へ酒を捧げるために使用する道具。1つ1つ文様が違っていて、細かい彫刻がされていました。
大きな舟がインパクト大!「モシリ」エリア
『モシリ』は、農耕や狩猟、葬送にまつわる展示。メインとなるのは、木をくり抜いて作られた大きな舟です。
沙流川流域ではサケが多く生息していたそうで、遡上するサケを捕獲し、チセで燻しながら乾燥させて保存食にしていました。
こちらは、サケの皮で作られたチェㇷ゚ケリという靴。背びれなどがそのまま残されているのがわかります。サケは食べるためだけではなく、このように大事に使われていました。
生命の誕生から死に至るまでの一連の流れにあわせ、使われていた道具などを見られるのでとてもわかりやすかったです。
<施設情報>
■平取町立二風谷アイヌ文化博物館
■住所:北海道沙流郡平取町二風谷55
■電話番号:01457-2-2892
⇒開館時間など詳細はこちら
 平取町には「二風谷コタン」以外にも多くのアイヌ文化関連施設があります。紅葉を楽しみつつ、アイヌ文化にふれてみてください!
https://hokkaidolikers.com/archives/60717

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「神謡」で語られるカムイ〈アイヌ語を語り継ぐ〉中川裕=思索のノート

2022-10-10 | アイヌ民族関連
信濃毎日新聞2022/10/09 14:00
■人源に安心感もたらす物語
 前回はカムイについて紹介したが、改めてカムイとは何かを簡単にまとめると、「生物か無生物かにかかわらず、人間を取り巻いて活動していると感じられる全てのもの」ということになるだろう。カムイは人間と同じような精神を持っており、人間とカムイがお互いの利益になるように振る舞うことが、人間にとってもカムイにとっても望ましい状態だというのが、アイヌの伝統的な世界観である。
 それをよく表す話として、今回はカジキマグロが主人公の…
(残り1558文字/全文1782文字)
https://www.shinmai.co.jp/news/article/CNTS2022100900042

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東京ドキュメンタリー映画祭2022のラインナップ解禁、今年は2週間に拡大

2022-10-10 | アイヌ民族関連
映画ナタリー10/9(日) 10:00配信

東京ドキュメンタリー映画祭2022のチラシビジュアル。
東京ドキュメンタリー映画祭2022が12月10日から23日まで東京・K's cinemaにて開催。ラインナップが解禁された。
今年も短編、長編、人類学・民俗映像といったコンペティション部門の作品を上映。独自の文化が色濃く残るパプアニューギニアに関連した作品が特集としてスクリーンにかけられる。なお今年は開催期間が約2週間に拡大された。
なお長編の審査員は伊勢真一と鈴木一誌、短編の審査員は舩橋淳と渡辺勝之、人類学・民俗映像の審査員は市岡康子と北村皆雄が務める。
■ 東京ドキュメンタリー映画祭2022
2022年12月10日(土)~23日(金)東京都 K's cinema
料金:1500円 / 小学生、中学生、シニア 1000円
□ 長編部門コンペティション
長編1 東京大空襲
「Paper City/ペーパー・シティ」(監督:エイドリアン・フランシス)
「『遺言』~呉服店二代目が七十六年、思い続けること~」(監督:清水亮司)
長編2
「標的」(監督:西嶋真司)
長編3
「そしてイスラの土となる~日系キューバ移民の記録」(監督:鈴木伊織)
長編4
「アダミアニ 祈りの谷」(監督:竹岡寛俊)
長編5
「霧が晴れるとき」(監督:小川典)
長編6
「オーディナリー・ライフ」(監督:魏鵬鶴)
長編7
「マエルストロム」(監督:山岡瑞子)
長編8
「DAYS」(監督:藤本純矢、未紀)
長編9
「ポラン」(監督:中村洸太)
長編10
「カービング・ザ・ディバイン 仏師」(監督:関勇二郎)
長編11
「目の見えない白鳥さん、アートを見にいく」(監督:三好大輔、川内有緒)
□ 短編部門コンペティション
短編1 小さき声の抵抗
「サーモンピープル ~アイヌ“先住権”を求めて~」(監督:寺田和弘)
「福島からのメッセージ ─それでも、私たちはここで生きていく─」(監督:蟹江節子)
「島がミサイル基地になるのか 若きハルサーたちの唄」(監督:湯本雅典)
短編2 戦禍の爪あと
「『望郷』──未認定中国残留孤児 郜鳳琴の物語」(監督:劉聡)
「待ちのぞむ」(監督:セ・アル・マムン)
短編3 高校生たちのエモーション
「北照ドキュメンタリー2021【誇り】」(監督:森田浩行)
「走れ!走れ走れメロス」(監督:折口慎一郎)
短編4 地域に生きる
「私はおぼえている:竹部輝夫さんと中津の記憶」(監督:波田野州平)
「不安の正体 精神障害者グループホームと地域」(監督:飯田基晴)
短編5 切りひらく女性たち
「ディンデフェロ」(監督:ヤン・イェックレ)
「NNNドキュメント'22 ともしび~今治大浜一丁目17年の記録」(監督:寺尾隆)
「メ~テレドキュメント 東京の日の丸」(監督:村瀬史憲、服部倫子)
短編6 看取りの時間
「松の樹の下で - Under the Pine Tree」(監督:国本隆史)
「火曜日のジェームズ」(監督:ディーター・デズワルデ)
「会者定離」(監督:李雄)
短編7 男の履歴書
「無理しない ケガしない 明日も仕事 ~新根室プロレス物語~」(監督:湊寛、堀威)
「暴力親父 余命4ヵ月 憎しみと愛の狭間で。」(監督:清藤裕貴)
短編8 アートのある暮らし
「ある日のアルテ」(監督:吉田孝行)
「DAY」(監督:井手内創)
「弦胡琴の呼び声」(監督:曹也傾)
「ロッツ・オブ・バーズ」(監督:福原悠介)
□ 特別上映
特別1 暗黒舞踏の世界
「藤原 - Fujiwara」(監督:細田麿臣)
「元藤舞踏記録映画」(監督:猪鼻秀一)
特別2
「ワタシタチハニンゲンダ!」(監督:高賛侑)
特別3
「チロンヌプ カムイイオマンテ」(監督:北村皆雄)
※「チロンヌプカムイ イオマンテ」の「プ」は小文字が正式表記
特別4
「ルーペ カメラマン 瀬川順一の眼」(監督:伊勢真一)
□ 人類学・民俗映像部門コンペティション
人類学・民俗映像1
「それでも獅子は旅を続ける~山本源太夫社中 伊勢大神楽日誌~」(監督:神野知恵、山中由里子)
人類学・民俗映像2
「ウムイ『芸能の村』」(監督:ダニエル・ロペス)
人類学・民俗映像3 祝祭のかがやき
「ミステリーズ」(監督:ダニエル・グレコ、マウロ・マゲリ)
「チュプック―イカット文様に宿る魔除けの力」(監督:TAMA MON 22―多摩美術大学文様研究プロジェクト、深津裕子)
人類学・民俗映像4 シャーマンと芸能者(人類学短編集)
「吟遊詩人 -声の饗宴-」(監督:川瀬慈)
「呪術師の治療 ─タンザニア」(監督:松永由佳)
「交霊とイスラーム:バフシの伝えるユーラシアの遺習」(監督:和崎聖日、アドハム・アシーロフ)
□ 特集 パプアニューギニア
特集1
「クラ - 西太平洋の遠洋航海者」(監督:市岡康子)
「ギサロ」(監督:市岡康子)
特集2
「裸族最後の大酋長―石器時代から現代までを生きた男」(監督:市岡康子)
特集3
「森からの声」(監督:マルク・ドジエ、リュック・マレスコ)
https://news.yahoo.co.jp/articles/6111d53f974065385a6b876676c2424e30caa2b9

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読みたい北海道・難読地名編】「忍路」は運河や硝子・オルゴールで人気の小樽市の地名!

2022-10-10 | アイヌ民族関連
おとなの週末Web10/9(日) 16:00配信
民間調査会社による47都道府県魅力度ランキングで13年連続1位に輝く「北海道」。
観光地として圧倒的な人気を誇り、豊富な海の幸や新鮮な牛乳やチーズなどの酪農製品、札幌ラーメンなどのご当地グルメ、雄大な自然、スキーなどのアウトドア…とにかく"非日常的"な魅力がいっぱいです。
そんな北海道には、漢字の一般的な読み方から想像するのが難しい地名がいくつもあります。
九州の2倍強という広い大地ゆえ、馴染みのないエリアだと道産子でも読めないものも少なくありません。「おとなの週末Web」では北海道の難読地名を取り上げながらその周辺の観光スポットやグルメも紹介していきます。読み方を学びながら束の間の旅気分を味わってみませんか?
今回は小樽市にある「忍路」です。何と読むでしょう?
答えは…
「おしょろ」と読む地名です。
忍路は札幌に隣接する小樽市の西側に位置しており、中心部から車で約20分。日本海に面していて、近くの「蘭島海水浴場」は毎年夏になると多くの家族連れでにぎわいます。忍路はアイヌ語のウショロ (湾,入江の意) に由来する通り、少し入り組んだ地形になっていて漁港もあります。
小樽市は江戸時代後期に始まったニシン漁で栄えていきます。明治時代以降に港湾が整備され、北前船の寄港地として人の往来が増え発展しました。
新鮮な魚介を使った丼や寿司などのグルメのほか、「小樽運河」や「北一硝子(がらす)」「小樽オルゴール堂」など有名な観光スポットが多く、コロナ前までは特にインバウンドの皆さんで賑わっていました。最近、小樽運河を訪れたときには修学旅行生が多く、運河をバックに高校生たちは写真撮影にいそしんでいました。
市内を一望!天狗山展望台
小樽市内を一望できる場所はさまざまありますが、中でもおすすめしたいのは、標高532mの天狗山。ロープウェイや車(冬季期間は通行止め)で山頂まで行くことができ、展望台からは小樽市街地や小樽港、石狩湾を一望。テラスもあり、椅子に座ってのんびりと絶景を望むことができます。素敵な景色が気に入ったのか、保育園児の娘が、私がスマホを出すたびに「写真とって」とポーズを取り始めていました(笑)
鼻の先をなでると願い事が叶うという「鼻なで天狗さん」もいて、多くの人がご利益を求めてなでていました。そのほか、小樽の街を見下ろしながら空中滑走するジップラインやスライダー、熱気球などのアクティビティも多く、一日満喫できる場所です。
小樽のモンブランはモンブランじゃない!?
モンブランといえば、栗でできた茶色っぽいケーキをイメージすると思いますが、小樽市のモンブランは違います。見た目はどう見てもチョコのケーキをモンブランと呼んでいます。
サブレを重ねたサクサク食感の「マロンコロン」で有名な市内の老舗菓子店「あまとう」でも、モンブランという名のチョコレートケーキを販売しています。お店ごとに違いがあり、「あまとう」のモンブランはチョコのロールが乗ったタイプ。(説明を書きながら混乱してきました…笑)
理由は定かではないのですが、小樽市観光協会によると、昭和初期に小樽スタイルのモンブランができたそうです。テレビやSNSもない時代、「東京で流行しているから、わからないけど作ってみよう!」と作ってみたのがきっかけだったとか…
共通しているのは「栗を使わずに、ヨーロッパの名峰モンブランを想像したケーキ」。ココアのスポンジが岩肌、生クリームが万年雪を現しているようです。いずれにしても、おいしいことは間違いありませんでした。
当時の面影残る旧国鉄手宮線
小樽寿司屋通りから小樽市総合博物館まで線路が続いています。これは、旧国鉄手宮線(南小樽駅~手宮駅)で、その前は北海道初の鉄道「官営幌内(ほろない)鉄道」として始まった区間の一部です。明治時代、三笠市幌内にあった炭山から、石炭を港のある小樽市まで運ぶのに敷かれた鉄道です。
現在は散策路になっていて線路上を歩くことができ、この日は線路沿いでイベントを行っていて、コスプレ姿の人たちが映える写真を撮影していました。アナウンサー時代、ここでイベントが開かれるときに中継で来たこともありますが、風情があって素敵な場所です。
小樽に来たら、王道の観光ルートはもちろん、ちょっと違う場所の観光やグルメも楽しんでみてくださいね。
文・写真/森順子
森順子
元テレビ北海道アナウンサー。現在は教育サービスの会社を運営しながら地理の楽しさを普及する活動も行っている。地理女net代表/札幌国際大学短期大学部講師/札幌観光大使https://news.yahoo.co.jp/articles/85010856180240133f2ace1d7b57b02c0050b94e

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【開幕】「鉄道と美術の150年」展 近現代の日本社会を鮮やかに映す  重厚な作品揃う 東京ステーションギャラリーで2023年1月9日まで

2022-10-10 | アイヌ民族関連
美術展ナビ2022.10.09
鉄道と美術の150年
* 会期
2022年10月8日(土)~2023年1月9日(月) ※会期中、一部展示替えがあります
会場
東京ステーションギャラリー
* https://www.ejrcf.or.jp/gallery/
* 千代田区丸の内1-9-1
観覧料金
一般1,400円、高校・大学生1,200円、中学生以下無料
※障がい者手帳持参の方は100円引き(介助者1名は無料)
休館日
月曜日(10月10日、1月2日は開館)、10月11日、12月29日~1月1日
開館時間
10:00~18:00 (金曜日は20:00まで)※入館は閉館30分前まで
今年は、明治5年(1872年)に日本で初の鉄道が開業してから150年の節目。日本の鉄道の中心、東京駅構内にある東京ステーションギャラリーでは10月8日、「鉄道と美術の150年」展が開幕しました。前日に行われた内覧会を取材しました。場所柄、列車や駅を描いた作品が並ぶかと思いきや、歴史的な意義も含めて見応えあるアート作品を多数揃えた重量級の本格展。日本の近現代史を「鉄道」と「美術」が交錯した地点で振り返る、見事な内容です。(美術展ナビ編集班 岡部匡志)
冒頭に紹介した写真作品は、笑顔の復員兵や米軍専用車の凛々しい女性車掌を捉えて印象的です。女性車掌のショットは日本初の女性報道写真家、笹本恒子さん(1914-2022)が撮影したもので、被写体、撮影者とも新しい時代を象徴するかのような一枚です。
戦後の混乱期、上野駅の地下道で眠る人々をおよそ10年にわたり描き続けた佐藤照雄の《地下道の眠り》。これには目を奪われました。確かに後世に残すべき、鉄道と美術の歴史の記録でしょう。
もちろん、日本の鉄道絵画の記念碑的作品である赤松麟作《夜汽車》もじっくり見られます。東海道線の下り列車の名古屋手前あたりを描いた、とする解説は読み応えがあります。
梶原緋佐子の《帰郷》。駅を舞台に女性の人生を描いて鮮やかです。
150年に合わせて150点が展示されます。目にする機会が少ない、貴重な作品も多いです。
宮中からの依頼で勝海舟らが参内し、鉄道に関する説明を行いました。その際に宮中から提供された紙に勝が揮毫した作品。幕末、明治と日本を支えた大人物は筆を持たせても達者だったのですね。

(手前)都路華香《汽車図巻》1899年 個人蔵
京都画壇で活躍。竹内栖鳳らとともに、幸野楳嶺門下の四天王とも称された都路華香(つじ・かこう)の作品です。列車を乗り降りする大勢の客の様子を巧みに描き分けました。100人以上の老若男女が描かれているそうです。一等、二等、三等という等級によって、その身なりや佇まいは明らかに違います。アイヌの人や外国人の姿も見えます。プラットホームという場所を借りて、当時の日本社会を象徴的に描こうとしたようです。
富士山を中央に、日本列島の中央部を俯瞰するスケールの大きな作品です。手前は太平洋、奥には日本海が見えます。富士山のふもと、画面の中央に汽車と駅舎が描かれており、日本の中核には鉄道がある、というイメージが伺われます。今なら新幹線が描かれるのでしょうか。
近年、人気の杉浦非水のポスターも登場します。大都会のおしゃれな雰囲気と、地下鉄がマッチしています。最先端の象徴だったのでしょう。
染織で、斬新なモチーフを描いた作品。描かれているのは満鉄の特急列車「あじあ」です。スピード感や重量感の表現が見事です。戦時中、「アジアで躍進する日本」というイメージを鉄道と美術が鼓舞し、補強していたことを伺わせます。
戦後では香月泰男、立石大河亞らの大作が目を引きます。鉄道に絡んでいく前衛美術の動きも。「鉄道と美術は一筋縄ではいかない、ただならぬ関係にある。」というキャッチコピーに納得します。「美術」という言葉が日本で初めて使われたのは、鉄道開業と同じ明治5年でした。ずっと日本の近現代に寄り添ってきた「鉄道」と「美術」。その様々な姿を見ることができます。
重要文化財の東京駅にある東京ステーションギャラリー自体も立派な作品です。足を運ばれる方、こちらもじっくりご覧ください。
「鉄道と美術の150年」展は2023年1月9日(月・祝)まで。じっくり腰を据えて見たくなる展示です。ぜひお時間に余裕を持ってお出かけください。詳しくは↓の記事をご覧ください。
【プレビュー】鉄道ファン、美術ファン 待望の<会場と作品> 「鉄道と美術の150年」展 東京ステーションギャラリーで10月8日、出発進行!明治5年(1872)、新橋ー横浜間で日本で初めて鉄道が走ってから今年は150年の大きな節目。「美術」という言葉が初めて登場したのも同じく明治5年だったそうです。鉄道と美術は日本の近代化とともに大いに発展し、また戦争などの
美術展ナビ·7月29日
https://artexhibition.jp/topics/news/20221008-AEJ1032762/

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下痢症状で先住民6人が死亡

2022-10-10 | 先住民族関連
日刊マニラ新聞2022.10.10
  保健省のカラバルソン地域事務所は6日までに同地域で38人が下痢などの症状を訴え、先住民族「ドゥマガット・ラモンタドス」の6人が死亡したと発表した。台風16号(比名カルディン)による水質汚染が原因のひとつと考えられている。地方疫学・監視部によると、9月26日に下痢の症状による死者の報告を受け、すぐさま調査を開始。他の症状としては腹痛や嘔吐、発熱などが確認されている。保健省は「多くの先住民の命が失われた」と嘆き、類似した症状がみられる際はすぐに医療機関へ相談するよう呼び掛けている。(9日・テンポ)
https://www.manila-shimbun.com/tabloid/tabloid1665327600.html

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WCC総会レポート メッセージ「共に行動するための呼びかけ」【日本語全訳】 

2022-10-10 | 先住民族関連
キリスト新聞2022年10月10日

世界教会協議会(WCC)総会メッセージ「共に行動するための呼びかけ」(2022年9月19日「エキュメニカル・ニュース・ジャパン」による)
序説
 世界教会協議会のどの総会も、その総会の経験やその働きがもつ心を動かす本質を伝えるためのメッセージを発表してきました。私たちはこのメッセージが私たちの加盟教会の各会衆において読まれるように、そしてすべての教会メディアで出版されるようにお示しするものです。私たちはこのメッセージが幅広く翻訳されて用いられるよう望みます。それを議論し詳細に吟味して、それについてじっくり考え、そして祈るのもよいでしょう。なぜならそれは、キリストが示してくださる一致を私たちが求めるにあたって、この総会に参加した4000人を超える人々の討議や祈りを代弁しているからです。どのようにしてキリストの愛が世界を和解と一致へと動かすのかを見つけるにあたって、共に私たちが一致できるように、私たちはこのメッセージをいまあなたに委ね、それをすべてのキリスト者や善意ある人々に伝えるよう求めます。
共に行動するための呼びかけ
「キリストの愛が私たちを捕らえて離さないのです」(コリントの信徒への手紙二5章14節、聖書協会共同訳)
「私のもとに来なさい」
1.地上を旅された時から、そしてこの現在の時においてさえも、イエスは絶えずこれらの言葉を一人ひとりの人間に向けておられます。イエスの生涯や言葉そして行動は、動きへの絶え間ない招きなのです一つの物理的な場所からもう一つへ、人々の一つの集団からもう一つへ、一つの考え方からもう一つへ。何よりも、世界の諸問題のただ中で、イエスは私たちに彼のところへ来るよう、そして全世界のために捧げられた愛である、彼の愛のうちにとどまるよう、招いておられるのです(マタイによる福音書11編28を参照)。
2.聖書の最後の書である、ヨハネの黙示録は、世界の中で働いている人間の災いがもつ古来の力について語っています:戦争や死、病気、そして飢きんです。世界教会協議会の総会 が2022年にカールスルーエで集まるにあたって、私たちはそれらの災いの力が今日の世界において顕在化していることを意識していました。それらに続いてくるのが、不正義と差別であり、そこで権力を持つ者たちは、しばしばそれを利用して、包容や正義そして平和を築くよりもむしろ、他者を抑圧するのです。
3.個人や民族、そして国々もまた、無責任で壊された被造世界との関係に直接起因している破局に直面しており、それが生態学的な不正義と気候危機につながったのです。気候緊急事態が加速するにつれて、貧しくされ疎外された人たちが体験する苦しみもそうなるのです。
4.しかしながら、世界教会協議会の総会として共に自らの巡礼を続けることで、私たちの雰囲気は期待と希望、そして喜びのものにさえなってきています。なぜなら聖霊の力を通じて、キリストの招きは一人ひとりに、実は被造世界全体に開かれているからです。
5. 「キリストの愛が世界を和解と一致へと動かす」。この愛は、苦しんでいる人たちの叫びに応えて、連帯のうちに彼のところに来るように、そして正義のために応えて行動するようにせずにはいられない気持ちにさせるのです。私たちは神の愛のうちに和解するよう招かれているのです。(ヨハネの手紙一4章9節~11節)。
 私たちは神の愛のうちに和解するよう、そしてキリストにおいて明らかにされたその愛を証しするよう、招かれています
6.和解は神への、そしてお互いへの動きです。それは神に、そしてお互いに耳を傾ける心構えを示すものです。それは利己心や無関心から包含と奉仕への回心であり、被造世界との私たちの相互依存を認めることです。私たちは、自らの心のすべてをもって神と隣人に仕えたいと願っても、自らが失敗し、意見が合わず、そして時には逆の方向へ歩んできたことを告白します。私たちは、キリストの愛がもつ、真に和解し一致した世界へと動くよう変える力を必要としていることを告白します。
7.キリスト者たちは、そしてキリスト者たちが築いてきた構造は、他者の虐待に共犯するものでもあったのであり、そして悔い改めて和解の運動に加わらなければならない戦争や不平等そして被造世界に対する罪に直面して、すべての人々はキリストの愛によって悔い改め・和解そして正義へと招かれているのです。
私たちの一緒の旅
8.私たち全体の多様性のただ中で、私たちは共に引き受けるべき正義と和解そして一致の巡礼があることを、自らの総会で改めて学びました。
 ドイツで共に会し、私たちは戦争の犠牲と和解の可能性について学びます。
神のみ言葉を共に聞き、私たちは自らの共通の召命を認識します。
共に耳を傾けて語り、私たちはより身近な隣人同士となります。
共に嘆き、私たちはお互いの痛みや苦しみに自らの心を開きます。
共に働き、私たちは共通の行動に同意します。
共に祝い、私たちはお互いの歓喜や希望に喜びます。
共に祈り、私たちは自らの伝統がもつ豊かさや私たちの分断がもつ痛みを発見します。
「全世界へ行きなさい」
9.ご自身の昇天の時から、そしてこの現在の時においてさえも、キリストは絶えずこの命令をご自身に従うすべての者たちにお与えになるのです。
10.和解が私たちを神やお互いへと近づける時、それは神の愛に基づく一致へと道を開くのです。キリスト者として私たちはキリストの愛のうちに住まい一つとなるよう招かれています(ヨハネによる福音書17章)。そのような一致は、神からの賜物であり、和解から生じるものであって、彼の愛に根差しており、世界の緊急の諸問題に取り組むことを私たちに可能にしてくれます。キリストの愛に基づいた一致から、私たちは行動する強さを見つけます。なぜならそれは平和を作ることを学び、分断を和解へと変え、そして私たちの生ける地球のいやしのために働くことを、私たちに可能にするからです。キリストの愛が、一人ひとりを包容し排除を克服する務めにおいて、私たち皆を支えてくれることでしょう。
11.私たちは352の加盟教会から自らのエキュメニカルな協力者たちや他の信仰共同体からの友人たち、そして世界のすべての地域から自らの多様性のただ中で一致を求めるために共に集まって、そのような愛の体験を味わいました。共に私たちはこの世界でしばしば疎外されている声に耳を傾けました。女性や青年、障がいを持つ人々、先住民族です。
12.私たちはもっと幅広い運動を、全人類の、そして実に全宇宙の和解と一致を切望します。これは、神が正義を、すべての人々に平等な場所を確立し、それによって被造世界が新しくされ強められうる一致となるでしょう。私たちはキリストの愛に依り頼み、気候正義のために行動し訴えます。私たちは、「戦争は神のみ旨と矛盾する」としたアムステルダム総会(1948年)や、「人種差別は神に対する罪である」としたナイロビ総会(1975年)と声を合わせます。私たちはこれらの声明を繰り返さなければならないことを嘆きます。
13.私たちの総会で、私たちは多くの言葉を使ってきましたが、しかしこれらから私たちは新たな決意を作り出しました。いま私たちは、自らの約束を行動へと変えるために、神の助けを求めます。私たちは善意あるすべての人たちと共に働くことへの責務を負います。私たちはカールスルーエにおける自らの働きの成果について省察しつつ、すべての人々に共に巡礼者となるよう招きます。なぜなら、キリストにおいて、すべてのものが新しくされるでしょうから。最後のもの、最も小さき者、そして迷えるものを含め、すべてに開かれ、そしてすべてにもたらされている彼の愛は、正義・和解と一致の巡礼において、私たちを動かし力づけることができるのです。
http://www.kirishin.com/2022/10/09/56619/

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『おそ松くん』からイヌイットのフォークロアまで。翻訳家・柴田元幸さんのおすすめ本3冊

2022-10-10 | 先住民族関連
@BAILA10/9(日) 22:50配信
出版の仕事に関わる人は、どんな視点から本を選び、読んでいる? 今回は翻訳家の柴田元幸さんに、「自分にとってスペシャルな本」を教えてもらった。
翻訳家
柴田元幸先生
しばた もとゆき●アメリカ文学研究者・翻訳家・編集者。東京大学名誉教授。1980年代から翻訳を始め、20世紀半ば以降のポストモダン文学が専門分野になる。
【翻訳家】が読む本

左から
『A Kayak Full of Ghosts: Eskimo Folk Tales』
Lawrence Millman著 Interlink Books 
$13.95
『アメリカの鱒釣り』
リチャード・ブローティガン著 藤本和子訳
新潮文庫 649円
『おそ松くん』
赤塚不二夫著 
竹書房文庫 全22巻 各660円
現代アメリカ文学を中心に、英語圏の作品を翻訳し、世に送り出している柴田さん。幼少期に親しんだのは、意外にも(?)、赤塚不二夫のギャグ漫画。
意味のない笑いがもたらしたもの
「僕が翻訳をするときに意識するのは、原文が持つユーモアや勢い、リズムを生かすこと。中でもユーモアは、最も損なわれやすいものだから、いちばん大事にしたい……と言い切れるかもしれません。そして笑いを知った作品といえば、どうしたって『おそ松くん』なんです。子どもの頃に連載を読んでいましたが、ほかの漫画みたいにシリアスじゃないし、ギャグも乱暴。その上で極端に優しい部分もあって。最高でした。うちの親なんかは娯楽の中にもメッセージ性を求めていましたが、『おそ松くん』を読んで、意味なく笑えるのもいいことだよなと感じましたね。好きなキャラクターは、頭に旗を立てたハタ坊。彼の、どうも周りの空気を読まないというか、いきなり突拍子もない行動をしちゃうところに、ずっと親しみを持っている気がします。アメリカの作家、O・ヘンリーの短編を下敷きにした話もあるんですよ。もちろん、大人になってから気づいたことなんですが。赤塚不二夫しかり、O・ヘンリーしかり。笑いやペーソス、センチメンタリズムが根底に流れる作品には、惹かれるものがあります」
藤本和子さんの訳で、新たなる翻訳の魅力を知った
ナンセンスさが魅力の連作短編集『アメリカの鱒釣り』は、柴田さんが訳文の素晴らしさに圧倒された一冊。
「原文から醸し出される不思議な感覚が、そのまま伝わってくる。音楽でいうなら、録音でなくライブの熱量そのままの日本語訳です。これを1970年代に試みた藤本和子さんは素晴らしいし、読んで衝撃を受けました。当時、僕が知っていた翻訳書の多くは、ひととおりの意味がわかればよく、原文の雰囲気や文体などは期待できないのが前提でしたから。これは“現代文学の翻訳の流れを変えた人”、“言い出しっぺ”的なパワーに触れられる本。学生にブローティガンを読ませると『どこが新しいのかわからない』という意見も出るんですが、それだけ藤本さんのスタイルが定着した証拠ですよね。僕や、現代の翻訳者たちは、藤本チルドレンですから。作者のブローティガンは、強さが美徳とされがちなアメリカ社会のノリになじめなかった男性。彼が紡ぎ出す不条理や笑いの感覚は、現代を生きる人が読んだほうが逆にリアルかもしれませんね。アメリカ文学は、スコット・フィッツジェラルドの『グレート・ギャツビー』みたいに、栄光への挫折をすくい取る作品も多いですが、一方でヘミングウェイみたいに強さへの美学を貫く作家もいる。はみ出し者のブローティガンと向き合い、マッチョなものに冷や水を浴びせた藤本さんの視点の鋭さと、少数派への共感も感じます」
そして柴田さん自身、今もなお、新たな分野の翻訳に挑戦し続けている。
「このところ、女性作家の作品を発掘し、翻訳する機会が多いんですよ。裏返せば、それだけ無視されてきた流れがあるからです。発表後、評論もされないまま本人は亡くなり、重要なテキストの真意がわからない作品もありますね。これに関しては、僕にも、もったいないことをしてきたという反省があって。長い間、英語圏に住む白人男性の翻訳や研究が自分の担当で、女性の文学は女性が進めたほうがいいと、勝手に思い込んでいた部分があります。分業みたいな感覚だったでしょうか。もちろんそんなこと、誰からも決められていなかったんですけれどね」
私たちがもつ「お話」の定義を覆してくれるイヌイットの民話
また最近、読んで圧倒されたのが、カナダ北部やグリーンランドなど氷雪地帯で暮らす先住民族・イヌイットの民話を聞き書きし、まとめた短編集『幽霊でいっぱいのカヤック』だとか。今回はその中から、バイラ読者のために自身の訳を一編、紹介してくれた。
「もしかしたらこの『鯨の女房』は、我々が知っているお話のかたちとは違うなと、感じられるかもしれません。“起承転結”みたいなストーリーへの固定観念や、物事への常識や考え方が覆されるというか。『幽霊でいっぱいのカヤック』の中には、こんな感じで短いエピソードが119も収められています。我々がなじみ深い勧善懲悪的な話もあるものの、やっぱり、少数ですね。集団の中でのルール、性への捉え方なども、僕が読んできた物語とは違いました。予想外の結末に連れていってくれる感覚が、この短編集にはあります」
原著者のローレンス・ミルマンは、キノコなど菌類の研究者で、北極圏などを旅する探検家。
「前書きを読むと、ミルマンさんは友人を介してイヌイットのコミュニティに入る機会があり、民話を聞かされ衝撃を受けて、採取を始めたとのこと。話を誰から、どのように聞いたかも記されています。今は消えつつある物語を文字で書き留めている、という点でも興味深いです。
もちろん、型にはまった物語も、新しい装いで読ませてもらえれば、悪くないです。ただ形式にしばられない楽しさというかね。“当たり前”以外の何かに触れるのも、いい読書体験ではないでしょうか」
「鯨の女房」 翻訳 柴田元幸
昔、イリツィナという女がムール貝を獲りに海岸に出ていった。とても美しい女で、多くの男に好かれていた。海岸に立っていると、鯨も彼女を好きになり、自分のものにした。こうしてイリツィナは鯨と夫婦になって海の底で暮らすようになった。鯨の方が強いので、文句も言えない。でも実は、彼女も鯨との暮らしを気に入っていた。鯨がカヤック乗りと女房を交換すると、イリツィナは全然喜ばなかった。「もっと! もっと!」と彼女は叫んだ。カヤック乗りは彼女を鯨に返し、以後二度と、どの鯨とも女房を交換しなかった。鯨がセイウチ、ジャコウウシ、アゴヒゲアザラシと女房を交換しても同じことが起きた。イリツィナは死ぬまで鯨と一緒に暮らし、死ぬとずっと昔にムール貝を獲っていたまさにあの海岸に打ち上げられた。誰も彼女だとはわからなかった。もうずっと前に、鯨の姿になっていたからだ。彼女の肉と脂肪で、人々はまるひと冬食いつなぐことができた。
――ローレンス・ミルマン採録『幽霊でいっぱいのカヤック』(2010)より
© Lawrence Millman, 2004
(柴田さんが手がけた本)
『ムーン・パレス』
ポール・オースター著 柴田元幸訳 
新潮文庫 990円
NY在住の小説家で詩人、ポール・オースターの初期代表作。初の翻訳出版は1994年と、30年近く前になるも、今でも読み継がれている!
こちらもチェック!
柴田元幸責任編集
『MONKEY vol.28 特集 老い』
柴田さんが責任編集を務める文芸誌。10月15日発売の最新号は老いをテーマに様々な物語を紹介する。今回触れた、イヌイットの民話も7本訳出し、掲載。
撮影/kimyonduck イラスト/naohiga 取材・原文/石井絵里 ※BAILA2022年11月号掲載
https://news.yahoo.co.jp/articles/acccfe3be6cf3e5c148f1249bb052aa244808a0c

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