北海道新聞10/09 20:31 更新

メノコモシモシとアマレヤ劇団が共演した舞台=2019年9月
札幌のアイヌ民族女性団体「アイヌ女性会議―メノコモシモシ」と現代舞踏を取り入れた劇などで共演してきたポーランドの劇団が、資金難に陥っている。アイヌ文化を融合させた舞台を札幌や東京で披露してきたが、ロシアのウクライナ侵攻に伴うポーランドの情勢変化で、同国政府の助成金を得られなくなった。メノコモシモシは11月に札幌で共同の芸術イベント開催を計画するが、劇団員の日本への渡航費が不足しており、実現に向けて寄付を呼び掛けている。
ポーランドの「アマレヤ劇団」は2003年に創設され、日本の前衛舞踏をベースに先住民族や社会的少数者を主題とした舞台を数多く手掛けている。同劇団とメノコモシモシは17年から札幌や東京で、ポーランドとアイヌ文化を融合させた舞台を3年連続で披露。新型コロナウイルスの感染拡大で20年からは来日できていないが、映像作品を共作したりと交流を続けてきた。
ただ、今年2月にウクライナ侵攻が始まると、ポーランドにウクライナから避難民が殺到。ポーランド政府は巨額の予算を割いて避難民を支援している。メノコモシモシの関係者によると、同国の文化予算も削減され、劇団がこれまで活用してきた政府の助成金は得られなくなったという。
札幌での3年ぶりの共演を目指して、メノコモシモシなどは、メンバーの渡航や滞在費用など100万円を目標に募金を始めた。11月に札幌で「女は語る」と題し、メノコモシモシとアマレヤ劇団の女性が刺しゅうや絵画を一緒につくる芸術イベントの開催を目指している。
メノコモシモシの多原良子代表は「先住民族であると同時に女性として、複合的な差別を受けてきた。ポーランドも度々外国に侵略された歴史があり、共通する思いがある女性たちと、これまで焦点が当たってこなかった者の視点から作品を作り上げたい」と話す。
寄付についての詳細はウェブページhttps://cemipos.org/support-amareya-jpへ。(金子文太郎) ☆メノコモシモシのシは小さい字
https://www.hokkaido-np.co.jp/article/743066/

メノコモシモシとアマレヤ劇団が共演した舞台=2019年9月
札幌のアイヌ民族女性団体「アイヌ女性会議―メノコモシモシ」と現代舞踏を取り入れた劇などで共演してきたポーランドの劇団が、資金難に陥っている。アイヌ文化を融合させた舞台を札幌や東京で披露してきたが、ロシアのウクライナ侵攻に伴うポーランドの情勢変化で、同国政府の助成金を得られなくなった。メノコモシモシは11月に札幌で共同の芸術イベント開催を計画するが、劇団員の日本への渡航費が不足しており、実現に向けて寄付を呼び掛けている。
ポーランドの「アマレヤ劇団」は2003年に創設され、日本の前衛舞踏をベースに先住民族や社会的少数者を主題とした舞台を数多く手掛けている。同劇団とメノコモシモシは17年から札幌や東京で、ポーランドとアイヌ文化を融合させた舞台を3年連続で披露。新型コロナウイルスの感染拡大で20年からは来日できていないが、映像作品を共作したりと交流を続けてきた。
ただ、今年2月にウクライナ侵攻が始まると、ポーランドにウクライナから避難民が殺到。ポーランド政府は巨額の予算を割いて避難民を支援している。メノコモシモシの関係者によると、同国の文化予算も削減され、劇団がこれまで活用してきた政府の助成金は得られなくなったという。
札幌での3年ぶりの共演を目指して、メノコモシモシなどは、メンバーの渡航や滞在費用など100万円を目標に募金を始めた。11月に札幌で「女は語る」と題し、メノコモシモシとアマレヤ劇団の女性が刺しゅうや絵画を一緒につくる芸術イベントの開催を目指している。
メノコモシモシの多原良子代表は「先住民族であると同時に女性として、複合的な差別を受けてきた。ポーランドも度々外国に侵略された歴史があり、共通する思いがある女性たちと、これまで焦点が当たってこなかった者の視点から作品を作り上げたい」と話す。
寄付についての詳細はウェブページhttps://cemipos.org/support-amareya-jpへ。(金子文太郎) ☆メノコモシモシのシは小さい字
https://www.hokkaido-np.co.jp/article/743066/