先住民族関連ニュース

先住民族関連のニュース

サッポロピリカコタンのチセ建て替えを監督 早坂雅賀(はやさか・まさよし)さん

2022-10-02 | アイヌ民族関連
北海道新聞10/01 09:28

 札幌市南区小金湯にある市アイヌ文化交流センター「サッポロピリカコタン」で、19年ぶりの伝統家屋チセの建て替えを監督する。10月中の完成を目指し、伝統的な技法で奥行き約9メートル、幅約5メートル、高さ約5メートルの「ポンチセ(小さい・家)」を建てている。「生まれ変わったチセを見せたい」と意気込む。
 旭川市出身。アイヌ民族の彫刻家の家系に生まれたが、本格的にアイヌ文化に携わるようになったのは30歳のころ。人手が足りないからと駆り出された上川管内上川町の大雪山層雲峡峡谷火まつりで初めて民族衣服に袖を通した。観客約千人を前にササの葉を束ねたタクサ(手草)を持って歩くと、「自分の中のアイヌの血が騒ぎ、心に火がついた」。以降、古式舞踊や伝統儀式に毎年関わるようになり、2000年にはアイヌ民族の芸術家集団「アイヌ・アート・プロジェクト」の立ち上げにも加わった。
 過去4回、チセ建設に携わったが、監督する立場は初めて。チセはくぎを使わずに3本の木を三脚のように組んで屋根の棟木を支えるなど、独特な構造を持つ。紙の設計図はなく、これまでの経験や7月の解体作業時に撮影した写真を元に建築を指揮する。
 建て替えには伝承者を目指す20代の若者も参加する。「次の建て替えは若い人たちが中心になれるように、自分の分かることをすべて伝えたい」と語る。
 札幌市在住で本業はアイヌ彫刻家。最近は木彫り熊の注文が増えており、「休みの日もクマを彫っている」と話す。54歳。(金子文太郎)
※「サッポロピリカコタン」の「リ」は小さい字
https://www.hokkaido-np.co.jp/article/739121/

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ファンが最も気になる『ゴールデンカムイ』マル秘ランキングも発表…野田サトル1万字インタビュー#3

2022-10-02 | アイヌ民族関連
集英社10/1(土) 12:03配信
野田サトル1万字インタビュー#3
漫画『ゴールデンカムイ』公式ファンブックにも未収録だったキャラの「秘密」の質問に作者の野田サトル氏が回答する。読者から圧倒的に知りたいという希望の多かった秘密のランキングも明らかに!(全4回の第3回)
【注意】このインタビューは、漫画『ゴールデンカムイ』の完全なネタバレを含みます。ご了承いただける方はお読みください。
連載の中で最も大切にしていたこと

©野田サトル/集英社
――ところで、全く作中で差別や迫害について描いていないわけではありませんよね?
はい。おっしゃる通り、第1話にもその他にも描いています。
勿論、差別用語や、日本とロシアの都合で翻弄される少数民族たちのことなどを露悪的にはならぬよう、僕なりのアプローチで描きました。
そもそも和人からの迫害に対する蜂起のための軍資金である金塊を追うのが、この物語の縦筋ですからね。
とにかく描く上で大切にしたのは、「素晴らしいと感じたアイヌ文化をそのままポジティブに伝えよう」という点と、「和人もアイヌも同じ人間、善人も悪人もいるフェアな存在として描こう」という点でした。
それに、アンケート結果が反映されるシビアな大衆漫画誌の冒険活劇で、シリアスかつネガティブなものを描くことに終始して売れなかったら、アイヌ文化に触れるための入り口にすらなれないのですから。
言わずもがな、自分が一番面白いと思うものを描くということを一番大切にしていました。
――本作は冒険活劇であり、アイヌ文化への入り口でもありますが、人権活動とかアイヌ文化認知のために始めた漫画ではなかったということですね。
そうですね。もしそんな真面目な思想でしたら、「ふざけた乳首」とか描けませんよね。
――「ふざけた乳首」はイヤイヤ描いていましたか? 温泉でのフリ〇ンバトルも、精〇探偵も、そんな真剣な想いが裏にあったと(笑)。
もちろんです。僕はそもそも上品な人間ですから。もうこれ以上、野暮な解説はいたしません。なぜなら読者の99.9999%は『ゴールデンカムイ』に出てくる美しい男たちの「秘密」に注目しているはずだからです。
――では、ここから99.9999%の読者の方たちが喜ぶキャラクターたちの「秘密」に関するお話を聞かせてください。
はい。以前、公式ファンブックに載せるために質問を募集したのですが、ものすごく大量にいただいたわけです。約2200通とか目を通したんですけれど、ほんとに一番多かったのは「全員のチ〇ポのランキングを教えてください」でした。
「スケベだなぁ」と思いましたね。
――ひとりにつき1回しか質問を許されていない貴重なチャンスにもかかわらず、一体何のためなんでしょうか?
わかりません。でも、その質問にも真剣に考えました。だってそれが大多数の読者の皆さんの望みだから。では、最新チン〇ランキング発表いたします。
牛山>谷垣>ボウタロウ>キロランケ>菊田>有古>家永>ヴァシリ>二瓶>稲妻>月島>鶴見
あとは似たりよったりですかね。杉元も尾形も宇佐美も土方も鯉登も平均チ〇ポです。
白石は彼らよりちょっと小さいです。
――公式ファンブック質問箱の野田先生の回答では「デカチン四天王」は谷垣、牛山、キロランケ、菊田でしたけれど、ボウタロウが躍り出てきましたね。有古イポㇷ゚テもたしかに大きそうです。うーん、これは興味深い…。
はい。ボウタロウは身長が高く手足もスラリと長いですから。スラリとしたチ〇ポなんです。単純なサイズというよりも、いいチ〇ポかどうかですね。
野田先生のお気に入り源次郎ベスト3
――なるほど。他に目を引いた読者さんの質問などはありましたか?
では、せっかくなので、ページの都合で公式ファンブックに収録されなかった質問にいくつかお答えしていきたいと思います。
Q:20巻の鯉登が誘拐された事件で、ロシア人に扮した尾形が父と電話する鯉登の背中に手を添え、寄り添うような姿勢を見せたのは何故でしょうか? 父親に愛されなかった自分と鯉登を重ねたのですか?(クマ次郎さんより)
A:そうですね。ただ、あの布マスクの下はすっごい笑顔だったらしいですよ。
Q:野田先生のお気に入り源次郎ベスト3を教えてください!(ゆぴさんより)
A:120話 うわの空になって、ボッケを勃起と言い間違える情緒不安定な源次郎ちゃん。点数は60カワイイです。
146話 ロシア式蒸し風呂・バーニャから出てきて伸び切ったチ〇ポが地面で急激に冷やされる源次郎ちゃん。80カワイイ。
230話 破水したインカㇻマッをお姫様抱っこして「大丈夫だ…全部上手くいくから…!!」と勇気づけようとする源次郎ちゃん。100カワイイ。
43話 コタンで尾形たちに襲われ、フチに世話になったお礼を言おうとして泣いちゃう源次郎ちゃん。2万カワイイ。
キャラの知られざるエピソード満載
Q:第七師団だけが知る、尾形上等兵のおっちょこちょいエピソードを教えてください。(ミキティさんより)
A:宇佐美上等兵に騙されて、訓練の集合場所に行ったら誰もいなくて、ひとりでしばらく立っていた。
日露戦争時、敵の銃弾で飯盒に小さな穴が空いているのに気がつかず、ご飯を炊いたらカチカチだった。
Q:鶴見篤四郎を中佐とかではなく中尉にした意図はありますか?(月島軍曹さんより)
A:佐官だと日露戦争の最前線では戦わないからです。部下たちを率いて血まみれになって一緒に戦った上官と、後方で指示していた上官とでは、やっぱり部下の鶴見に対する温度は違うと思いました。
ちなみに情報将校は普通の中尉よりも給料は二階級分くらい高いという話もありますので、軍での評価的には少佐と同等であるということになります。
Q:牛山さんは戦えるものなら何でも投げ飛ばしていきそうなイメージがあるのですが、お化けなど物理攻撃が効かなそうなものに対してどんな感じなのでしょうか。(じんたさんより)
A:お化けの話は苦手だったそうで、杉元のクソつまらない話を怖がっていたそうです。
©野田サトル/集英社
https://news.yahoo.co.jp/articles/8d6349e13a8d22dbcb50ffae0167f7b1cf1202b8

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【無料】『ゴールデンカムイ』100話以降が合計90話以上読めるキャンペーンが開催。姉畑支遁の活躍(ウコチャヌプコロ)、激闘のスチェンカなど印象的なエピソードが盛りだくさん

2022-10-02 | アイヌ民族関連
ファミ通.com2022.10.01 20:25
 2022年10月1日より、少年ジャンプ+にて、漫画『ゴールデンカムイ』の100話以降が合計90話以上無料で読めるキャンペーンが開催された。
 『ゴールデンカムイ』は、『週刊ヤングジャンプ』にて連載された野田サトル氏による人気漫画。“不死身の杉元”の異名を持つ主人公・杉元佐一とアイヌの少女・アシ(リ)パのふたりを中心に、明治時代後期の北海道を舞台に莫大な黄金をめぐるサバイバル冒険活劇が描かれた。10月3日からアニメ4期も放送予定。
 本キャンペーンでは、初日の10月1日より100話〜162話が無料で公開。以降は毎日1話ずつ無料更新される。
 現在公開されている範囲には、昔の杉元に焦点を当てた干し柿の話や、いろんな意味で話題となった姉畑支遁の活躍、ロシアの伝統競技・スチェンカに参戦する杉元一行など印象的なエピソードが多数収録されている。キャンペーン期間は10月31日まで。アニメ4期の放送前にぜひ一読してみてはいかがだろうか。
https://www.famitsu.com/news/202210/01277964.htm
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エリザベス女王はオーストラリア先住民に「何もしなかった」のか?

2022-10-02 | 先住民族関連
BBC2022年10月1日
ティファニー・ターンブル、BBCニュース(シドニー)

セドリック・ジェイコブスさんは1981年、オーストラリア先住民のための活動を認められ、エリザベス女王から勲章を授与された
オーストラリア先住民のナレルダ・ジェイコブスさんの生家にはかつて、父親のセドリックさんがエリザベス女王と面会している写真が誇らしげに飾られていた。
テレビ司会者のジェイコブスさんは、「子供の頃は、女王を尊敬していた。『女王だ! 女王からお父さんが勲章をもらっている!』と思っていた」と話した。
「女王は私にとって、いつも見上げる存在だった」
しかし大人になるにつれ、この写真の意味合いが変わってきた。今では、自分たちの主権を認めてもらうために生涯をささげた人物の前に、君主が立っている写真に見えるという。
「そして父は、その決定を待ちながら亡くなった」と、ワジュク出身のヌーンガー(豪南西部の先住民を指す言葉)であるジェイコブスさんはBBCに語った。
エリザベス女王の死に際し、オーストラリアやトレス海峡諸島の先住民の多くが、その複雑な心境を語った。
この地域の先住民は、地球上で最も長く続く文化をもつが、植民地主義に大きく傷つけられた。1770年にジェイムズ・クック船長がこの地にたどり着いて以降、オーストラリア先住民から土地を奪う出来事が次々と起こった。大量殺人、大規模な文化の妨害、そして世代を超えたトラウマが続いた。
1954年にエリザベス女王が初めてオーストラリアを訪問した際、先住民の人々は人口に数えられていなかった。その子供たちは白人家庭に同化するため、強制的に家族から引き離されていた。女王の訪問中、先住民のオーストラリア人は積極的に隠されていた。
それからというもの、たくさんのことが変わった。しかし、オーストラリアでは依然として、先住民が非先住民に比べて健康や教育をはじめとする指標で、不均衡に不利な状況にある。
ウィラジュリ出身のサンディー・オサリヴァン教授は、「私たちの暮らしはいまだに、(非先住民よりも)厳しい(中略)そしてそれは、植民地支配のせいだ」と話した。
入り混じる感情
その結果オーストラリアは、エリザベス女王の死去に際して、どうやってその人生を称えながら、自国の最も暗い部分を認めたらいいのか、苦慮してきた。
女王のために、他の公式旗と同様に先住民旗を半旗にしたり、議会を2週間閉会するという決定は一部から批判を浴びた。メルボルンにある先住民の言語を使った「マルーンダ」病院を「エリザベス2世」病院に改名するという約束も、「全くの的外れ」だと非難された。
一方で、女子オーストラリアン・フットボール・リーグは、先住民選手による大会が開催されていた先月、試合での女王への1分間の黙祷(もくとう)を義務化しなかった。これに対して、ナショナル・ラグビー・リーグは、SNSに女王について攻撃的な投稿をした先住民選手に罰金を科し、出場停止にした。この投稿については、表現の自由だと擁護する声もあった。
クンガラカンとイワイジャ出身のキャンベラ大学総長、トム・カルマ氏は、エリザベス女王は「威厳と人間味にあふれた」奉仕の生涯を送ったと話す。
「女王は非常に若くして、世界的な課題を山ほど引き継いだ。私たちは多くの変化を目にしたし、そのかじ取りをしたのは女王だ」
カルマ氏は、女王は先住民の要求に同情的に見えたと言う。たとえば2000年には、多くの先住民が「取り残されている」と感じていると指摘し、「繁栄がすべてのオーストラリア人に行き渡る」よう政府に求めた。
しかし、オーストラリアにおける女王のレガシーを、侵略と植民地化から切り離すことはできないと言う人もいる。
その1人、オーストラリア緑の党のリディア・ソープ上院議員は、今年8月に議員就任の宣誓をした際、女王を侵略者と呼んだ。
ジャブウロング・グナイ・グンディッジマラ出身のソープ氏は、女王の死去後に地元紙ガーディアン・オーストラリアに寄稿し、先住民は主権を決して明け渡してなどいないと述べた。
「イギリスの植民地化がもたらした制度は、我々を抹殺する教育から我々を殺す刑務所に至るまで、世界最古の生きた文化を破壊するために設計されている」
「それがオーストラリアで英王室がしてきたことだ」
女王がしなかったことへの批判
また、女王自身がしなかったことへの批判もある。多くのオーストラリア先住民は女王の在位中、支援拡大を訴えていた。
その1人が、ジェイコブスさんの父セドリックさんだった。セドリックさんはイギリス国教会の牧師で、一時は全国先住民会議の会長を務めた。
セドリックさんは女王のことが「とても好き」だったものの、条約を望む先住民の声を女王に話したことがあった。
ジェイコブスさんは、「女王にできたことはなかったのだろうか?」と疑問に思っている。
オサリヴァン教授は、「誰かが亡くなったことを祝いたい人たちのことなど、あまり相手にしたくない」と話す。
しかし、女王は非常に多きな影響力と「莫大な富」を持っていたのだから、単なる「優しいおばあちゃん」として描くのは公平ではないと語った。
女王はその力を使い、いくつかの社会的課題の改善のために「信じられないほど雄弁な」守護者になったものの、「私たちの生活改善のためには、特に何もしなかった。それは確かだ」と指摘した。
一方でカルマ教授は、女王は自分が作り出したわけではない植民地時代の緊張関係を、受け継ぐ羽目になったと主張する。
「もっと多くのことができたはずだという議論は常にあるが、それは君主の手に負えるものとは限らない」
「オーストラリアには1901年以来、独自の憲法があるのだから、いつまでも王室を非難し続けるわけにはいかない。この問題に取り組むべきなのは、オーストラリア政府だ」
「機会はある」
植民地化が先住民に与えた被害をオーストラリア政府が認めるならば、オーストラリアは今後もイギリス君主を元首としていただくわけにはいかないはずだ――そう主張する人もいる。
しかし、共和制への移行を問う国民投票は、少なくとも3年先になる見込みだ。アンソニー・アルバニージー首相はその前にまずは、憲法で先住民を認め、議会に意見を反映する顧問組織「ボイス・トゥ・パーラメント(議会に声を)」を作るかどうかについて、国民投票を行うと約束している。
カルマ教授は、オーストラリアが共和国になっても、英連邦から抜けることはないかもしれないと指摘した。
一方で、イギリス王室は新しい時代を受け入れるべきだという声もある。
オサリヴァン教授は、「今のこれは、白紙に戻すチャンスだ。とても期待している」と語った。
オーストラリア先住民の中には、チャールズ3世に、植民地主義がもたらした被害に対する謝罪をしてほしいと考えている人もいる。エリザベス女王は1995年にニュージーランドのマオリ族に対して、土地の強奪などを「深く謝罪」している。
このほかにも、金銭的な補償、土地や工芸品の返還、イギリス各地の博物館にある先祖の遺骨の返還など、賠償を求める声もある。さらに、国王は「ボイス・トゥ・パーラメント」推進活動を支援することもできるとも言われている。
BBCが今回取材した人々はみな、チャールズ国王には先住民に会い、話を聞いてもらいたいと話した。
ジェイコブスさんは、「本当にいらいらする。このような会話は、私たちの指導者が国王の母親とすべきことだった」と話した。
「しかし、先住民としての主権が認められるのを待つ間に、ほかに誰かが死んでしまうなど、もうたくさんだ」
(英語記事 Aboriginal Australians: 'Could the Queen have done more?')
https://www.bbc.com/japanese/features-and-analysis-63057304

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EVシフトとグリーン経済がもたらす、ヤバすぎる「生態系破壊」…気候変動対策のウラで起こる「最悪シナリオ」

2022-10-02 | 先住民族関連
週刊現代 2022/10/02 06:00小林 雅一,
EVシフトとグリーン経済化は、本当に「地球にやさしい」のか? 前編記事『EVシフトとグリーン経済の弊害が…!鉱物資源の深刻すぎる大量消費と熾烈な争奪戦の行方』に続き、結局「天然資源の大量消費」という意味においてはこれまでと何も変わらない実態をお伝えする。
新たな環境破壊を引き起こすグリーン経済
2021年、米国でバイデン政権が誕生すると、それまでのトランプ政権の方針を180度転換してグリーン経済へと舵を切った。政府機関などを通して世界中の鉱物資源の探索・確保に乗り出しているが、基本的には市場経済の国である以上、企業努力が中心にならざるを得ない。
たとえばEVメーカーのテスラは最近、南太平洋のニューカレドニアにあるフランス植民地時代からの伝統的鉱山の採掘権を手に入れ、ここで車載電池に使われるニッケルの自主生産に乗り出した。
ただ、テスラの進出以前から、こうした鉱山を運営する会社と、そこで働く先住民族との間で、採掘権や労働環境を巡る争いが絶えないなど、難しい問題を抱えている。
米国にとってリチウムの確保も喫緊の課題だが、いわゆる「リチウム・トライアングル」と呼ばれる南米のチリ、ボリビア、アルゼンチンの主要埋蔵国はいずれも左派政権で、米国企業の進出を快く思っていない。

© 現代ビジネス リチウムの豊富な塩水を汲み上げ、そこからリチウムを抽出する(チリのアタカマ砂漠の塩原) photo by gettyimages
もっとも、これらの国々はリチウム採掘場等を国有化したくても、そこから十分な量の鉱物を産出するノウハウを持っていないために、本来なら米国をはじめ西側企業の技術力を活用したいところではある。
いずれにせよ海外での資源開発が難しい米国は最近、国内に眠るリチウム資源の活用に乗り出した。リチウムを取り出すには、鉱山等の鉱石からリチウムを採取したり、リチウムを含んだ「かん水」と呼ばれるアルカリ塩水を地下からくみ上げたり、巨大な湖から吸い上げたりして、これを蒸発させることで他の成分から分離するなど、いくつかの方法がある。
カリフォルニア州やテネシー州をはじめ米国には、これらのリチウム資源が豊富に眠っているが、いずれの採取方法でも地下水の大規模な汚染を引き起こすなど、環境破壊の危険性を抱えている。
結局、天然資源に頼らざるを得ない
それでも米国政府がゴーサインを出したことによって、巨大資本を有する資源開発会社やGM(ゼネラルモーターズ)のような大手自動車メーカーが、米国内のリチウム資源開拓に向けて動き出している。
ただ、もしも現在のペースで世界のEV市場が拡大した場合、どれほどの鉱物資源があっても足りないと見る向きが強い。このため天然資源の最後の宝庫とされる「海底」にまで各種ミネラルを求めて探索する動きが進んでいる。
太平洋深海の海底には銅やニッケル、コバルト、マンガン、リチウムなどを豊富に含んだ岩石が大量に眠っている。仮に、これらの鉱物資源を自由に使えるようになれば、今後極めて長期間にわたって世界のEVバッテリー生産を賄えるとする見方もあるほどだ。
すでに国連の外郭団体による環境影響評価などの調査を経て、早ければ今から数年以内にも、米国の資源開発会社などを筆頭にこれら海底資源の商業利用が始まる。
ところが深海に眠る鉱物資源を採取するためには、掘削船につながれた水中ブルドーザーのような機械で海底を掘り起こす必要がある等、拙速に進めれば広大な深海の生態系を破壊してしまう恐れもある。
海はあらゆる生命の源である以上、その生態系を傷つけることは取り返しのつかない事態を招いてしまう。本来、EVやグリーン経済は気候変動対策を目的としているはずだが、皮肉にも、そのために必要となるミネラルなどの資源開発が、気候変動に匹敵するような環境破壊を引き起こす可能性がある。
結局、20世紀の石油にせよ21世紀のミネラルにせよ、大量の天然資源を消費するという点で人類は本質的に変わらないようだ。
EVシフトやグリーン経済がようやく始動した今、そんなことを言って水をかけるのは良くないかもしれない。が、逆に私たちが最初からそのような危機感と心構えをもって臨めば、今回の結果はだいぶ違ってくるだろう。
https://www.msn.com/ja-jp/news/opinion/evシフトとグリーン経済がもたらす-ヤバすぎる-生態系破壊-気候変動対策のウラで起こる-最悪シナリオ/ar-AA12uroB

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世界にひとつだけのディジュリドゥづくり 子どもたちが竹の活用方法と多民族の文化を学ぶ

2022-10-02 | 先住民族関連
三重テレビ 2022/10/01 19:00

© 三重テレビ
子どもたちが竹を使ってオーストラリアの楽器作りに挑戦するイベントが10月1日、津市の三重県総合文化センターで開かれました。
持続可能な開発目標SDGsの一環として竹を利活用する取り組みが広がる中、竹の新しい活用方法を知ってもらうとともに、多民族の文化にも親しんでもらおうと開かれたものです。
1日は、午前と午後の部あわせて、約40組の親子連れが県内各地から参加。好きな長さの竹を選び、オーストラリアの先住民族が儀式で演奏したとされるディジュリドゥづくりに挑戦しました。
参加者たちは竹に焼き目を付けて好みの柄にしたあと、紙やすりで磨き、世界にひとつだけの楽器を作り上げていました。
子供たちは「やすりのところが難しかった」「友達と遊ぶときに使えたら」と話しました。
https://www.msn.com/ja-jp/news/opinion/世界にひとつだけのディジュリドゥづくり-子どもたちが竹の活用方法と多民族の文化を学ぶ/ar-AA12tc4u

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