関山大樹 会員限定記事
北海道新聞2024年5月3日 23:06(5月3日 23:43更新)
帯広市のとかちプラザで憲法記念日の3日、社会問題を通して憲法について考える催しが開かれた。道内外から参加した約70人が、学校の校則やジェンダー平等、アイヌ民族の先住権など七つのテーマで班に分かれ、意見を出し合った。
37回目の「5月3日にみんなで日本国憲法を読む会」(実行委主催)。実行委の桜谷和博さん(66)は「身近なテーマから憲法について考える契機にしてほしい」と狙いを話す。
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関山大樹 会員限定記事
北海道新聞2024年5月3日 23:06(5月3日 23:43更新)
帯広市のとかちプラザで憲法記念日の3日、社会問題を通して憲法について考える催しが開かれた。道内外から参加した約70人が、学校の校則やジェンダー平等、アイヌ民族の先住権など七つのテーマで班に分かれ、意見を出し合った。
37回目の「5月3日にみんなで日本国憲法を読む会」(実行委主催)。実行委の桜谷和博さん(66)は「身近なテーマから憲法について考える契機にしてほしい」と狙いを話す。
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伊藤空那 会員限定記事
北海道新聞2024年5月3日 19:07
カルルス温泉街で初開催する音楽会のポスターを見せ、来場を呼び掛ける新村さん
【登別】カルルス温泉街の老舗旅館「鈴木旅館」で19日、道内外で活躍するアーティストたちによる音楽会「カルルス温泉文化祭 ジャズと民謡」(実行委主催)が開かれる。
昨年秋からカルルス温泉街の認知度向上のため、「カルルス温泉文化祭」と称して季節ごとに多様な企画を実施している。
今回は、登別在住のジャズピアニスト関谷真衣子さんら道内外で活動する4人組の「温泉にゃんこカルテット」と道内で活動する三味線奏者と民謡歌手のユニット、阿寒湖畔の出身でアイヌ民族の伝統歌を歌う姉妹ユニット「カピウ&アパッポ」の3組が出演する。
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昼の部(午後3~5時)、夜の部(同7時半~9時半)の二部制。料金は一般3千円、6~12歳は1500円、6歳未満無料。約80人先着、事前予約制で専用フォームか、または市企画調整グループ、電話0143.85.1122へ。
藤本陽介 会員限定記事
北海道新聞2024年5月3日 11:15(5月3日 11:16更新)
コロナ関連資料について説明する浦幌町立博物館学芸員の持田誠さん
「聞かせてください あなたのコロナ時代」―。十勝管内浦幌町立博物館の一角にそのコーナーがある。マスクや営業自粛を伝えるチラシなど、新型コロナウイルス下で当たり前だった物が展示されている。
学芸員の持田誠さん(51)が約600点もの関連資料を収集・保管しており、展示はごく一部だ。町民に「なぜ、そんなモノを集めるのか」と聞かれると、戦時中の「ぜいたくは敵だ!」という電柱の張り紙を挙げて説明する。「当時の世相を感じることができるのは、その張り紙を記録した人がいるからです」
横浜市出身。開発で失われていく生き物や里山の景観を記録したいと思ったのがきっかけで学芸員になった。2015年4月から同博物館に勤務し、専門は植物学、博物館学。研究分野は自然、歴史など幅広く、今年4月に開いた十勝の鉄道史講座には町外の鉄道ファンらも詰めかけた。
その時代に何が起きていたのかを振り返るのに役立つ資料を、博物館は収集すべきだと考える。「コロナ下の最初のころ、自粛や閉店を伝えるチラシは手書きでした。突然、社会が変わった空気感が伝わってきます。そういうモノを残したい」。活動は日本博物館協会(東京)の21年度博物館活動奨励賞に選ばれた。
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<メモ>浦幌町立博物館は、図書館を併設する教育文化センター内にある。常設展示室は浦幌町の自然や縄文文化、アイヌ民族のくらしなど六つのテーマに分かれている。企画展示や博物館講座も行っている。入館無料。休館日は月曜(祝日の場合は翌日)など。問い合わせは電話015・576・2009へ。
東京ウオーカー2024年1月25日
東京ミッドタウン日比谷(東京都千代田区)では2024年1月19日から2月29日(木)の期間、野田サトルによる大人気漫画「ゴールデンカムイ」の実写化映画「GOLDEN KAMUY ゴールデンカムイ」公開を記念したキャンペーンを開催中。
東京ミッドタウン日比谷×映画「GOLDEN KAMUY ゴールデンカムイ」のキャンペーン開催!写真はプレゼント企画のクリアファイル
集英社「週刊ヤングジャンプ」にて2014年から2022年まで連載された「ゴールデンカムイ」。北の大地を舞台に、アイヌの埋蔵金を巡って巻き起こるサバイバルとバトルを描いた同作は、2018年4月にアニメ化。2023年6月には最終章の制作決定が発表されており、連載が終了した今もなお多くの人に愛され続けている。そんな「ゴールデンカムイ」を実写化した映画「GOLDEN KAMUY ゴールデンカムイ」は、2024年1月19日に公開。「キングダム」や「今際の国のアリス」シリーズなど、数々の実写映画に出演している山﨑賢人さんを主演に迎え、独特の世界観から実写化不可能と思われていた「ゴールデンカムイ」の世界を完全再現している。
今回のキャンペーンでは、「ゴールデンカムイ」の舞台である北海道にちなんで、北海道に関連するメニューが続々と登場。北海道産の帆立を殻付きのまま炭火焼きにしたシンプルな1品「殻付き帆立 エシレバター醤油焼き」(1210円)や、北海道産じゃがいも“キタアカリ”を使用した天ぷら「キタアカリ天ぷら ~塩辛バター~」(830円)をはじめ、北海道産クリームチーズをたっぷりと使った「レアチーズクリームパン」(イートイン286円、テイクアウト280円)など、北の大地の恵みを心ゆくまで堪能できるフードがラインナップしている。名物グルメに舌鼓を打ちながら、映画の世界に思いを馳せてみよう。
また、プレゼント企画も見逃せない。キャンペーン期間中、対象店舗にて5000円以上の買い物後、レシートをインフォメーションカウンターに提示することで「オリジナルクリアファイル」がもらえる。原作漫画のイラストがデザインされたクリアファイルはぜひとも手に入れたい!なお、プレゼントの配布は先着300名となっているので、お早めに。
北海道グルメがたっぷりと味わえる東京ミッドタウン日比谷で、「ゴールデンカムイ」の世界観に浸ってみて!
※プレゼント配布はなくなり次第終了となります。
※記事内の価格は特に記載がない場合は税込み表示です。商品・サービスによって軽減税率の対象となり、表示価格と異なる場合があります。
※新型コロナウイルス感染対策の実施については個人・事業者の判断が基本となります。
(C)野田サトル/集英社
(C)2024映画「ゴールデンカムイ」製作委員会
中日スポーツ5/3(金) 16:49
自民党の杉田水脈衆院議員が、過去に自身のブログに「アイヌの民族衣装のコスプレおばさん」と投稿したことについて、2日にX(旧ツイッター)で一転して「投稿していません」と主張。だが、過去に国会で投稿の事実を認めており、アーカイブにも文言が残っていることから、総ツッコミが起きている。
◆杉田水脈議員、「神奈川県人権啓発センター(公式)」の主張を引用するX【写真】
杉田議員は16年、自身のブログに「日本国の恥晒し」という書き出しで「国連の会議室では小汚い格好に加え、チマチョゴリやアイヌの民族衣装のコスプレおばさんまで登場。完全に品格に問題があります」と投稿。当該ブログは既に削除されているが、インターネットアーカイブには、その記述がしっかりと残されている。
さらに22年の参院予算委員会では、野党議員が「民族衣装のコスプレおばさん」の部分を読み上げて「このブログを書き、ツイッターで拡散したのは事実ですか」と追及。杉田議員が「はい、事実ではございます」と答えていたことが議事録に残されている。
だが今月2日、杉田議員は自身のX(旧ツイッター)で一般ユーザーに返信する形で「そもそも『民族衣装のコスプレおばさん』なんて投稿していませんし」と、事実関係を覆す謎の主張を展開。「なんでそうやって嘘をつくんですか?」「息を吐くように嘘をつく」「女性はウソをつくという迷言を実行する杉田水脈」「書き込んだことはあるが投稿はしていない」などの声が殺到する事態となった。
https://news.yahoo.co.jp/articles/f0555c505f6c4ed84c8ed6f26af959cf5f2fc85a
フォーカス台湾2024/05/03 13:01
台東区農業改良場提供
農業部(農業省)台東区農業改良場は2日、同改良場が2022年に選別・育成した台湾固有の植物、タカサゴムラサキアカザ(赤キヌア)の新品種「台東2号-早橙」について、すでに育成者権を申請しており、今後は原住民(先住民)集落の発展の一助になればと期待を寄せた。
タカサゴムラサキアカザは台湾の原住民(先住民)族が古くから栽培する穀物の一つで「穀物のルビー」という異名を持つ。色は主に赤、黄色、オレンジの3種類あり、「台東2号-早橙」は赤みがかったオレンジ色をしている。
同改良場によれば、「台東2号-早橙」は種まきから成熟までわずか90日間と比較的早く、植物体の全生産量に占める子実生産量の割合を指す「収穫指数」も高い。草丈は平均で166センチで採取しやすく、機械による収穫にも向いているという。
同改良場は年内に育成者権を取得したのち、非独占ライセンス契約を行うとして農家などの特許導入希望者に対しに公式サイトでの告示を確認するよう注意を促している。
(楊淑閔/編集:荘麗玲)
Kiss PRESS 2024年4月22日(月)
神戸市の姉妹都市であるアメリカ・シアトル市から贈呈された「ストーリーポール」が4月22日、東遊園地(神戸市中央区)の南側で公開されました。
制作:2022-2023、シアトル市から神戸市への贈呈:2024
作者:クワルシゥス(ショーン・ピーターソン)。先住民族であるコースト・セイリッシュのピュアラップ・トライブ出身。クワルシゥスは先住民族コースト・セイリッシュとしての名前。
皆さんはシアトルにどんなイメージを持っていますか?
アメリカ西海岸ワシントン州のシアトル市は、カナダとの国境に近い大都市。その経済圏内にはマイクロソフト社やアマゾン、スターバックスなどの有名企業が本社を置き、またイチロー選手も活躍したシアトル・マリナーズの本拠地もあることからスポーツ観戦も盛んな都市です。
(写真)
作者:ジョセフ・ヒレア(先住民名はクォルクォルトゥ)。先住民族であるコースト・セイリッシュのルミ・ネーション出身
設置場所:旧花時計広場に設置していたが、破損や腐食が進んだため、現在は撤去され、神戸市立森林植物園に移設。土に還している。
神戸市とシアトル市が姉妹都市提携を結んだのは1957年と歴史は長く、1961年に初代のトーテムポールが “友好の証” として神戸市に贈られました。
(写真)
トーテムポールは長く神戸のシンボルとして親しまれていましたが、腐食のため2015年に移設撤去されることに。
(写真)
2代目(ストーリーポール)の作者でシアトルを代表するアーティスト
2代目となる今回のストーリーポール寄贈が決まったのは、姉妹都市提携を機に熱心な神戸ファンになってくれたシアトル市民の声がきっかけだったそうです。
(写真)
トーテムポールは、太平洋沿岸部に暮らす先住民族が制作する木製彫刻柱のこと。中でもコースト・セイリッシュ民族が制作したものはストーリーポールと呼ばれます。初代の木製彫像も実はストーリーポールだったのですが、神戸で慣例的にトーテムポールと呼ばれていたため、そのまま呼称になりました。
(写真)
2代目は “絆を讃えて” と命名されました。作者のクワルシゥスさんが作品に込めた思いは “つながり”。東遊園地を訪れる際に、神戸とシアトルとの絆、そして世界中の人々とのつながりに思いを馳せてみるのも良いかもしれません。
<記者のひとこと>
シアトル市を身近に感じ、世界の人々との繋がりを感じられるストーリーポールの歴史ですね♪
設置場所
東遊園地南側(花時計の南)
※地図は花時計を表示しています
@DAIME 2024.05.03
【NIKKIのKINIなる世界】 垣根を越えてルーツに戻る世界の音楽
新連載初回、気合い入れて書いてやんぜ! と意気込んでも集中力が5分と続かない厄介な性分なワタシ。いろいろ試した結果、Spotifyで三味線プレイリストを流しながらPCに向かうと不思議と集中力が高まる(ような気がします)。
ところで! とある調査によれば、日本人が1日のうちに音楽を聴く時間は平均で60分弱なんだとか。国際的な音楽業界団体IFPIの報告書では世界平均は約100分だそうなので、日常で音楽を楽しむ習慣は日本ではそこまで根づいていないともいえるのでしょうか。世界2位の音楽市場を誇る国としてはちょっと意外に感じますね。
ここ数年で「YOASOBI」、「新しい学校のリーダーズ」や「おとぼけビ〜バ〜」のような日本発の個性派アーティストが海外でブレークしたりツアーがソールドアウトしたりと、話題が尽きないのは当人たちの実力は言わずもがなですが、音楽業界における言葉や文化の壁が前例のない勢いでなくなっているタイミングだからともいえると思います。
音楽ストリーミングが主流となり、今や無名の個人でも安価で簡単に世界中のリスナーに届けるチャンスがある時代。グローバル化で音楽業界が変化するにつれ、これまで英語の楽曲でほとんど占めていた世界のヒットチャートに多様な言語や文化圏のアーティストが目立つようになってきました。
例えば20年ほど前に英語以外の言語で世界的にヒットした曲といって思い浮かぶのは『恋のマカレナ』か『恋のマイアヒ』ぐらい。(洋楽の邦題に余計な枕詞つけがちだった昔の慣習、アレはいったいなんだったのか…)今、世界の配信プラットフォームで最も再生される1万曲の内訳を見ると、英語の楽曲は60%以上を占めていますが、割合はなだらかに減少中。代わりにスペイン語、ヒンディー語、韓国語などの楽曲の割合が徐々に増えています。再生は決して国内にとどまっておらず、アルゴリズムやシェアを通してボーダーレスに広がっているようです。外国語のコンテンツに抵抗が少なく、多様性やインクルージョンに肯定的なZ・ミレニアル世代の消費習慣の影響もここに表われています。
多様な外国語の音楽が楽しまれるようになっていると同時に、これまでグローバルな成功を目指して英語などメジャーな言語で歌っていた歌手たちが母語で歌うことも顕著に増えています。世界でメジャーデビューするため、そして一発屋で終わらないためには英語で歌わなければならないなんて常識はもはや過去のもの。今は自分の言語と文化的ルーツを誇り高く表現するアーティストがリスペクトされ、ヒットする時代です。
こんなふうに音楽のグローカリゼーションが進み、少し前までは「ワールドミュージック」というややニッチな枠内に収まっていたアーティストや作品に大々的にスポットが当たる今、多様でインクルーシブな音楽の魅力に触れる可能性がさらに増えるのは楽しみで仕方ありません!
文/キニマンス塚本ニキ
NIKKIの推しプレイリスト
BAD BUNNY
故郷プエルトリコ独特のスペイン語のみで歌うポリシーを貫きながらグラミー賞3冠を獲得したラッパー&カルチャーアイコン。
OTYKEN
シベリア先住民族チュリム族のメンバーたちが伝統楽器や喉歌をEDMやトランスと融合させる世界観は強烈なパンチ力。
MEI SEMONES
日本にルーツを持つ米国シンガーソングライター。気だるいウイスパーボイスで歌う日本語の独特な響きはクセになりそう
モンゴル語、マオリ語、ケチュア語、パイワン語、カミラロイ語など、世界のあらゆる言語のヒット曲をセレクトしました!
ポップス界の言語も多様化しています
キニマンス塚本ニキ
東京都生まれ。9歳まで日本で過ごし、その後15年間ニュージーランドで生活。通訳、翻訳、エッセイ執筆のほか、ラジオパーソナリティーやコメンテーターとしてメディアで活躍する。
撮影/干川 修 ヘアメイク/高部友見 写真(BAD BUNNY)/Frazer Harrison/スタッフ
苫小牧民報2024.05.03
白老町の町制施行70周年記念事業の一環で、アイヌ民族ゆかりの物語3作品がアニメーションにされ、今秋、BSテレビの番組で全国放送される。事業を進めるのは「白老ふるさと昔話制作事業」実行委員会。実行委員長を務める高山長基さん(40)は「多くの皆さまの知恵を拝借し、町民みんなでつくる事業にしていきたい」と意気込んでいる。
アイヌ民族ゆかりの物語アニメの発信に向けて開かれた実行委の初会合
事業は、町若草町の民族共生象徴空間(ウポポイ)やアイヌ民族の魅力を多くの人に知ってもらい、親しみを持ってもらうのが狙い。
制作予定のアニメは、白老ゆかりの医師、故高橋房次氏が生前、白老でアイヌ民族をルーツとする古老の口伝を聞き書きした、JR登別駅前のフンベ山にまつわる「ふんべ山」(4分)、アイヌ文化研究者で先住民初の国会議員、萱野茂氏が平取町に伝わる民話を書き起こした「きつねのチャランケ」(5分)、アイヌ三大歌人の一人で白老ゆかりの故森竹竹市氏の遺稿「ウェペケル」を原典とする「金の声 銀の声」(7分)。一般社団法人むかしばなし協会のプロデューサー、木下絢美さん(40)が、白老周辺地域にあるアイヌゆかりの話から選定した。
制作は、同協会のほか、TBS系(HBC)のアニメ番組「日本昔ばなし」の監督を務めた同協会所属の小林三男氏(78)=埼玉県日高市在住=などに委託。監修は白老アイヌ協会の岡田路明氏が務める。
発注は4月に済ませ、完成後は同協会とTBSに交渉し、9月にもBS―TBS「むかしばなしの部屋~伝えたい日本昔話」で全国放送する。このほか町内の教育機関にDVD、幼児向け施設に紙芝居を贈呈する計画だ。
「白老ふるさと昔話制作事業」実行委は4月25日、町と町民有志で旗揚げされた。メンバーは自営業、観光ガイド、文化団体関係者などで、初会合には26人が出席し、事業の進め方などを確認した。今後も月1回ペースで会合を開き、進捗(しんちょく)状況を共有するほか、町内の各団体に働き掛けて理解の輪を広げていく。
高山実行委員長は「全国放送するだけでなく、DVDや紙芝居も作るので、地域に根差した作品として残っていけばうれしい」と話している。
神戸新聞2024/5/3 19:42
神戸出身の故・姫田忠義さんが設立した民族文化映像研究所の作品から、北海道・二風谷で撮影した「シシリムカのほとりで-アイヌ文化伝承の記録」(1996年、152分)を上映。
・日時 5月10日午後7時半
・料金 一般1800円、大学生・シニア1200円、小中校生500円
・最寄り JR・山陽電鉄塩屋駅
・場所 神戸市垂水区塩屋町3、旧グッゲンハイム邸
TEL078・220・3924
https://www.kobe-np.co.jp/news/my_news/check/202405/0017612067.shtml
2024.05.03釧路新聞
釧路市阿寒湖温泉地域で観光振興事業を手掛ける阿寒アドベンチャーツーリズム(大西雅之代表取締役)は11日から、自然体験型観光コンテンツ「阿寒湖の森ナイトウォークKAMUYLUMINA(カムイルミナ)」の2024年シーズンを開始する。3日から宿泊客限定でプレオープン。阿寒湖の大自然とアイヌ文化、デジタルアートが融合したアイヌの神々〝カムイ〟の物語は、参加者自身も登場人物の一員のように五感で楽しむことができる。
カムイルミナは、カナダの「MOMENTFACTORY(モーメントファクトリー)」社が手掛けた体験型マルチメディア・ナイトウオーク。自然との共生をテーマにしたアイヌ神話の物語で、来場者はアイヌ民族のつえをモチーフにした「リズムスティック」を手に、プロジェクションマッピングやシノグラフィー(光と音の舞台装置)などのデジタル技術を駆使した多彩な演出や仕掛けの中、同湖畔の遊歩道約1・2㌔を散策する。
2019年7月の誕生以来、初年は3万4000人が来場。20年は新型コロナウイルス感染症の影響で中止。21年は開催時期の短縮で約1万7000人にとどまったが、22年は2万4300人、昨年は2万3500人が来場した。昨年から英語と繁体語にも対応し、訪日外国人にも好評を博している。
今シーズンは11月9日まで毎夜開催。時期によって開始時刻は異なり、11日から8月9日は午後7時30分~同9時まで。料金は大人(中学生以上)が前売り3000円、当日3500円。小学生は前売り1500円、当日1700円。チケットはカムイルミナ公式サイトや阿寒湖周辺の 宿泊施設などで購入できる。スタート場所は阿寒観光汽船の「まりもの里桟橋」前。
阿寒アドベンチャーツーリズムの柳和宏AT事業部長は「阿寒特有の自然の中、光と音の背景もグレードアップした。初めて体験する人もリピーターの人も新たな発見ができる。多くの人に楽しんでほしい」と来場を呼び掛けている。問い合わせは同社0154(65)7121へ。
アイヌ文化の世界観と阿寒湖の自然美を五感で楽しめる「カムイルミナ」(ⓒMOMENT FACTORY)
CREA 2024年5月3日
3年に一度開かれる現代アートの祭典、横浜トリエンナーレも今回今年で8回目。横浜は、歴史的建造物が立ち並び、個性が際立つ注目のギャラリーも数多く点在するなど芸術的な魅力を持っている港町です。トリエンナーレをきっかけに、横浜の街中にあふれるアートに少しだけ触れてみてはいかがでしょうか。
初めてアートを観る人にぴったりな横浜の注目スポットとは? リニューアルした横浜美術館を中心としたトリエンナーレの会場と、身構えずに街歩きしながらアートを楽しめるスポットに分けて見どころをご紹介します。
テーマは「野草:いま、ここで生きてる」
(写真)
第8回横浜トリエンナーレのテーマは、「野草:いま、ここで生きてる」。
第8回を迎える横浜トリエンナーレのテーマは、「野草:いま、ここで生きてる」。先行きの見えないこの時代を、野草のようにもろく無防備でありながら、同時にたくましく生きようとするひとりひとりの姿に目を向けます。北京を拠点に活動するリウ・ディン&キャロル・インホワ・ルーをアーティスティック・ディレクターとして迎え、魯迅が生きた時代から今日までの約100年間を射程とし、その間におきた歴史の転換点や重大な事件を、世界各地のアーティストの作品を通してふり返ります。
「野草:いま、ここで生きてる」を全体テーマに、作品を7つの章立てで展示。横浜美術館・旧第一銀行横浜支店・BankART KAIKOにて「いま、ここで生きてる」「わたしの解放」「すべての河」「流れと岩」「鏡との対話」「密林の火」「苦悶(くもん)の象徴」の章の作品が並びます。
建物の中に入らなくても、港近くの歴史的建造物や駅の通り道などに展示されているのも特徴の一つ。作品を通して、その先にきっとある希望を見つけ出していきましょう。
リニューアルした横浜美術館で注目すべきアーティストとは
(写真)
横浜美術館撮影:新津保建秀016.Yokohama-Museum-of-Art_SHINTSUBO-
1989年に開館した横浜美術館は、みなとみらい21地区で最初に完成した施設として、今に至るまでみなとみらいの中心となっています。迫力のある石造りのシンメトリーな外観は、国際的な港町である横浜にふさわしい趣。
約3年にわたり休館していた横浜美術館は、第8回横浜トリエンナーレの開幕とともに、2024年3⽉にリニューアルされました。横浜の街が育んできた歴史と、発展し続けるみなとみらい21地区の息吹を感じながら「みなとがひらく」というミュージアムメッセージを掲げ、あらゆる人を歓迎し、どんな人の居場所にもなる、そんなひらかれた美術館を目指します。
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第8回横浜トリエンナーレ展示風景(会場:横浜美術館)撮影:冨田了平
そんなひらかれた美術館を象徴するのが、横浜美術館の無料で立ち寄れる大空間「グランドギャラリー」。ガラス張りの天井からは、やわらかな自然光がふりそそぎ、季節や時間によって表情を変えます。
グランドギャラリーや階段を上がった有料エリアのギャラリー、外にあるギャラリー、外壁のアートなど横浜美術館でのトリエンナーレ会期中の見どころをご紹介します。
◆ピッパ・ガーナー@グランドギャラリー
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第8回横浜トリエンナーレ展示風景、撮影:冨田了平 サンドラ・ムジンガ《そして、私の体はあなたのすべてを抱きかかえた》2024年/ピッパ・ガーナー《ヒトの原型》 2020年、Courtesy of the Artist and STARS, Los Angeles
(写真)
ピッパ・ガーナー《ヒトの原型》2020年, Courtesy of the artist and STARS, Los Angeles, Photo: Bennet Perez
横浜美術館に入ってすぐ目につくのがピッパ・ガーナーの作品。トランスジェンダーであり、自らの性移行をアート・プロジェクトとして公開するなど、既成概念にとらわれない多様性のあり方を社会に問います。こちらは、肌の異なる男女のパーツが組み合わさっているのが特徴的。2階に行くと、兵士に扮したガーナー自身の写真が展示されています。
◆ヨアル・ナンゴ@グランドギャラリー
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ヨアル・ナンゴ《ものに宿る魂の収穫/Ávnnastit》2024年、撮影:冨田了平
グランドギャラリーにはキャンプをテーマにした作品が多く展示されています。遊牧民のキャンプ、難民キャンプなどさまざまなキャンプの姿に、今を生き抜くヒントが見つかるかも。
北極圏に生活する遊牧民「サーミ族」の血をひくヨアル・ナンゴは、人と自然の新たな共生の在り方を示す作品で知られていて、ヴェネチア・ビエンナーレでも注目されたアーティストです。
こちらは、神奈川県内でヨアル自らが採取した木や竹が使われています。移動しながらその場に必要なものだけを得て暮らす遊牧民の生き方に、私たちの暮らしぶりを振り返ってみては。
◆オープングループ@グランドギャラリー
(写真)
オープングループ(ユリ―・ビーリー、パヴロ・コヴァチ、アントン・ヴァルガ)《繰り返してください》(スチル画像)2022年、Courtesy of the Artists
美術館内に響き渡るのは、ロシアのウクライナ侵攻に伴ってリヴィウの難民キャンプに逃れた人々が、武器の音を口で再現する声。「ウィーウィー」「ドゥドゥドゥドッドッドッ」などの大きくて不穏な音や、画面越しにこちらを真っすぐに見つめるウクライナ人の映像は、ウクライナの今を生々しく伝えています。
◆ルンギスワ・グンタ@ギャラリー8
(写真)
ルンギスワ・グンタ《Benisiya Ndawoni:馴染みのないものへの回帰》2018年-2024年、Courtesy of Lungiswa Gqunta and WHATIFTHEWORLD、撮影:山本真人
美術の広場に面したギャラリー8には、ルンギスワ・グンタの作品を展示。南アフリカにおいて植民地主義がもたらした不平等、不均衡を映し出す「風景」を作り上げてきました。こちらの作品は、人種隔離による暴力や領土の分断、抑圧等を思い起こさせる有刺鉄線を使ったインスタレーションです。
ギザギザと絡まる有刺鉄線の周りの壁は明るいグリーン。複雑な社会状況の中でしなやかに生き抜くタフな姿を表現しています。
◆你哥影視社(ユア・ブラザーズ・フィルムメイキング・グループ)@ギャラリー2
(写真)
第8回横浜トリエンナーレ展示風景、撮影:冨田了平 你哥影視社(ユア・ブラザーズ・フィルムメイキング・グループ)(スー・ユーシェン/蘇育賢、リァオ・シウフイ/廖修慧、ティエン・ゾンユエン/⽥倧源)《宿舎》2023年/2024年
台湾の新北市にある寮を再現したこちらの作品は、カラフルなベッドや衣装、段ボール工作が置かれていて他と違った雰囲気。こちらではベッドに腰を下ろしながらストライキを起こしたヴェトナム人女性たちの日常風景をビデオ・インスタレーションで観ることができます。暗くて狭いストライキ中の寮生活の中でも、絵を描いたり笑い合ったりする彼女たちの姿にたくましさを感じました。
◆SIDE CORE@横浜美術館の側壁
(写真)
SIDE CORE《big letters, small things》(部分)2024年、撮影:大野隆介
横浜美術館の側壁にアートを施しているのは、3人組のアーティスト、SIDE CORE。屋外空間を使って作品を制作することで、アートを見るために訪れた人でなくてもアートに触れることができる機会を作り出しています。描く・消すといった行為に焦点を当てて会期中に作品が変わっていくのを楽しめるのが魅力的。
トリエンナーレ会期中は、横浜美術館の他、旧第一銀行横浜支店やBankART KAIKOの外のエリアに作品を展示中なので、街歩きついでに鑑賞しやすいのもポイントです。
無料スポットも注目! 馬車道エリア旧第一銀行横浜支店・BankART KAIKO会場
(写真)
第8回横浜トリエンナーレ 旧第一銀行横浜支店外観。撮影:佐藤 亘
馬車道エリアにある旧第一銀行横浜支店会場・BankART KAIKO会場は、第8回横浜トリエンナーレのテーマ「野草:いま、ここで生きてる」の「すべての河」の章を展示。日常の暮らしの中で社会を変えるきっかけをもたらそうとする人たちの動きなどを表します。
◆革命の先のある世界をテーマとする旧第一銀行横浜支店会場
(写真)
第8回横浜トリエンナーレ 旧第一銀行横浜支店会場内観。撮影:佐藤 亘
旧第一銀行横浜支店会場の1階は「革命の先のある世界」というテーマにもとづいていて、他の会場よりも主張がストレート。2000年代から現在に至るまで原発問題や高円寺再開発反対問題など社会問題に注力し、そういった日々の出来事を4コママンガで紹介するなど、革命後の世界のイメージを「いま、ここで」実現させていく姿を象徴的に表現しています。
◆プック・フェルカーダ@旧第一銀行横浜支店会場3階
(写真)
第8回横浜トリエンナーレ展示風景、撮影:大野隆介 プック・フェルカーダ《根こそぎ》2023年-2024年
3階は、ベルリン在住のアーティストが妊娠中に制作したインスタレーションに注目。妊娠・出産というプライベートな出来事と世界規模で起こっている自然環境のことを重ねて表現した作品は、足を止めて最後まで見入ってしまいたくなるストーリーでした。
◆SIDE CORE@旧第一銀行横浜支店会場@BankART KAIKO会場の外
(写真)
SIDE CORE《construction giant》2024年、撮影:大野隆介
今から100年前に執筆された魯迅の『野草』を出発点とした今回のトリエンナーレ。その会場となった旧第一銀行横浜支店は、関東大震災復興期の約100年前、1929年に建てられた建物で、魯迅が生きていた時代と重なります。資本主義社会を批判する生き方を表現した作品を資本主義の象徴ともいえる会場で展示する対比のような見せ方に面白さを感じます。
SIDE CORE(サイドコア)の映像作品は旧第一銀行横浜支店の建物の外側に大きく映し出されています。
(写真)
BankART KAIKO 撮影:大野隆介
BankART KAIKOの周辺は、約100年前の大正時代、海外輸出のため全国から絹が集められた場所でした。現在の北仲通地区一帯に大規模な生糸検査所関連施設が並んでいた創建当初の歴史的景観の一部を再現した複合施設内にあるのが「BankART KAIKO」。今では、横浜を代表するオルタナティヴスペースとして国内外に広く知られています。
元は横浜生糸検査所の倉庫だったこの地下に見えるのはSIDE COREによる、ガラスに絵を描く人を写した映像作品。まるで足元の地下空間に人がいて、何かを伝えようと絵を描き続けているかのよう。下が透明になっていて少しのスリルも味わえます。
SIDE COREの作品はいずれも建物の外にあるので、街歩きのついでに鑑賞できます。
駅近くにも! 通りすがりに見つかる期間限定アート
◆石内都@みなとみらい線馬車道駅コンコース
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みなとみらい線馬車道駅コンコースにある石内都「絹の夢-silk threaded memories」主催:横浜トリエンナーレ組織委員会・BankART1929 撮影:佐藤 亘
馬車道、クイーンズスクエア横浜、元町・中華街駅連絡通路など人々が行き交う通路などの無料空間に作品が展示されているのも、本展のユニークな試みのひとつ。
みなとみらい線馬車道駅コンコースにある石内都「絹の夢-silk threaded memories」は、第8回横浜トリエンナーレ組織委員会とBankART1929によるプログラム。馬車道駅を使って旧第一銀行横浜支店会場などに行くときにチェックしてほしい作品です。
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絹にゆかりのある馬車道に石内都「絹の夢」から紡がれた空間を立ち現す。撮影:佐藤 亘
絹にゆかりのある馬車道に石内都「絹の夢」から紡がれた空間を立ち現します。こちらは、群馬県の製糸工場の写真と絣(かすり)の着物地の写真で構成されたインスタレーション作品で、中を通り抜けることもできます。カラフルな織物は、ヨーロッパの前衛的な柄を取り入れた斬新なデザインで、日本の近代女性が愛用していた普段着の着物なのだとか。カラフルな織物のパネルは、思わず立ち止まってじっくりと観てみたくなります。
◆チュン・イン・レインボー・チャン@元町・中華街駅連絡通路
チュン・イン・レインボー・チャン/陳雋然《生果文(果物の詩)No. 2》2024 撮影:佐藤 亘
元町・中華街駅連絡通路に展示しているのはチュン・イン・レインボー・チャンによる「生果文(果物の詩)No. 2」。香港の先住民族のルーツをもつ彼女は、自身の民族に属する女性たちの文化を取り戻そうと、高齢の女性たちを訪ね、失われた伝統の復活に奮闘します。元町・中華街駅連絡通路には、結婚式で花嫁が実家との別れを嘆く様子を果物にたとえた詩が展示されています。展示のQRコードを読み込むと作家自身が弾き語りした歌を聴くこともできます。
第8回横浜トリエンナーレ「野草:いま、ここで生きてる」
2024年3月15日(金)~6月9日(日)
https://www.yokohamatriennale.jp/2024/
文=桐生奈奈子
写真=佐藤 亘
SBS2024年5月3日
アボリジナルとトレス海峡諸島民は、土地と深いスピリチャルなつながりを持っており、それは彼らのアイデンティティ、帰属意識、さらには生活と密接に関連しています。
アボリジナルとトレス海峡諸島民は、少なくとも6万年もの間、変化するランドスケープに適応しながらオーストラリアで暮らしてきました。
ユインネーション、ワルバンガ族の女性であるアンティ・ディージュリー・マーティンは、尊敬される長老で、ニューサウスウェールズ州のダレウルカントリー国立公園でレンジャーとして働いています。
アンティ・ディージュリーは土地について、所有するものではなく、むしろ尊重し、世話する必要のある、切っても切れない自分の一部であると説明します
”私にとって、土地は今も、将来も所有するものではありません。私たちには土地を守る役割があります。私たちのカントリーを作る土地は、私たちに食料、水、そして住む場所を与えてくれています。
Aunty Deidre Martin
「ランド(土地)は用語でありますが、それは私たちの血管に流れるものでもあります。私たちの最初の息で、最後の息でもあります。」
Aunty Deidre Martin is an Aboriginal discovery ranger. Credit: Aunty Deidre Martin.
土地とのつながりは非常に深く、土地の近くにいるだけで、言葉では表すことができない帰属意識が呼び起こされると、アンティ・ディージュリーは説明します。
「シドニーから自宅へと帰る際、カイアマ・ベンドを曲がる瞬間、海岸を見下ろすと、帰属感が私を包み込み、戻ってきたという感覚になるのです。」
ノーザン・テリトリーのグリンジ族とアラワ・ナララカン族出身で、Welcome to CountryのCEOであるデズモンド・キャンベルさんも、自身のカントリーに戻る際、同じような感情に包まれると説明します。
現在はシドニーを拠点に活動しているキャンベルさんは、自身のカントリーのことを考えるだけで鳥肌が立つと言います。
「そこでずっと育ったわけではありませんが、そこに行くたびに、まるで昨日までそこにいたかのように感じるんです。とても安全だと感じられるんです。アボリジナルの人としてありのままの自分でいられるんです。」
キャンベル氏は、自身のカントリーとのつながりについて、距離に関係なく揺るぎないものであると説明する一方、定期的に祖先の土地に戻ることも重要であると話します。
それは文化や言語を維持するためだけでなく、それが育む深い精神的なつながりのためだと言います。
「私を満たし、精神を満たしてくれるんです。シドニーのような場所に住みながら、ウェルカム・トゥ・カントリーのような組織で働くことができるのは、このおかげです。ウェルカム・トゥ・カントリーをリードしていくためには、自分の文化と言語を維持し、誠実である必要があります。そのためには、ときどき故郷に帰るしかないんです。」
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CEO of Welcome to Country, Desmond Campbell. Credit: Desmond Campbell.
土地にまつわる物語
先住民と土地のつながりは、何世代にもわたって語り継がれてきた物語に由来する、とキャンベル氏は説明します。
どの土地の出身かによって、物語も、精霊も、そしてつながりもすべて違ってくると言います。
「私の父方のグリンジは砂漠のカントリーです。(母方とは)動物も違えば季節も違います。ですから物語も違うんです。」
またこれら物語はには、季節によって狩猟に行ける時期や狩猟の対象など、土地に関する知識や教訓が絡み合っていると言います。
ブラッドリー・ハーディ氏はニヤンバ、ウアラライ、クーマ、カミラロイ族出身であり、バーウォン・リバー沿いに位置するブリュワリナ・アボリジナル・フィッシュトラップの現代の管理者です。
ハーディ氏はこの川が自分の血であり、アイデンティティーであると説明します。
ハーディ氏は、ブリュワリナ・アボリジナル・カルチャル・ミュージアムで、ローカルガイドとして働きながら、自分の土地の物語や歴史を語り続けています。
「ツアーは決して自分のためではなく、年老いた人々に敬意を表し、若者たちと分かち合い、若い人たちが私たちの歴史を世界に伝え続けるための土台を築くためのものだと考えています。それが私たちの義務なんです。」
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Bradley Hardy and Brewarrina Aboriginal Fishing Traps. Credit: Bradley Hardy.
聖地を理解する
ブリュワリナ・アボリジナル・フィッシュトラップは、世界最古とされる人間が作った建造物のひとつと言われており、トラップはU字型やC字型に戦略的に配置された岩でできており、魚の群れを捕まえるだけでなく、魚がライフサイクルを続けられるよう、何匹かの魚が通過できる仕組みとなっています。
ハーディ氏によると、ここは多くの部族が集まった場所でもありました。
ここは守らなければならない神聖な場所です。主に我々の仲間のためです。私たちの主な任務は、このトラップについて人々に伝え、若い人たちの間で進化させ続けるだけでなく、世界にとっても、このトラップが特別な場所であることを伝えることなんです。
Bradley Hardy
アンティ・ディージュリーもハーディ氏同様、これら特別な場所を訪れるには、まずその土地の知識、情報を知っておく必要があると説明します。
「例えば、男性と女性に限られた場所のように、知識を得るまでは訪れることができない知識が必要な場所なんです。」
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Silhouette image of First Nation Australian aboriginal people, father and son, going to hunt seafood in Cape York, Queensland, Australia. Credit: Rafael Ben-Ari/Getty Images Credit: Rafael Ben-Ari/Getty Images
先住民の人々の聖地は多様で、カントリーによって大きく異なります。
男性にとっても女性にとっても神聖な場所もあれば、性別に特化した場所もあり、そこにちなんだ儀式や重要な意味があると、彼女は説明します。
アンティ・ディージュリーはこうした聖地に関する知識をコミュニティーの人々に伝えることが自身の責任であると感じており、訪れる人々と知識を分かち合うことを心から楽しんでいると言います。
先住民の土地を深く掘り下げ、その意味を理解することで、豊富な知識を得ることができます。
しかし、先住民の聖地には敬意をもって近づき、ローカルの先住民コミュニティーやランドカウンシルの指導を仰ぐことが極めて重要です。
「フィッシュ・トラップであろうと、他の多くの歴史であろうと、さまざまな場所で、私たちの歴史の真実を知ってもらいたいのです。ただ本などで読むだけでなく、実際に足を運んで、マインドフルかつリスペクトに、私たちの歴史の真実を知ってほしいのです。」