先住民族関連ニュース

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縄文遺跡群 情報発信努める 鈴木知事

2021-06-07 | アイヌ民族関連
北海道新聞 06/07 18:17
 「北海道・北東北の縄文遺跡群」の世界文化遺産登録を目指してきた超党派の国会議員連盟が7日、国会内で総会を開き、オンラインで出席した鈴木直道知事は北東北3県(青森、岩手、秋田)と共に情報発信に努める考えを示した。
 鈴木知事は勧光客誘致について「まずは国内外の人々に関心を持ってもらい、将来は(遺跡を)訪れてもらえるよう、魅力的なコンテンツを効果的に発信することが重要」と述べた。
 今後は9月にオンラインで開かれる体験型観光の世界会議で発信するほか、胆振管内白老町のアイヌ文化復興拠点「民族共生象徴空間(ウポポイ)」などの地域資源と連動した誘客促進に意欲を示した。総会には北東北3県の知事もオンラインで出席した。
 縄文遺跡群は7月16~31日の国連教育科学文化機関(ユネスコ)世界遺産委員会で審査され、登録される見通し。(大能伸悟)
https://www.hokkaido-np.co.jp/article/552745

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アイヌ文化、書籍で発信 釧路の老舗「藤田印刷」

2021-06-07 | アイヌ民族関連
北海道新聞 06/07 16:00
出版部門設けこれまでに7冊発行
 創業104年を誇る釧路市の老舗印刷会社「藤田印刷」(若草町)が2015年から出版部門を設け、道東の郷土史やアイヌ民族関連の書籍出版に力を入れている。3代目社長で世界各地の先住民族の問題に目を向けてきた藤田卓也さん(73)は「100年後も残る仕事をするため出版を続けていきたい」と力を込める。(伊藤美穂)
 同社が出版した20冊のうちアイヌ民族に関する本は7冊あり、言語や歴史をテーマにしたものや写真集もある。2月に発刊された「釧路地方のアイヌ語語彙(ごい)集」は「釧路アイヌ語の会」編集で釧路管内を中心に伝わるアイヌ語の方言をまとめた一冊。藤田さんは「言語の中にこそ民族の文化や精神性が宿る」と、失われつつあるアイヌ語を記録する重要性を強調する。20年6月には厚岸町のアイヌ民族についてまとめた冊子「厚岸のアイヌ」を46年ぶりに復刻した書籍も出版。両書は全国から購入依頼が相次ぎ、7月に再版予定だ。
 書籍は釧路市中央図書館(市北大通10)で借りられるほか、コーチャンフォー釧路店など書店で購入できる。問い合わせは藤田印刷エクセレントブックス(藤田印刷内)(電)0154・22・4165へ。
言語や苦難の歴史紹介 主な5冊
 藤田印刷が出版したアイヌ民族の書籍のうち5冊を紹介する。
■ ■
《1》釧路地方のアイヌ語語彙(ごい)集(釧路アイヌ語の会編集、2021年2月刊、1980円)
 同会は釧路市のアイヌ語自主学習団体で、釧路地方のアイヌ文化伝承者である故山本多助さん、故八重九郎さん、故四宅(したく)ヤエさんら古老たち7人が残した伝承をもとに、釧路地方独特のアイヌ語の表現や言葉など約5千語を収録した。釧路地方の口承文芸をアイヌ語の原文で読み解く上で貴重な参考書となる。
《2》父からの伝言(鈴木紀美代著、19年4月刊、1650円)
 アイヌ民族の楽器ムックリ(口琴)の製作者、奏者である釧路市在住の著者が古式舞踊の踊り手だった父の故秋辺福太郎さんら家族との思い出についてつづった写真集。秋辺さんが力強くク・リムセ(弓の舞)を披露する写真などを収録。祖父や母、鈴木さん自身についても紹介する。著者のムックリ演奏4曲を収録したCD付き。
《3》アイヌの神々の物語 四宅ヤエ媼(おうな)伝承(藤村久和・若月亨編著、18年6月刊、1320円)
 白糠町出身でアイヌ文化を幅広く伝承した故四宅ヤエさんから聴き取った15の神々の物語に訳と解説、注釈を付けて収録。採録はアイヌ文化研究者で北海学園大名誉教授の藤村久和さんが一部を除き1971~72年に行った。93~98年に小学館の季刊雑誌「創造の世界」に掲載された連載をまとめた。
《4》厚岸のアイヌ復刻版(佐藤保治著、20年10月刊、1320円)
 厚岸町立上尾幌中(09年に閉校)の校長だった故佐藤保治さんが、1973年に厚岸町のアイヌ民族についてまとめた郷土副読本の労作を復刻した。厚岸町のアイヌ民族の置かれた状況を詳細に記述し、アイヌ人口の減少や和人に不当に扱われてきた苦難の歴史に向き合おうとした佐藤さんの熱い思いが感じられる。
《5》アイヌ、日本人、その世界(小坂洋右著、19年5月刊、2420円)
 アイヌ民族と和人の精神世界の違いに分け入り、双方の関係史などを記録や証言を基に記した第1部と、現代を生きるアイヌ民族との出会いをルポルタージュ風にまとめた第2部の2部構成。札幌出身の著者は、アイヌ民族博物館学芸員から北海道新聞記者へと転じ、取材を重ねてきた。日英2言語の文章を掲載する。
藤田卓也社長に聞く 唯一無二の精神世界、残したい
 藤田印刷の藤田卓也社長にアイヌ民族に寄せる思いを聞いた。
■ ■
「100年後も残る仕事をしていきたい」と語る藤田印刷の藤田卓也社長(茂忠信撮影)
 阿寒湖温泉のアイヌコタン(集落)には、釧路市内の小学生時代によく通っていました。会社経営の傍ら、大学などの美術の講師でもあった父がアイヌの人たちにデッサンを教えていたからです。故山本多助エカシ(長老)にも何度かお会いしました。釧路市内の中学時代には戸籍の表記でアイヌ民族への差別がある現実を目の当たりにし、問題意識を持ちました。自分も「差別をする」和人の側にいることにショックを覚えました。
 アイヌ民族の言語や文化を残したいと思いを強くしたのは、釧路市出身の言語学者で千葉大名誉教授の故金子亨さんとの出会いが大きいです。金子さんは千葉大に、多様な先住民族の言葉や文化に光を当てる「ユーラシア言語文化論講座」を創設し、消滅の危機にある言語の保護を訴えていました。
 私自身、道内外にアイヌ民族の友人は多くいます。彼らと触れ合う中で実感したことは、アイヌ民族の精神世界は唯一無二のものだということです。その精神性や文化が宿る言語の保存こそ、最も重要ではないでしょうか。小学生のころ通った阿寒湖温泉では、アイヌ民族の人たち同士、自分には理解できない言語で会話していた記憶があります。今はアイヌ語を話す人が少なくなって、言語がなくなってしまうことに危機感を強めています。
https://www.hokkaido-np.co.jp/article/552655

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日テレ・小杉社長の発言(要旨) アイヌ民族差別発言で謝罪

2021-06-07 | アイヌ民族関連
北海道新聞 06/07 05:14 更新
 (3月12日放送の)番組内容に不適切で差別的な表現があった。アイヌ民族の皆さまが差別を受けてきたことへの理解が足りておらず、放送した言葉が直接的な差別表現との認識が欠如していた。
 原因は社内でしっかり検証し、結果を放送する準備を進めている。放送倫理・番組向上機構(BPO)の審議に真摯(しんし)に対応し示される意見は重く受け止める。
 複数のプロデューサーによる第三者的な視点で(放送内容を)チェックできる体制を強化した。可能な限り、放送前に制作担当者以外の者が冷めた目線でチェックできる体制を構築した。
 5月に北大アイヌ・先住民研究センターの北原モコットゥナシ准教授を講師に招いて研修会を開催した。今後もアイヌ民族の歴史や文化、人権問題全体について学ぶ研修を継続する。
◆「北原モコットゥナシ准教授」のシは小さい字
https://www.hokkaido-np.co.jp/article/552477

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アイヌ民族期待「差別解消に取り組んで」 日テレ社長謝罪

2021-06-07 | アイヌ民族関連
北海道新聞 06/07 05:00
 日本テレビの情報番組がアイヌ民族への差別表現を放送した問題を巡り、小杉善信社長が6日、北海道アイヌ協会の会合で直接謝罪したことを受け、アイヌ民族の出席者らは「今後は差別問題の解消に向けた番組づくりに取り組んでほしい」と期待した。社会全体のアイヌ民族への理解を深めるため、メディアからの一層の協力を望む声もあった。
 小杉社長は会合で「皆さまを深く傷つける不適切で差別的な表現だった」と謝罪。約20分間にわたり、差別表現が放送された経緯やその後の対応について説明した。道アイヌ協会は事前に質疑は行わない方針を決めており、出席者からも発言はなかった。
 会合後、胆振管内豊浦町の豊浦アイヌ協会の宇治義之会長(62)は「反省の気持ちは伝わった。しっかりと検証し、再発防止が徹底されると信じる」と発言。恵庭市の恵庭アイヌ協会の藤原顕達会長(57)は、日テレがアイヌ民族の歴史などに関する研修を行ったことを評価し「今の時代にこんな差別表現が放送されるのかと驚き、悲しんだ関係者は多い。今後は差別解消につながる発信に力を尽くしてほしい」と話した。
 一方、十勝管内本別町の本別アイヌ協会の小川哲也会長(49)は「検証や反省の結果が出てくるのはこれから。今後の発信内容を見極めたい」。出席したアイヌ民族の女性は、東京都国立市で放送内容と同じ差別表現の落書きが見つかったことに触れ「差別の連鎖を生んだ可能性もある。メディアは影響の大きさを改めて認識して」と訴えた。
 道アイヌ協会の中村吉雄副理事長(71)は「国民全体がアイヌ民族への正しい理解を持たなければ、差別表現はまたどこかで繰り返される。謝罪で今回の問題は水に流し、共に差別解消に向けた発信などに取り組んでいきたい」と話した。(金子文太郎、田鍋里奈)
https://www.hokkaido-np.co.jp/article/552476

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日テレ社長、アイヌ協会会合で謝罪 差別表現「時計の針戻した」 検証番組放送へ

2021-06-07 | アイヌ民族関連
北海道新聞 06/07 05:07 更新
 日本テレビの情報番組でアイヌ民族への差別表現があった問題で、小杉善信社長は6日、北海道アイヌ協会が札幌市内で開いた会合に出席し「アイヌ民族の地位向上と正しい理解がようやく進み始めた中、私たちの放送が水を差し、時計の針を戻してしまった。深くおわび申し上げる」と謝罪した。原因を検証後、結果をまとめた番組を放送する考えも表明した。
 会合には、道アイヌ協会の大川勝理事長や道内各地のアイヌ協会役員ら計11人が参加。日テレからは小杉社長ら5人が出席した。
 小杉社長は「放送した言葉が直接的な差別表現であるとの認識が欠如していた」と説明。問題を受け、複数のプロデューサーが放送内容をチェックする体制を整えたほか、5月に北大の研究者を招いたアイヌ民族の歴史などに関する社内研修会を行ったことなどを報告し、理解を求めた。
 大川理事長は会合後、記者団に「謝罪してくれた。それ以上のことを求めて、争うつもりはない」と述べた。「歴史的な背景を踏まえ、正しいアイヌの歴史や文化が放送されるよう協力したい」とも語った。
 差別表現は、3月12日放送の情報番組「スッキリ」の中で、お笑い芸人が発言した。放送倫理違反の疑いがあるとして、放送倫理・番組向上機構(BPO)の放送倫理検証委員会が審議している。
 小杉社長は道アイヌ協会の定例総会に出席する意向を示していたがコロナ禍で総会が見送られ、協会側が出席人数を絞った会合を開いて対応した。(田鍋里奈、金子文太郎)
→日テレ・小杉社長の発言(要旨) アイヌ民族差別発言で謝罪
https://www.hokkaido-np.co.jp/article/552477
https://www.hokkaido-np.co.jp/article/552460

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道産食材を使った薫製作りの魅力発信 長井恒輔(ながい・こうすけ)さん

2021-06-07 | アイヌ民族関連
北海道新聞 06/06 10:57
 薫製といえばイカなど珍味が浮かびがちだが、ベーコンやかつお節など日常的に使われる食材も多い。肉や魚、チーズなど道内の山海の幸を材料にした薫製の作り方を動画投稿サイト「ユーチューブ」で発信する。「アイヌ民族の伝統食材『サッチェプ』もサケの薫製。道内にはだしになる昆布もあり、薫製と関連が深いのです」
 札幌市出身。市内の調理専門学校を卒業後、ホテルの和食調理で薫製でもあるかつお節など和のだし文化の奥深さに触れた。2007年に独立し、江別などで薫製料理店を営むほか、初心者向け教室の講師も務める。
 薫製は主に3工程で作る。塩やたれによる味付け、風通しの良いところでの乾燥、木を砕いたスモークチップでいぶす薫煙だ。「味付けと乾燥が失敗しやすく、挫折しやすいポイント」と、乾燥をキッチンペーパーで拭き取るだけに省略。道産昆布を使い、漬け込むだけの調味液「燻(くん)だし」を昨年考案した。
 ネットでの発信が縁となり、胆振東部地震で被災したサクラを材料にしたスモークチップを開発した苫小牧市の総合木材業「イワクラ」と協力、4月から植樹活動への寄付にも取り組む。「胆振地方の復興につなげられたら」と意気込む。
 新型コロナウイルスの流行で飲食業は苦境が続き、自身も2月末に2店舗を閉店。「ファンを増やすチャンス」と飲食店や食品加工業者らと作り方や歴史を道内から発信する団体の設立を目指す。「北海道といえばラーメン、すし、ジンギスカンだが、そこに薫製も加えたい」。札幌在住。40歳。(末角仁)
◆「サッチェプ」の「プ」は小さい字
https://www.hokkaido-np.co.jp/article/552353

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