昨日は夕方になって輪島のYさんがいらっしゃいました。ちょうどお店に来ていた同好会のNさんも交えて石談義となりました。
Yさんは神岡鉱山でのGSAの帰りに立ち寄られたとの事でした。GSAはカミオカンデの見学目的で神岡鉱山の中に入れるイベントです。そのイベントは、以前から私も気になっていましたが、私はまだ参加した事はありません。Yさんは3回目の応募で当たったらしく、やましく思いました。私はてっきりお子さん同伴者しか参加できないものと思っていましたので、これまで諦めていました。来年、申し込んでみたいと思いました。
さて、石談義はYさんが採集した鷲走岳のダトー石らしき石の話から始まり、このブログの「平行六面体に見える黄鉄鉱」の話になりました。その現物を見ながら3人で石談義をしました。
昨日は、ちょうど、eBay(セカイモン)で購入した洋書の古本が届いたばかりでした。
Dana System of Mineralogy 7th ed
この洋書は野呂さんからの情報で私が購入しました。野呂さん、ありがとうございました。この本は何版もあり、それ以外にも様々なヴァージョンがあったりして、購入の際には注意を要します。今回、私は初めて見たのですが、最初は情報量が多すぎて、少し戸惑ってしまいました。ただ、ページをめくっていくと英文や数字の中に時々結晶図が載っており、その結晶図を見ているだけでも癒されます。結晶図には不思議な魅力があると思います。
この洋書の中には岸和田の武さんが指摘してくれたUrals産の結晶図が載っておりました。
この下の右端の図がそれです。岸和田の武さん、ありがとうございました。輪島のYさんも40年来の疑問が解けた、という事で喜ばれていました。今回は私のブログをきっかけに非常に面白い経験ができたと思っております。どうも現在の結晶形態学は主流ではなくなったのかも知れませんが、今回は先人たちの偉業を再確認できましたし、結晶形態学の今後の可能性にも期待したいところです。
石談義はこの洋書を見ながら続きました。YさんがChrysoberylのページの結晶図を示しながらこのようなアレキサンドライトはありませんか?と言いました。
この真ん中の結晶図です。
私はカウンター裏にしまっていたものを出しました。
Masvingo Zimbabwe 金緑石 アレキサンドライト(Chrysoberyl Alexandrite)
このソロバン玉のようなものがそれです。上の結晶図のようには美しくはありませんが、3連双晶している雰囲気は分かります。
Yさんからこの結晶図が「無名会」のマークだったという話が出て来ました。その話を聞くと、このアレキサンドライトが貴重なもののように思えて来ました。
そう言えば、野呂さんの「鉱物結晶図鑑」のブログの「3Dプリンター」で出てくるベニト石の貫入双晶の形にも似ていると思いました。そう思うと、このアレキサンドライトはさらなる貴重なもののように思ってしまいました。
石談義は続きます。
3人の話は能登鉱山の話になりました。たまたま、能登鉱山の地図があったのでYさんに見せると、Yさんは近日中に現地に行ってみる、という話になりました。能登方面の産地情報はなかなか無いので、Yさん情報を楽しみにしたいと思っております。
石談義は閉店間際まで続きました。充実した一日を過ごせたと思います。