いぬぶし秀一の激辛活動日誌

おかしな議員[わんちゃん]の激辛日誌です。日々感じたこと、活動報告、行政への提言など、本音で書き込む人気ブログです。

喫煙場所は官尊民卑?

2005-06-10 | Weblog
 今日は、初めての健康福祉委員会である。議員になって6年間、常任委員会は都市整備委員会以外になったことがなかった。街づくりに関しては、相当に勉強させてもらった。しかし、健康も福祉も「素人」なので、いささか張り切って出席した。

 今回は、議案はひとつだけ。大田区特別奨学金条例廃止条例というものだ。これは、生活保護法の改正で、高校生に対し、生活保護の生活扶助費で学費相当額が支給されることになったので、保護世帯向けの特別奨学金を廃止する、というものだ。

 生活保護については「過度な福祉は、人の生きる炎を失わせる」という持論から、見直しを訴えているが、その子供達には頑張って欲しいと思う。今回の廃止により「生活保護世帯の子供は私立高校に行くな」という、国の方針が明確に感じられる。

 大田区の特別奨学金は、公立と私立にわけられており、また、基本部分を弁済すると、特別部分の返済を免除する、という「福祉」と「貸金」をうまく組み合わせており、全国的にも良い制度であると思うが「ナショナルミニマム」の実現で、かえって後退することになる。国の制度と、現行の区の制度廃止との乖離をうめる工夫を区当局には期待したい。

 陳情の一件目は、ゆうゆうクラブ東六郷(高齢者の集会施設)において、館内禁煙となり、厳寒の日や雨の日に外で喫煙するのは、あまりにも惨めなので、改善して欲しい、というものだ。

 この施設は、私の住まいの近くにあり、よく知っている。もっともな話である。この施設では、数年前に「8トラのカラオケでは古いのでなんとかして」という陳情があり、知人の喫茶店のお古のLDをもらってきたら、区が「寄付行為になる」などと、理由をつけて拒まれた経験がある。(その後、無事決着)今回の陳情も、最もな内容だ。

 大体、わが国は、新しい法律が出来ると過剰に反応しすぎである。先日も書いたが、個人情報保護法もしかり。お役所は「普通に法の趣旨を考える」ということが苦手のようで、大騒ぎをする。健康増進法第25条では、「分煙化」を求めているが、公共施設の建物内禁煙は要求していない。

 担当課長は、区内21施設のゆうゆうクラブの館内喫煙施設は考えない、法の趣旨をご理解頂きたい、と「お役所お得意の」出来ない理由すら述べずに逃げまくる。この施設には、屋根のついた駐輪スペースがある、そこに工夫して雨風があたらないように工夫できないか、との私の提案にも、その考えはない、ご理解頂きたい、ときた。理解できんね!

 ではうかがうが、区役所本庁舎の各階には、職員用のリフレッシュコーナーというのがあって、税金で作った排煙設備が完備している喫煙室があるではないか。職員の皆さんは、ここを勤務時間中にも、よく利用されている。ところが、区役所来庁者である区民は、区役所の外にある灰皿のまわりで喫煙する。これは、課長さんおっしゃる健康増進法の趣旨をご理解されたうえでの所業かね?

 高齢者は外で吸うことに「ご理解を」、区職員は勤務時間中にも、いつでも暖かい(夏は涼しい)お部屋で喫煙。ご理解できんよ。やっぱり。

 私は、タバコを吸わないし、あのニオイは極度に嫌いだが、分煙化の中で、喫煙者に対する配慮は必要であると思う。課長さんの再考を願う。

[追記]委員会終了後、区幹部から、リフレッシュコーナーは区民も使えるはずだ、との反論があった。各階にそんな表示は、どこにもないし、まして、区民に利用されたら、職員が困るだろう。区民はきっと言う。「えっ!区職員はこんなに、勤務中休憩してるのか」。区役所に行ったら、是非、各フロアにあるリフレッシュコーナーをお訪ねください。飲み物は安いし、喫煙できる。区民に開放されているそうだから…